全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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『もしも飛鳥が元子役だったら』

 簡単な登場人物

一丈字 飛鳥 
主人公。高校1年生。元は子役でドラマや映画にも出演していたが、色々あって芸能界を引退し、現在はごく普通の高校生。超能力が使えるという点を除いては…。
人気女優・白鷺千聖と昔出演したドラマ『オムラム・ルール』で共演して以来、仲が良かったが…。

白鷺 千聖
メインヒロイン。高校2年生。元天才子役にして、人気女優。
その傍ら、人気ガールズバンド「Pastel*Palletes」のベースを担当している。
飛鳥とは昔共演してからというもの、ずっと好意を寄せているが、飛鳥は全く気付く様子がない上に、飛鳥を狙ってる子がいっぱいいる為、ドギマギしている。

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第220話「もしも飛鳥と千聖が幼馴染でともに元子役だったら(スタンダードルート)」

 

 ここはバンドリ学園。ごく普通の学校であるが…。

 

「……!?」

 

 仕事の都合で中々学校に来れず、久々に登校した白鷺千聖は、ファンの男子生徒達に囲まれて、愛想笑いをしていたが、1人の男子生徒を見つけて、目の色を変える。

 

千聖「…飛鳥くん?」

 

 千聖は少年の名前を口にすると、そのまま走り出した。

 

千聖「飛鳥くん!!」

飛鳥「…?」

 

 飛鳥こと、一丈字飛鳥は千聖の方を振り向いた。

 

千聖「あなた…やっぱり一丈字飛鳥くんよね!?」

飛鳥「……」

 

 飛鳥が驚いた様子を見せると、見ていた生徒はざわざわし始めた。

 

「一丈字飛鳥…?」

「そういや聞いた事あるぞ…」

「昔、オムラム・ルールっていうドラマに出てた…」

「確か千聖ちゃんがヒロインで、あいつは脇役だった!!」

 

 すぐさま大騒ぎになったが、飛鳥は困惑した様子で周りを見ていた。

 

飛鳥「お久しぶりです。白鷺先輩」

千聖「!!」

 

 飛鳥の言葉に千聖がショックを受けた。

 

千聖「ど、どうして敬語なのよ!! しかも昔は「千聖ちゃん」って…」

 

 千聖の言葉に飛鳥は静かに目を閉じた。

 

飛鳥「学校なので先輩ってお呼びしないと。それに、他の生徒達の目もあるでしょう?」

千聖「そ、そうだけど…」

飛鳥「機会があればお話ししましょう。それでは」

 

 そう言って飛鳥は去っていったが、千聖はとても悲しそうな顔をしていた。

 

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 白鷺千聖は天才子役として名をはせていた。勿論、本人が演技に対して熱心に研究していた事もあるが、彼女の演技は見ている者を魅了した。勿論、容姿も端麗である為男女問わず、近づいてくる者も多い。

 

 大して一丈字飛鳥という少年は、それほど有名ではなく、千聖と共演した事や、そのドラマ自体が大ヒットしたから少し注目されたくらいだ。そして、彼自身もそのことを理解して、千聖とは距離を置こうと考えていた。

 

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飛鳥「……」

 

 飛鳥は自分の教室で大人しくしていると、クラスメイトに話しかけられた。

 

「一丈字くん。そういえば昔、あのドラマに出てたよね?」

飛鳥「オムラム・ルールですか?」

「そうそう」

「そういや、今芸能活動ってどうしてるの?」

 

 と、飛鳥の周りに人が集まったが…。

 

飛鳥「もう辞めたんですよ。子役」

「えっ…?」

飛鳥「役者の仕事は楽しかったんですけど、いろんな事がやってみたくなりまして」

「そ、そうなんだ…」

 

 飛鳥がそう言うと、男子生徒は残念そうにした。

 

「あ、そういえば1個上に千聖ちゃんがいるの知ってる!?」

飛鳥「先ほどお会いしましたよ」

「と、特に話とかしなかったの?」

飛鳥「ええ。昔共演したからって、あまりでかい顔するのもよろしくありませんもの。幻滅させたなら、ごめんなさいね」

 

 飛鳥が苦笑いしてそう言うと、クラスメイト達は飛鳥と千聖は本当は仲が悪いのかと誤解していた。

 

「あ、それはそうとさ!」

飛鳥「?」

 

 女子生徒がまだ粘ろうとする。

 

「千聖ちゃん、どうだった!? 最近会ってなかったんでしょ!?」

飛鳥「ええ。そりゃあもう綺麗になりましたねぇ」

 

 飛鳥がそう言うと、クラスメイト達が沸き上がった。

 

「ま、まさかとは思うけど、付き合ったりとかは…」

飛鳥「それはございませんね」

 

 飛鳥がきっぱりと断った。

 

「どうして?」

飛鳥「だって彼女、今アイドルやってるんですよね? だったらスキャンダルを作ったらまずいじゃないですか。それに、私もこれからの身の振り方について色々考えないといけませんし」

 

 そう言って、飛鳥はその場を離れると、クラスメイトはシーンとしていた。

 

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 放課後

 

千聖(確かに今の私はアイドルだけど、あそこまでよそよそしくする必要なんかないじゃない)

 

 千聖は教室にいたが、休憩時間に飛鳥に素っ気なくされたことで、不機嫌そうにしていた。女子のクラスメイトもそのことを察したのか、何も言う事はなかった。

 

 そんな時だった。

 

「白鷺さん大変!!」

 

 クラスメイトが慌てて教室にやってきた。

 

千聖「どうしたの?」

「イヴちゃんが別の学校の男子達に連れていかれそうになってるの!」

千聖「何ですって!!?」

 

 そう言って慌てて外に出ると、イヴと彩が複数の男子生徒に絡まれ、つれていかれそうになっていた。あまりにも柄が悪そうだったので、男子生徒達は助けられずにいた。

 

千聖「彩ちゃん! イヴちゃん!!」

 

 千聖が叫ぶと、彩達が千聖の存在に気づいた。

 

彩「千聖ちゃん! 来ちゃダメ!」

「あいつ、白鷺千聖じゃね?」

「あいつも連れて行こうぜ」

「多い方がいいしな」

 

 と、男子生徒達は彩とイヴを人質に取った。

 

千聖「!」

「君、白鷺千聖ちゃんだよね?」

「オレ達と遊ぼうよ」

千聖「彩ちゃんとイヴちゃんを離しなさい!」

「一緒に来てくれるなら、離してあげるよ?」

 

 千聖の説得にも全く応えようとしないばかりか、男2人が千聖に近づいて捕まえようとしていた。

 

彩「千聖ちゃん! 逃げて!」

イヴ「チサトさん!!」

 

 誰もが千聖が連れていかれそうになったその時、

 

「ぐっ…ぐああああああああああああああああ!!!!」

 

 突如男達が腹痛になった。

 

千聖「!!?」

「は、腹が…」

「何でだ…」

 

 とても強烈な痛みなのか、男たちは彩とイヴを捕まえられず、離してしまった。

 

彩・イヴ「!?」

千聖「彩ちゃん! イヴちゃん!」

 

 千聖が彩とイヴに近づいてその場から避難させると、麻弥と日菜が遅れてやってきた。

 

麻弥「彩さん! イヴさん!」

日菜「大丈夫!?」

彩「う、うん!」

 

「く、くそぉ…!!」

 男子生徒達は腹を抑えていると、

 

「コラー!! お前達何をしてるんだぁ!!」

 

 バンドリ学園の男性教諭たちが怒鳴ってやってくると、男子生徒達は命ガラガラ逃げ出していった。千聖たちはその様子をじっと見守っていた。

 

千聖「これでやっといなくなったわね…」

イヴ「チサトさん…怖かったです~!!!」

 

 イヴが千聖に抱き着くと、千聖がイヴの頭を撫でた。

 

千聖「よしよし、怖かったわね」

彩「私も怖かったよ~!!」

 

 そう言って5人が抱きしめあうと、それを飛鳥が陰で見つめていた。

 

飛鳥(任務完了)

 

 飛鳥は静かに目を閉じてその場を後にした。

 

 

 

おしまい

 

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