全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第284話「おばけを調査せよ!(後編)」

 

 

飛鳥「氷川先輩!」

千聖「ら、こんばんは」

モカ「こんなところで何をしてるんですか~?」

 

 飛鳥たちは気づかれないように、普通にふるまうが紗夜の態度は変わらなかった。

 

紗夜「それはこちらの台詞です。弦巻さんがなにか怪しいと思ったら…」

飛鳥(黒服の人たちは止めてくれなかったのか…。まあ、止めようとしたらこころが嫌われるもんな)

 

 紗夜の言葉に飛鳥が考えた。

 

飛鳥「少しばかり、忘れ物を取りに来ただけですよ」

紗夜「…忘れ物を取りに行くのに、許可証が必要ですか?」

飛鳥「私個人の忘れ物ではございませんよ」

モカ「まあ、何か本物の幽霊がいるっぽいので、調べてくれって頼まれたらしいんですよ~。飛鳥くんが」

紗夜「は?」

飛鳥「で、他の方に話すと無茶されるだろうし、信じないので内密にするおつもりだったのですが…」

こころ「あたしとモカと千聖が付き添うわ! だから心配いらないわよ!?」

 

 こころの言葉に紗夜は少し理解に苦しんだが…。

 

紗夜「こんな事もあろうかと、私も申請書を出しました」

「!!?」

紗夜「もしあなた方の言ってる事が本当なら、風紀委員として見過ごすわけにはいきません!」

飛鳥「そ、そうですか…」

 

 飛鳥がそう言い放ったその時、こころの背後から黒服Aが現れて、こころの目を隠し、黒服BとCで紗夜を気絶させた。そして黒服Aが手を離すと紗夜は気を失っていた。

 

こころ「紗夜!!?」

黒服A「氷川様は幽霊に取りつかれてしまったようです」

 

 黒服Aの言葉に飛鳥、千聖、モカは苦笑いした。

 

黒服B「一丈字様。氷川様の事は我々に任せて先に進んでください」

黒服C「必ずや幽霊の調査をお願いします」

飛鳥「あ、ありがとうございます…。行こう…」

こころ「紗夜にこんなひどい事をするなんて許せないわ!!」

モカ(ひどい事したの黒服さんだけどね~)

千聖(本当にやる事が斜め上を行くわね…)

 

 4人が学校の中に入った。

 

飛鳥「……」

 

 飛鳥が目を閉じて、感知した。

 

千聖「飛鳥くん。いそう?」

飛鳥「すみません。少しお静かに…」

こころ「分かったわ!」

 

 すると飛鳥が幽霊の居場所を突き止めた。

 

飛鳥「いました。森林エリアの方です」

モカ「ええー。あそこって確か人が来ないんじゃ…」

飛鳥「そうだよ。だからここからはオレ一人で行く。モカ達は…」

モカ「そんな言われ方したら行くしかないじゃな~い」

千聖「それとも、女の子を置いていくつもり?」

飛鳥「いえ、入口まで送ります…」

こころ「ここまで来たら皆で行きましょう!」

 

***********************

 

 バンドリ学園・奥地森林エリア

 

飛鳥「さあ、来たぜ…」

こころ「ええ…」

モカ「覚悟は出来てるよ…。蘭達の仇!!」

飛鳥「いや、違うから」

千聖「ほぼあなたのせいじゃない」

 

 4人が森の中に進んでいくと、そこには子猫がいた。

 

飛鳥「あの猫…」

こころ「子猫ちゃんがいるわ!」

モカ「でもまだ何かを探してるみたい…」

千聖「……」

 

 その時、飛鳥は意を決して子猫に近づいた。

 

こころ「飛鳥!!」

飛鳥「3人はそこを動かないで」

モカ「!?」

 

 そして子猫を捕まえようとすると、ピリッとした悪寒が飛鳥に襲い掛かった。

 

千聖「飛鳥くん!!」

飛鳥「…やっぱりそうか」

 

 千聖が叫ぶと、飛鳥が正面を向いた。そこには黒い影のようなものがあり、千聖が驚いた。

 

モカ「今、猫のような影が見えた…」

こころ「え? 分からないわ! あ、そうだ! 黒服の人たちにスコープを作らせたんだわ! これで見てみましょう!」

 

 こころがスコープを幽霊の方に向けると、幽霊がくっきりと見えた。そこには猫の幽霊が見えた。

 

こころ「猫の幽霊だわ!!」

千聖「!!?」

モカ「見せて見せて~」

 

 モカがスコープで確認すると、確かに猫の幽霊がいた。

 

飛鳥『…聞いてくれ。オレ達はこの子にひどい事をしに来たんじゃない』

「……」

 

 飛鳥がテレパシーで猫の幽霊に語りかけた。

 

飛鳥『見ててくれ』

 

 すると飛鳥が子猫を捕まえると、子猫は震えていて、優しくなでた。すると子猫はとても気持ちよさそうにして、涙を流していた。

 

千聖・こころ・モカ「……!」

 

飛鳥『可哀そうに…。お前がいなくなってから、この子はずっとお前の温もりを求めていたんだろう。本当はもっと一緒にいたかっただろうな。この子もお前も』

「……」

 

 飛鳥の言葉に母猫の幽霊は俯いた。

 

飛鳥『だけどお前はもう行くべき場所へ行かなきゃいけない。それがこの子の為でもあるんだ』

 

 その時だった。母猫の魂が白く輝いた。スコープで見ていたモカもそれに気づいた。

 

「!?」

 

 そして子猫が飛鳥から離れて母猫に近づいた。そして母猫と子猫が体をくっつけようとした瞬間、母猫の魂は消えた。

 

モカ「消えた…」

千聖「えっ!!?」

飛鳥「きっと、成仏したんだよ思うよ。この子の為に」

 

 飛鳥の言葉にモカ達が反応し、3人は幽霊がいたであろう場所をずっと見つめていた。

 

飛鳥「こころ」

こころ「…なにかしら?」

 

 飛鳥の言葉にこころが反応すると、飛鳥がこころを見つめた。

 

飛鳥「…この子の里親を探してくれないか。大切にしてくれる里親を」

こころ「勿論よ!!」

 

 ******************

 

 翌日

 

こころ「あの子は黒服さんが引き取って、その人の家にお母さんのお墓も作らせてもらったわ!」

飛鳥「ありがとう」

 

 カフェテリアでまた飛鳥、こころ、モカ、千聖が話をしていた。

 

飛鳥「…で、紗夜先輩」

 

 飛鳥が苦笑いしながら、横にいた紗夜を見たが、ムスッとしていた。

 

飛鳥「…本当に申し訳ございませんでした」

紗夜「いいえ。無事に解決できて何よりです」

 

 この後、4人で紗夜のご機嫌取りをしたのは言うまでもなかった。

 

紗夜「それはそうと白鷺さんとも仲良くなったんですね?」

千聖「え、ええ…そうよ…」

 

 紗夜に睨まれて、千聖は少しバツが悪そうにすると、飛鳥やモカは千聖が押されている所を見て少し驚いていた。

 

おしまい

 

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