1日目の夕食、飛鳥と男子生徒達が揉めていると、飛鳥のクラスメイト・桐谷キリトが割って入った。
「あ? なんだテメエ」
「おまえも入部希望者かよ」
「だが、お前みたいなやつに用はねーんだよ」
と、悪態をついたが、キリトは無視して飛鳥に話しかけた。
キリト「こんな奴らの相手なんかしなくていいよ」
飛鳥「してませんけど…」
「してないのかよ!!」
飛鳥が困惑した顔で男子生徒達を見つめる。
飛鳥「お伺いしますが、入部の志望動機は…」
「そんなの決まってるだろ! 可愛い女子が沢山いるからだよ!!」
「お前みたいな陰キャにハーレムを作らせると思ってんのか!」
「ていうか、先輩に対してその態度は何? 殺すよ?」
男子生徒達は飛鳥に悪態をついたが、飛鳥は動じず、日菜たちの方を見た。
飛鳥「どうします?」
飛鳥が確認すると、燐子は男子生徒に怯えていた。
日菜「るんってしないし、燐子ちゃんが怖がってるからダメ」
こころ「それに飛鳥に意地悪してるもの。楽しくないわ」
「そ、そんな事は…」
飛鳥「じゃあ仮に、今ここで弦巻さん達が超能力研究会を退部したら、入りますか?」
「入る訳ねーだろうが!!」
「おちょくってんのかてめぇ!!」
「可愛い女子がいねーなら、入る価値ねーんだよ!!」
男子生徒達がギャーギャー騒いでいると、キリトが激昂した。
キリト「いい加減にし…」
飛鳥「桐谷さん。怒鳴るのはダメですよ」
キリトが怒鳴ろうとすると、飛鳥が止めた。
飛鳥「お気持ちは分かりますが、他の皆もいます。冷静に行きましょう」
キリト「い、一丈字…」
飛鳥が正面を向いた。
飛鳥「さて、皆さん。周りをよく見渡してください」
「ああ!?」
飛鳥「いいですから」
男子生徒達が周りを見渡すと、一部の女子生徒達が睨みつけていた。
飛鳥「私の事はどうこう言ってくれても構いませんが、不純な動機で白金先輩や氷川先輩、弦巻さんに近づこうとした事は皆さんも存じ上げており、とても気持ちの良いものではございません」
「ぐっ…!!」
飛鳥「どちらが宜しいですか? 大人しく引き下がるか、女子生徒の皆さんに嫌われて、肩身の狭い思いをするか。お好きな方をお選びください」
飛鳥の言葉に男子生徒達がたじろくと。
「そうよそうよ!!」
「かわいい子ばっかり目を向けちゃって!!」
「相手にされてないの分かんないの!?」
「最低!!」
と、女子生徒達も騒ぎ出した。
「ち、ちくしょ~!!」
「オレ達だって…オレ達だって可愛い女の子達とキャッキャウフフしてぇよぉ~!!!」
「何でお前ばっかり!!」
「主人公だからって美味しい思いをしてんじゃねぇぞ!!」
飛鳥(美味しい思いをしてるかもしれないけど、その分大変だよ…。胃に穴が開きそう…)
男子生徒達が泣き崩れると、飛鳥はげんなりしながら男子生徒達を見つめていた。しかし、男子生徒の一人は諦めなかった。
「こ、こうなったらオレと勝負しろ!!」
飛鳥「!!?」
「この自然の家には武道場がある! そこで剣道で勝負だ! オレが勝ったら、入部を認め、お前は出ていけ!!」
飛鳥「私が出ていく分には問題ないですけど、白金さん達に性的暴行を加えるのでしたら、辞めといた方が良いですよ」
日菜「それだったらあたしもやめるー」
こころ「あたしも」
燐子「わ、私も…」
「全員が辞めたら意味ないでしょうが!」
「止めるのは一丈字だけで十分なんだよ!」
そう男子生徒達が困惑していた。
日菜「それに、剣道をそんな事に使ってたら、イヴちゃんが怒るよ?」
飛鳥(…誰だろう)
その時だった。
「センパイ!」
若宮イヴらしき女子生徒がやってきた。
「イ、 イヴちゃん!」
「剣道をそんな事に使うなんてブシドーじゃありません!」
イヴがぷんすか怒ってる姿に、男子生徒達はなごんでいると、
キリト「しかも、エッチな事をしようとしてるんじゃ…どうしようもないですね」
イヴ「そ、そんな事私がさせません!!」
「ち、違う!! 誤解だ!!」
「おいてめぇ!! 言いがかりつけてんじゃねぇよ!!」
と、揉めていると、
「コラー!! 何やってるんだ!!」
先生が怒鳴ってきて、男子生徒達は一目散に去っていった。飛鳥達は取り残される。
「一体何をしていたんだ」
飛鳥「申し訳ございません」
キリト「剣道部の先輩方がこの人たちにセクハラしてました」
「!!?」
「なにぃ!? 剣道部!! 全員来い!!!」
キリトの言葉に男性教諭が激怒して、剣道部を招集させた。飛鳥と燐子はまずそうにしたが、日菜とこころはいつも通りだった。
剣道部の女子部員が暴露し、男性教諭が激怒すると…。
「食事が終わったら肝試しだが、お前たちは抜きだ!! 剣道部全員、体育館で走り込みじゃー!!!」
「ええぇぇええええええええ~~~~~~~~~~~~!!!!?」
教諭の言葉に剣道部のほぼ全員が悲鳴を上げると、飛鳥達は困惑した。
「そ、そんなぁ~!!!」
「やかましい!! 逃げ出したら明日もやらせるからな!!」
その様子を飛鳥達が呆然としながら見ていた。
飛鳥「剣道部全員…」
キリト「巻き込まれた人には気の毒だけど、自業自得だよ」
飛鳥がキリトを見つめた。
飛鳥「あ、それはそうと…ありがとうございました。フォローして頂いて」
キリト「気にしないで。ああいうの見てるとほっとけなくてさ」
飛鳥が礼を言うと、キリトが苦笑いした。すると女子生徒達が拍手をした。
飛鳥・キリト「?」
「カッコ良かったわよー!」
「流石、超能力研究部部長!!」
「ありがとー!!」
「一緒にいる子も良かったわよー!!」
そう言うと、飛鳥は苦笑いして、キリトは照れた。
日菜「って! イヴちゃん肝試しに参加できないの!?」
飛鳥「まあ、そうなりますね…」
こころ「それはいけないわ。イヴが参加できるようにして貰わなきゃ!」
飛鳥「あの様子じゃ無理だと思うけどなぁ…」
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こころ「連れて来たわよ!」
イヴ「このご恩! 忘れません!」
飛鳥「それは弦巻さんに言ってくださいね…」
キリト「すげー…」
と、弦巻財団の力を使ってイヴを連れてくることに成功した。飛鳥とキリトは弦巻財団には敵わなさそうだなぁと感じた。
おしまい