全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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 前回までのあらすじ

 こころの依頼でバンドリ学園に潜入した一丈字飛鳥。Pastel*Palettesのメンバーである若宮イヴと再会したものの、彼女たちの事を考え、名乗らずに身を引く事にした。

 …が、協力者であるこころが嘘をつくのが下手すぎて、バレてしまった…。




第59話「イヴとの再会(後編)」

 

 

 1年3組。

 

「一丈字くん!!」

「!!?」

 

 と、香澄、たえ、りみ、沙綾、有咲、イヴ、こころ、はぐみ、美咲が一斉に3組の教室に押し掛けてきた。こころは申し訳なさそうに項垂れていた。こころの様子を見て、飛鳥は何が起きているのか察した。

 

飛鳥「……」

香澄「半年前にイヴちゃん達を助けた人ってあなたでしょ!?」

たえ「言っとくけど、こころが全部喋ったよ」

飛鳥「全部というのは?」

 飛鳥の発言にイヴが困ったような顔をし、こころは更にうなだれた。

 

有咲「お前がこころの知り合いだという事、イヴたちを半年前に助けた事だよ」

飛鳥(…能力者であることはバレてないようだな。まあ、信じようにも信じれないからな)

 飛鳥が有咲を見つめた。

 

こころ「ごめんなさい。飛鳥…」

飛鳥「仕方がございませんよ。SNSで拡散されていたんですから、いずれは気づくと思っていました」

 頭を下げて謝るこころに対し、飛鳥は特に怒りもせず慰めた。

 

イヴ「…やっぱりあなただったんですね」

飛鳥「ええ。お久しぶりですね。若宮イヴさん」

 飛鳥がイヴを見つめた。

 

飛鳥「ご活躍されていて何よりです」

イヴ「どうしてあの時嘘をついたんですか!?」

飛鳥「その質問に答える前に、私からひとつ質問がございます。若宮さん…昨今の日本の芸能事情をご存じでしょうか?」

イヴ「ゲイノウジジョー…?」

飛鳥「必要以上にアイドルと接触すると、ファンの男が暴走する傾向があるんですよ。それを抑える為に、あなたから遠ざかっていたんですね」

「!!?」

 飛鳥の言葉に皆が驚いた。

 

飛鳥「それに、あなたはもう立派なアイドル。こんな男の事は忘れて前に進んでください」

イヴ「……」

 イヴが涙を流した。

 

飛鳥「…話なら聞きますよ」

イヴ「私達は…」

「?」

 

イヴ「私達は…あなたのお陰でここまで来れたのです!」

「!?」

飛鳥「それは違いますよ。貴方達がちゃんとご自身で…」

イヴ「あなたがいなくなった後、テレビ局の偉い人が声をかけてくれたんです。番組に出て見ないかって…」

「!?」

 

イヴ「そこで私達はバラエティ番組に出て、その番組がきっかけで沢山お仕事を貰えるようになったんです」

飛鳥「いや、それあなた方が…」

有咲「お前がきっかけになったって事だよ。そうだよな?」

イヴ「はい。あなたがチケットを拾ってくれたのを知って、そこでブレイクしたら面白いって言われて…」

飛鳥(…面白い?)

 

 言いたい事はよく分かったが、面白いという言葉に飛鳥は困惑した。ああ、やっぱりそういう所は現金主義なんだなとも思い、業界の人間に対して少し渋い顔をした。

 

イヴ「沢山お仕事を貰えるようになったのはあなたのお陰です。本当にありがとうございました!」

飛鳥「いえいえ…」

 

 飛鳥としては、本当に自分達の頑張り次第だったのに、何でお礼を言われるんだろうなーと思っており、不思議でしょうがなかった。

 

飛鳥「まあ、これからが大事なので、油断せずに頑張ってくださいね」

イヴ「はい!」

 と、イヴが反応すると、飛鳥はこれで終わると思っていた。

 

イヴ「あ、そうです!」

飛鳥「?」

イヴ「アヤさん達にも是非アスカさんと会わせたいんですけど…」

飛鳥「その件ですが、様子を見ましょう」

香澄「どうして!?」

飛鳥「学園全体が混乱するからです」

美咲「あー…」

 

 飛鳥の言葉に美咲が何となく察した。

 

美咲「確かにその方が良いかも…Pastel*Palettesにそんな知り合いがいるって分かったら…」

有咲「これは…確かにそうだな。一丈字の言う通りかも…」

 

 と、有咲も同意した。

 

イヴ「で、でも…」

飛鳥「若宮さん。気持ちは分かりますけど、焦らないで」

「!!?」

飛鳥「他の方ともいずれちゃんとお話しします。それまで待っていてください」

イヴ「は、はい…」

たえ「あ、そうそう」

 たえが口をはさんだ。

 

たえ「そういや一丈字くんって、私達がバンドやってるの知ってる?」

飛鳥「ええ。お伺いしておりますが…」

たえ「此間合同ライブやったんだけどさ。パスパレが圧倒的1位だったんだよ。男子はもう殆どパスパレで」

飛鳥「そ、そうなんですか…」

 

 たえの言葉に飛鳥が困惑した。いや、そこは分散するんじゃないの? と思っていた。実際バンドをやっている少女たちはいずれも美少女と呼ばれる方で、普通であれば人気が分散するのだが、やはり芸能人だから人気も高いのかと飛鳥は考えていた。

 

たえ「もう完全に私達、おまけみたいな感じだったんだよねー…。最下位だったし」

有咲「やめろ。悲しくなるから」

 

 ちなみに大体は「5バンドとも良かったんだけど、やっぱり投票するならパスパレかなー」という感じである。ちなみに2位はこころ率いる「ハロー、ハッピーワールド!」。理由は女性に1番人気のある瀬田薫という少女がいるからである。

 

たえ「パスパレの快進撃の裏には何かあると考えていたけど…」

有咲「いや、どう考えてもこいつだろ」

飛鳥「若宮さん達がちゃんと自分達で…」

香澄「そうだ! 私達とも仲良くなろうよ!」

飛鳥「そうして頂くのは大変光栄ですけど、ファンを何とかしないと…」

たえ「あー、大丈夫だよ。男子大体パスパレファンだし、私達全く見向きされてないから」

有咲「だからそう言う事言うんじゃねぇよ!! 実際そうだけど!!」

飛鳥「まっさかー」

 飛鳥が苦笑いした。

 

イヴ「わ、私! アスカさんともっと仲良くなりたいです!」

飛鳥「ちなみに事務所としてはその辺どうなんです?」

イヴ「いえ、全くそういうのは…」

飛鳥「まあ、こんだけあれば次第にNGになるでしょうね…」

香澄「私達とも仲良くしよー!!」

 

 と、飛鳥は1組女子(香澄、たえ、りみ、沙綾、有咲、イヴ、はぐみ、こころ、美咲)と仲良くなった。

 

(あ、あいつ…)

(い、一丈字の奴…1組女子と仲良くなりやがった…)

(う、羨ましい…)

(え、えぇ…)

(お、お…おっぱい…//)

 

 

おしまい

 

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