ある日のバンドリ学園。カフェテリアで男子生徒達は嘆いていた。
「ちくしょう!! どうしてあいつばっかり!!」
憧れのバンドガールズが飛鳥ばかりに懐く為、男子生徒達は面白くなかった。彼らは飛鳥がくる以前から彼女たちのファンでライブにも足を運んでいた。
学校も同じという事もあり、何度もお近づきになろうとしたが、一部のバンドガールがしっかりガードしていた為、上手くいかなかった。
しかし、ある日突然転校してきた一丈字飛鳥はそれを難なくクリアするどころか、バンドガールから声をかけられていた。勿論嫉妬するものの、不思議でしょうがなかった。
だが、度重なるバンドリ学園のトラブルを解決したのも事実であり、実力は認めているものの…。
「やっぱり不公平だ!!」
「こんな事があっていいのか!!?」
「どうしてあいつばかり!! 主人公だからか!!? 主人公だからか!!?」
「だけど、結果的にあの子たちの笑顔は癒しなんだよ!!」
なんて言い出す始末。
「も、もしかして…」
「どうした!?」
「もしかして、仲が良いという事は、あれもしているのか!?」
「あ、あれって…」
一人の男子生徒が皆を見た。
「性教育もしているのか!!?」
もしここに飛鳥がいたらこう言うだろう。「いや、そうはならんやろ」と。
「な、なんだとぅ!!?」
「いや、何で性教育なんだよ…」
「オレもそうだと思っていたんだ!!」
と、男子生徒達が考えた。
「純真なこころちゃん達を奴は穢そうとしているんだ…」
「どんな風に?」
「例えば…」
ここからは男子生徒達の妄想です。
――
こころ「飛鳥! ちょっといいかしら」
飛鳥「あ、はい。何でしょう」
こころ「××××ってなにかしら!?」
こころの発言に飛鳥は真顔になった。
飛鳥「…保健の授業で習わなかった?」
こころ「習ってないわ?」
こころ率いるガールズバンド『ハロー、ハッピーワールド』は屈指の変人ばかりが揃っていて、ライブも毎回奇想天外なものばかり、特にこころは超大金持ちの娘で、やる事もスケールがでかすぎる為、『バンドリ学園の異空間』とも呼ばれていた。
飛鳥「それを異性に聞くあたり、流石だとしか言いようがないんだけど…」
こころ「飛鳥は知ってるの? ××××」
飛鳥「そりゃあ保健の授業で性教育あったからね…」
飛鳥が困惑した。下手な事を言えば黒服に消される可能性もあり、最悪の場合自分の同級生である日向と椿に知られる可能性がある。そうなると滅茶苦茶めんどくさい事になる。孤立するならまだいい。それ以上の事になると収拾がつかなくなる。しかもこころ自身が純粋無垢で悪気がないのもまた質が悪い。
こころ「教えて頂戴!」
飛鳥「…ごめん。知ってる事は知ってるけど、異性が教えてはいけないんだよ」
飛鳥は何とか誤魔化した。
こころ「どうして?」
こころの問いに、飛鳥は何とか納得がいくように説明した。
こころ「そうなのね…。××××ってそういうルールがあるのね…」
飛鳥「他の人に聞いてみたらどうですか?」
こころ「分かったわ!!」
と、こころが去っていったが…。これがまた大変な事になった。
こころ「薫」
薫「こころじゃないか。どうしたんだい…」
こころ「××××ってなーに?」
薫「!!?///////」
こころ「花音―」
花音「ど、どうしたんですか?」
こころ「××××ってなーに?」
花音「ふぇえええええ!!?///////」
こころ「美咲―」
美咲「な、何よ。また何か企んで…」
こころ「××××ってなにかしら?」
美咲「はぁ!!?//////」
ハロハピメンバーに聞いて回ったのだ。薫と花音は耐性がなく、飛鳥と同じようにごまかしたが、美咲はこのままだと他のバンドグループに迷惑がかかると考えた為、何とか食い止めた。ちなみにはぐみには聞いていなかった。
美咲「あのね…××××っていうのはね…」
こころ「ふんふん…」
そして…
こころ「という訳で、今日は性教育について勉強するわよ!!」
美咲「もうやだぁ~!!! 何でこうなるのぉ~!!!!」
まさかの性教育について講習する事になり、こころとはぐみ以外のメンバーのテンションが最底辺になっていた。美咲は涙目だった。
はぐみ「勉強は苦手だけど、××××についてしりたーい」
薫「こ、これは夢だ…」
薫はガタガタ震えていて、花音は顔を真っ赤にしてモジモジしていた。そりゃそうだ。
美咲「ち、ちなみにこころ? 性教育って具体的にどんな事を勉強するのかしら?」
こころ「そうね! まずこの本でも見て、どういう事をしてるか見てみましょう」
美咲「いや、保健の教科書じゃないんかい!!」
だが、本当の悲劇はここからだった。良く見たらエロ本である。
美咲「こ、こころ…。それ、どこから仕入れて…」
こころ「以前、性教育を勉強するならこれがいいって、〇〇(1組男子)が教えてくれたわ?」
美咲「〇〇~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!」
美咲が激怒してその男子生徒の名前を叫んだ。この後黒服たちにメッタメタにされたが、女性だった為、ご褒美でしかなかったという。
美咲「とにかくペッしなさいペッ!!!」
こころ「どうして?」
美咲「何でも!! とにかくそういう本は18歳未満は読んじゃダメ!!!」
はぐみ「どうして?」
美咲「うっ…」
こころとはぐみの純粋無垢な目に美咲は困惑した。薫は死にかけていて、花音は「美咲ちゃん頑張って!!」という顔をしていた。
こころ「どうして?」
はぐみ「どうして?」
こころ・はぐみ「どーして?」
美咲「そ、そんなの私にも分かんないわよ~!!! うわ~~~~~ん!!!」
と、美咲が泣き叫んだ。
**************
「…これ、奥沢さんが可愛いっていうだけの妄想じゃね?」
「一丈字途中からどこ行ったんだよ…」
「こういうシチュエーション…イイ!!」
「お前の願望かい!!!」
そしてそれを遠くから飛鳥とハロハピメンバーが見ていた。
美咲「……」
美咲が激怒していて、花音とはぐみが飛鳥の後ろに隠れていた。
こころ「美咲? 何を怒ってるのかしら?」
飛鳥「今は黙っていなさい」
薫「は、儚くない…」
すると美咲は飛鳥達の方を見た。笑顔ではあるものの、青筋が立っていた。
美咲「ねえ、皆」
はぐみ・花音「は、はいぃぃぃぃっ!!!」
飛鳥「どうされました?」
花音とはぐみが怯える中、飛鳥は困惑していた。
美咲「そんなに言うなら…お望み通り性教育しましょうか?」
美咲の言葉にハロハピメンバーと飛鳥が驚いた。
飛鳥「一体どうしたというんですか」
薫「考え直すんだ。子猫ちゃん…」
花音「ふ、ふぇええええ…//////」
美咲のまさかの発言に飛鳥、薫、花音が慌てた。
美咲「どうしてもあの男子(バカ)どもに一矢報いてやらないと気が済まないんですよ。そこまで言うならハロハピで一丈字くんにご奉仕してあげましょう!」
飛鳥「奥沢さん。落ち着いてください。本当に落ち着いてください」
こころ「ご奉仕?」
美咲「そうよー。性教育をするのにとっても大切な事なの」
こころ「それは興味深いわ! それじゃ今度ハロハピと飛鳥で性教育について勉強しましょう!!」
飛鳥(あ、オレ今度こそ終わったわ)
こころの発言に飛鳥は人生終了のお知らせを感じとった。
「い、一丈字とハロハピが性教育だとぅ!!?」
「何それ!! めっちゃご褒美やん!!!」
「オレも混ぜてくれぇええええええええええ!!!」
と、男子たちは嘆いていたが、美咲は笑顔でこう言った。
美咲「それじゃ、精々ハロハピと一丈字くんが性教育をしているのを想像しながら、1人で惨めにエッチな妄想でもしてなさいな。好きなだけ♪ 行きましょ」
美咲は飛鳥の肩を組んで去っていくと、他のメンバーも去っていった。
「くぅ~!! 奥沢さんの罵声とあの蔑んだ目、たまんねぇ~!!!!」
「妄想がはかどるぜぇ…!!!」
と、男子たちは皆懲りてなかった。
で、どうなったかというと…。
美咲「男なんて皆馬鹿よ!! 馬鹿よ!! 馬鹿よ!!!」
と、飛鳥と花音と共にゲームセンターにいたが、サンドバックをひたすら殴り続けていた。それを見て飛鳥と花音は苦笑いするしかなかった。
おしまい