今日も今日とて、バンドガールズはバンド活動に精を出していた。
香澄「イエーイ!」
「わあああああああああああああああああああああああ!!!」
定期的に行われる学内ライブは毎回大盛況であり、香澄たちの人気も不動のものになっていた。
「……」
そんな中、飛鳥はというと、肉体労働のバイトをしていた。時折日雇いでアルバイトをしている。
「いやー。一丈字くんは5人分の仕事をしてくれるから助かるよ!」
「しかも完璧!」
飛鳥「ありがとうございます」
バイト先の親方に褒められていた。
飛鳥(それぞれのステージがそれぞれ頑張ってる。それはとても良いことじゃないか)
そして黒服達から、ヤラカシ達の様子も定期的に聞いていた。
飛鳥「そうですね…。今度はそのハンバーガーショップを重点的に取り締まりましょうか。それでは」
飛鳥が通話を切って、ソファーに腰がけた。
飛鳥「モカや千聖さんからも最近問題ないって言われてるから、この調子がずっと続けばいいんだよな…」
飛鳥がそう呟くと、笑みをこぼした。
飛鳥「余裕が出てきたし、ちょっと本気でやってみるか」
そして飛鳥は努力を重ねつづけた。学業の勉強を通じて知識を増やしていき、バイトを通じて技術を身に着け、そしてまたはイベントや仕事で、実力を発揮する。それを続けてきた。
その結果…。
「一丈字くん。ウルトラマラソン走破おめでとう」
飛鳥は100㎞もあるウルトラマラソンに挑戦して見事走破し、全校生徒の前で表彰されて、生徒達が驚いていた。
「はい、ざわざわしない!!」
教師が生徒達を静かにさせようとしたが、教師たちも内心驚きが隠せなかった。
教室に帰ってくると…。
「一丈字くん。いつから練習してたの?」
飛鳥「日頃から筋トレとかしてますよ」
飛鳥はクラスメイト達から質問攻めにあっていた。
「でもどうしてマラソン?」
飛鳥「走りたくなったから」
「いやいやいやいや…」
そんな理由で100㎞を8時間で走れないだろとクラスメイト達が思った。
「体育館で体育の授業を受けてるのは見た事あるけど…」
「そこまで運動神経良いなんて知らなかった…」
飛鳥「そんな事はございませんよ」
飛鳥は謙遜していたが、マラソンを100㎞走破した今、謙遜なんてまったく意味がなかった。
そんな時、香澄を筆頭にPoppin’partyが現れた。
香澄「飛鳥くん!」
飛鳥「どうかされました?」
香澄「マラソン100㎞も走ったって本当なの!?」
飛鳥「ええ」
「ええええええええええええ!!!?」
飛鳥の言葉に香澄たちが驚いた。
たえ「簡単に言うなんて凄いね」
有咲「驚くところそこじゃないだろ…」
りみ「……!」
困惑する有咲とりみだったが、有咲はどっちかっていうと、驚くところを間違えているたえに困っていた。
沙綾「それはそうと、急にどうしたの…?」
飛鳥「いやあ。山吹さん達がバンド活動がんばってるのを見て、私も頑張らなきゃって思っただけですよ」
有咲「いや、どう考えてもお前の方が頑張ってるだろ!!! ホントにどうしたんだ!!?」
飛鳥があっけらかんに言うと、有咲が慌てて突っ込んだ。
飛鳥「まあ、足がちょっとパンパンになってしまったんですがね」
ポピパ「……」
飛鳥が普通に言うと、香澄たちは言葉を失っていた。
そして昼休憩。
飛鳥「?」
飛鳥が教室を出ようとすると、友希那からメールが来た。
飛鳥「話したいことがあるから、食堂に来なさい」
飛鳥が考えたが、断りのメールを入れて、どこかに行った。
飛鳥(まあ、ファンの男子たちが待ち伏せしてるだろうしな…)
同じころ、友希那、紗夜、リサ、燐子が食堂で待っていたが、断りのメールが来ていたことがわかり、友希那が苛立っていた。
友希那「来させるわ」
紗夜「…どう考えても避けてますね」
リサ「でも、急にどうしたんだろう…。飛鳥くん…」
友希那「遂に化けの皮がはがれたようね」
友希那が正面を向くと、ファンの男子生徒達が待ち伏せていた。
友希那「断りを入れた理由が分かったわ」
紗夜「そうですね…」
友希那の言葉に紗夜が同意すると、リサと燐子が困惑した。
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そして飛鳥は中庭の公園に一人たたずんでいた。
飛鳥「……」
この時、バンドガールズから不在着信がたくさん来ていたが、飛鳥は教室に帰ってから程よく返信した。
放課後、飛鳥が帰ろうとすると黒服達が待ち構えていた。
飛鳥「どうされました?」
「こころお嬢様がお呼びです。ご同行願います」
飛鳥「分かりました」
飛鳥が黒服達に連れられて、こころと合流したが、ほかのバンドメンバーたちもいた。
飛鳥「これはこれは…」
千聖「随分大活躍したみたいね。一丈字くん」
飛鳥「ありがとうございます」
千聖がにらみを利かせたが、飛鳥は動じなかった。
千聖「早速本題に入っていいかしら?」
飛鳥「はい」
千聖「どうして今日、私たちを避けてたの?」
飛鳥「ちょっと喋っただけで、周りからイチャイチャしてると思われるからです」
飛鳥の発言に空気が止まった。質問した千聖も唖然としていた。
香澄「飛鳥くんは私たちとお喋りするのが嫌なの!?」
飛鳥「とんでもない。楽しいですし。ですが、色々あるんですよ」
香澄の言葉にも飛鳥は堂々としていた。
モカ「まあ、何はともあれ~」
飛鳥「?」
モカ「頑張った人はちゃんと報われるし、頑張らない人は何もないのですよ~。努力して結果を出したら、可愛い女の子たちに囲まれる。すごく夢があると思うな~」
モカの言葉に飛鳥が困惑した。
「それだったらオレ達も努力したら、一丈字と同じように扱ってくれますか!!?」
ファンの男子生徒達が現れた。
モカ「ゼロではないね~」
「いよっしゃあああああああああああああああああああ!!!」
「やってやるぅ!!」
男子生徒達が興奮して去っていった。
ひまり「ちょ、ちょっとモカぁ!!」
巴「本当にいいのか!?」
モカ「大丈夫だよー」
「?」
モカ「ちゃんと選択する権利があるからー」
モカの言葉に皆が驚いた。
モカ「そういうわけで男子諸君。モテたかったら、楽しないでね~」
飛鳥「誰に言ってるんですか」
千聖「……」
どこまでもマイペースなモカに飛鳥が困惑すると、千聖が飛鳥をじっと見つめていた。
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帰宅後、飛鳥が部屋でゆっくりしていると、プライベート用の携帯が鳴った。
飛鳥「誰からだ…?」
飛鳥がスマホを確認すると千聖とモカ、そして弦巻家の黒服から来ていた。
千聖『今後、何かしら相談させてもらうから宜しくね』
モカ『飛鳥くんってやっぱり面白いね~。今後ともよろしくね~』
黒服『一丈字様。今後ともこころお嬢様と仲良くしてください』
千聖たちの言葉に飛鳥は何となく嫌な予感がしていた。
飛鳥「腐らずやるもんだなぁ」
おしまい