全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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 前回までのあらすじ

 野外炊飯をやる事になった飛鳥達だが、特にチームを組んでやる必要もなかったた為、飛鳥は一人でやる事にした。

 Q.ちなみにどうしてチームごとじゃないんですか?

先生「私も学生時代、グループワークを強制的にやらされたことがあってね。誰も仲間に入れてくれなかったんだよ。そんでもって当時の教師がこれがまた偉そうでね。協調性も大事だが、生徒の個性を重視したいと考えた!」

 ちなみにその先生は数年後痴漢で捕まって、大きくガッツポーズしたそうです。それも何度も…。

生徒達「すっごいどうでもいい情報!!!!」

 始まります。


第65話「野外学校・4」

 

 結局、飛鳥は一人でやる事にした。香澄たちが誘ってくれたが、男子生徒達の妨害があった為である。

 

飛鳥「さてと…簡単なの作りましょうかね」

 飛鳥はチャーハンを作ろうとし、白米をたいた。その間にナガネギなどの具を包丁で切ったが、もう手つきが完全にアレである。プロの中華料理人と同じだった。

 

飛鳥「炎はこれくらいでいいか…」

「……!!」

 

 器用に炎の調節をして、用意してあった中華鍋に卵を入れてお玉でかき混ぜた。その後に準備しておいた具、白米を投入してプロと同じようにかき混ぜて、フライ返しをしたが、それもまた上手だった為、生徒達を驚かせた。

 

こころ「凄いわね飛鳥!!」

 

 いつの間にか抜け出してきたこころが話しかけてきた。

 

飛鳥「普通ですよ」

こころ「もしかしておうちで料理とかしてるの!?」

飛鳥「最近はしてませんけどね」

 飛鳥が塩を入れて、またかき混ぜたが、これがまた慣れた手つきをしていて、生徒達をより驚かせた。

 

香澄「す、すごい…」

たえ「おうち…中華料理屋さんなのかな…」

 

 と、香澄たちが素直に驚いていた。

 

ひまり「…あれだけ凄かったら、皆嫉妬しちゃうよね」

巴「ああ…」

蘭「何か…日菜さんを見てるみたい」

ひまり「ああ…」

 

 ちなみに氷川日菜は何でもできる才能マンであり、大抵の事はちょっとやれば人並みに出来るのだ。だが飛鳥の場合は、ちょっとやれば出来るというものではなく、普通にやったら普通に出来るというタイプである。日菜の方が上達が早い。

 

こころ「そうだわ! あたし達、カレーライスを作ろうと思うんだけど、手伝ってくれるかしら!?」

飛鳥「え? 私で宜しいんですか?」

こころ「勿論よ! 飛鳥とお料理したいし、やっぱりこういうのは皆でやった方が楽しいわ!」

飛鳥「そりゃそうですね」

 と、飛鳥がチャーハンを盛り付けた。

 

飛鳥「ただ、このチャーハンはどうしようかな」

こころ「ちょっと食べてもいいかしら?」

飛鳥「どうぞ」

 こころがチャーハンを食べた。

 

こころ「とっても美味しいわ! うちのコックさんと同じくらい!!」

飛鳥「そりゃあ褒め過ぎですね」

こころ「そんな事ないわ! とっても美味しいわよ! あ、お鍋あたしが洗ってあげるわ!」

飛鳥「いいですよ。そこまでして貰わなくても」

こころ「させて頂戴!」

飛鳥「…そうですか? ありがとうございます」

 

 と、こころの言葉に飛鳥は苦笑いして、答えると他の生徒達は驚いた。

 

はぐみ「はぐみも飛鳥くんとお料理したーい!!」

美咲(今のうちに…)

 はぐみと美咲も抜け出して飛鳥とこころの二人と合流した。

 

イヴ「……!」

 そんな中、イヴは飛鳥の姿を見て、最初に出会った時の事を想いだしていた。

 

イヴ(あの時と全く変わらない…。弱きものを助け、強きものを挫く、まさにブシドー…)

 イヴも意を決して飛鳥達の所に向かった。

 

「畜生!! 結局こうなるのかよ!!」

「いや、待て!!」

「ハロハピとイヴちゃんは全滅だが、まだポピパとアフグロがいる!!」

「まだチャンスは…!!」

 

 と、男子生徒達が香澄たちを見つめたが、

 

有咲「さー。ポピパで料理始めるぞー」

 

蘭「あ、もうアフグロでチーム組んだから」

 

 有咲と蘭が露骨に断った。

 

「畜生!!」

「もうこの際普通の女子でもいい!!」

 

 と、普通の女子で妥協しようとしたが、当然誰も組んでくれるわけがなく、結局男子のみでやる事になった。

 

 飛鳥チーム

 

美咲「…一丈字くん。本当に料理上手だね」

飛鳥「恐縮です」

 

 飛鳥が器用に野菜を切ったり、向いているのを見て、美咲が驚いていた。

 

イヴ「あ、あの…何かお手伝いできることございませんか?」

飛鳥「今はございませんよ」

イヴ「そ、そうですか…」

 イヴがしゅんとした。

飛鳥「料理した後で、皿洗いなどがありますので、そちらをメインにお願いします」

イヴ「は、はい! 分かりました!!」

 と、イヴが嬉しそうな顔をしていて、飛鳥は不思議そうにしていた。

 

イヴ「ど、どうしましたか?」

飛鳥「いや、何か凄く嬉しそうだなと思いまして…」

イヴ「そ、それは…アスカさんと一緒にいるからですよ!」

 

 イヴの発言に空気が止まった。飛鳥は苦笑いし、美咲は頬を染めた。他の生徒達も驚いた顔をしていた。

 

「イ、 イヴちゃん…」

「もしかして一丈字の事を…」

「う、嘘だァ!!」

「そんなの認めない!!」

 

 男子生徒達は阿鼻叫喚だった。

 

飛鳥「私と一緒に?」

イヴ「はい! あの時、助けてくれたアスカさんと一緒にこうやって何か出来ると考えたら嬉しくて…」

 

 イヴの発言に男子生徒達は安心した。

 

「良かったー…」

「そ、そりゃアイドルだもんな」

「オ、オレは信じてたぞ!」

「嘘つけ!」

 

 ちなみに、女子生徒達はゴミを見る目で男子生徒達を見つめているか、無視して野外炊飯を進めていた。

 

 そして思い思いに料理を作って、野外炊飯を楽しんだ。楽しんだのだが…。

 

美咲「……!!!」

 美咲が絶句していた。

 

こころ「飛鳥って本当にお料理が上手なのね!!」

飛鳥「そんな事ないけど…器が」

 

 と、飛鳥チームだけ食器が豪勢で、他のチームの生徒達も見ていた。

 

美咲(こころの家が何かしたからとかじゃなくて、本当に美味しそうなのよね…!!)

はぐみ「早く食べよー!!」

 

 と、5人がそのまま食事にありついた。

 

こころ「うーん! 皆で作るとやっぱり美味しいわね!」

美咲(いや、殆ど一丈字くんが作ってたし、滅茶苦茶美味い…!! 本当に何者なの!? 一丈字くん…)

 

 美咲が飛鳥を見ると、飛鳥も美咲を見つめていた。

 

飛鳥「あ、お味は如何ですか?」

美咲「お、美味しいわ…」

飛鳥「そうですか。それは何よりです」

 と、飛鳥が妖艶な笑みを浮かべると、思わず美咲は頬を染めてしまった。

 

はぐみ「このマグロ団子もおいしー!!」

飛鳥「団子はそれだけですけど、カレーはまだあるので、沢山食べてくださいね」

こころ・はぐみ「はーい!!」

 そんな中、イヴは飛鳥を見つめていると、飛鳥はイヴを見た。

 

飛鳥「若宮さんも如何ですか?」

イヴ「は、はい! 頂きます…」

 イヴがカレーを食べた。

 

イヴ「とても美味しいです!」

飛鳥「そうですか」

イヴ「……」

 イヴが飛鳥を見つめた。

 

飛鳥「どうされました?」

イヴ「その…あの時助けてくれたのもそうですし、カレーの時もそうですし、アスカさんはどうしてこんなに凄いのですか?」

飛鳥「そんな大したものではございませんよ」

 飛鳥は即座に言い返す。

 

イヴ「もしかして、ブシドーを極めているのですか!?」

飛鳥「…武士道?」

 飛鳥が困惑した。

美咲「えっと、イヴちゃんね…」

 と、美咲が事情を説明した。イヴは元々「自分の意思を貫く強さ」や「仲間を思う心」を大切にしており、その信条と「ブシドー」の精神が一致していた為憧れを抱くようになった。

 

飛鳥(おお…いかにも外国人が日本人に抱くイメージだな…)

 

 飛鳥が困惑した。

イヴ「違うのですか?」

飛鳥「ちょっと違いますね」

 飛鳥は答えた。

 

飛鳥「私はどっちかっていうと、浪花節ですね」

イヴ「ナニワブシ?」

飛鳥「義理と人情を重んじてますね。まあ、社会のルールを守るという事と、まあ…思いやりですね。仲間だけでなく、人に対して」

 イヴは衝撃を受けた。

 

美咲「…何で浪花なの?」

こころ「飛鳥は大阪生まれなのよ!」

美咲「そうだったの!!?」

はぐみ「関西弁喋らないから、ずっと東京の人だと思ってた!!」

 

 こころの言葉に美咲とはぐみが驚いていた。飛鳥としてはそんなに驚く事かな…と思って、美咲とはぐみを見ていた。

 

はぐみ「やっぱり、何でやねんとか言ったりするの!?」

飛鳥「言わないですよ。寧ろそのイメージがまさになんでやねん」

美咲「関西人だ!! れっきとした関西人だ!!」

 

 と、飛鳥チームは大盛り上がりになった。

 

イヴ「ナニワブシ…ブシドーとはまた違うブシドー…興味深いです!!」

 イヴも大興奮だった。

 

 そしてそんな5人を見て…。

 

「滅茶苦茶楽しそう…」

「ていうか、一丈字もう自重してなくね?」

「オレもあんな風にお喋りしたかったぁ~!!」

「おのれ一丈字~!!!」

 

 と、男子生徒達は嫉妬していた。

 

香澄「おーい! 私達も仲間に入れて~!!!」

 

 

 なんだかんだで楽しい林間学校だったそうです。

 

 

おしまい

 

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