全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

269 / 492
第76話「飛鳥と何かがあったAfterglow」

 

『飛鳥と何かがあったAfterglow』

 

 私達は幼稚園の頃からの幼馴染。そう、5人はいつも一緒だった。

 

 そう、これからもずっと…。

 

「…しばかれる時まで5人一緒って、やめてくださいよ」

 

 ここはバンドリ学園の中庭。飛鳥の目の前には、5人纏めてつるされているAfterglowがいた。彼女たちは中学の時からバンドをやっていて、王道ガールズバンドとして、結構人気も高い。

 

 だが、どういう訳か今はこんな有様。王道ガールズバンドとしての凛々しい姿は微塵もなかった。

 

飛鳥(原作ファンと女性読者からのバッシングすごそうだなぁ)

 

 と、飛鳥は嘆いていた。

 

「あの、一丈字くん」

 上原ひまりが飛鳥を見て言った。

 

飛鳥「何でしょう」

ひまり「私達が問題起こしといていうのもアレだけど…。もうちょっと女の子に優しくできない?」

モカ「そうだそうだー」

飛鳥「これでも凄い優しい方ですよ。本来なら即刻警察に行って貰わないといけないです。最も…」

「?」

 

飛鳥「親御さんを呼び出さないだけまだマシ」

「すいません。仰る通りです」

 

 ましてや蘭に至っては、父親がバンドをやっている事を良しとしない為、知られたら即刻辞めさせられるだろう。そうなればAfterglowもおしまいである。

 

飛鳥「それにしても、何で人んちの前で暴れたりしたんですか」

 

蘭「だってひまりが…」

モカ「ひーちゃんが…」

巴「ひまりが…」

つぐみ「…ひ、ひまりちゃんが」

ひまり「ちょっと何で皆私のせいにしようとしてんのよ!! 私止めた方よ!!?」

 

 4人がひまりのせいにしようとしていたので、ひまりが突っ込んだ。

 

モカ「それはそうと、どうしておうちに入れてくれないの~?」

飛鳥「昔から、こういうトラブルがよくあったんですよ。本当に残念です」

 飛鳥が俯くと、Afterglowが気まずそうにした。

 

巴「その…何だ。迷惑かけた事に関しては済まないと思ってる」

飛鳥「妹さんいるんですから、あなたは特にしっかりしてくださいよ」

あこ「そーだよ。おねーちゃんカッコ悪い」

飛鳥「…どうしてあこさんはここにいるんですか?」

あこ「いや、おねーちゃんがつるされてるって聞いたから」

 

 あこにも呆れられて、巴はばつが悪そうにしていた。飛鳥は苦笑いしていた。

 

蘭「その、一丈字…」

飛鳥「お父さんの事ですよね。それについては黙っててあげます」

「!!」

飛鳥「そんな理由でAfterglowが解散されると、こちらも都合が悪いので…」

 飛鳥が視線を逸らした。

 

ひまり「一丈字くん…!」

モカ「分かる子だと思ったよー」

 と、ひまりとモカが反応するが、

 

あこ「じゃないでしょ! 反省して!!」

 あこが突っ込むと、Afterglowは落ち込んだ。

 

飛鳥「というかそもそも吊るす必要ありました?」

こころ「小説を面白くする為よ!」

飛鳥「メタ発言やめて」

 

 飛鳥がこころを見ると、こころがにこやかに話をした。

 

あこ「それにしてもこころがこんな事をするなんて意外ね…」

こころ「本当にその人を考えてるなら、悪い事は悪い事だって叱ってあげないといけないわ! 飛鳥がそう教えてくれたのよ!」

 

 こころが険しい表情をした。いつもは笑顔を絶やさなくて天真爛漫な彼女だったが、今日はいつになく真剣だった。

 

飛鳥「ありがとうございます。ですが、ここまでしなくても…」

こころ「そうはいかないわ!」

飛鳥「まさかとは思いますけど、このまま樹海に連れていくとか…」

「じゅ、樹海!!?」

 

 飛鳥の言葉に蘭、巴が青ざめた。

 

こころ「樹海って山の中よね?」

飛鳥「そこでいわくつきの所に…」

つぐみ「いや~~~~~~~~~~~~~!!!!!!」

ひまり「ごめんなさい!! 本当にごめんなさい!!!」

 

 飛鳥の物騒な冗談にひまりとつぐみが涙目で叫んだ。

 

飛鳥「という事はありませんけど」

モカ「あったら大問題だよ~」

こころ「だけど、ちゃんと反省するのよ!」

アフグロ「はい…」

 

 と、そんなこんなでAfterglowは解放されたが…。

 

飛鳥(オレ、完全に悪役だろうなぁー)

 

 と、飛鳥は目を閉じて頷いた。

 

 だが、問題はここからだった。

 

飛鳥「……」

 

 飛鳥はカフェテリアでこころやあこと談笑していたが、モカ以外のAfterglowがずーっと見ていた事を。

 

蘭「…こころだけずるい」

ひまり「ホントだよね…」

巴「やっぱりちゃんと正々堂々と誘えばよかったんだ」

つぐみ「そ、そうだよね…。迷惑かけちゃったし…」

 ちなみにモカはバイトで不在だった。

 

こころ「どうしたの?」

飛鳥「いえ…」

あこ「もしかしておねーちゃん達がいるの!?」

飛鳥「そうですね…」

 飛鳥がある方向を見ると、こころとあこも同じ方向を見た。

 

あこ「もー! そういう事するからあんな事になるんでしょ!!」

こころ「もう怒ってないから、出て来なさい! 反省してくれたらいいのよ?」

 

 と、こころはいつもの感じで話しかけて、蘭たちが近づいてきて、そのまま談笑した。

 

 ここまでは良かったのだが…。

 

 その夜。飛鳥は自室にいたが、モカから電話が来た。

 

飛鳥「もしもし…」

モカ「あ、もしもし飛鳥くん~? 昨日はごめんね~」

飛鳥「あ、うん。もういいけど…何か企んでない?」

モカ「まさか~」

 モカが首を横に振った。

 

モカ「…ただ、一言だけ飛鳥くんに言いたい事があって」

飛鳥「なに?」

 するとモカはこう言った。

 

モカ「モカちゃん。本気だから」

 

 いつになく真剣な声で飛鳥にそう言って、電話を切った。

 

飛鳥「……」

 飛鳥は窓から月を見た。

 

飛鳥「生きて広島に帰れるだろうか」

 

 後日

 

モカ「飛鳥くーん」

 飛鳥が家の前にいると、モカがいた。すると飛鳥が困惑した顔をした。

 

モカ「そんな顔しないでよ~。ちゃんと大人しく待ってたんだから~」

飛鳥「…そう」

モカ「じゃ、学校に行こー」

 と、モカと飛鳥が学校を歩いていったが、その後ろから車が通ってきた。

 

「飛鳥!!」

飛鳥「こころ」

モカ「こころちゃん」

こころ「おはよう! あれ! モカも一緒だったの!?」

モカ「ああ。ちゃんと大人しく待ってたよ~」

飛鳥「コンシェルジュの人が証人になってたよ」

こころ「そうなの。あ、ここで降りるわ!」

 と、こころが車から降りてきた。

 

飛鳥「!」

こころ「折角だから一緒に登校しましょ!」

飛鳥「あ、うん…」

モカ「おっほー。こころちゃんも意外に大胆だね~」

こころ「あたしは飛鳥が笑顔でいてくれたらそれでいいのよ?」

 こころがモカを普通に見ていた。

 

こころ「さ! いきましょ!」

飛鳥「ちょ、こころ!」

モカ「待ってよー」

 

 と、3人で仲良く登校したが…。

 

 

蘭「…モカの奴」

ひまり「やっぱりせこいよね…」

巴「ああ…」

つぐみ「ずるい…」

 

 他の4人が陰から飛鳥達を見ていたのは言うまでもなかった。

 

 

おしまい

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。