それはある日の事だった。
日菜「飛鳥くん!」
紗夜「一丈字くん!」
日菜と紗夜が同時に飛鳥に話しかけてきた。
飛鳥「どうかされました?」
日菜「明日パスパレのロケに来て!」
紗夜「ロゼリアの練習に付き合って頂戴」
双子が同時に飛鳥にお願いすると、日菜と紗夜が向き合った。
日菜「…おねーちゃん。Roseliaの練習はいつでもできるよね?」
紗夜「日菜こそ、アイドルなのに殿方をロケに連れて行くなんてどういう了見なの?」
日菜「いや、飛鳥くんがいる方がるんってするし、おねーちゃんこそどうして飛鳥くんを?」
紗夜「一丈字くんは演奏できるし、第三者の観点から色々教えてくれた方がRoseliaのレベルアップに繋がるからよ」
日菜「それだったら今度パスパレもそうしようかなー」
紗夜「まあ、日菜の話は置いといて一丈字くん。お願いできるわね?」
日菜「いや、パスパレだよね!? なんか千聖ちゃんとも仲が良いみたいだし!」
そう言って日菜と紗夜に迫られる飛鳥。ある意味で究極の選択である。
飛鳥「選ばれなかった方はちゃんと諦めますね?」
紗夜「え、ええ…」
日菜「勿論!」
紗夜と日菜の言葉を聞いて、飛鳥が答えようとした次の瞬間だった。
「何やる前提で話を進めとんじゃクラァ~~!!!!!」
ロケット団の如く男子生徒軍団が現れた。ポケモン初代におけるポッポやコラッタばりのエンカウント率である。男子生徒たちが現れた事で紗夜と日菜の目のハイライトが消えたし無表情になった。
「紗夜ちゃんと日菜ちゃんの氷の目…」
「ぷっひょー! たまんねー!!」
「ああン…♥」
冷たい視線に興奮している一部の男子生徒に飛鳥も無表情になった。
「てめーは無表情になってんじゃねぇや!!」
「モテ男ぶりやがって!!」
飛鳥「…あの、何か御用でしょうか?」
「御用でしょうかじゃねぇんだよおめーは!!」
「何ロゼリアやパスパレと宜しくやろうとしてんだ!」
「ぜってーさせねー!!」
と、男子生徒たちが騒いでいたが、
紗夜「邪魔しないで頂戴」
日菜「そうだよ。邪魔しないで」
いつになくキレていた。
「ありがとうございます!!」
「邪魔しないでと言われても僕たちは紗夜ちゃん達の事を思って…!!」
紗夜「日菜。皆心配してるわよ。今のうちにやめなさい」
日菜「それはおねーちゃんもだよ。ロゼリアも人気があるんだから影響力高いよ」
そう言ってお互いがお互いに対して諦めさせようとしていた。
「一丈字も少しは遠慮しろ!」
飛鳥「いつも遠慮してたんですけど、ちゃんと見てました?」
「見てたけど、結局一緒にやっとるやんけ!」
飛鳥「というかそれだったら紗夜先輩たちに言った方が早くないですか?」
「まっ! 女の子のせいにするとかそれでも座長か!」
「そうだ! 男らしくないぞ!!」
紗夜「そうね。今回ばかりは彼らの言うとおりだわ」
日菜「女の子のせいにするなんて…」
そう言って皆が飛鳥を責めると、飛鳥は無表情になり皆が流石に困惑した。
飛鳥「あーあ。もうやる気なくした。決めてたけどもうやめだやめだ。そんなに言うならもうあなた方で好きにすればいいじゃないですか」
そして飛鳥はもう完全にやる気をなくしたそぶりを見せた。
飛鳥「何ならあなた方とパスパレとロゼリアでセッティングしましょうか?」
「え?」
飛鳥「勿論変な事すれば、弦巻家の黒服の人たちに社会的に抹殺されますけど」
飛鳥の発言に皆が流石に違和感を感じ始めた。
日菜「あ、飛鳥くん…?」
飛鳥「日菜先輩、紗夜先輩。申し訳ございませんが、そこまで言われちゃあ私も限界ですわ」
飛鳥が疲れ切った顔で言い放った。
飛鳥「もう365回もやってるし、そろそろ潮時ですかね」
日菜「いやいやいやいやいやいや!! ちょっと待って!!」
紗夜「落ち着いて頂戴!!」
やさぐれた飛鳥を見て、日菜と紗夜が慌てて飛鳥を止めると、男子生徒たちもいつもと違う飛鳥に唖然とした。
飛鳥「オレの直の後輩とか、何ならイケメンご紹介しましょうか?」
日菜「いや、もう本当にごめんってば!!」
紗夜「言い過ぎました…」
飛鳥の目は完全に死んでいて、完全に続行不可能となった。
日菜「飛鳥く~~~~~~~~~~~~~~~~ん!!!!」
おしまい