全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

455 / 492
第353話「林間学校・2」

飛鳥「お待たせしてすみません」

つぐみ「あ、いえ…」

飛鳥「で、今から上に上がろうと思いますが…動けそうですか?」

つぐみ「だ、大丈夫です…」

 

 つぐみが行こうとしたが、足に激痛が走った。

 

つぐみ「っ!!」

飛鳥「やっぱり…」

 

 つぐみが苦しそうに足を抑えると、飛鳥が困惑した。

 

飛鳥「すみません」

つぐみ「!」

飛鳥「もしあなたが差し支えなければ、あなたを背負って行こうと思うのですが、宜しいですか?」

つぐみ「えっ!?/////」

 

 飛鳥の言葉につぐみが頬を染めた。

 

飛鳥「まあ、男子に背負われるの嫌だとは思いますが、私としてはそれが一番運びやすいので、如何でしょうか」

つぐみ「あ、あの…」

 

 つぐみがモジモジした。

 

つぐみ「…匂ったりしたらごめんなさい////」

飛鳥「そんな事ないですよ。行きましょう」

 

 そう言って飛鳥がつぐみをおんぶした。

 

つぐみ「え、えっと…重くないですか?//////」

飛鳥「全然!」

 

 飛鳥が堂々と言い切ると、上の方を見た。

 

飛鳥「ライトアップお願いします!」

 

 こうして飛鳥は無事につぐみを元の場所まで運び出し、入り口まで戻っていった。

 

********************

 

飛鳥「さて、ここで降ろしますよ」

 

 飛鳥がつぐみを丁寧に下した。

 

飛鳥「流石に人前に出たら噂になりますもんね」

つぐみ「あ、えっと…その、ありがとうございました/////」

 

 つぐみは飛鳥にお礼を言ったが、男子に背負われた恥ずかしさが残っていた。

 

飛鳥「いえいえ。ご無事で何よりです。さて、皆さんの戻りましょうか」

 

 そう言ってつぐみを先頭に行かせて、飛鳥もそれに続いたが注目を浴びないように存在感を消した。

 

**********************

 

「つぐ~~~~~~~~~~~~~!!!!」

 

 つぐみの顔を見るなり、ひまりが泣きながらつぐみに抱き着いた。

 

つぐみ「ひ、ひまりちゃん!」

ひまり「うえ~~~~ん!!! 良かったよぉ~~~~~!!!」

蘭「つぐ。どこも怪我してない!?」

つぐみ「ちょ、ちょっと転んじゃったけど…」

 

 つぐみがそう言うと、ひまり達が足を見た。

 

巴「いや、思いっきり足くじいてないか!?」

ひまり「そ、そうだよ!」

モカ「何かあったのか教えて~」

つぐみ「そ、そのう…」

 

 つぐみが視線を逸らすと、蘭と巴がつぐみのチームメイトだったDQN達をこれでもかという程にらみつけたが、巴は特に鬼の形相になっていた。

 

ひまり「とにかくもう皆心配したんだからね!?」

つぐみ「ご、ごめんね…」

ひまり「赤星さんと青山さんもつぐが置いてけぼりにされたって聞いて、すぐに助けに行こうとしたんだよ!?」

つぐみ「そ、そうなの!?」

ひまり「あと、黒中くんもだけど…」

つぐみ「3人はちゃんといるの!?」

ひまり「大丈夫。先生たちがしっかり止めてくれたから」

 

 つぐみは黒中たちを見つめた。

 

つぐみ「あ、え、えっと…ご心配をおかけしました」

赤星「ああ」

青山「とにかく無事ならいいさ」

黒中「気にするな。それよりも、何があったんだ?」

つぐみ「そ、それが…」

 

 つぐみが今までの経緯を説明した。

 

つぐみ「そういう訳で、別のクラスの子が助けてくれたの!」

モカ「へー。助けてくれた子ってどの子?」

つぐみ「えっと…あれ?」

 

 つぐみが飛鳥を探したが、飛鳥の姿がなかった。

 

飛鳥(名前教えなくて良かったー。あ、オレだってバレないように細工しとこ)

 

 そう言って飛鳥は超能力で細工をした。

 

蘭「でもまあ、つぐみが無事でよかったよ!」

巴「そうだな!」

 

 こうして、飛鳥は何とかやりきった。

 

飛鳥(バレたら偉い事になりそうだしな…)

 

 バレないことを祈りながら、飛鳥はその場を後にした。

 

**********************

 

 翌朝、飛鳥は一人で食堂に行こうとしたが、超能力で存在感を消して素通りをしようとしていた。食堂の前にはAfterglowが飛鳥を探していた。

 

ひまり「一丈字くんまだかなぁ…」

つぐみ「……」

 

 飛鳥はつぐみの様子が心配だったので、超能力を解いて姿を現した。

 

「!」

 

 するとAfterglowは飛鳥に気づいた。

 

つぐみ「あ、えっと…」

飛鳥「おはようございます。具合は如何ですか?」

つぐみ「う、うん…。手当てしてもらったから…。昨日はありがとう!」

飛鳥「いえいえ。ご無事で何よりです」

 

 そう言って昨日と同じことを言う飛鳥。

 

巴「アタシからもありがとう! えっと、そういや名前は…」

飛鳥「名乗るほどのものではございませんので」

モカ「3組の一丈字飛鳥くんでしょ~?」

飛鳥「はい」

 

 飛鳥は普通に言い放った。

 

ひまり「あ、そ、そうだ! もし良かったら一緒に朝ご飯食べない!?」

飛鳥「お気持ちだけ受け取っておきます」

蘭「何? 嫌なの?」

飛鳥「あなた方のファンを怒らせるのが嫌なんですよ」

 

 そう言って飛鳥が遠慮気味に言い放ったが、

 

「おい」

飛鳥「?」

 

 赤星と青山がやってきた。

 

飛鳥「何か御用でしょうか」

赤星「ちょっと面貸せ」

飛鳥「ご用件を申し上げて頂けないでしょうか」

青山「昨日の件で少し話がある。だから面貸せ」

飛鳥「彼女の事ですか?」

 

 飛鳥がつぐみの方を見た。

 

赤星「いちいち言わせるんじゃないよ!」

飛鳥「それはこちらのセリフですよ」

「!!?」

 

 一触即発の空気になり、黒中が近くまでやってきて、喧嘩になりそうなのを感じ取って止めようとした。

 

つぐみ「あ、あの…」

 

 つぐみが慌てて止めようとすると、

 

「一体どうしたんだ」

 

 黒中が割って入った。

 

飛鳥「野暮な事聞くんじゃありませんよ」

「!?」

 

 飛鳥が赤星と青山を見つめる。

 

飛鳥「皆生きてる。それで何よりです」

 

 飛鳥の言葉に空気が止まり、皆固まっていたが飛鳥はお構いなしだった。

 

飛鳥「それでは、失礼します」

 

 そう言って飛鳥はそのまま食堂の入り口に入っていった。飛鳥は精々「変な奴」とか思ってくれていたら良いと思っていた。

 

蘭「み、皆生きてるって…」

モカ「おもしろ~い」

 

 蘭が呆れ、モカが飛鳥の事を面白がった。

 

ひまり「面白い…?」

巴「いや、あいつ結構カッコよかったぞ…」

赤星・青山「……」

 

 赤星と青山は飛鳥に興味を持ち始めたが、黒中は完全に空気になっていた。

 

 

 

つづく

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。