全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第217話「ゲッダウト、ヤンデレワールド!」

 今回の設定

 

・ バンドガールがヤンデレですが、飛鳥はものともしません。

・ 飛鳥の入学理由は通常編とは別の理由です。

 

*******************

 

 私の名前は一丈字飛鳥。色々あってバンドリ学園に入学した高校1年生です。バンドリ学園は男女共学で、そこそこ大きい学校です。まあ、元々は花咲川女子学園と羽丘女子学園が合併して、そこに男子を募集したそうなので、そりゃ大きいですわね。

 

 そんなこんなで、私はそこに通う事になったのですが…。

 

「…え?」

「私の彼氏になって」

 

 奥沢美咲さんという方に告白されました。彼女はバンド「ハロー、ハッピーワールド!」のメンバーで、ライブ時にはミッシェルという熊の着ぐるみを着てDJをしています。入学してすぐに彼女と同じバンドメンバーである弦巻こころさんと仲良くなり、その過程で彼女とも仲良くなったのですが、まさか奥沢さんに告白されるとは…。

 

飛鳥「お気持ちは有り難いのですが、ごめんなさい」

 

 気持ちは嬉しいけど、知り合ってそんなに長いわけでもないし、超能力者としての仕事もあるので私は断りました。こういう時、女子のネットワークを使われでもしたら厄介なのだが、知った事じゃない。こちらにも選ぶ権利はある。

 

「どうして!? あたしのどこがいけないの!? やっぱりこころがいいの!?」

 

 奥沢さんは叫ぶ。確かに奥沢さんは一緒にいて、しっかりしてるし信頼も出来る。でも…。

 

飛鳥「弦巻さんが良いとかじゃなくて、今は彼女を作るつもりはないんですよ」

美咲「どうして? 彼女がいた方が楽しいじゃない」

 

 どう考えても諦めるつもりはないので、私は彼女に背を向けた。

 

飛鳥「…奥沢さんに教えたかどうかは分からないんですが、私は広島から進学してるんです」

美咲「それは知ってる…」

飛鳥「何の為に進学したかと言いますとね、少し自分を見つめなおしたくなったんです」

美咲「え?」

飛鳥「中学時代にちょっと色々やらかしましてね、そこで新しい環境でもう一度やり直したくなったんですよ。その為にはいろんな事をしようと考えています。ハロハピのマネージャーを断ったのもそう。自由になりたいんですよ」

美咲「……」

 

 飛鳥の言葉に美咲は何とも言えなくなった。

 

飛鳥「そういう訳なので、期待には答えられません」

美咲「ま、待って!」

 

 飛鳥が去ろうとすると、美咲が止めたが、飛鳥はスーッといなくなり、美咲は一人取り残された。

 

美咲「…私は諦めない。諦めないから」

 

 そして美咲が不敵な笑みを浮かべた。

 

 飛鳥は美咲の様子を陰から見ていた。

 

飛鳥(日向と椿に根回ししとこ)

 

 そう言って飛鳥は誰かに会わないうちに中学時代の同級生である日向と椿に連絡を入れた。最悪の事態を防ぐために…。

 

*************************

 

 だが、飛鳥の苦難はここから始まったばかりだった。

 

花音「ねえ飛鳥くん。今度私の家に来ない? ハァハァ…//////」

飛鳥「お気持ちだけ受け取っておきます」

 

薫「姫。お迎えに来たよ」

飛鳥「何ですか。かおちゃん」

薫「それはやめて///////」

 

 美咲だけではなく、花音や薫も飛鳥にアプローチをしてきた。花音に至ってはあまりにも変態になってしまったので、飛鳥は人の変わる姿を生々しく見てしまい、落胆した。

 

はぐみ「飛鳥くん!」

飛鳥(今度は北沢さんか…)

はぐみ「あ、あのね? え、えっと…その…/////」

 

 はぐみは何かを言おうとしていたがモジモジしていた。

 

はぐみ「や、やっぱり何でもなーい!!/////」

 

 そう言ってはぐみは恥ずかしがって逃げようとしていた。

 

飛鳥(…チャックかな?)

 

 飛鳥がズボンのチャックを確認したが、ちゃんと閉まっていた。

 

飛鳥(だとすれば…。彼女にはずっとあのままでいて欲しい)

 

 はぐみが冗談抜きでピュアだった為、飛鳥は癒しになっていた。

 

「飛鳥くん?」

 

 後ろから美咲がハイライトを消して話しかけてきた。

 

飛鳥「浮気とでも?」

美咲「そうは言ってないけど、はぐみには随分優しいのね」

飛鳥「そうですかね?」

美咲「そうだよ! あたしには全然素っ気ないのに!」

飛鳥「そうやってすぐにキレるんだもの。萎縮しちゃうよ」

美咲「そ、そうだったのね…。気を付けるわ…。でも他の子とあまり仲良くしないで!」

飛鳥「同じバンドメンバーでも?」

美咲「こころとか薫さんとか押しが強いもの!」

飛鳥「そうですね。そろそろ気を付けないと…」

 

 そして飛鳥の思惑が当たり、飛鳥がマンションに帰ってくると、誰かがいたのが分かった為、そのまま家に帰らず、放置してみた。

 

*********************

 

飛鳥「弦巻さん。こういう時、何ていうかご存じでしょうか」

こころ「ごめんなさい…」

 

 黒服の説得で飛鳥はマンションに戻り、こころを正座させた。こころも飛鳥が怒っていることが分かって、流石に反省していた。

 

飛鳥「いくら弦巻財団が金持ちつっても、勝手に人んちに入るのは犯罪だよ」

こころ「そ、そうね…」

 

 飛鳥が思った以上に怒っていた為、こころはあまり言い返せなかった。

 

飛鳥「そもそも何でこんな事したの?」

こころ「飛鳥をあたしのものにしたかったからなの」

飛鳥「…どういう事?」

 

 飛鳥は嫌な予感がした。超能力を遣わずともこころの事が感知できたためである。

 

こころ「それはそうと飛鳥。あたし以外にも告白された?」

飛鳥「ずっと前に奥沢さんに告白された」

こころ「美咲に!?」

 

 飛鳥が正直に喋った事と、自分のバンドメンバーが先に告白していたことを知って、こころは驚きを隠せなかった。

 

こころ「そ、それでどうしたの!?」

飛鳥「断ったよ。彼女を作る気はないから」

こころ「断ってくれたのは良かったけど、どうして彼女を作る気はないのかしら?」

飛鳥「自由になりたかったから」

 

 全てを楽観的に考えてるこころに対して真面目に話しても、どうにもならなさそうと判断した飛鳥は、ざっくりと説明した。

 

飛鳥「彼女がいるとどうしても気を遣うし、それに…」

こころ「?」

飛鳥「まだまだやらなきゃいけない事がある。どうしても彼女をそっちのけにしていかないといけないんだよ」

こころ「それだったらあたしが…」

飛鳥「悪いね。それはお金とかの問題じゃない。オレ自身の問題なんだ。その問題に対して、納得がいく答えを見つけたい。それが解決するには何年かかるか分からないしね」

 

 飛鳥がこころを見つめた。

 

飛鳥「そういう訳だからごめんなさい。今日は引き取って貰えるかな」

こころ「……」

黒服「こころ様。これ以上は得策ではありません。退散しましょう」

 

 黒服の説得により、こころは家に帰る事にしたが、

 

こころ「…あたしはアキラメナイワヨ。アスカ」

飛鳥「ちなみに日向と椿には根回ししといたから…あとは分かるね?」

こころ「日向と椿に!?」

飛鳥「で、状況によっては広島に帰るから」

こころ「そ、そんなの絶対嫌!!」

飛鳥「それだったら、ちゃんと大人しくして」

 

 飛鳥は冷徹に言い放った。本来であれば少女たちに思うがままにされるのがお約束であるが、この男はそんな事は絶対にしなかった。

 

飛鳥(そういうことをされて喜ぶのは、よっぽど幸せな人生を送ってきた人だよ)

 

 で、どうなったかというと…。

 

こころ「あたし達5人で分け合えば済めばいいのよ!」

 

 学校で飛鳥はハロハピに侍らされていた。当然注目の的になっている。

 

飛鳥「あのー…」

美咲「なに? 歩きにくいとか言わないわよね?」

飛鳥「近すぎないですか?」

こころ「そんな事ないわ! これくらい普通よ!」

薫「そうだね。私たちの距離はいつもこんなものだろう? 飛鳥」

飛鳥「かおちゃん…」

薫「だからそれやめてってば///////」

 

 とはいえ、内心まんざらでもない薫だった。

 

 そんなときだった。

 

「そこ! 風紀が乱れてます!」

 

 と、花音のクラスメイトである氷川紗夜がやってきた。

 

花音「さ、紗夜ちゃん!! 風紀なんて乱れてないよ! 飛鳥くんは合法だよ!」

飛鳥「松原先輩…こんな事言いたくなかったんですけど、貴女は違法です」

花音「花音って呼んで」

飛鳥「あの先輩を怒らせたいんですか?」

 

「そこの男子生徒! 複数の女子生徒を侍らせてどういうつもりですか!!」

飛鳥「ああ、やっぱり男が悪いって事なんですね。分かりました。転校します!!!」

 

 飛鳥がそう言いかけた瞬間、全員に掴まれた。

 

薫「随分冗談がキツイジャナイカ」

はぐみ「そんなのやだ!!」

花音「ふぇえええ…イカナイデェ…」

美咲「ハナサナイ。ゼッタイニハナサイカラ」

 

 飛鳥はこの学校に来たのを物凄く後悔はしたが、これも修業になるだろうとも思った。

 

こころ「別にいいわよ。日向と椿の所に帰るんでしょ?」

「!!?」

美咲「日向、椿!!? 誰よその女たち!!」

飛鳥「同級生」

こころ「あたしも猪狩に転校するわ!!」

飛鳥「ハロハピどうすんの」

こころ「転校しても出来るわよ。楽器さえあれば」

美咲「ちょっと! 一人だけ転校するなら解散よ解散!!」

薫「こころ。独り占めは良くないな」

はぐみ「うぅ~!! と、とにかく転校しないでぇ~!!」

花音「そうだよ。飛鳥くんがいなくなったら私、ふぇえええ…」

飛鳥「とりあえず松原先輩はちょっと病院行きましょうか」

 

 ハロハピがごちゃごちゃ話していると、

 

紗夜「私の話を聞きなさーい!!!」

 

 と、怒鳴ったが花音は。

 

花音「そ、そんな事言って紗夜ちゃんだって飛鳥くんの事狙ってるの知ってるんだからね!?」

紗夜「な、なななな! 何を言ってるのかしら…//////」

薫「同じことを考えている者同士、分かるよ」

 

 花音と薫に指摘されて、紗夜は顔を真っ赤にした。

 

美咲「なんだかんだ言って、紗夜先輩が飛鳥くんを独り占めしようとしてますよね?」

紗夜「そ、そんな事ありません!!/////」

こころ「じゃああたし達が飛鳥とこういうことをしても文句ないでしょ?」

 

 と、こころは飛鳥の腕におっぱいを押し付けたが、飛鳥は無表情だった。

 

紗夜「つ、弦巻さん!! 神聖なる教育の場でなんて破廉恥な事を!! 一丈字くんも何か言いなさいっ!!//////」

飛鳥「広島に帰ります」

 

 

 この後、色々大騒ぎになりましたが、この後の展開はご想像にお任せいたします。

 

 

おしまい

 

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