前回までのあらすじ
姉・紗夜からめちゃくちゃ自慢された日菜は飛鳥をプールに連れ出そうとし、それが千聖にバレて3人で行く事に。
当日、雨が降っていて、トコナッツパークへ行くのは絶望的だと思われたが、日菜はちゃんと手を打っていた…。
集合場所。飛鳥は林グループが用意した専用のタクシーに乗って集合場所へ。何故タクシーを利用したかというと、遅れない為と、服を濡らさない為だった。本当は歩いても良かったのだが、先輩達よりも遅れる訳にはいかないという飛鳥の生真面目さがあった。
約束の時間まで30分まである状態で飛鳥は来ていたが、日菜が既に来ていた。
飛鳥「おはようございます」
日菜「おはよー…って、タクシーで来たの!?」
飛鳥「ええ。何か問題でもございますか?」
飛鳥が普通に話しかけた。
日菜「結構お金持ちなんだねぇ…」
飛鳥「そんな事ございませんよ。普段は節約してるもので。それよりも白鷺先輩はまだ来られてないんですか?」
日菜「来てないよ。あたし達が速すぎたんだよー。それにしても早かったけど、そんなに楽しみだった?」
飛鳥「というより、遅れる訳にもいきませんからね…」
日菜「そんな意地悪言わないよー。千聖ちゃんは厳しいけど」
「厳しくて悪かったわね」
と、千聖が現れた。
日菜「ち、千聖ちゃん!!」
飛鳥「おはようございます」
千聖「ちなみに貴方達よりも15分前に来てたわよ」
飛鳥「…流石に早くないですか?」
日菜「それだけ飛鳥くんとプールに行くのが…」
千聖「ゴ、ゴホン! それよりも日菜ちゃん。トコナッツパークに代わるスポットはちゃんと用意してるのよね?」
日菜「もっちろん!!」
と、3人が移動しようとしたが…
飛鳥「……」
日菜「どうしたの?」
飛鳥「いや、あそこに紗夜先輩が…」
日菜「えっ!!?」
陰から紗夜が見張っていた。
日菜「おねーちゃん!!」
千聖「自分だって誘った癖に…」
飛鳥「どうします?」
日菜「大丈夫だよー。おねーちゃん今日Roseliaの練習があるから、見守るくらいだよー」
飛鳥「…だといいんですけどね」
飛鳥は友希那達の自由奔放ぶりを知っていた為、本当にそれで済むかどうか不安で仕方なかった。
日菜「さ、行こう!」
飛鳥「うおっ」
日菜が飛鳥の手を引っ張ると、千聖もついていった。
紗夜(日菜…! 絶対何かするに違いないわ!! だけどRoseliaの練習が…!!)
「中止にすべきね」
紗夜「み、湊さん!!」
友希那「こうなってしまっては一大事だわ。リサと燐子とあこには悪いけど、モヤモヤしたままでは練習にならないわ」
紗夜「……!」
友希那「リサたちには予定通り練習して貰いましょう。私は自分自身にプレッシャーをかけ、それを練習にぶつける事にするわ」
紗夜「湊さん…」
友希那「それじゃ、リサたちに宜しく」
紗夜「いや、待ってください」
友希那が行こうとすると紗夜が止めた。
紗夜「何一人だけ抜け駆けしようとしてるんですか…!」
友希那「このまま飛鳥を取られるなんて黙ってみてられないわ。あなたこそいいの? 今度こそ日菜に取られるわよ?」
この時、紗夜のトラウマが蘇った。
紗夜「そうですね。もう行くしかありません!」
「コラコラ―。何やってんの」
リサが現れた。
リサ「急に来たら飛鳥くんびっくりしちゃうし、フェアじゃないでしょ」
リサが友希那と紗夜を連れていった。
紗夜「は、離してください!!」
友希那「このままじゃ練習に集中できないわ!」
リサ「飛鳥くんは私みたいに、大人の対応が出来る子が好きみたいよ」
空気が止まった。
友希那「…は?」
紗夜「それは聞き捨てなりませんね」
リサ「だってそうじゃないの」
リサの言葉に友希那と紗夜が激怒し、リサが開き直るが…。
紗夜「私のどこが子供っぽいんですか!!? 湊さんはともかく何故私が!!」
リサ「そこ!!? てっきり私みたいにの所で怒ってたのかと思ってた!」
友希那「あなたの大人さは素直に認めるし、飛鳥が大人の対応が出来る女が好みだというのは、重々分かっているわ。だけど子供扱いする事ないでしょう!」
紗夜「そうです!! 子供っていう方が子供なんですよ!!」
リサ「えー…な、何かゴメン…」
友希那と紗夜の反論(?)にリサは困惑しながら謝った。そしてそれを遠巻きに見る燐子とあこ。
あこ「…あこ、このRoseliaだったら解散してもいいと思う」
燐子「そ、そんな事言わないで…」
目の前にいる友希那達のカッコ悪すぎる姿に、あこはすっかり呆れてしまい、燐子はフォローしつつも、ちょっと呆れていた。
あこ「練習できるかなぁ…」
燐子「……」
あこの問いに燐子は更に困り果てた。で、結局練習は…しなかった。
友希那「こうなったら飛鳥達を追いかけるわよ!」
その頃、飛鳥達は電車に乗っていた。
飛鳥「…紗夜先輩、来るんですかね」
日菜「絶対来るね」
千聖「でしょうね」
と、話をしていた。
日菜「でもまあ、おねーちゃん達が来ても大丈夫だよ!」
飛鳥「なんでです?」
日菜「だって、おねーちゃんの事堂々と弄れるし」
飛鳥(あっ…)
千聖(この子の才能マンぶりがたまに憎い…)
日菜の悪だくみに飛鳥と千聖は紗夜の完全敗北を予想した。
そしてついた場所は雨湯ハウス。雨でも遊べる温泉ランドであり、プールも存在する。
飛鳥(…あま湯ハウス)
今は閉店してしまったお店である。
日菜「さあ、プールに行こう!!」
と、3人が移動すると、その数十分後にRoseliaがやってきた。
友希那「結局練習をサボってしまったわ」
紗夜「そうですね」
あこ「今のあこ達、何かザコキャラみたいでカッコ悪ーい」
リサ「ロケット団みがあるよねー…」
燐子「あ、あのう…」
友希那「ダメよ。飛鳥にアピールするつもりでしょう。自分達だけ好感度を上げるなんて許さないわ」
あこと燐子は帰ろうとしたが、友希那に止められてしまった。ちなみにどさくさに紛れてリサもあこと燐子に便乗して帰ろうとしたが、すっかり思惑を見破られてしまった。
紗夜「そうです。それに、これはあくまで風紀を乱さない為に見張ってるだけで…」
いや、全然説得力ないから。と他の4人はそう思った。
あこ(センパイが見破ってくれることを信じるしかないぞよ…)
燐子(信じてますよ…! 一丈字くん…!!)
その頃の飛鳥は…
飛鳥(…大変だなぁ。白金さんと宇田川さんも)
察していた。
つづく