全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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 今回の設定

・ 飛鳥は友希那達と同い年。

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第371話「もしも置き去りにされたのが紗夜だったら」

 

 

 一丈字飛鳥です。今回の私は上級生組で林間学校に来ております。1組には紗夜さん達、2組には日菜さん達で、3組は私です。学園からバスに乗って自然の家について、そこでオリエンテーリングをやったり、風呂に入ったり、夕食を取ったりして、最後は肝試しをしました。3組、2組、1組の順番で…。

 

 で、そこで事件が起きてしまったわけですね。それではどうぞ。

 

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「はぁ!!? 紗夜を置いてきた!!?」

 

 どこからか怒鳴り声が聞こえた。というのも1組の男子たちがお化けに怖がってそのまま逃げだし、一緒に組んでいた紗夜を置いてけぼりにしてしまったのだ。

 

 そのことに紗夜と同じバンドメンバーであるリサ、友希那。クラスメイトである千聖、そして紗夜の実の妹である日菜が激怒した。

 

千聖「だからあなた達と組ませるの嫌だったのよ…!」

友希那「どう責任とるつもりなの?」

日菜「信じられない!!」

 

 千聖、友希那、日菜は特に怒っていて、彩、花音、燐子は何も言えなくて慌てていた。リサもちょっと怒っていた。

 

薫「皆、気持ちは分かるが落ち着くんだ」

麻弥「そうですよ…」

日菜「これが落ち着いてられる訳ないでしょ!!」

 

 薫と麻弥が止めようとするが、日菜は泣きながら怒鳴った。その怒鳴り声は飛鳥も聞いており、すかさず超能力で紗夜を探知した。すると肝試しの正規ルートから外れた場所に紗夜がいたが、足をくじいたのか動けない状態だった。

 

飛鳥(場所は分かったけど、問題はどうやって気づかせるかだな…)

 

 飛鳥が誰に気づかせるか考えていると、

 

日菜「あたし探しに行ってくる!」

麻弥「ひ、日菜さん! 流石に無茶ですよ!」

彩「そ、そうだよ! いくら何でもそれは…」

日菜「離して!! このままだとおねーちゃんが!!」

 

 日菜が紗夜を探しに行こうとするが、彩、千聖、麻弥の3人が止めに入り、皆がどうすればいいか分からなくなっていた。

 

飛鳥(まあ、近くにいる先生たちに対して上手く説明するか…)

 

 飛鳥が作戦を考えたその時だった。

 

「おーい! どうしたんだー?」

 

 と、知らないおじさんが話しかけてきて、皆がおじさんの方を見たが、飛鳥はおじさんに見覚えがあったのか、困惑した。

 

「あれ?」

 

おじさんも飛鳥に気づいた。

 

「あれ? もしかして君…飛鳥くん!?」

飛鳥「あ、あははは…。ご無沙汰しております…」

 

 飛鳥は誤魔化す事も出来ず、愛想笑いをした。

 

おじさん「どうしたんだい?」

飛鳥「それが…」

 

 飛鳥が事情を説明した。

 

おじさん「成程。事情は良く分かった」

飛鳥「それでちょっと心当たりがありそうな場所がありまして…」

 

 飛鳥がそう話そうとすると、日菜が彩たちを振り切って飛鳥の所に行こうとしたが、飛鳥が超能力を使って阻止しようとした。だが、日菜の気持ちが強すぎてはじかれてしまった。

 

飛鳥(何!?)

 

 飛鳥も超能力が破られると思わなかったのか、困惑していた。

 

日菜「心当たりがありそうな場所って何!? 教えて!!?」

飛鳥「そこに必ずいるとは限らないんですけどねぇ…」

 

 というのは大嘘で確実にいます。だが、こんな堂々と言い切ってしまっては色々面倒なので飛鳥は謙虚気味に答える。

 

日菜「いいから教えて!!」

飛鳥「分かりました」

 

 日菜の気迫に押されたのか、飛鳥は教えることにした。

 

飛鳥「早い話が、肝試しのルートから外れた道を行ってしまった可能性があります」

日菜「それは分かるよ」

飛鳥「で、外れたルートに行きやすい場所はどこか分かります?」

日菜「あっ! 第3エリア! あそこ2つの道があったから…」

飛鳥「可能性が高いのは正規ルートとはもう一つのルートを行ってしまった可能性がありますが、それだけならすぐに見つけられるはずです」

日菜「うん…」

 

 飛鳥の推理を聞きに千聖たちもやってきた。飛鳥はこの時超能力で追い返そうと考えたが、みだりに使っても怪しまれる可能性があった為、やめた。日菜が鋭いと肌で感じたのも理由の一つである。

 

飛鳥「あの…」

千聖「続けて頂戴」

飛鳥「はい。で、これで見つからないとなれば、2つの可能性が考えられます?」

麻弥「2つの可能性?」

飛鳥「1つ目は何らかの理由で見つかりにくい場所にいる。2つ目はその女子生徒が言葉をしゃべる事が出来ない状態にあるか」

 

 飛鳥の言葉に一部のメンバーが嫌な予感がした。

 

千聖「…紗夜ちゃんが怪我をしている可能性がある。そう言いたいのね?」

飛鳥「最悪の場合、それ以上の事も考えられます」

日菜「そ、そんな! それだったら猶更…」

おじさん「それならそこを中心に救助部隊を手配しよう」

「!」

 

 おじさんの言葉に皆が驚いた。

 

日菜「おじさん…?」

おじさん「私はこの自然の家の経営者で、今回は視察に来ていたんだがこのような事になっていたとは…。おい」

「はっ!」

 

 おじさんは傍にいた部下に命令し、救助部隊を手配するように指示を出した。

 

おじさん「一丈字くんは私と一緒に現場まで来てくれ。詳細を知りたい」

飛鳥「分かりました」

日菜「ま、待って! それだったらあたしも行きたい!!」

千聖「日菜ちゃん!」

飛鳥「あなたはここで待っていてください」

日菜「でも…」

飛鳥「その女子生徒の方とあなたがどのような関係かは存じませんが、彼女が見つかった時にあなたがちゃんとここで待ってあげるべきだと私は思います」

 

 飛鳥が真剣な表情で言い放つと日菜たちは驚いたが、千聖もこの時飛鳥が普通の人間ではないと感じ取っていた。

 

飛鳥「さて、行きましょうか」

おじさん「ああ」

 

 そう言って飛鳥がおじさんと一緒に現地に乗り込もうとすると、

 

日菜「あ、あの!」

飛鳥「?」

 

 飛鳥が日菜の方を振り向いた。

 

日菜「絶対におねーちゃんを助けてね?」

飛鳥「……」

 

 日菜の言葉に飛鳥は笑みを浮かべると、そのまま何も言わずに背を向けていった。

 

 この後紗夜は無事に救出されたが、色々飛鳥の周りが騒がしくなったのは言うまでもない。

 

 

飛鳥「はー…」

 

 

おしまい

 

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