全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第223話「お花見ィ」

 

 

 それはある春の事だった。

 

「この学園、桜がとても綺麗ですね」

「そうなんですよ。桜の名所とも呼ばれてまして…」

 

 部室の窓から飛鳥とケイが桜を見ながら話をしていた。ケイのほうが2つ年上だが、フランクに話している。

 

「とてもきれいな桜ね!」

 

 こころも話しかけてきた。

 

こころ「そうだわ! お花見しましょ!!」

飛鳥・ケイ「!?」

 

 これが全ての始まりだった…。

 

**************

 

 バンドリ学園では名物が誕生していた。昨今ではガールズバンドは戦国時代に突入しており、その中でもアイドルバンド「Pastel*Palletes」、プロも注目している本格派バンド「Roselia」、王道ガールズバンド「Afterglow」の3つがこの学園に所属している事もあって、男子達は彼女たちをお花見に誘い、お近づきになり、あわよくば男と女からオスとメスになろうとしているのだ。

 

 飛鳥は勿論興味ないし、めんどくさいのでノータッチで行こうとしたが、

 

日菜「お花見!!? やろうやろう!!」

 

 Pastel*Palletesのメンバーである氷川日菜と、Roseliaの白金燐子が部員だった為、そういう訳にもいかなかった…。

 

こころ「超能力研究会でお花見! 楽しみだわ!」

 

 まあ、お花見は1日だけとは限らないので、クラスでとか部活でとかも考えられるので、飛鳥はそれほど深くは考えなかった。

 

 だが、それが大きな間違いなのである。

 

飛鳥「間違いって言うか、話が盛り上がらないだけでしょうが」

 

*************************

 

 そんなこんなで学園内でお花見をしてよいという事になったが、もう男子生徒達はバンドガールズをお花見に誘う事に熱心になっていた。そりゃあバンドガールズ以外にも可愛い女子とか沢山いたりするけど、やっぱり有名人という事もあって、お近づきになりたかったのだ。

 

ケイ「どうします部長」

飛鳥「…何がです?」

ケイ「不届き者をしめあげますか?」

飛鳥「その必要はございませんよ。勝手に堕ちていきますから」

 

 飛鳥としては超能力研究会として1回お花見が出来ればそれで良いと考えていた。クラスではそんなに仲が良い方ではない為、誘われる事もないと考えていた。

 

日菜「飛鳥くん!」

飛鳥「何です?」

日菜「超能力研究会のお花見なんだけどさ、うちのメンバー連れてきていい?」

飛鳥「えっ」

 

 日菜の言葉に飛鳥が驚いた。日菜の言っているメンバーとは、Pastel*Palletesの事であり、メンバー全員来ようものなら大変な事になると飛鳥は考えていた。

 

飛鳥「…事務所的に大丈夫なんですか?」

日菜「大丈夫だよー。皆も飛鳥くんと話がしてみたいって言ってたし!」

飛鳥「えっ」

 

*************

 

 そんなこんなでお花見当日。桜は満開で沢山の生徒達がビニールシートを敷いて、お花見を楽しんでいた。流石に屋台は出店しない事から、飲食物は持込だったが…。

 

日菜「さて、それでは超能力研究会のお花見を始めたいと思います!」

 

 飛鳥、ケイ、燐子、日菜、あこ、パスパレの10人が集まっていた。ちなみにあこは燐子が話したところ、自分も行きたいとあったので来た。Roseliaの残りの3人は都合が悪くて欠席である。

 

 ちなみに、遠くから生徒達が驚いたように見ていたり、羨望や嫉妬の眼差しで見ていた。

 

日菜「それじゃ部長! 挨拶!」

飛鳥「あ、はい」

 

 飛鳥が立ち上がった。

 

飛鳥「えー。皆さん、本日はお集まりいただきありがとうございます。この超能力研究会、私個人で活動する予定だったのですが、4名の方が入部してくださり、合計5名で活動させて頂いております。また、今回は部員の関係者の方々もお越しくださっています。この研究会の活動の事をご存じ頂く必要はございません。ただ、交流を深めればと思います。短い間ではございますが、どうかお楽しみください。以上です」

 

 飛鳥が流ちょうに喋ると、皆が拍手した。

 

彩「す、すごい…私よりも喋れてる…」

イヴ「ブシドーです!」

 

 そんなこんなでお花見が始まり、皆がわいわい楽しんでいた。ケイは燐子、あことゲームの話をして、飛鳥はこころと共にパスパレと話をしていた。

 

 だが…。

 

「あのさぁ」

「?」

 

 突如イケメン風の男子3人がやってきて、皆が振り向いた。

 

こころ「あら、あなた達は誰かしら?」

「誰だっていいじゃん。それよりもさ、オレ達と一緒に花見しようよ」

「そうそう。こんな地味な二人よりもオレ達と遊んだほうが楽しいよ?」

 

 地味な二人とは飛鳥とケイの事だったが、飛鳥は全く気にしてなかった。というか「やっぱりな…」という表情をしていた。

 

千聖「結構です」

「そんなつれない事言わないでさぁ」

 

 千聖が断ろうとするが、チャラ男たちは退かなかった。そりゃそうだ。ここで退いたら本当に何しに来たんだという話になる。

 

「おい、何ぼーっと座ってんだよ」

「邪魔なんだよ。帰れよオラ!」

 

 そう言ってチャラ男達は飛鳥とケイを蹴ると、飛鳥とケイが立ち上がった。

 

「何だよ。やるのか?」

「オレ達格闘技やってるんだぜ?」

 

 と、チャラ男たちは拳を鳴らしたが、飛鳥は無視してケイに話した。

 

飛鳥「ケイさんはこころ達をお願いします」

ケイ「分かりました」

 

 飛鳥が後ろを振り向いた。

 

飛鳥「皆さん一塊になってください。危ないので」

「!!」

「てめぇ。かっこつけてんじゃねぇ…よ!!」

 

 チャラ男の一人が飛鳥に殴りかかったが、飛鳥は見ないで拳を受け止めた。

 

「!!?」

飛鳥「ケイさん。お願いします」

ケイ「あ、はい…」

 

 そう言ってケイはこころ達の前に立ってガードした。

 

ケイ「この場から離れて」

「えっ…」

ケイ「いいから」

 

 ケイの言葉に迷う彩達だったが…。

 

こころ「飛鳥なら大丈夫よ。行きましょ!」

「!」

千聖「そうね。ここは彼に任せましょう」

 

 そう言ってバンドガールズとケイは避難した。

 

「てめぇ…!!」

「モブのくせに調子に乗りやがって!」

飛鳥「私がモブなら、あなた方はモブをひきたたせてくれる悪役ですか?」

「!」

 

 飛鳥の発言に日菜と千聖が噴出し、チャラ男たちが顔を真っ赤にした。

 

「許さねぇ!!」

「この野郎!!」

 

 そう言って全員で飛鳥に殴りかかろうとしたが、飛鳥は攻撃をすべてかわし、後ろに回り込んだ。

 

飛鳥「こっちですよ」

「てめぇ!!」

 

 チャラ男たちは怒りに身を任せて飛鳥に襲い掛かるが、一向に攻撃が当たらず、まして飛鳥はバク転までやらムーンサルトまで披露した。そして周りの生徒達が一気に注目しだした。

 

「く、くっそぉおおおおお!!!」

飛鳥「まだやりますか?」

 

 飛鳥は余裕な笑みを浮かべる。まるで別のシリーズで変態たちに手を焼かされている事に対しての鬱憤を晴らしているようにも思えた…。チャラ男たちは数人がかりで1人の人間を捕まえられない所を、他の生徒達にも見られてイライラが最高潮していた。

 

「おい! オレ達の目的はこいつじゃない! 日菜ちゃん達だ!」

「そうだった!!」

「何としても捕まえて…」

 

飛鳥「させませんよ」

「!」

 

 飛鳥が指を鳴らすと、弦巻家の黒服達が現れたが、いずれも筋骨隆々の男達だった。

 

飛鳥「ショーは終わりです。ご退場願いましょうか」

 

 すると筋骨隆々の男たちが一斉にチャラ男たちに襲い掛かり、捕らえ、そのまま連行していった。

 

「は、離せ!!」

「どうしてオレがこんな目に~!!」

「た、助けて!! 助けてくれぇ~!!!」

 

 黒服に取り押さえられるチャラ男たちは何ともまあ無様だった。

 

飛鳥「あ、もうそろそろ大丈夫ですよ」

 

 飛鳥がケイ達に話しかけると、ケイ達が出てきた。

 

ケイ「流石部長です」

飛鳥「いえいえ」

 

 飛鳥が口角を上げた。

 

飛鳥「皆さん。ご無事ですか?」

彩「あ、うん…」

 

 飛鳥の言葉にパスパレのボーカル担当・丸山彩が返事をした。

 

飛鳥「さて、これで花見の続きは…できますかね?」

「一丈字様」

 

 黒服の女性が現れた。

 

飛鳥「あ、はい」

「これからは我々が警備に当たりますので、ごゆっくりお楽しみください」

飛鳥「そうですか。ありがとうございます」

 

 飛鳥が凛とした表情で黒服の女性にお礼を言った。

 

飛鳥「…最も、丸山さん達の状況次第ですが」

彩「あ、ううん! 私達の事は気にしないで!」

麻弥「そうっすよ!」

日菜「それよりも飛鳥くん! とってもカッコ良かったよ!」

飛鳥「恐縮です」

 

 と、まあこんな感じでパスパレと仲良くなった超能力研究会。

 

イヴ「イチジョウジさんは、ニンジャなんですか!?」

飛鳥「違います」

 

 イヴが興奮気味に話すと飛鳥が困惑していた。

 

こころ「そうだわ! 折角だから何か歌いましょ!」

千聖「歌うって何を…」

こころ「何がいいかしら? 飛鳥、何かいい歌ない?」

飛鳥「やっぱり春の歌がいいよね。TOKIOの花唄とか。あ、知ってる?」

こころ「聞いた事あるわ! それじゃそれにしましょ!」

 

 そして飛鳥がギターを演奏して、ケイ、こころ、日菜、あこと共に歌った。5人とも気持ちよさそうに歌っていたが、歌がそれなりに上手かった為、聞いていた彩、千聖、麻弥、イヴ、燐子も気持ちよさそうに聞いていた。

 

 最も、その様子を男子生徒達が嫉妬の眼差しで見つめていたが…。

 

麻弥(一丈字さん…歌が上手いっす…)

燐子(一丈字さんの声…どこかで聞いたことがあるような…)

彩(なんかポケモンの主人公の声に似てるような…)

 

 そんなこんなで楽しいお花見となりました。

 

**********

 

 翌日、日菜と燐子はそれぞれのバンドでお花見をする事になり、部室には飛鳥、ケイ、こころの3人がいた。

 

飛鳥「はぁ…」

ケイ「部長」

こころ「大活躍ね!!」

 

 校内新聞にチャラ男たちを撃退したことが堂々と乗ってしまったのだ。それならまだしも、そのせいで同じく新聞に載っていたAfterglowや白鷺千聖の扱いが雑になっていたのだ。

 

飛鳥「…まあいいや」

 

 飛鳥が困惑しながら、パソコンを操作していた。

 

こころ「それはそうと何をしてるの?」

飛鳥「報告書の作成だよ。定期的に提出しないといけないから…」

こころ「ふーん…」

 

 飛鳥の言葉にこころが口をへの字にした。

 

こころ「そういえば、これからどうするのかしら?」

飛鳥「まあ、来月はテストがあるから、それを頑張らないとね」

こころ「テスト…。お勉強はあまり好きじゃないわ」

飛鳥「いい点とればとる程先生が笑顔になるよ」

こころ「そう言われたらそうね」

飛鳥「まあ、それが終わったらまた何かゲームの大会にでも出ようかな。ITの勉強も兼ねて」

こころ「いいわね! ゲームがあんなにたくさんの人を笑顔にするなんて知らなかったわ!」

飛鳥「笑顔にする方法何ていくらでもあるさ」

ケイ「部長。僭越ながら私もご協力させて頂きます!」

飛鳥「それは構いませんが…。受験の方は大丈夫ですか?」

ケイ「はい! もう既にとある専門学校から合格を貰ってるので、受験の心配はありません!!」

飛鳥「そ、そうですか…」

 

 超能力研究会の活躍はまだまだ続く…。

 

おしまい

 

 

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