全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第241話「友希那と蘭と!」

 

 

 

 ある日のバンドリ学園。食堂で男子生徒達は嘆いていた。

 

「ちくしょう!! どうしてあいつばっかり!!」

 

 憧れのバンドガールズが飛鳥ばかりに懐く為、男子生徒達は面白くなかった。彼らは飛鳥がくる以前から彼女たちのファンでライブにも足を運んでいた。

 

 学校も同じという事もあり、何度もお近づきになろうとしたが、一部のバンドガールがしっかりガードしていた為、上手くいかなかった。

 

 しかし、ある日突然転校してきた一丈字飛鳥はそれを難なくクリアするどころか、バンドガールから声をかけられていた。勿論嫉妬するものの、不思議でしょうがなかった。

 

 だが、度重なるバンドリ学園のトラブルを解決したのも事実であり、実力は認めているものの…。

 

「やっぱり不公平だ!!」

「オレ、プレミア会員にも入ったのに!!」

「こんな事があっていいのか!!?」

「どうしてあいつばかり!! 主人公だからか!!? 主人公だからか!!?」

 

 なんて言い出す始末。

 

「も、もしかして…!!」

「どうした!?」

「もしかして、一丈字に脅迫されてるとか…」

 

 もしここに飛鳥がいたらこう言うだろう。「いや、そうはならんやろ」と。「もし脅迫してるなら湊先輩とか白鷺先輩とかあんな態度取らんやろ」と突っ込むだろう。

 

「そ、そうなのか!!?」

「オレもそうだと思っていたんだ!!」

 

 と、男子生徒達が考えた。

 

「思ったんだけどさ、友希那ちゃんと蘭ちゃんって仲悪いよな」

「仲悪いって言うよりかは…」

「もしもだぞ。もしも友希那ちゃんと蘭ちゃんが一丈字を取り合っていたら…。

 

 ここからは男子生徒達の妄想です。

 

――

 

 飛鳥の家。飛鳥はとてつもなく困っていた。というのも自分の家で友希那と蘭がバチバチ火花をぶつけあっていたからだった。家主である飛鳥にとっては迷惑以外何物でもない。

 

蘭「湊さん。飛鳥の私物を毎回盗むのはやめてください。迷惑です」

友希那「あら、この私がそんな事する訳ないわ。美竹さんこそ飛鳥の私物を盗んでるんじゃないかしら?」

蘭「湊さんと一緒にしないでください」

飛鳥「どっちもやめてください」

 

 友希那と蘭の言葉に飛鳥はきっぱりと言い放った。飛鳥は割とハッキリ言う性格だった為、こういう事も黙って見過ごせなかったのだ…。

 

 また、友希那と蘭はというと仲が悪いという訳ではなく、寧ろお互いを認め合っているのだが、お互い不器用で言葉足らず、負けず嫌いという事もあり、周りはおろか本人たちでも誤解が生まれているのだ。

 

 そして想い人が同じ人間なので、それはもう…飛鳥はご愁傷さまとしか言いようがなかった。

 

友希那「流石ね飛鳥。私が見込んだだけの事はあるわ」

蘭「何偉そうな事言ってるんですか。迷惑してるでしょう」

飛鳥「あなたもですよ」

 

********************

 

「ちょっと待て? 一丈字堂々と言い過ぎじゃね?」

「いや、あいつ実際そうじゃん」

「ああいう奴キラーイ。何上から目線で話しとん」

「それな」

 

*******************

 

蘭「とにかくです。湊さんは帰って貰えますか? あたしは飛鳥とイチャイチャしたいんです」

友希那「何を言ってるの。イチャイチャするのは私よ。美竹さんこそ帰って頂戴」

飛鳥「あのー…」

蘭・友希那「黙ってて」

飛鳥「黙りません!」

 

 飛鳥はまたしてもきっぱりと言い放った。

 

飛鳥「せめてアポ取ってください」

蘭「アタシ入れたよね?」

飛鳥「いれてません」

友希那「メール送ったはずなのだけど」

飛鳥「届いてないです」

 

 飛鳥の言葉に蘭と友希那は向き合った。

 

友希那「ごめんなさい。次からはそうするわ」

飛鳥「……」

蘭「あたしもごめん。次はそうする」

 

 絶対先に謝った方が好感度を上げられると思ってるんだろうなぁ…と飛鳥は思った。

 

飛鳥「次同じ事したらお父様にご連絡させて頂きますね」

友希那「お父さんに!?」

蘭「い、いくら何でも早いよ…」

飛鳥「バンドガール生命も短くなりますよ」

 

 飛鳥としてはこの二人の恋心に気づいているのだが、正直彼女を作る気は全くなく、むしろ色々忙しかったのだ。そう、色々と。

 

友希那「まあ、それは置いといて…何かしてほしい事はあるかしら?」

飛鳥「ちょっとあそこに座っててもらえませんか? 美竹さんも」

 

 そう言って飛鳥は友希那と蘭を座らせて、飛鳥はお茶を出した。

 

飛鳥「どうぞ」

蘭「あ、ありがとう…」

友希那「ありがとう」

 

 とにかくゆっくり話をさせるために、飛鳥は2人を座らせた。

 

飛鳥「それで…。今日は一体どのようなご用件で?」

友希那「飛鳥。あなたは私にご奉仕してほしいのよね」

飛鳥「今井先輩に連れて帰って貰いますね」

友希那「ま、待ちなさい!!」

蘭「……」

 

 飛鳥がリサに連絡を取り、自分を連れて帰らせようとしたので友希那は慌てた。そんな状態で蘭はだんまりを決めれば、自分が飛鳥を独占できると思って何も言わなかったが、完全にどや顔していた。

 

友希那「美竹さん。何をどや顔してるのかしら?」

蘭「…してませんよ」

飛鳥(美竹さんのどや顔初めて見た…)

 

 飛鳥も飛鳥で余計な事は言わないようにした。

 

友希那「飛鳥。私では不満だというの?」

飛鳥「急に言われても困ります」

蘭「そうですよ。飛鳥はガツガツした女の人は苦手なんですよ」

友希那「そ、そうだったの…」

 

 普段からは想像できない程落ち込む友希那を見て、飛鳥は少し可哀そうだなと感じた。だけど、横にいる蘭を見て、女の人って容赦ないなぁ…と思っていた。

 

友希那「でもこのまま美竹さんに取られるのは我慢できないの。チャンスをくれないかしら」

飛鳥「正直!!」

 

 友希那って好きな人には一直線なんだなぁと飛鳥はひそかに見直した。よくよく考えたらRoseliaのメンバーには割と友好的にしていて、自分も最初は「一丈字くん」と他人行儀で、仲良くなったらいつの間にか「飛鳥」と名前で呼ばれていた。そういう所は評価はしていた。

 

友希那「何でもするわよ。身の回りの事とか、あわよくば性的な事とか…////」

飛鳥「それなら一つやって欲しい事があります」

蘭「飛鳥!?」

友希那「なに?」

飛鳥「美竹さんと仲良くしてください」

友希那「……」

 

 飛鳥の言葉に友希那と蘭が嫌そうにした。飛鳥としてはあまりにも手を出さな過ぎて嫌気がさし、友希那と蘭が仲良くなってそのまま自分の家を去っていくというシナリオを想定していた。まあ、仲の悪かった女2人が急に仲良くなるのは大抵、男をしめあげる時だと相場は決まっていたからだった。

 

友希那「流石飛鳥。手ごわいわね…」

飛鳥「感心しないでください」

蘭「飛鳥」

飛鳥「な、何ですか?」

 

 蘭が飛鳥の服を引っ張った。

 

蘭「さっきから湊さんの相手ばかりしてる…。あたしにも構って…/////」

飛鳥「……」

 

********************:

 

「うぉおおおおおおおおおおおお!!!」

「一丈字の奴なんてことを!!」

「そこ代われぇ!!」

「やっぱりあいつ許さん!!」

 

 

 と、男子生徒達は勝手に妄想をしては、飛鳥に八つ当たりしていた。そしてそれを飛鳥、友希那、蘭が見ていた。

 

 

飛鳥「あんな事言ってますよ」

蘭「死ねばいいのに…」

友希那「今回ばかりは同感だわ」

飛鳥「お二人とも、お気持ちは分かりますが、突き指までにしておきなさいな。死んだら元も子もありません」

 

 男子生徒達のお陰で二人が少しだけ分かり合えた事に飛鳥は安心したが、自分への心労は凄い事になるんだろうなぁと感じた。

 

 

おしまい

 

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