全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第243話「友希那の悪夢」

 

 

 それはある日のことだった。

 

こころ「何か面白いことはないかしら」

はぐみ「そうだねー」

 

 こころとはぐみがカフェテリアで会話をしていた。特にやることもなく、何か面白いことがないか考えていた。

 

こころ「あら?」

 

 こころが何かを発見した。

 

はぐみ「どうしたのこころん」

こころ「あんなところに友希那が寝てるわ」

 

 こころとはぐみがある方向を見ると、友希那がテーブルに突っ伏して寝ていたが、何やらうなされていた。

 

はぐみ「な、なんか苦しそうだよ…?」

こころ「一体どんな夢を見てるのかしら?」

 

 するとこころは装置を取り出して、友希那の頭にはめた。

 

はぐみ「こ、こころん!」

こころ「夢ってたまに覚えてないときがあるのよ。もし友希那が思い出せなかった時のために、ちゃんと解決させてあげる必要があるわ」

 

 そして夢を読み取ることができたのか、ブザーが鳴った。こころは装置を取り外し、友希那を起こした。

 

こころ「友希那! 友希那!」

はぐみ「しっかりして湊さん!」

友希那「はぅ!!」

 

 友希那が起き上がった。

 

こころ「どうしたの? だいぶうなされてたわよ?」

友希那「い、いえ…なんでもないわ…ごめんなさい…」

 

 そう言って友希那はフラフラと去っていったが、もうほぼ死にかけていて、今にも泣きそうだった。

 

はぐみ「ど、どうしたんだろう…湊さん」

こころ「とても心配だわ! この装置を…」

「どうしたの二人とも」

 

 友希那の幼馴染であるリサがやってきた。

 

はぐみ「リサさん!」

こころ「友希那がとても元気がなかったのよ」

リサ「え? 友希那が!?」

はぐみ「さっきまであそこで寝てたんだけど、とてもうなされてて…」

リサ「へ、へえ…」

こころ「あまりにもうなされてたから、黒服の人たちに作らせたこの夢の中を見る装置で友希那の夢を見てみるわ!」

リサ「いや、ちょっと待って! そんなのあるの!?」

こころ「あるわよ?」

 

 弦巻財閥のすさまじい力を垣間見たリサは何とも言えない気持ちになった。

 

リサ「そ、そう…。あたしもちょっと気になるから見せてもらってもいいかしら…」

こころ「いいわよ?」

「どうしたのどうしたの?」

 

 と、ほかのメンバーも勢ぞろいした。

 

********************:

 

 弦巻家のシアタールーム。そこには友希那以外のバンドガールが全員集まっていた。

 

リサ「こ、こんなに集まる必要あるかなぁ…?」

香澄「いや、だって友希那さんが元気ないって気になるじゃないですか!」

蘭(…その前に湊さんのプライバシーを覗くのはどうかと)

こころ「それじゃ、さっそく再生してみるわ…」

 

 こころが再生ボタンを押すと、モニターには友希那の通学路が映し出されていた。

 

たえ「いたって普通…」

 

 たえがつぶやいた次の瞬間、猫が移った。

 

りみ「あ、猫ちゃん…」

 

 友希那の目線で映像が映っているのか、映像は猫に向けられた。だが次の瞬間、

 

「う~~~~~~~~」

 

 猫は何やら唸り声をあげて威嚇をしていた。それに友希那がショックを受けたのか、視線が揺らいでいた。

 

リサ(あ、なんとなく察しがついた)

 

 友希那がうなされていた理由は、大好きな猫に嫌われる夢を見ていたからだったとリサは判断した。

 

 そしてその後も学園に行くために登校したが、その途中で何匹も猫と遭遇したが悉く猫に嫌われていた。

 

モカ(あ~。そりゃうなされるな~)

 

 モカも察しがついた。

 

 そして学校生活は普通だったが、猫にだけなぜか嫌われていて、会うなり逃げられるか唸られるかしていた。

 

(あ、そういうことか…)

 

 ほぼ全員が察しがついた。

 

あこ「友希那さんかわいそう…」

燐子「そ、そうだね…」

 

 そして友希那はとぼとぼと歩いて帰り、泣きそうになっていると、

 

「にゃーん♪」

 

 という猫の声がした。今までとは違ってとてもかわいらしい声である。

 

はぐみ「今の子はとても人懐っこいよ!?」

美咲「…なんか嫌な予感が」

 

 友希那はやっと自分は猫に嫌われていないと自信を持て、後ろを振り向いたが、猫は友希那を遠すぎて…。

 

「なんだ?」

 

 飛鳥の声がした。友希那が後ろを振り向くと、そこには猫に囲まれている飛鳥の姿があった。

 

飛鳥「エサなら持ってないよ」

「にゃーん♡」

「なーん♡」

 

 猫たちは飛鳥にメロメロになっていて、何かをずっとねだっていた。その光景を見て友希那は絶望した。

 

彩「な、なんかものすごい甘えっぷり…」

千聖「もしかしてあの猫たち…女の子かしら」

麻弥「え?」

 

友希那「あ、一丈字くん…」

 

 友希那が飛鳥に近づこうとすると、猫たちが友希那に対して一斉に威嚇し始めた。

 

リサ「やめたげて!! 友希那は悪い子じゃないの!!!」

 

 リサはいたたまれなくなったのか、映像に向かって叫びだした。

 

友希那「そ、そんな…」

 

 友希那が絶望していると

 

「湊さん」

 

 後ろから蘭の声がした。そして自分の声を聴いた蘭はものすごく嫌な予感がした。そして友希那が蘭の方を見ると、蘭はふっと笑って、

 

夢蘭「ドンマイ」

 

 そしてそこで映像が途絶えると、なんともまあ気まずい雰囲気になった。

 

 

モカ「蘭~」

ひまり「いくら湊先輩と張り合ってるからって…」

巴「さすがにひどいぞ…」

蘭「ちょっと待って!! これ夢の中のあたしだから!! どうしろっていうの!!? むしろ泣きたいのこっちなんだけど!!」

つぐみ「だ、大丈夫だよ蘭ちゃん。皆わかってるから…」

 

 蘭が涙目で弁解すると、つぐみが苦笑いした。

 

リサ「道理で友希那が元気がなくなるわけだ…」

 

 そう言ってリサは苦笑いしたが…。

 

**************

 

飛鳥「あの、湊先輩…」

友希那「……」

 

 飛鳥は友希那に詰め寄られていた。中庭で普通に遭遇しただけなのだが、自分よりもものすごく猫になつかれていてジェラシーを感じていた。とても詰め寄っているときの顔はとても怖かった。

 

 そしてこの後、壮絶な鬼ごっこが始まった。

 

 

おしまい

 

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