ある日のことだった。
「ぷー…」
Roseliaのドラム担当。宇田川あこはカフェテリアでむくれていた。そして友希那、紗夜、リサ、燐子の4人もいる。
あこ「早く高等部に進学したいです」
友希那「どうして?」
あこ「だってあこだけ仲間外れな気がするんです…」
友希那の問いにあこは唇を尖らせた。
紗夜「そんな事はないわ」
あこ「だって聞きましたよ! 一丈字センパイの話! 何か毎回面白そうなことが起きてるんでしょ!!?」
あこの言葉に4人が苦笑いした。
紗夜「…私から見れば、あなたが羨ましいわ」
あこ「な、何でですか!?」
紗夜「面白そうと思える事と、中等部は特にトラブルは無いんでしょう?」
あこ「あんまりないですよー」
紗夜の問いにあこが後ろにもたれて、渋い表情をした。
リサ「男子に告白されたりとかしないの?」
あこ「されないよー。精々おねーちゃんや友希那さん達に伝言を伝えるように言われるんだよー」
リサ「…不憫ね」
あこの言葉にリサが困惑した表情を浮かべた。
あこ「友希那さんも紗夜さんもリサ姉もりんりんも告白されてるんでしょ!!?」
友希那「…そうだったかしら?」
友希那がとぼけたように横を向いたが、ラブレターは基本的に無視。実際に告白しても即刻断るのだ。
紗夜「そ、そんな事ありません!」
紗夜も割と告白される方であるが、それに加えて彼女にわざと怒られようと男子生徒が風紀を乱すような行為をしている。先ほどあこが羨ましいと言っているのはこの事だった。
リサ「あー…されるっちゃされるねー」
リサはコミュニケーション能力も高いし、ギャルという風貌とは裏腹に家庭的である為、人気がとてつもなく高い。だから10人以上は告白されたことがあるのだ。
リサ「けど今はバンドとかに専念したいかな」
あこ「言ってみたーい」
リサの余裕ぶった大人な発言に、あこが嘆いていた。
あこ「リサ姉めっちゃ大人な発言してるじゃーん」
リサ「そ、そんな事ないよ…」
あこ「いかにもモテる人が言うセリフだよねそれ。りんりんもそう思わない?」
燐子「え? あ、そ、そうだね…?」
と、燐子は急に話を振られて困惑していた。
リサ「そういえば燐子も結構ラブレターとかもらうよね」
燐子「私…男の人…苦手…」
と、燐子が視線を逸らした。
あこ「でもセンパイとは普通に話せてるよね?」
燐子「え、えっと…一丈字くん…?」
リサ「あ、そういえば飛鳥くんとは普通に話せてるよね」
Roseliaの脳裏に飛鳥がよぎった。
友希那「あの子も顔が結構女子っぽいものね」
紗夜「湊さん。失礼ですよ」
あこ「センパイが来てから、何か面白い事が増えた気がするなー。何かあこ達に絡んできた男の人たちも減った気がするし」
友希那「そうね…」
あこの言葉に5人が考え込んだ。
あこ「もしかしてセンパイって、転生したりとかして」
紗夜「宇田川さん。ゲームのやり過ぎよ。いくら何でも…」
紗夜がそう言うが、飛鳥の今までの行動を見て、何か実際そうでありそうで恐怖を覚えていた。
友希那「まあ、話は戻るけど…高等部に進学するのは私達も楽しみにしてるわよ」
あこ「友希那さん…!!」
友希那「けど、男子は本当にめんどくさいわよ」
友希那の言葉に、紗夜、燐子が気まずそうにして、リサが苦笑いした。
あこ「うーん…あこの所も十分にめんどくさいですけど、友希那さんの所とかは大変そうですね」
友希那「ええ。他のバンドグループのメンバーもいて、教室にいてもいやらしい目で見られるのよ」
友希那が目を閉じた。
紗夜「うちも同じですね…」
燐子「……」
と、困惑していた。
友希那「今の1年生も同じよ。1組と2組が…」
あこ「そういえばセンパイって何組だったっけ」
紗夜「3組よ。私たちバンドをやってる人はいないわ」
あこ「…なんか、センパイが女の子をじっと見つめてる所が想像できないです」
友希那「そうなのよね。寧ろ私達を避けてる気がするし」
リサ「っていうより、何かどっしりしてる感じだよね。飛鳥くんって」
と、Roseliaは飛鳥の話をしだし、それを周りの男子生徒達が見ていた。
「友希那ちゃん達…。またアイツの話をしてやがる!」
「畜生!!」
「一体、あいつのどこがいいんだ!!」
そう言って、ただ悔しがっていた。
その頃飛鳥はというと…。
飛鳥「……」
学校の屋上で無心にシャボン玉を飛ばしていた。
こころ「とっても楽しいわね!」
飛鳥「…そうだね」
隣にこころがいて一緒にシャボン玉をやり、話しかけると無気力に話しかけた。
こころ「楽しいなら、もっと楽しそうにするのよ!」
飛鳥「いや、今すっごい楽しいよ。言葉にならない程平和だから」
こころ「そうね! 平和なのはいい事だわ!!」
飛鳥「いやー。こうやって何も考えずにシャボン玉出来るって幸せだね」
こころ「そうね!」
と、二人はまたシャボン玉を飛ばしていた。
おしまい