第322話
今回の設定
・ 飛鳥とAfterglowが幼馴染
・ Afterglow → 飛鳥
・ 孫たちとは出会わなかった?
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私の名前は一丈字飛鳥。色々あってバンドリ学園に転入しました。で、その学校には私のかつての幼馴染達が通っていて、今一緒に登校しています…。
モカ「まさか飛鳥くんがこっちに来るなんてね~」
飛鳥「…まあね」
幼馴染達は「Afterglow」というバンドを組んでいて、そのバンドが今大人気になっている。
口下手だけど本当は仲間思いなボーカル・美竹蘭
ゆるふわ系大食い女子のギター・青葉モカ
今時系ベース・上原ひまり
男気溢れる豪快系女子・宇田川巴
縁の下の力持ち・羽沢つぐみ。
幼馴染という事もあって息もピッタリ、ビジュアルも抜群。久々に会ったけど、随分女の子らしくなったなぁ。
だけど問題が一つだけ…。
モカ「これもきっと何かの縁だよ~。付き合っちゃう?」
これだ。後々聞いたことなんだが、彼女たちはずっと前から私の事が好きだったらしい。それはとても光栄だが、今の私にはそんな余裕がない。
というのも、私は超能力を持っていて、これまでずっといろんな敵と戦ってきたのだ。ひったくり犯から、町一つぶっ飛ばすほどの凶悪犯まで。当然の事であるが、彼女たちを巻き込むわけにはいかない。というか、巻き込んでなんかあったら責任とれない。
それがなかったら、そういう事も考えていいんだけどねぇ…。
蘭「何を言ってるの? 飛鳥はアタシのものだから」
飛鳥「アタシのものって…」
巴「いや、アタシのだ」
モカだけならまだしも、蘭や巴も私に好意を抱いている。巴はまあイメージは沸くけど、蘭はこんなキャラだったかな…?
つぐみ「ま、まあまあ。そんな事言ってると飛鳥くん困っちゃうよ」
つぐみ。お前は昔から優しい子だけど、心の中で漁夫の利にならないかなって思ってるの、バレてますよ。
巴「そ、そっか…悪い…」
蘭「でも飛鳥もはっきり決めてよ」
飛鳥「ごめん。今は誰とも付き合うつもりはないよ」
はっきり断ってやった。
モカ「本当につれないな~」
モカがそういうとほかのメンバーも不満そうにした。本当にありがたい話だが、能力者としての話をするわけにはいかない。どうしたらいいものか。
いったんここで私の語りは終わります。
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「一丈字めぇ…!!」
飛鳥に対して嫉妬の炎を燃やす男子生徒たちは。彼らは1年2組、飛鳥の隣のクラスの生徒たちだ。なぜここまで嫉妬の炎をもやしているかというと、彼らが所属する1年2組にはAfterglow全員がいるからで、彼女たちは2組にとってのマドンナ的な存在だったのだ。ちなみに彼女たち以外の女子たちに対して眼中なしで総スカンを食らっては、時折妨害されている。
「幼馴染かなんだか知らねーけど、蘭ちゃん達と仲良くしやがって…!」
「許せねぇ!」
「ぶっ潰してやる!!」
とまあ、敵意むき出しだった。
「まあマテお前ら」
「!?」
クラスメイトの一人が声を出した。
「もうすぐ臨海学校だ」
「!」
「臨海学校となれば、クラスでの行動が多くなる!」
「成程!」
「そこで一丈字にクラスメイトとそうじゃない奴の格差を見せつけるんだ!」
「そうか! そうだな!」
「これを機に5人全員、カップルにしてやるぜ…」
とまあ、そんな邪なことを考えていたが、飛鳥は彼らの顔を見るなり、考えていることを見破った。
飛鳥(ガールズバンドって大変なんだな…)
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ところがどっこい、臨海学校直前…
ひまり「ねえ飛鳥!」
飛鳥「どうしたの?」
ひまりが突然飛鳥の教室にやってきた。
ひまり「今度の休み暇?」
飛鳥「ごめん。ちょっと買い出しをしないといけないんだ。買いだめしときたいものがあるから…」
ひまり「どこに行くつもりなの?」
飛鳥「え? イ〇ンだけど…」
ひまり「それだったら私も行っていい?」
飛鳥「ひまりもなんか買い物があるの?」
ひまり「水着買おうと思ってるんだ」
飛鳥「臨海学校の?」
ひまり「うん。それで飛鳥にもちょっと見てもらいたくて…」
飛鳥「オレに?」
ひまり「そ、そういう事だから!」
その時だった。
「コラーっ!! ひまりー!!!」
巴が怒鳴りながらやってくると、蘭、モカ、つぐみが続いた。
ひまり「と、巴! それに皆も!」
蘭「…抜け駆けしないって約束だったよね?」
モカ「ひーちゃんはスタイルいいから、それで飛鳥くんを悩殺しようとしてたんだ~」
つぐみ「ひ、ひまりちゃん…。そういうの良くないよ…」
ひまり「う…」
4人に責められて、ひまりはばつが悪そうにした。
モカ「でもそれだったらモカちゃんも水着選んでもらおうかな~」
ひまり「え゛」
巴「そうだな。ひまりだけ不公平だもんな」
蘭「同じく」
と、自分たちも参加しようとしていたのでひまりは慌てていた。
飛鳥「うーん…」
モカ「飛鳥くん。ひーちゃんに気を使わなくていいよ」
蘭「そうだよ。こういうのは皆一緒でいいから」
巴「そうだな」
ひまり「皆私の立場だったらすごく嫌がるくせに~!!!」
と、完全に自分に好意むき出しだったので、その辺は大丈夫なのかと思う飛鳥であった。
つぐみ「あ、飛鳥くんはどうかな…? 迷惑じゃない…?」
飛鳥「迷惑じゃないけど、5人とも?」
蘭「そうだけど、文句ある?」
蘭が有無を言わせないようににらみを利かせたが、
飛鳥「いや、着てくる水着が分かると、当日新鮮味がないからその辺大丈夫かなって…」
飛鳥の言葉に空気が止まった。
モカ「なかなかやりますな~」
飛鳥「何が」
蘭「…エッチ」
飛鳥「はいはい」
蘭の言葉を飛鳥が簡単にあしらったが、
「コラァアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
5人の男子生徒たちがやってきた。飛鳥をにらみつけていた男子生徒たちである。
飛鳥「あなた方は…」
「お前いい加減にしろよ!!」
「誰に断ってAfterglowとデートの約束取り付けようとしとんじゃい!!」
「オレ達に変われぇ!!」
男子生徒たちの顔を見るなり、つぐみ以外のAfterglowは嫌そうな顔をした。
飛鳥「…知り合い?」
蘭「クラスメイト。アタシ達にアプローチしまくっててうざいの」
モカ「ごめんなさいって断ったんだけどねぇ~」
巴「しつこい男子はモテないぞ?」
「う、うるさぁい!!」
と、男子生徒たちは駄々をこねた。
「とにかく水着を買いに行くのは許さないからな!」
飛鳥「……」
どうすればよいものかと、飛鳥は静かに目を閉じるのだった。
おしまい