第91話「襲来」
今回の設定
・ 飛鳥は2年生で、皆進級しています。
*******************
ある日の事だった。飛鳥はある人物を見て唖然としていた。
「…にっこにこにー! あなたのハートににっこにこにー! 笑顔届ける矢澤にこにこー。にこにーって覚えてニコッ♥」
飛鳥が見ているある人物は独特の自己紹介をしていた。飛鳥の他にも香澄、彩、蘭、こころ、友希那の5人がいたが、蘭、彩は唖然とし、友希那は無表情だった。香澄とこころは歓迎ムードである。
飛鳥「…まさかこんな形で再会するとは思いませんでしたよ。矢澤さん」
「あんたん所の作者が今までバンドリばっかり書いてたからでしょーが!!!」
この少女の名前は矢澤にこ。『ラブライブ!』の登場人物であり、音ノ木坂学院のスクールアイドルである。ちなみにスクールアイドルとは、やる事は芸能人のアイドルとほぼ同じであるが、違いは芸能人として扱われる事はなく、アイドル活動にかかる費用はほぼ自分たちで出すというものである。
飛鳥「えー。今回のゲストは矢澤にこさんです!」
にこ「よろしくにこー」
香澄「わ~!!!」
こころ「よろしくね!」
にこ「あのー。一応にこが年上なの知ってる?」
ちなみに学年
3年生:にこ、友希那、彩
2年生:飛鳥、香澄、蘭、こころ
蘭「で、その矢澤さんが一体何の用ですか?」
友希那「知らないわよ」
にこ「ちょ、あんたら…(何か真姫ちゃんみたいな子ね)」
と、蘭と友希那のドライな態度ににこが口元を引きつらせると、彩が慌てていた。
にこ「そうね。あえて用があるとすれば…」
にこが彩を見た。
彩「え?」
にこ「そう! あんたよ!」
にこが彩に対して指をさした。
こころ「彩がどうしたの? にこ」
にこ「あの、ちょっとあんたは馴れ馴れしくない?」
飛鳥「……」
にこの言葉に飛鳥が気まずそうに視線を逸らした。
にこ「ま、まあいいわ! で、あんたなんだけど…」
彩「わ、私がどうかしたの…?」
他所のキャラとかではなく、普通に心配になる彩だった。
にこ「そういやあんたの自己紹介。何だっけ?」
彩「え、えっと…。ま、真ん丸お山に彩りを! 丸山彩でーす!」
にこ「普通!!!」
この時飛鳥は思った。確かに芸歴ではにこの方が先輩であるが、立場としては彩の方が圧倒的に上であり、世間的に見て素人同然のスクールアイドルが芸能人にダメ出しをしているという何ともシュールだと。だが、自分が一番下の立場なので、何も言わない事にした。
にこ「Pastel*Palletesの事は隅から隅まで調べさせてもらったわ」
彩「あ、ありがとう…」
にこ「だけどあんた…。他の4人に比べてやっぱり地味よ。他の4人はそんな自己紹介しなくても、個性でまくりだし」
こころ「そんな事ないわ! 普通も立派な個性よ!」
彩「ありがとうこころちゃん! でも、出来れば普通以外の個性が欲しいです!!」
にこ(結構恐ろしい感じがするわねこの子…)
こころの言葉に彩が涙目になり、にこが何か恐怖を感じていた。
こころ「彩のそういう所を好きになってくれる人は必ずいるから、胸を張っていいのよ!?」
彩「あ、うん。ありがとう。何か泣けてきた…」
彩は涙を流していた。
にこ「で、何であんたは黙ってんのよ」
飛鳥「いえ、ここは私が喋るべきではないと思いまして…」
こころ「飛鳥もそう思うわよね!?」
飛鳥「そうですね。寧ろ他の4名を纏められていますし、そういう意味では普通以外にもリーダーとしての資質も…」
飛鳥の言葉に彩の涙腺が崩壊した。
彩「うぇええええええええええええええええええん!!! ありがとぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
飛鳥「……」
号泣している彩を見て飛鳥が困惑した。オレ、そんな大したこと言ったかな…と。
こころ「いいのよ。そういう繊細なところも彩の良い所だわ」
と、こころが彩を抱きしめて頭をなでると、にこが飛鳥のところにやってきた。
にこ「…ねえ。何あの子」
飛鳥「…弦巻こころさんって言って、超大金持ちの娘さんですよ。あそこにボディガードの方たちもいます」
にこ「!!」
飛鳥が指をさした先には3名の黒服達がいて、にこがぎょっとした。
飛鳥「お金持ちなのですが、弦巻さん自身のスペックも高いです。かなりマイペースですけど…」
にこ「……」
飛鳥の言葉ににこが困惑していたが、にこはこころの胸元を見た。
にこ「しかもスタイルまで良いじゃないのよ…!!!」
飛鳥「……」
にこの言葉に飛鳥はあえて答えなかった。
*************
にこ「…まあ、言いたいことはあったけど、もういいわ」
飛鳥「そうですか…」
彩にアイドルとは何ぞやというものを教えたかったが、こころが話をまとめてしまったため、不発に終わった。蘭と友希那は退屈そうにしている。
にこ「で、それはそうとあんた達、さっきから感じ悪くない?」
蘭「そんな事ないですよ」
友希那「そうよ。というか私たち関係なくない?」
するとにこは飛鳥を見ると、飛鳥がテレパシーでにこに蘭と友希那について紹介する事にした。
飛鳥『赤いメッシュの方が美竹蘭さんで、髪の長い方が湊友希那さんです。それぞれ別のバンドでボーカルをされているのですが…』
にこ『それで? まさか真姫(※にこと同じアイドルグループのメンバー)ちゃんみたいなタイプ?』
飛鳥『はい』
にこ『あー…納得。分かったわ』
飛鳥が目を閉じて返事すると、にこも承諾したが、蘭と友希那が飛鳥を見た。
友希那「一丈字くん。何か今失礼な事考えなかった?」
飛鳥「滅相もございません」
蘭「じゃああたしたちの事、この人に紹介してよ」
にこ「にこ!!」
飛鳥「えっと。こちらの赤いメッシュの方は美竹蘭さんと言いまして、ガールズバンド「Afterglow」のボーカルです。で、その隣にいらっしゃるのがガールズバンド「Roselia」のボーカル、湊友希那さんです」
飛鳥がそう言い切った。
飛鳥「お二人とも。改めてご挨拶をお願いします」
蘭「…美竹蘭です」
友希那「湊友希那よ」
にこ「よ、よろしく…」
と、にこは改めて同じグループメンバーの真姫に似ていると思うのだった。
***************
にこ「まあ、そろそろ帰る事にするわ」
飛鳥「あ、はい」
にこ「またちゃんと顔出しなさいよ。それから迷惑かけないように」
飛鳥「ええ。それはもちろん」
にこ「じゃあね」
「あ、ちょっと待って!!」
香澄が叫んだ。
にこ「どうしたのよ」
香澄「私全然出番ないからもうちょっとだけ喋ってください!!」
香澄が反応するとにこは香澄の顔を見た。
香澄「ど、どうしたんですか…?」
にこ(やっぱり穂乃果(※ラブライブの主人公)に似てるわ~~~~~~~~~~~)
と、香澄の顔を見てにこがけげんな表情を浮かべたのだった。
にこ「ま、まあしょうがないわね! そこまで言うならこの宇宙No.1アイドル、矢澤にこ様の武勇伝を聞かせてあげるわ!」
蘭・友希那「宇宙No.1アイドル…?」
飛鳥「自称ですが」
にこ「こらそこ!! 今回一番の毒舌を吐くんじゃないわよ!!」
飛鳥「矢澤さん。アイドルがしていい顔ではございませんよ」
にこ「はっ! に、にこー♪」
友希那「今更キャラ作っても白々しいだけよ」
にこ「うるさいにこー♪」
蘭「あの、アイドルって皆あんな感じなんですか?」
彩「えっ…」
にこ「黙れにこー♪」
この後、にこは滅茶苦茶いじられ続けたのだった…。
おしまい