全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第61話「千聖との再会」

 

 前回までのあらすじ

 

 Pastel*Palettesのメンバー4人と再会した飛鳥。残るは損得勘定していた女優の白鷺千聖だけである…。

 

******************

 

 カフェテリアでの談笑はまだまだ続いていた。

 

日菜「本当に感謝してるんだよー。飛鳥くんには」

 日菜が口を開いた。

 

飛鳥「いや、それは…」

日菜「千聖ちゃんっていたでしょ?」

飛鳥「……」

 千聖の名前が出てくると、飛鳥が困惑していた。チケットを配っていた時、一人だけ乗り気じゃなく、自分の得にならないからやめようとしていたのだ。

 

日菜「千聖ちゃん、Pastel*Palettesを組んだ時からやる気なくて、事務所のみんなの言う事も聞かなかったの」

麻弥「ま、まあ…元々は女優さんで、本当にやりたい事ではなかったっすからね…」

 麻弥がフォローを入れた。

 

日菜「でね。飛鳥くんが初めてなんだよ。千聖ちゃんにあそこまで言えたの」

 飛鳥が頭をかいた。

 

飛鳥「…いや、自分だけ逃げようとしてたので、つい」

日菜「そうなんだよね。麻弥ちゃんなんか、千聖ちゃんが誘ったからパスパレのメンバーに入ったんだよ」

飛鳥「え?」

 日菜の言葉に飛鳥が信じられなさそうにすると、麻弥が苦笑いした。

麻弥「まあ、今はジブンが好きでやってるんですよ。フヘヘ…」

 麻弥がそう言うと、飛鳥が頭をかいた。

 

飛鳥「…それでしたら、本当に辞めなくて良かったですね。もしやめてたら完全に痛い目に遭ってましたよ」

香澄「そうなの?」

飛鳥「ええ。その人が仲間を見捨てるって分かったら、誰も助けてくれませんよ。何もしないならまだいいですけど、それで自分が命の危機に立たされたらたまったものじゃありませんよ」

 飛鳥が厳しい言葉を香澄に向けた。

 

麻弥「…まあ、ジブン達がちょっと甘かった部分もあったんスけど千聖さん。一丈字さんに言われてから、少しずつ変わったんですよ」

モカ「日菜先輩がバラエティ番組とかで色々千聖さんを煽ってー。その漫才みたいなやり取りが受けたんですよねー」

彩「まあ…千聖ちゃんって結構負けず嫌いだから…」

 彩が苦笑いした。

 

モカ「それで日菜先輩と千聖さんがブレイクした後に、彩さんと麻弥先輩、イヴも個性を発揮して、5人のキャラが皆に浸透して大ブレイク。まるで女版「SMAP」って感じだねー」

香澄「バンドやってるから「TOKIO」じゃない?」

 と、モカと香澄が話をし始めた。

 

麻弥「だから本当にありがとう。一丈字さん」

飛鳥「いえいえ…」

 飛鳥が苦笑いすると、彩のスマホが鳴った。

 

彩「あ、ごめんね。ちょっと電話に出るね」

 彩が電話に出た。

彩「あ、もしもし? 千聖ちゃん!?」

 電話の相手は千聖だった。

 

彩「え? 明日のレッスンはいつも通り? 分かった! あ、そう言えばね…。あの子が見つかったの!」

 彩の言葉に飛鳥はぎょっとした。

 

彩「今いるよ! 待ってて!」

 すると彩が飛鳥に向かった。

彩「一丈字くん。千聖ちゃんとお話してくれる?」

飛鳥「あ、はい…」

 と、彩がスマホを見せると千聖が写っていた。

 

飛鳥「あ、お疲れ様です」

千聖「あなた…」

飛鳥「あ、覚えてないですよね。私の事…」

千聖「覚えてるわよ」

 千聖が微笑んだ。

 

千聖「忘れもしないわ。半年間、ずっとあなたを見返すために頑張って来たもの…」

飛鳥(なんかめっちゃ喧嘩売られてるー…)

 

 千聖の笑顔を見て、飛鳥が困惑した。

 

麻弥「ダメっすよ千聖さん! そんな態度取ったら!」

日菜「そーだよ!」

飛鳥「…あの、顔近いですけど、大丈夫ですか?」

 

 飛鳥の両サイドから麻弥と日菜が寄ってきて、飛鳥が冷静に突っ込んだ。周りの男子生徒達が騒いでいた。

 

「てめぇこの野郎!!」

「生きてここから出られる思うなよ!!」

「オレも麻弥ちゃんと日菜ちゃんにはさまれてぇ~!!!」

「出来ればおっぱいも挟…」

 

飛鳥「氷川さんから色々お話は伺いました」

千聖「…そう」

飛鳥「またいつかお会いできる日を楽しみにしております」

千聖「私もよ。ところで、私が女優だって知ってた?」

飛鳥「あ、はい。ドラマを1本だけ拝見させて頂きました」

千聖「…ちなみに、何のドラマ?」

飛鳥「『ママはロボット』っていうドラマなんですけど…」

千聖「…何でよりによって、そのドラマを?」

 千聖の頬が赤くなっていた。

 

飛鳥「勧められたんですよ。名演技でしたよ」

千聖「出来れば早く忘れて欲しいのだけど…」

日菜「えー! とっても可愛かったよあのドラマ!!」

麻弥「そ、そうっすね…」

飛鳥「流石天才子役と呼ばれていただけありますね」

千聖「もー!! そういうのは良いから忘れて! あれは私の黒歴史なの!!//////」

 と、千聖が頬を染めて叫んだ。

 

香澄「今度見てみようかなー。普段ドラマ見ないけど」

千聖「香澄ちゃん、人の話聞いてた?」

イヴ「とっても、ヤマトナデシコでしたよ?」

千聖「イヴちゃん。本当に恥ずかしいからやめて」

日菜「千聖ちゃん顔真っ赤~」

千聖「いや、本当にやめてってば!//////」

日菜「じゃあ次で最後にするね」

千聖「いや、もうその時点でやめ…」

日菜「飛鳥くん。千聖ちゃんどう思う?」

飛鳥「最初はクールな人だなって思ってましたけど、今はすっごいキュートですね」

千聖「うるさいバカァ!!!!///////」

 と、千聖が電話を切った。

 

モカ「流石だね~」

飛鳥「そうですかね…」

蘭「千聖さんにそこまで言えるあたり、そう思うよ…」

モカ「飛鳥くんってもしかしてドS?」

飛鳥「Mではないのは確かですね」

 

 飛鳥が困惑した。

 

香澄「飛鳥くんおもしろ~い」

飛鳥「そうですか?」

モカ「確かに面白いよ~。日菜先輩達がずっと話してるの分かる~」

飛鳥「……」

 

 と、すっかりバンドガールズ達に懐かれ、男子生徒達を敵に回してしまった飛鳥。まだまだ続く…。

 

 

おしまい

 

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