中学の同級生の親友である弦巻こころの依頼で、
バンドリ学園に転入してきた高校一年生。
仕事内容は、バンドリ学園で活躍するガールズバンド達に
群がる悪い虫「ヤラカシ」を退治する事。
超能力者だと知られたら、色々面倒な事になるので、
正体を隠して学校生活を送っているが、
超能力者だと知っているのはこの3人だ。
異色系ガールズバンド「ハロー、ハッピーワールド!」ボーカルにして依頼人の弦巻こころ。
王道ガールズバンド「Afterglow」のギター担当、青葉モカ。
アイドルガールズバンド「Pastel*Palletes」のベース担当にして天才女優・白鷺千聖。
あ、弦巻家の皆さんも入れておきましょう。
彼女たちの協力も得て、今日もヤラカシ退治に精を出す。
少しだけ振り向きたくなる時もあるけど、愛と勇気と誇りを持って戦う。
その名は、一丈字飛鳥!
飛鳥「…何でコナン風なの?」
「おかしい」
「やっぱりどう考えてもおかしい」
バンドリ学園のとある一室で、男子生徒達が話し合っていた。彼らはバンドリ学園のガールズバンドの熱狂的大ファンなのであるが、いつも飛鳥に邪魔されるか、彼女たちに相手にされないという可哀そうな人たちだ。
「やっぱり一丈字はおかしい!」
「ああ。香澄ちゃん達がピンチになると、タイミングよく奴が現れて…」
「やっぱりな…」
「ああ、オレもそう思っていた…」
今までの事は飛鳥の自作自演なのでは? と思い始めた。
飛鳥「……」
そしてそれを陰で飛鳥は見つめて困惑していた。そんな訳ないだろと。本当に自作自演だとするなら、準備するの凄くめんどくさいぞと思っていた。
飛鳥(相変わらずだなぁ…)
そう落胆して、一人で帰宅しようとしていると、
「飛鳥―!」
飛鳥「?」
こころがやって来た。
飛鳥「弦巻さん」
こころ「今空いてるかしら」
飛鳥「……」
こころの問いに飛鳥は困惑した。
飛鳥「ごめん。ちょっと今日は…」
こころ「どうしたの?」
飛鳥「いや…」
こころ「一人で悩みを抱えるのは良くないわ?」
飛鳥「ちょっと一服したいから…」
こころ「一服?」
数分後、飛鳥は校内のコンビニでグルコのカフェオーレ(300ml)を飲んで黄昏ていた。それを見ていたこころは首をかしげていたが、同じようにカフェオーレを持っていた。
飛鳥「ハァ…」
こころ「一体どうしたの?」
飛鳥「今日も疲れたんだぜ…」
飛鳥がゲッソリしていた。実は男子生徒達からイチャモンをつけられただけではなく、昼頃に2年生の花音の体操服が知らない男に盗まれて、超能力を駆使して取り返したが、男があまりにも変態だったので、ゲッソリしていた。
『か、花音ちゃんのおっぱい!! ブラジャー…』
思い出すだけで飛鳥は更に元気をなくした。これを本人に説明したら泣き崩れるだろう。というかもう自分も泣きたい気持ちだった。犯人の男があまりにも情けなさ過ぎるからだ。
飛鳥「一服しないとやってられないよ…」
そんな時だった。
「一服って、サラリーマンじゃないんだから」
千聖とモカが現れた。
飛鳥「あ、白鷺先輩、青葉さん…。お疲れ様です」
モカ「お疲れー…って、本当にお疲れだね…」
飛鳥「今日も飛び切りの変態の相手をしたもんで…。一服してた所です」
千聖「一服って…」
飛鳥「この一服があれば明日もまた強く生きれます。アスファルトに咲く花のように」
千聖「岡本真夜!!?」
飛鳥の変なボケに千聖が思わずツッコミを入れた。
モカ「風に揺れている花ともいうね~」
千聖「いや、モカちゃん…」
飛鳥「それはそうと、松原先輩いかがでした?」
千聖「…かける言葉が見つからなかったわ」
飛鳥「でしょうね…」
飛鳥と千聖が困惑していると、
こころ「あ、そうだ! カラオケ行きたいわ!」
飛鳥「え」
こころの提案に飛鳥、モカ、千聖がこころを見た。
そしてカラオケボックスに行く事になったが、VIPルームに通された。
飛鳥(ああ。完全に弦巻家の力だ…)
4人で使うには『ちょっと』広すぎるルームに飛鳥が困惑した。
こころ「さあ、歌いましょ!!」
飛鳥「あ、うん…」
モカ「さあ、あの曲を歌おう~」
飛鳥「……」
トップバッターで飛鳥が岡本真夜の「TOMORROW」を歌った。
モカ(歌は上手いけど、哀愁が漂ってる…)
千聖(相当疲れてるわね…。というか、ミュージカルでもやってたのかしら…)
そして歌い終わると、モカたちが拍手した。
こころ「やっぱりすごいわ飛鳥は!!」
飛鳥「ありがとう」
こころ「でもなんか胸がキューってするの…」
飛鳥「そうかもしれないね」
飛鳥が苦笑いした。
こころ「次は楽しい曲を歌いましょう!」
飛鳥「あ、うん…」
思いっきり「TOMORROW」を歌ったことで、少しだけスッキリした飛鳥。
モカ「それじゃ次モカちゃんいきま~す」
と、モカ、こころ、千聖も歌を歌い始めた。
飛鳥「あ、休憩されたいなら構いませんので…」
黒服A「お、お気遣いありがとうございます」
こころ「折角だから皆で歌いましょ!」
黒服B「えっ…」
飛鳥とこころが黒服達に話しかけたりして、楽しいカラオケ大会になった。
日が暮れたころ、店から出た飛鳥達
こころ「今日はとっても楽しかったわ!!」
飛鳥「そりゃあ良かった」
こころが満足そうにしていると、飛鳥が苦笑いした。
千聖「それはそうと、気分転換になったかしら?」
飛鳥「ええ。それはもう」
モカ「アスファルトに咲く花のようになれそう~?」
飛鳥「うん。多分なれそう」
モカの問いに飛鳥は少し間をおいて答えた。
こころ「また行きましょうね!」
モカ「うん~」
千聖「そうね」
こころ「あ、折角だから送っていくわね」
飛鳥達はこころの車に乗せられて、自宅に帰りついた。
翌日
香澄「飛鳥くん!! 昨日こころちゃん達とカラオケ行ったでしょ!!」
飛鳥「……」
香澄が3組の教室にやってきて、飛鳥を問い詰めていた。実はこころが登校してすぐに飛鳥とカラオケに行った事を自慢したのだった。香澄の後ろにはたえ、りみ、沙綾、有咲、はぐみ、美咲、イヴもいた。
飛鳥「ええ。行きましたけどそれが何か?」
有咲「もう完全に開き直ってるな…」
香澄「ねえ、私達とも行こうよー」
飛鳥「え」
香澄の発言に飛鳥が驚いた。
香澄「こころちゃんだけずるーい!」
はぐみ「そーだよ! はぐみも飛鳥くんとカラオケに行きたーい!!」
香澄とはぐみが騒いだが、
飛鳥「まあ、行くとしても当分先ですね…」
香澄「え、何で!!?」
飛鳥「もうすぐテストですよ」
飛鳥の言葉に香澄とはぐみが石化した。
香澄「ああああああああああああああああああああ!!! そうだったぁあああああああああああああああああああ!!!」
はぐみ「テストいやぁああああああああああああああああ」
香澄とはぐみは頭を抱えて叫んだ。
香澄「そ、それじゃ最後の晩餐という意味で…」
飛鳥「平均60以上取れたら一緒に行きましょうか」
香澄「オニー!!」
はぐみ「そーだよ!! 鬼畜だよ!!」
たえ「ちなみに取れなかったらどうする?」
飛鳥「取れなかったら…」
有咲「確か補習あったから…。補習行ってる間に残ったメンバーでカラオケ」
香澄「うわーん!!! 有咲酷いよー!!!」
はぐみ「友達いなくなるよー!!?」
有咲「うっせぇ!! ちゃんと勉強すればいいだけの話だろうが!!」
ギャーギャー揉めているのを飛鳥は苦笑いして見つめる事しか出来なかった。
おしまい