私の名前は一丈字飛鳥です。まあ、もう114回もやるので自己紹介なんていらないかもしれませんが、話をスタートさせるための潤滑油だと思って聞いてやってください。
さて、自分でいうのもアレですが、私はただの高校生ではないんです。超能力が使えて、超能力を使って色んなトラブルを解決してきました。
で、今回はマナーの悪いファンたちを懲らしめるために、このバンドリ学園に転入してきたわけですが…。結構時間が経ちましたね。今となっては普通の日常を過ごしていています。
いつ帰れるかは未定なんですが、帰ったらこのシリーズ終わりますからね…。
さて、今回のお話ですが、Afterglowに関するお話です…。
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幼馴染5人で結成された王道ガールズバンド「Afterglow」。演奏の技術もそうだが、何よりも5人とも美少女と言う事で大人気だった。
モカ「いやー。今日も大成功だったねー」
Afterglowの5人はつぐみの実家である羽沢珈琲店で反省会をしていた。
巴「お客さんからの評判もなかなか良かったしな!」
ひまり「この調子で頑張ろうね!」
つぐみ「うん!」
蘭「……」
と、今日のライブで大成功して士気を上げていた。
しかし、彼女たちにはある悩みがあった。
蘭「…まあ、それはそうと」
蘭が口を開くと、他の4人が困った顔をしていた。
巴「あー…」
ひまり「本当にアレ困るよね…」
つぐみ「あはははは…」
モカ「まあ、モカちゃん達美少女だから仕方ないけどさー…」
というのも、男性ファンのマナーの悪さだった。盛り上がってくれるのはありがたいが、時折服を全部脱いだり、下品なヤジを飛ばしてくるのだ。見物に来ている女性客が困った顔をしている。
蘭「はー…」
蘭がため息ついていたが、解決方法も見つからず、そのまま解散になった。
つぐみ「また明日―」
巴「おー」
と、解散になり、つぐみ以外の4人は自宅へと帰っていた。
ひまり「はー…怖いなぁ」
ひまりが一人で帰り道についていると、
さわ…
ひまり「!!/////」
誰かに尻と胸を触られた。
ひまり「ひゃ…」
「動くな」
「!!」
と、後ろから男が刃物を突き付けてきた。
「動いたら殺す」
ひまり「ひっ…!!」
ひまりは恐怖のあまり、動くことが出来なかった。そんな中でも男はひまりの身体をなでるように触る。
ひまり(怖い…!! 誰か…誰か助けて…!!!!)
と、ひまりが青ざめ、涙目でそう思っていると、突如刃物が錆びた。
ひまり「!!?」
「な、なんだ!!?」
そして男が腹痛に襲われた。
「ぐあああああああああああ…!!! は、腹が…!!!」
と、男は腹を抑えてひまりから離れたが、すぐに立ち上がり、根気よくひまりに近づこうとしていた。
ひまり「ひ、ひぃ…!!」
ひまりは完全に腰が抜けてしまい、動けなくなってしまった。
その時だった。
「上原さーん!!!」
と、飛鳥が走ってきた。
ひまり「い、いち…」
飛鳥「大丈夫ですか!?」
飛鳥がひまりの所に駆け付けた。
「て、てめぇ…!! オレの邪魔をするな…!! そいつはオレが…」
飛鳥「立てますか?」
ひまり「ご、ごめん…腰が抜けて…!」
と、ひまりは恐怖していた。
「そいつはオレのもんだぁああああああああああ!!!!」
男は腹痛を抑えてひまりに襲い掛かったが、飛鳥にハイキックをお見舞いされて、そのまま気絶した。
ひまり「……!」
飛鳥「警察呼びますね」
飛鳥がスマホで警察を呼んだ。
飛鳥「警察が来るまで私が傍にいます。もう大丈夫ですよ」
ひまり「……!!」
飛鳥がそう声をかけると、ひまりの目から涙が、鼻から鼻水が流れた。
ひまり「うぇええええええええええええええええええん!!! 怖かったよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
と、飛鳥に泣きついた。
程なくして、警察が駆け付けて男は逮捕されようとしていたが…。
「君がこの男を倒したのかね?」
飛鳥「ええ、そうですが…」
飛鳥は嫌な予感がした。
「ちょっと署まで来てもらおうか」
なんという事だろう。警察官は飛鳥に手錠をかけた。
ひまり「!!?」
飛鳥「…あー。もしかしてそちらの人、お偉いさんの息子か何かですかね?」
「黙れ!!」
「とにかくパトカーに乗るんだ!」
と、警察官は横柄な態度で飛鳥を連行した。
ひまり「ちょ、何がどうなってるの…!!?」
そして翌日。新聞に『バンドリ学園の高校生を逮捕 同級生に痴漢か』
と、あたかも飛鳥がひまりに痴漢をして、犯人の男が助けようとしたけど大怪我を負わされたといわんばかりの記事が流れ出た。
この事に学園内が騒然とした。
「一丈字が逮捕された!!?」
「しかも上原さんに痴漢って…」
「やっぱりそういう奴だったんだ…」
「最低…」
と、一気に飛鳥の評判は地に落ちた。
蘭「一丈字がひまりに痴漢!?」
モカ「……」
巴「一体何がどうなってるんだ!?」
つぐみ「確か現場って、うちのコーヒー店の近くだよね!?」
Afterglowも驚きを隠せなかった。
巴「とにかくひまりに聞いてみよう!」
巴がひまりに電話をかけたが、電話に出なかった。
巴「どうして出ないんだ…!」
モカ「多分警察の人に何か言われてるんじゃないかな~」
「?」
モカ「それだったら、モカちゃんにも考えがあるんだから~」
と、モカが教室を出て行った。
つぐみ「…モカちゃん?」
モカを筆頭にAfterglowは1組の教室を訪れた。
モカ「こころちゃーん」
こころ「!」
こころがモカの方を振り向いた。
モカ「今日の新聞見たー?」
こころ「見たわよ! 飛鳥がそんなことしてるわけがないわ!」
モカ「そうだよねー。もし飛鳥くんがそういう子だったら、もうとっくの昔にやってる筈だもんねー。で、お願いがあるんだけど~」
こころ「ええ! 今お父様にお願いして、真相を調べて貰ってるわ!」
モカ「それもそうだけど、その飛鳥くんをはめようとしている真犯人と警察署の悪事も調べてくれる~?」
「!!?」
皆が驚いた。
モカ「さーて。皆の目は誤魔化せても、モカちゃんの目は誤魔化せないよ~」
と、モカは不敵に笑うのだった。
おしまい