まりな「バンドリ学園! 質疑応答のコーナー!」
とある特設スタジオ。ステージには飛鳥とまりな。観客席にはバンドガールズと、モブたちがいた。飛鳥はなんか嫌な予感がしていた。
まりな「今回のゲストは、この物語の主人公にして座長、一丈字飛鳥くんでーす!」
飛鳥「どーもー。チャンネル変えてくださーい」
飛鳥がにこやかにネガティブな発言をした。
まりな「ちょっと後ろ向きすぎるわよ?」
飛鳥「すみません。何でか分かりませんけど、嫌な予感がしまして」
まりな「そんな事ないわよー。それじゃ早速行くわね。今回、飛鳥くんに質問するテーマはこちら!」
パネルにある事が表示された。
『バンドガールズとラッキースケベになった時、許してくれそうなのは?』
飛鳥「え、何ですかこれ。公開セクハラですか?」
飛鳥がツッコミを入れた。
まりな「いや、飛鳥くんのイメージで許してくれそうな子を答えて頂戴」
飛鳥「男子生徒のみなさーん。ビッグチャンス到来ですよー」
まりなの言葉に飛鳥が皮肉気味に突っ込むと、男子生徒達が大歓声を上げた。
「お前の天下もここで終わりだ!!」
「ざまーみろ一丈字!!」
「いや、待て。落ち着くんだ。落ち着かないとどんでん返し来るぞ」
「ああ…」
と、良い感じに盛り上げていたが、バンドガールズは何も言わなかった。
香澄「天下って何の事?」
こころ「それはそうと、ラッキースケベってなにかしら?」
美咲「ちょ、こころ!!」
まりな「ラッキースケベっていうのは、わざとじゃないんだけど女の子の胸を触ってしまったり、パンツを見てしまったりする事よ」
こころ「そうなの。でもしようと思ってしたんじゃないわよね?」
こころが喋ると、美咲が止めた。だが、男子生徒達はロックオンしていた。
美咲(馬鹿ね。こころは怒らないけど、黒服達に消されるわよ)
と、美咲は男子生徒達に対して冷ややかな視線を送っていた。
飛鳥「言葉を選ばないといけませんねー。本人達もいますし」
飛鳥が腕を組んだ。
まりな「それじゃシンキングタイム! まずは、ポピパから行きましょうか!」
【戸山香澄】
飛鳥「戸山さんはあまり怒るイメージがないんですよね」
香澄「うんうん。もしそうなったら「飛鳥くんのエッチ~」とかってやるよ!」
飛鳥「ご本人が答えてくれました。あと、戸山さんすっごい良い子ですね」
まりな「そ、そうね…」
飛鳥の目が死んでいた。
【花園たえ】
飛鳥「花園さんか…」
たえ「どんなイメージがあるの?」
飛鳥「いや、実際そうなったらどうします?」
飛鳥がたえと話をした。
たえ「飛鳥くんが話してくれたら話す」
飛鳥「何ていうかその…。え、なに? って感じで済ませそう」
たえ「そんな事ないよ。流石に恥ずかしいし」
飛鳥「あ、そうなんですか…」
たえ「ただ一言だけ「エッチ」っていうよ」
空気が止まり、一部のメンバーがこんな想像した。
たえ「…エッチ///」
ちょっとムスッとして、頬を赤らめて言い放つたえの姿を見て、ちょっとときめくのだった。
「イイ!!」
「程よい恥じらい!!」
「おたえちゃんらしい!!」
と、男子生徒達も興奮していたが、たえは男子生徒達に対して露骨に冷たい視線を向けていた。
「その視線もたまんない!!!//////」
【牛込りみ】
飛鳥「牛込さんか…」
りみ「……」
飛鳥が気まずそうにしていたが、りみも困った顔をしていた。
飛鳥「泣いてそうですね」
りみ「う、うぅ…」
飛鳥「で、戸山さん達に怒られるってパターン」
まりな「あー…」
飛鳥の言葉にまりなが突っ込んだ。
飛鳥「そういや時々思うんですけど」
「?」
飛鳥「どうして女子の制服ってスカートなんでしょうね。ズボンでも良い気がするんですよ」
まりな「ズボン派なの?」
飛鳥「いえ、ラッキースケベに関する心配が減るので…」
飛鳥が正面を向いた。
飛鳥「時々生きる事に対して息苦しさを感じるんですよ。なんででしょう」
まりな「おーい。落ち着いてー」
飛鳥がどんよりし始めたので、まりながフォローした。
香澄「あ、飛鳥くん…?」
たえ「何かとっても辛そう…」
有咲と美咲は何となく察した。確かに男の立場からしてみたらそうだろうな…と。
【山吹沙綾】
飛鳥「ちゃんと謝れば1回目は許してくれそうですね」
沙綾「あら」
飛鳥「…あくまでもイメージですけどね」
飛鳥が視線を逸らした。
飛鳥「もうそうならない事をただひたすら願うしかないですよ…」ズーン
まりな「飛鳥くん…。昔、何かあったの?」
飛鳥「価値観合わなくて同級生と喧嘩ばかりしてましたから、もうひっそりと暮らしたいんですよ」
飛鳥の発言で段々気まずい空気になっていた。
飛鳥「まあ、イメージで語ってますけど、実際は怒らない人なんていませんよ。月島さんは如何ですか」
まりな「そ、そうね…。確かに恥ずかしいって気持ちはあるし、む、胸とか触られたら…そりゃあちょっとは…////」
まりなの言葉に飛鳥が目を閉じた。
飛鳥「それでいいんですよ。怒っていいんです」
まりな「!」
飛鳥「素直に気持ちをぶつければいいんですよ。ただ、やり過ぎるのが良くないだけですので」
と、飛鳥は苦笑いした。
飛鳥「次行きましょう」
飛鳥の言葉に対して、バンドガールズは困った顔をしていた。
美咲「相当苦労してたんだね。一丈字くん…」
有咲「……」
【市ヶ谷有咲】
飛鳥「間違いなくぶん殴られますね」
有咲「一丈字ぃ?」
飛鳥がきっぱり答えたので、有咲が皮肉気味に突っ込んだ。
飛鳥「いや、殴られるっていうか、ビンタされますね」
有咲「一丈字くん。私のイメージどうなってるのかなー?」
飛鳥「え、実際どうなんですか?」
有咲「そりゃ殴るけど」
飛鳥「そうなんじゃないですかー。今にもこんな発言をした事で殴りそうじゃないですか」
有咲「確かにそうだけど!!」
飛鳥「それでいいんですよ、気が済むなら」
有咲「……!」
飛鳥の言葉に有咲が反応した。
飛鳥「まあ、度が過ぎれば警察沙汰ですが」
有咲「よーし分かった一丈字。殴らないから、後でちょっとだけ話させてくれ」
飛鳥「はい」
まりな「おっと。お時間が来てしまったようですね」
飛鳥「結局何だったんですかこの時間…」
まりな「大丈夫よ。香澄ちゃん達を信じなさい」
飛鳥「は、はい…」
そしてどうなったかっていうと…。
沙綾「あの、確かに下着とか見られるのは恥ずかしいけど、そういう理不尽な事はしないから安心してね?」
りみ「あ、で、でも見た事は忘れてください…////」
飛鳥「何か…すみませんね。気を遣って頂いて」
有咲「気を使わせたのはお前だろ!」
飛鳥「そうですね。出来ればお手柔らかにお願いしたいです」
有咲「…ハァ。分かったよ」
と、ポピパから同情された。
香澄「飛鳥くん。有咲の今日の下着の色教えてあげよっか?」
有咲「お前はぶん殴る」
香澄「ちょ、やめて有咲!! ぎゃー!!!!」
冗談を言った香澄に対して、有咲がアイアンクローを仕掛けた。
たえ「まあ、元気出してよ」
飛鳥「はい」
おしまい