全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第26話「間男・一丈字飛鳥と夜の学校」

 

 

 ある日の事だった。

 

「なあ、聞いたか?」

「最近この学校…幽霊が出るらしいぞ」

「何か3年生がそんな話してたな…」

「おー怖い怖い…」

 

 と、飛鳥が教室で聞いていたが、特に何もする事は無かった。

 

「そういや今日、メンテナンスのために早めに施錠されるんだろ?うちの学校オートセキュリティだから」

「取り残されたら一晩中幽霊に付きまとわれるかもな」

「おーこわ」

「あ、でもガードマンがいるって」

「そっか」

 

 それを聞いて飛鳥は安心していた。

 

 一方、2組では…。

 

ひまり「ねえねえ。今度の課題難しいから一緒に勉強会しない?」

モカ「いいね~。掃除…じゃなかった、勉強会」

蘭「ちゃんとやれよ?」

巴「まあ、今回のテスト難しいからな。乗った!」

つぐみ「それじゃうちに集まろうよ!」

 と、Afterglowが勉強会をする流れになった。

 

「……」

 そんな様子をAfterglowの幼馴染であるキヨシが見ていた。彼女たちとは幼稚園からの幼馴染であるが、あまりにも馴れ馴れしく、空気も読めず、いやらしい視線を送っていた為、距離を取られていた。

 

 当然勉強会にも自分は呼ばれると思っていたが…そんな事は無かった。

 

キヨシ「なんでだよ!!」

 当然事情を知っているクラスメイト達からも冷ややかな目で見られていた…。

 

 その夜、

 

飛鳥「ふぅ…。今日も何もない一日だったな…」

 と、飛鳥が部屋でくつろいでいると、電話が鳴った。

 

飛鳥「誰からだろ」

 飛鳥が電話を取った。

飛鳥「もしもし」

「あ、もしもし飛鳥!?」

 電話の相手はこころだった。

 

飛鳥「こころ。どうしたんだ?」

こころ「蘭たち知らない!?」

飛鳥「え?」

こころ「蘭たちがまだ学校から帰ってきてないって…」

飛鳥「え!?」

 飛鳥が驚いた。

 

こころ「さっきあこから電話があったのよ! Afterglow全員帰ってきてないって…」

飛鳥「5人全員が行きそうな場所とか調べましたか? 学校とか…」

こころ「学校…そうだわ! 今日確か早く施錠するって黒服の人たちが教えてくれたわ!」

飛鳥「もしかしたら学校に閉じ込められてる可能性が…。けど、羽沢さん生徒会の仕事をしてるから…あ、すぐに帰ろうとしたけど、閉じ込められた奴か」

こころ「警察の通報とかそういう手続きはあたしや黒服達の人がしておくわ! 飛鳥は学校に向かって頂戴!」

飛鳥「分かった!」

 

 飛鳥が存在感を消し、瞬間移動で学校に向かった。ちなみに行った事がある場所はいつでも行けるようになる。

 

 正門を過ぎた所に瞬間移動した飛鳥。正門は既に閉まっている。

 

飛鳥(誰か来てる痕跡もなさそうだな…)

 飛鳥が目を閉じて感知すると、蘭達を捕らえた。停電になり5人で固まっているが…。

 

飛鳥(…もう一人誰かいるな)

 飛鳥は異変に気付きながらも、超能力でカギのロックを解除すると、中に入った。

 

飛鳥「美竹さーん!!! 青葉さーん!!!」

 

 と、大声で叫んだ。

 

 その頃…

 

「うぅぅぅぅ…!!」

 Afterglowの5人は固まっていたが、キヨシもいた。モカ以外が怯えていた。

 

ひまり「ごめんねぇ…!! 私が参考書忘れたばっかりに…!!」

キヨシ「だ、大丈夫だ! オレがついてる!!」

 キヨシが声を震わせながらそう言ったが、モカは冷ややかな目で見ていて、やっぱり距離を取られていた。

モカ「そんな事言って、蘭たちが君に抱き着くと思ったら大間違いだよ?」

巴「ていうか何でお前がいるんだよ!!」

蘭「最悪…」

 

 実はAfterglowは夕方までつぐみの家で課題をしていたが、ひまりが参考書を忘れた事が判明し、5人で忘れ物を取りに行った。すぐに取りに帰る予定だったので、親には特に何も言わず、そのまま飛び出し学校へ。

 

 だが、その途中でキヨシに見つかってしまい、彼女たちをストーキングした。

 

 それに気づかないまま蘭たちは学校に入り、参考書は無事に見つけたが、その瞬間に施錠されてしまい、蘭たちは外から出られなくなってしまったのだ。おまけに最近幽霊がいると噂になっている為、すっかり怯え切った上にキヨシが現れた為、絶望でしかなかった。

 

つぐみ「怖い…」

モカ「つぐ泣かないで~。気持ちは分かるけど~」

蘭「……」

巴「もう明日でも良かったんじゃないかな…」

ひまり「私のせいだ…うぇええええええええええん!!!」

 ひまりが泣き崩れた。

 

つぐみ「ひ、ひまりちゃんのせいじゃないよ!!」

キヨシ「そうだよ! ひまりのせいじゃない!!」

巴「お前のせいだよ!!」

蘭「あーもー。何でよりによってこいつが…全然役に立たないし…」

 泣いてるつぐみをキヨシが慰めようとしたが、巴と蘭が激怒した。

 

モカ「そんなことよりも、本当にまずいよ」

「!」

 

 モカが険しい顔をしていた。

 

モカ「…『あいつ』がここを突き止めてきたら」

「もう突き止めたよ」

「!!?」

 

 その時、モカの首筋にスタンガンが当てられそうになったが、間一髪でかわして6人は避難したが、完全におびえ切っていた。目の前には狂気に満ちた表情した…。

 

 ガードマンの姿があったのだから。

 

 

モカ「……!!」

キヨシ「い、いぎぃーっ!!!」

 モカも今ので完全に青ざめてしまい、目に涙が浮かぶと、キヨシは情けない声を出した。

 

ガードマン「もう逃がさないよ。見られたからには、君達には大人しくて貰う」

蘭「な、な、何で…」

ひまり「いやぁああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

 ひまりが泣き叫んでAfterglow5人が固まった。キヨシもどさくさに紛れて蘭に抱き着き、「おっふ、女子の身体柔らかいでゴザル//////」などと思っていた。

 

ガードマン「泣きわめこうが誰も来ないよ。そもそも下校時間過ぎた挙句、勝手に学校に入ってきた君たちが悪いんじゃないか。そういう事をするなら…やってもいいよね」

巴「な、何をだ…」

 巴がガードマンを睨むと、ガードマンが笑みを浮かべた。

 

ガードマン「生徒を一人ずつ…なぶり殺しさぁ!!!」

 

 ガードマンが鉄パイプで殴ろうとしたが、動きが止まった。

 

ガードマン「な、なんだ!? 体が…」

「!!」

 その時だった。

 

「はああああああああああああああああああ!!!!」

 

 飛鳥が廊下を走ってきた。真剣な権幕で叫び、そして飛んだ。

 

「!!」

ガードマン「!!」

 

飛鳥「どりゃぁああああああああああああああ!!!」

 

 飛鳥がガードマンの顔にめがけて飛び蹴りをした。

 

ガードマン「ぐわぁああああああああああああああ!!!!」

 と、ガードマンも悲鳴を上げて壁に叩きつけられそのまま気絶した。飛鳥は綺麗に着地をすると、一気に電気がつくと、飛鳥は存在感を消した。

 

「!!」

飛鳥(学校の給電システムが…)

 飛鳥が灯を見ながらそう呟くと、Afterglowを見つめた。

 

飛鳥「もうじき助けが来ます。そこで大人しくしててください」

 そう言って飛鳥がガードマンの身柄を拘束した。ちなみに蘭たちは声が聞こえていたものの、それが飛鳥だと認識できなかった。

 

「皆さま!!」

 弦巻家の黒服の人たちが現れて、蘭たちを保護した。

 

「ご無事ですか!!?」

ひまり「う…うぇええええええええええええええええん!! ごめんなさいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!」

 ひまりは号泣した。

キヨシ「皆無」

つぐみ「皆無事です!!」

モカ「こわかったぁああああああああああああああああああ」

 号泣したひまりに代わって、キヨシが報告しようとしたがつぐみにかぶせられた。つぐみも涙をポロポロ流した。モカも号泣し、蘭と巴は歯を食いしばって涙をこらえようとしていたが、涙があふれていた。

 

飛鳥「……」

 飛鳥は何も言わず、一足先にその場を後にすると、入れ替わるように黒服の男たちがガードマンを取り押さえた。ガードマンは無事に逮捕されたが、完全施錠を行う前に、本来作業をする筈だった作業員たちをスタンガンで気絶させていたことが分かり、おまけに1組で香澄たちの私物を漁っていた事も発覚。器物損壊、傷害、窃盗の疑いで実刑判決を食らった。

 

 蘭たちはというと、Afterglowについては親からこっぴどく叱られ、1週間外出禁止令が言い渡された。ちなみにキヨシがあたかも自分がAfterglowを守ったかのように振る舞ったが、これといって好感度が上がる事は無かった。というのも、校舎を回っている間、自分達を盾にしようとしたり、ビビってばかりで頼りにならなかったと親に話したためだった。ちなみに蘭の父親は若干怒っていた。

 

 こうして、幽霊騒動は、ガードマンが「幽霊」だったという事で幕を閉じた。

 

 そして後日…

 

「…聞いたか。幽霊の正体、ガードマンだったってよ」

「こわ…」

「今までで一番怖い話じゃねぇか」

 

 と、事件の事が伝わり、安全のため、1週間学校を閉鎖になる事になった。

 

飛鳥「……」

 

 無事に蘭たちを助け出す事が出来た為、飛鳥は何も言わなかった。

 

 キヨシは蘭たちから何かお礼が来るんじゃないかと期待していたが、最後まで何もなく、放課後しびれを切らし、2組の教室で話しかけた。

 

キヨシ「お、おい!」

蘭「何」

キヨシ「な、何か言う事があるんじゃないのか?」

モカ「ああ。夜の校舎でモカちゃん達を助けてくれた事? ありがとう」

キヨシ「全然気持ちがこもってない!!!」

 モカの投げやりな態度にキヨシが突っ込んだ。

 

蘭「ていうかあんた、何が言いたいわけ?」

巴「今回の件で助けたから、今までの事をチャラにしようっていうの」

キヨシ「そ、そういう訳じゃねぇよ。だけど幼馴染として…」

蘭「悪いけど却下。それによるの校舎だって、あんたビビってばっかりで役に立たなかったし、どさくさに紛れてあたしの身体触ったでしょ」

 蘭が睨みつけると、クラスメイト達が驚いた。

キヨシ「ひ、一人だけ仲間外れなんて冷たい事言うなよ!!」

 

「マジかよ…」

「最低…」

「もしかして、わざと体触る為に学校入ったんじゃね?」

「幼馴染って必ずしも仲がいいわけじゃないんだなぁ…」

 

 と、更にキヨシの評判が滅茶苦茶になった。

 

キヨシ「そ、そんな言いがかりつけるな!」

蘭「じゃあそんな言いがかりをつけない子と仲良くすれば?」

ひまり「それにずっと私の身体も見てたし…」

巴「あこに手を出そうとした事、忘れてないからね」

 と、5人は去っていった。

 

キヨシ「く、くそう!! どうしてこうなるんだよー!!!! オレが蘭たちと一緒にいたのに!! 助けようとしたのにー!!!」

 と、キヨシは地団駄を踏むと、飛鳥とこころが困った顔で覗き込んでいた。

 

 

こころ「残念だったわね」

飛鳥「仕方ないよ。あの様子じゃ余罪が多すぎたんだろう」

 

 と、飛鳥は泣き叫ぶキヨシを見て呆れていた。

 

 

おしまい

 

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