それは突然の事だった。
『本日より、一夫多妻制が可決されました』
女性側からしてみたら「ふざけんな」の一言であるが、一夫多妻制が可決されてしまった。結婚相手が増えれば増える程国が保証してくれるというものであるが、男性の功績などによって結婚できる人数が決められているのだ。
そしてこの男はというと…。
飛鳥「……」
滝のような汗を流していた。紙に書かれていた内容は
『保留』
とあった。
飛鳥(保留ってなに!!?)
今回のお話は「一夫多妻制」をテーマにした物語である。
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バンドリ学園
「聞いたか? 一夫多妻制の話。お前何人だった?」
「オレ? 1人だよ」
「オレも1人」
「ていうか高校生大体1人じゃねーか!! 経済力もねーのによ!!」
「いや、芸能人とかだと5~6人いるらしいぜ。オレらの年で…」
「畜生!! イケメン至上主義かよ!!!」
と、男子生徒達が話をしているのを、飛鳥は静かに通り過ぎた。
飛鳥(今日は誰ともかかわるのをやめよう)
だが、そうはいかないのが物語である。
香澄「飛鳥くん!! 飛鳥くんは何人と結婚できるの!?」
飛鳥「よくもまあデリケートな問題を!!」
休憩時間。Poppin’partyが飛鳥の教室にやってきた。
有咲「どうせアレだろ。お前、5人くらいとか…////」
飛鳥「あー。それくらいですかね」
飛鳥が悟られないように言い放った。
たえ「…やっぱり上限まで結婚するつもりなの?」
飛鳥「いや、結婚はまだ考えてないんですよ」
りみ「そうなんだ…」
飛鳥「ええ。将来の事とかも考えなきゃいけないので」
と、飛鳥は話を濁そうとした。
飛鳥「ぶっちゃけ、女性側としてはどうですか?」
有咲「ありえねーし! 女を子供をつくる為の道具だとしか思ってねーんじゃねーか!?」
飛鳥「そりゃそうなりますよね…」
有咲が憤慨すると、飛鳥が困惑した。
飛鳥(まあ…この人たちはその手に興味なさそうだし、心配ないかな…)
たえ「あ、でも…」
たえが考えた。
「?」
たえがとんでもない事を言いだした。
たえ「もし仮に私達と飛鳥くんが結婚したらどうなるかな?」
飛鳥「わあ」
空気が止まった。
有咲「い、いきなり何言いだすんだよ!!」
りみ「け、けっこん…//////」
飛鳥(逃げられない)
飛鳥は危機を感じていた。
香澄「どうなるんだろう。飛鳥くんは5人も奥さんがいるって事になるんだよね」
飛鳥「想像がつきませんね。市ヶ谷さんはどうですか?」
有咲「あ、ありえねーし!! こんな事言っちゃあ悪いけど、どうして一丈字と結婚しなきゃなんねーんだよ!!//////」
飛鳥「仰る通りです」
たえ「たとえ話だよー。顔真っ赤にし過ぎー」
香澄「かわいい」
有咲「可愛くなーい!!」
有咲が絶叫した。
香澄「でも有咲がお嫁さんだったらどんな感じになるかな?」
たえ「どんな感じだろう」
飛鳥(やった。若干オレから逸れたぞ)
有咲「いや、いいよ…/////」
たえ「仕事から家に帰って出迎えとかはしなさそうだよね」
有咲「どういう意味だ」
沙綾「まあ、出迎えはしなくてもちゃんと家事はしてそうだよね」
有咲「そ、そんな事ねーし…」
有咲がそっぽを向いた。
香澄「で、普段はこうやってツンツンしてるけど、甘えてくるときは甘えて来そう!」
たえ「エッチの時とかしおらしくなってそ」
有咲「おたえー。お口―。お口チャックしようなー…って、男子の前で何喋ってくれてんだコラァ!!!//////」
有咲が顔を真っ赤にして香澄とたえに拳骨した。
香澄「いたーい!」
たえ「いった…」
有咲「そんなに言うんだったら、お前らがこいつの嫁だったらどうなってんだよ!」
たえ「私? 多分結婚してもウサギを飼ってるかなー。あ、そういやウサギとか大丈夫?」
飛鳥「ええ…」
たえ「良かったー。結婚するなら、ウサギ飼っても大丈夫な人がいいなー」
と、たえが微笑んだ。
(あれ? 何かめっちゃいい感じになってね?)
クラスメイト達はそう思っていた。
香澄「私はどんな感じかなー…?」
有咲「家事出来なくて、一丈字がやってそうだな」
香澄「ちょっ、有咲ひどーい!!」
有咲が仕返しと言わんばかりに嫌味を言うと、香澄が抱き着いてきた。
たえ「香澄と有咲が結婚してそうなイメージもあるよね」
有咲「何でだよ!!」
たえ「いや、しんちゃんと風間くんっぽいし」
有咲「だからどういう意味!!?」
香澄「え!? 私どっち!?」
有咲「どう考えてもしんのすけだろ。ここで風間くんって答える奴なんかいるか!」
と、夫婦漫才が行われた。
たえ「沙綾はどう?」
沙綾「わ、私? 私は…」
沙綾が飛鳥を見つめた。
飛鳥「あ、別に私でなくても、普通に結婚したらって」
有咲「いや、どうせなら全員やろうぜ」
たえ「沙綾は子供沢山作ってそうだよね」
有咲「沙綾ゴメン。私が悪かった」
有咲が沙綾に謝った。
沙綾「そ、それって兄弟が多いから? 3人しかいないんだけど…」
たえ「いや、小さい子の面倒とか得意そうだし…。何か子作りに積極的そう」
有咲「おーい。もうお前天然っていうか、サイコパスになってきてんぞー」
沙綾「あと、男子の前で子作りとか言わない!!!//////」
飛鳥以外の3組の男子たちはドギマギしていた。だってあのPoppin’partyがエッチな話をしているのだから。
有咲「殺して」
飛鳥「まあ、話は戻しまして、結婚はまだ当分先の話という事で」
香澄「そう?」
飛鳥「ええ」
と、強制的に話を終わらせて、Poppin’partyが自分達の教室に帰っていった。
有咲(私…そんなうぶじゃねーし…///////)
沙綾(子作りに積極的…。そういう風に思われてたのか…/////)
たえ(ウサギ飼ってもいい人って、どれくらいいるのかなー)
香澄(有咲の言ってた通り、家事も出来ないとね!)
りみ「……」
りみは一人、落ち込んでいた。
りみ(私…触れて貰えなかった…)
香澄・たえ・有咲・沙綾「!!!!!」
おしまい