全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第78話「飛鳥と何かがあったAfterglow・2」

 

 

 これは、ずっと一緒だった幼馴染5人が、ある事を理由に仲が悪くなってしまった「もしも」の物語…。

 

****************

 

ひまり「お助けください!! お助けください!!」

 

 ひまりは縄で縛られていた。そしてひまりの前には般若の形相をした蘭・モカ・巴・つぐみの姿があった。

 

モカ「ポットの準備は出来たよ~」

蘭「そのポットを握りつぶすのは?」

巴「私。せめてもの情けだ。私の手で引導を渡してやる!!」

ひまり「ちょっと何でこんな事になったのよ~~~~~!!!!」

 

 と、ひまりが泣き叫んだがつぐみが黒い笑みを浮かべて近づいた。

 

つぐみ「それはこっちの台詞だよ? ひまりちゃん」

ひまり「ひっ!!」

 

 つぐみのドスの利いた声色にひまりが怯えた。

 

つぐみ「此間飛鳥くんと一緒に歩いてたでしょ」

ひまり「あれはたまたま一緒になっただけだって言ってるでしょ!!?」

 

モカ「でもその「たまたま」が多すぎるんだよね~。これで何回目?」

巴「完全に狙ってるとしか思えないな」

ひまり「そ、そんなぁ~!!」

 

 実際の所、モカ達の言う通りであり、ひまりは偶然を装って飛鳥に会っていたのだ。そう、所謂「抜け駆け」である。

 

つぐみ「抜け駆けは重罪だって、5人で話し合ったよね?」

ひまり「つぐ。貴女は落ち着こう。本当に落ち着こう?」

 つぐみはずっと笑っているが、正直恐怖でしかない。ひまりはガタガタ青ざめる。

 

ひまり「み、皆落ち着いて! よーく考えて!?」

蘭「ひまり。今更見苦しいよ」

ひまり「こんな事したら…一丈字くんに嫌われちゃうよ!!?」

 

 一丈字飛鳥。全ての元凶である。

 

蘭「い、一丈字の名前を出すなんて…」

巴「卑怯だぞ!!」

モカ「……」

つぐみ「ひまりちゃんが約束破って抜け駆けしなかったら、私達だってこんな事しなかったんだよ?」

蘭・巴「そうだそうだ!」

ひまり「だから誤解なんだってば~!!!」

 

 と、ひまりが涙目で叫ぶと、

 

「おーい」

「!?」

 

 蘭たちは声がした方を見ると、飛鳥とこころがいた。

 

飛鳥「何されてるんです?」

「あっ…」

 

 飛鳥が困った顔で蘭たちを見つめると、

 

ひまり「一丈字くん助けてぇ!! 蘭たちが誤解してるみたいなのよ!!」

蘭「誤解もなにも、何度もわざと一丈字に会ってたでしょ!!」

巴「すまん一丈字。ひまりが迷惑かけたみたいで…」

つぐみ「ごめんね?」

 

 蘭たちが弁解するが、縄で縛ってるあたり普通ではないと感じていた飛鳥。

 

こころ「縄で縛るのはやりすぎよ! 喧嘩は良くないわ!」

モカ「そうだそうだー」

蘭・巴「モカァ!!!」

つぐみ「モカちゃん!!!」

 

 モカがいつの間にか飛鳥側にいたので、蘭・巴・つぐみの3人が吠えた。

 

こころ「さあ、ひまりに謝るのよ!」

 

 ひまりは解放されて、Afterglowは飛鳥、こころの立ち合いの元仲直りさせられた。

 

蘭「ごめん…」

巴「ごめんな…」

つぐみ「ごめんねひまりちゃん」

ひまり「あ、うん。いいのよ…」

 

 絶対反省してないなこいつ等。と、ひまりは思ったが、これはチャンスと考えていた。

 

モカ「ごめんよひーちゃん」

ひまり「あ、うん…」

 

 モカも謝ったので、ひまりも許す事にしたが、ひまり達は感づいていた。モカはこういう時謝らず、うやむやにすることが多いが、あえてすぐに謝ったという事は、完全に飛鳥に対する点数稼ぎをしているのだと。

 

 ただ、飛鳥もそれを肌で感じ取っていた。

 

飛鳥(あぁ…。昔椿のけんかの仲裁をしてた時こんな感じだったなぁ)

 

 中学時代、女子同士のけんかの仲裁をした事があったが、仲直りさせるのにとても苦労したという。

 

こころ「これで仲直りね!」

 と、こころがそう言うが、

 

モカ「ところでこころちゃんは飛鳥くんとどうして一緒にいたの?」

こころ「あら! いけないかしら?」

 こころはいつも通りの反応だった。

 

蘭「いや、いけなくはないけど…」

ひまり「よくよく考えたら何でいつも一緒なのかな~って…」

巴「ずっと気になってたんだ」

つぐみ「…もしかして、付き合ってるとか?」

飛鳥「いいえ?」

こころ「付き合ってないわよ?」

 

 飛鳥はきっぱり否定すると、こころもあっけらかんとしていた。

 

モカ「あんまり飛鳥くんと一緒にいると、ハロハピの皆が寂しがると思うな~」

こころ「大丈夫よ! はぐみはソフトボールがあるし、薫は演劇、花音はアルバイトで、美咲には羊毛フェルトがあるわ。あたし以外にもお友達がいるから、ちっとも寂しくなんて無いわ?」

アフグロ(グッハァ!!!)

 

 こころがいつも通り過ぎて、アフグロはその眩しさにやられそうだった。

 

蘭(弦巻さん…めっちゃ大人…!!)

モカ(くぅ…。こころちゃんの方が一枚上手だったか…)

ひまり(ただのお金持ちじゃなかったのね…)

巴(そうか…。道理で一丈字がずっとそばに置いてるわけだ…)

つぐみ(……)

 

こころ「さて、そろそろあたし達はお暇するわ!」

蘭「ど、どこ行くの!?」

こころ「これから飛鳥と賞金稼ぎをするのよ!」

「!!!?」

飛鳥「失礼します」

 飛鳥がこころを連れて去っていった。

 

「……」

 

 その日の夕方。

 

『さあ! アマチュアテニストーナメント! ダシマカップもいよいよファイナルとなりました!』

 

 ここはとあるテニスコート。テニスのトーナメントが行われた。

 

実況『それでは選手の入場です!! バンドリ学園高等部1年生コンビ! 一丈字飛鳥・弦巻こころペア!!』

 

 スポーツウェアに着替えた飛鳥とこころが登場した。こころは髪を結んでいる。

 

こころ「優勝するわよ! 飛鳥!」

飛鳥「勿論」

 

 そしてその様子を観客席からアフグロが見ていた…。

 

蘭「ずるい…こんなのずるい…」

モカ(モカちゃんだって、飛鳥くんの秘密知ってるのに~)

ひまり「テニスなら私テニス部なのに!!」

巴「ラーメンの大食いなら…」

つぐみ「いいなぁ…!!!」

 

 と、皆こころを羨ましがり、その邪念を飛鳥が感じ取っていた。

 

飛鳥(本当に好きだなぁ…)

 

 だが、見に来ていたのはアフグロだけではなかった…。

 

飛鳥「さあ、優勝するぜ!!」

こころ「ええ!!」

 

 飛鳥はもう細かい事を気にするのはやめて、目の前の試合に集中する事にした。

 

 

 

おしまい

 

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