全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第486話「おでんを選んだ者達(中編)」

第561話

 

 前回までのあらすじ

 

 林間学校で野外炊飯が行われることとなったのだが、今年はなんと高級フレンチ、カレー、おでんの3つのコースに分かれて行う事となったのだ。

 

 希望調査を取った結果、飛鳥・燐子・友希那の3人が『おでんコース』、それ以外のバンドガールは『高級フレンチコース』となってしまった。果たして…。

 

*******************

 

 飛鳥達は林間学校の目的地である自然の家にクラスごとにバスで向かっていた。クラスごとだと飛鳥が絡むことがないため、男子たちがバンドガールにウザがらみをしていた。

 

(本当に邪魔…!!)

 

 その頃飛鳥は普通に過ごしており、日菜あたりからメールがきていたが、クソ真面目だったので返信する事なくバスの中で黙々と過ごしていた。

 

 そして自然の家について、オリエンテーリング、入浴、食事とこなしていき、あっという間に2日目の『野外炊飯』となった。

 

「フレンチコースの生徒はこちらに来るように!」

「カレーコースはこっちでーす」

 

 そしておでんコースはというと…。

 

「おでんコースはここだぁ!」

 

 何か変わった男性が引率をする事となり、飛鳥は困惑していた。

 

飛鳥(癖の凄い人だなぁ…)

 

 そして他の生徒達も集まり、燐子と友希那が飛鳥の両隣に立っていた。

 

「よくうちのコースを選んでくれた! 嬉しいぞ! わしはおでん研究家の和国だ! よろしく!」

飛鳥(何かどこかできいた名前だなぁ…)

 

 そしてフレンチコースに行く8人は遠巻きに飛鳥達を見ていたが、

 

「ほらお前ら。早く行くぞ!」

「早く早く!」

 

 と、男子生徒達が露骨に飛鳥を遠ざけようとしていた。

 

「…フレンチコース選んだ奴大変そうだなぁ」

「ああ。オレ達カレーにして良かった気がする…」

 

 カレーコースを選んだ生徒達が困惑しながら、日菜たちに同情していた。ちなみに殆ど3組の生徒である。

 

************

 

 そしておでんコースは早速バスで移動する事となった。

 

友希那「どこに行くのかしら?」

燐子「炊飯場はこっちの方がじゃないような…」

和国「おお! よく気が付いたな! まずは畑に行く!」

「え」

和国「まずは畑仕事だ! 野菜は採れたてのを使う!」

「え~~~~~~~~~~!!!?」

和国「鮮度は抜群だぞ!!」

飛鳥「まあ、確かにそうですが…」

 

 飛鳥は困惑しながらそう呟く。

 

飛鳥「成程。一生懸命働いた分、食べるおでんも美味しくなるという寸法ですか…」

和国「その通りだ! 逆にフレンチコースはずっと建物の中で勉強をさせられるらしいからな! カレーコースは半分半分だな!」

飛鳥「成程。なら私はこっちの方が性に合ってますね」

「オレもだな」

「わしも…」

 

 飛鳥のクラスメイト数名も相槌を打った。

 

飛鳥「…けど、湊さん大丈夫ですか?」

友希那「構わないわ。あなたがいるもの」

飛鳥「そこは嘘でも白金さんって言ってあげてください」

友希那「勿論燐子も忘れてないわ」

燐子「そうだよ」

 

 燐子と友希那の押しに飛鳥は困惑していた。

 

***

 

 そして畑にたどり着いたが、炎天下だった。

 

和国「うむ! 実に良い収穫日和だ!」

友希那「寧ろこの暑さだと飛鳥こそ大丈夫なの?」

飛鳥「大丈夫です。フル装備しますので」

 

 飛鳥達が体操服に着替えたが、確かに飛鳥はフル装備だった。肌を最大限に隠していて、顔しかあらわにしていなかった。

 

「…暑くないのか?」

飛鳥「まあ、これくらいなら」

和国「張り切っているな! それでは早速始めるぞ! このご時世性別で役割を決めるのは良くないが、体力面では男子があると見た! 力仕事は任せたぞ!」

「はいっ!!」

 

 こうして地道に収穫が始まった。男子は力仕事で、女子は細かな仕事をしていた。飛鳥がてきぱきとこなしていき、クラスメイト達が驚いていた。

 

燐子「は、速い…」

友希那「燐子のタイピングと同じくらいね」

燐子「いや、それは…」

「オレ達も負けてられないぞ!」

飛鳥「焦らなくていいので、丁寧にやりましょう。時間はたっぷりあると思います」

和国「その通りだ! しかしお前、経験者か!?」

飛鳥「え、ええ…。そうですね…」

 

 和国の言葉に飛鳥は苦笑いした。そしてずっと黙々とやり続けていたが、皆汗が噴き出していて、飛鳥に異変が起きていた。

 

「一丈字! お前…」

飛鳥「…ああ。遂に来てしまいましたか」

 

 飛鳥の顔の皮膚が焼けただれ始めていた。

 

和国「大丈夫か!?」

飛鳥「氷ありますか?」

和国「あ、あるが…」

飛鳥「アイシングすれば元に戻ります」

友希那「飛鳥、あなたは休みなさい」

飛鳥「…すいません。すぐに戻ります」

 

 そう言って飛鳥は日陰に移動してアイシングを行い、治療を行った。その間に残ったメンバーで作業を進める。

 

和国「他の皆は大丈夫か!?」

「はい!」

「体力には自信があります!!」

和国「だが、体調が悪くなったらすぐに言うのだぞ!」

 

 10分後、飛鳥のやけども収まってきて復帰しようとしたが…。

 

友希那「本当に大丈夫なの?」

燐子「まだ休んだ方が…」

飛鳥「火傷も治りましたし、寧ろ他の皆さんがそろそろ交代しないと…」

和国「それもそうだな。では、一先ず休憩としよう!」

 

 和国の一声で休憩となった。思い思いに休憩する中、友希那と燐子は匂いを気にしていた。

 

飛鳥(あ、これは近づかない方が良さそうだな…)

 

 そう言って飛鳥がスーッとその場を移動しようとすると、友希那が飛鳥に近づいてきた。

 

友希那「そこまで気にしなくていいわよ」

飛鳥「よく分かりましたね」

友希那「匂いを気にしてた時、あなたがこっちを見てたのに気づいたのよ。ただ、『臭い』って言ったら…分かるわね?」

飛鳥「ええ。レディは丁重に扱うようにと教え込まれとりますんで」

友希那「…そこまでしなくていいわよ////」

 

 レディという扱いをされ慣れてない友希那は思わず、頬を染めた。そしてそれを見た燐子が面白くなさそうにして近づいた。

 

燐子「わ、私も大丈夫だから…」

飛鳥「そうですか…」

 

 そう言って飛鳥は燐子を見たが、ふとある事に気づいた。

 

 汗で下着が透けて見えていて、飛鳥は即座に超能力で見えないようにした。

 

飛鳥(うん。丁重に扱うという事はこういう事だ!)

 

 飛鳥は見なかったことにした。

 

 

つづく

 

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