全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第263話「イヴと!」

 

 

 ある日のバンドリ学園。食堂で男子生徒達は嘆いていた。

 

「ちくしょう!! どうしてあいつばっかり!!」

 

 憧れのバンドガールズが飛鳥ばかりに懐く為、男子生徒達は面白くなかった。彼らは飛鳥がくる以前から彼女たちのファンでライブにも足を運んでいた。

 

 学校も同じという事もあり、何度もお近づきになろうとしたが、一部のバンドガールがしっかりガードしていた為、上手くいかなかった。

 

 しかし、ある日突然転校してきた一丈字飛鳥はそれを難なくクリアするどころか、バンドガールから声をかけられていた。勿論嫉妬するものの、不思議でしょうがなかった。

 

 だが、度重なるバンドリ学園のトラブルを解決したのも事実であり、実力は認めているものの…。

 

「やっぱり不公平だ!!」

「オレ、ファンクラブにも入ったのに!!」

「こんな事があっていいのか!!?」

「どうしてあいつばかり!! 主人公だからか!!? 主人公だからか!!?」

 

 なんて言い出す始末。

 

「も、もしかして…!!」

「どうした!?」

「もしかして、一丈字に脅迫されてるとか…」

 

 もしここに飛鳥がいたらこう言うだろう。「いや、そうはならんやろ」と。「もし脅迫してるなら湊先輩とか白鷺先輩とかあんな態度取らんやろ」と突っ込むだろう。

 

「そ、そうなのか!!?」

「オレもそうだと思っていたんだ!!」

 

 と、男子生徒達が考えた。

 

「も、もし脅迫しているとするなら、一丈字は友希那ちゃん達を侍らせているんだろうな…」

「あ、ああ…」

「そういや、最近イヴちゃんと話をしているのを見たぞ!!」

「まさか…」

 

 ここからは男子生徒達の妄想です。

 

――

 

飛鳥「……」

イヴ「本日よりこの家で居候させていただきます!」

飛鳥「私を消そうとしてるのなら、出るところ出ますよ?」

イヴ「ち、違います!!」

 

******************

 

「待て待て。一丈字の奴完全に嬉しそうじゃねぇだろ」

「いや、そうやって冷たくすることでイヴちゃんを従順に仕立て上げるつもりなんだ!」

「おのれ一丈字~!!!」

 

********************

 

飛鳥「聞きましょう。どうして私の家に?」

イヴ「そ、それは…最近誰かにつけられてる気がして…」

飛鳥「事務所に相談しましたか?」

イヴ「ア、アスカさんの所に行けって…」

飛鳥「嘘ついたら打ち首ですよ?」

イヴ「ごめんなさい!! アスカさんの所に行きたかったからです!」

飛鳥「正直でよろしい」

 

 飛鳥が若干脅しを入れて口を割らせた。

 

飛鳥「ていうか、アイドルがそんなこと言って大丈夫なんですか?」

イヴ「うちの事務所恋愛OKなので…」

飛鳥「ファンはNGですよ。すぐに事務所に相談しましょう」

 

 飛鳥に言われるがまま、イヴは電話した。ちなみに飛鳥にも聞こえるようにスピーカーモードにした。

 

『一丈字くんのところにいる!! それは願ってもないチャンスだ!! ハニートラップでも何でも使って、一丈字くんをうちに…』

飛鳥「こんばんは。一丈字です」

 

 タレントに犯罪行為を唆そうとしたスタッフに飛鳥が怒りを込めて喋った。

 

 そのあと、なんやかんやで…。

 

『…あの、お願いします。若宮の面倒を見て頂けませんか…。報酬は弾みますし、何かあったらこちらで何とかします』

飛鳥(えぇぇぇぇ…)

 

 このご時世、男女二人が同じ家にいて、なにもなかったなんて信じるわけがないのに、男女二人で止めさせようとするスタッフにあきれて言葉が出なかった。

 

飛鳥「…あの、すみません。ちょっといいですか」

『な、なんですか?』

飛鳥「……」

 

 飛鳥はマンションにゲストルームがあるので、そこを使うように指示を出した。

 

飛鳥「これだったら構いませんよ?」

『わ、分かりました…』

飛鳥「はい」

 

 飛鳥が電話を切った。

 

飛鳥「そういう訳ですので、申し訳ございませんがゲストルームを使ってください」

イヴ「は、はい…」

 

*********************:

 

「なんやこいつぅううううううううううううううう!!!!」

「余裕ぶりやがってぇ!!」

 

 自分たちに妄想しといて、飛鳥にやり場のない怒りをぶつけていた。飛鳥本人からしてみたら「どないしたらええねん」と関西弁で突っ込むだろう。

 

「いちいち鼻につくやつだな!!」

「そんなんだからクラスメイトや教師に嫌われるんだよ!!」

「日本人が一番嫌いなタイプや!!」

「アメリカでずっと暮らしてればよかったのに…」

 

「いや、待てよ…」

「!」

「こんな奴だから、きっと…」

 

 男子生徒たちは元に戻った。

 

************************

 

 とにかくもう色々あってイヴを居候させることにした飛鳥。もう女の子一人にすると危ないという理由で。

 

イヴ「アスカさんが喜ぶことなら何でもします!」

飛鳥「今度から事前に相談してね…」

 

 飛鳥は困惑した様子でいると、イヴが慌てた。

 

イヴ「あ、え、えっと…。それだったら、お詫びにハグします!」

飛鳥「お気持ちだけ受け取ります」

イヴ「あ、や、やっぱり嫌でしたか…?」

 

 イヴが涙目で上目遣いをした。

 

飛鳥「嫌じゃないけど、アイドルでしょ」

イヴ「!」

飛鳥「もしもハグをしてるところを写真に撮られて、若宮さんの将来が潰れたら責任取れませんしね」

 

 飛鳥が窓を見つめた。

 

イヴ「ア、アイドルじゃなかったら…ハグをしてくれるんですか?」

飛鳥「…今はやめないほうがいいですよ。パスパレ」

イヴ「!」

飛鳥「エアバンドに続いて、またスキャンダルを起こしたら、皆さん完全に終わりです。丸山先輩達の為にも…」

 

 飛鳥の言葉にイヴが俯いた。

 

イヴ「そ、それだったら…。一番何をすれば喜んでくれるんですか!!?」

飛鳥「アイドルとしての義務を果たすことですね」

 

 飛鳥が振り向いてイヴを見つめる。

 

飛鳥「今のあなたを必要としてる人が沢山いるんです。私のような男とつるんでる暇なんかありませんよ」

イヴ「……」

 

 イヴが息をのんだ。

 

イヴ「あの、アスカさん…」

飛鳥「なんでしょうか」

 

 イヴが頬を赤らめて、目を閉じた。

 

イヴ「そういう所を、好きになってしまったのです…//////」

 

**********************

 

 

「ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

「イヴちゃんマジ天使ぃいいいいいいいいいいいい!!!」

「そして死ね一丈字!!」

「人類の敵!!!」

 

 と、勝手に妄想して勝手に飛鳥に敵対意識を燃やす男子生徒たちだった。

 

 

 そしてそれを飛鳥とPastel*Palettesが見つめていたが、反応は様々だった。

 

彩・麻弥:困惑している

日菜・千聖:うんざりしている

イヴ:恥ずかしがっている

飛鳥:死にそう

 

 

「それでなんだかんだ言って一緒にふろに入るんだ…」

「うん」

「まさか!!」

 

「イヴちゃんのおっぱいをスポンジ代わりに一丈字の背中を洗うんだ!!」

「うわぁあああああああああああ!!!!」

 

イヴ「そ、そんな事しませ~ん!!!///////」

千聖「麻弥ちゃん。日本刀持ってない? もしくは鉄パイプ」

麻弥「ち、千聖さん落ち着いてください!!」

 

 イヴが顔を真っ赤にして否定すると、千聖が麻弥に対して黒い笑みで話しかけた。

 

 

 飛鳥は静かに目を閉じた。

 

 

おしまい

 

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