呼称一覧(能力者だとバレる前)
【飛鳥くん】
香澄、たえ、モカ、日菜、千聖(プライベート)、リサ、あこ、はぐみ
【一丈字くん】
りみ、沙綾、ひまり、つぐみ、彩、千聖(人前)、友希那、紗夜、薫、花音、美咲
【一丈字】
有咲、蘭、巴、
【一丈字さん】
麻弥、イヴ、燐子
【飛鳥】
こころ
呼称一覧(現在)
【飛鳥くん】
香澄、たえ、りみ、
モカ、ひまり、つぐみ
彩、日菜、千聖
紗夜(プライベート)、リサ、あこ
薫、はぐみ、花音
【飛鳥】
沙綾、有咲、蘭、巴、友希那、こころ
【飛鳥さん】
麻弥、燐子
【アスカさん】
イヴ
【一丈字くん】
紗夜(人前)、美咲
一丈字飛鳥は極力家から出るなと言われている。だが、人間外に出ないと体に害なのだ。
そんな話はさておき、飛鳥の家では緊張感が走っていた。
「湊さん。それ、飛鳥の歯ブラシですよね? それを持ってどこに行くつもりなんですか?」
「決まってるじゃない。飛鳥の歯を見上げてあげようとしてるのよ」
「私もう磨きましたけど」
蘭と友希那が口喧嘩をする中、飛鳥がツッコミを入れた。
蘭「リサさんも言ってましたよ。家に行くと飛鳥の私物らしきものがあるって」
友希那「飛鳥と同じものを買ったのよ。人の趣味に対してとやかく言うなんて感心しないわね」
物凄くギスギスしていた。お互い嫌ってはいないものの、人付き合いもあまりなければ話も上手なわけでもない。何よりも不器用な性格の為、誤解を招くことが多々あり、周りからしてみたら喧嘩をしているようにしか見えない。
そんな2人がなぜ一緒のタイミングで家にいるかというと、早い話抜け駆けしようとしたのだ。抜け駆けしようとした結果がコレであり、家主である飛鳥を困らせるという事態になっていた。ただでさえ音楽で張り合ってきた2人が、今度は好きな人で張り合っている。すこぶるめんどくさい事になっていた。そしてあまりにも修羅場すぎて、いつも制止してくれるリサやモカですら匙を投げた。
リサ『ゴメン。友希那と蘭が飛鳥くんを取り合ってる所を止めるのはアタシでもきついかも…』
と、以前そう言われてから飛鳥はリサに頼るのを止めた。
リサ『いや、ちょっと待って!! 見捨てないで~!!!』
蘭「湊さん。今ならアタシも何も言いません。引き取ってください」
友希那「お断りよ。今日は飛鳥のご奉仕役なのよ。邪魔しないで貰えるかしら」
蘭「湊さんこそ何言ってるんですか? そもそも無断でここに来るのルール違反ですよ?」
友希那「私はちゃんと連絡を入れたわ」
蘭「アタシも入れました」
すると飛鳥はスーッとその場を離れようとした。
友希那「あなたはあなたでどこに行こうとしてるのかしら?」
蘭「逃げるの?」
こういう時だけ仲が良いのはお約束であるが、この男は臆することはなかった。
飛鳥「違いますよ」
友希那「納得のいく理由があるんでしょうね」
飛鳥「双方のお父様に連絡させて貰いますね」
友希那「ちょっと待ちなさい!!」
そう言って飛鳥がバリアを張ると、スマホを操作し始めて蘭と友希那が慌ててバリアを叩いた。
で、結果的に蘭の父がすぐに飛んできて謝罪したのち蘭を連れて帰った。友希那は父親からは何もなかったが、蘭の父が睨みを利かしてきたので渋々帰った。
そんなこんなで女子2人から取り合われるというシチュエーションを自らぶっ壊した飛鳥。
飛鳥「はっきりしない方が後々大変な事になるし、ダメなものはダメだって言うべきだよ。ってか少なくともRoseliaはこんな男と遊んでる場合じゃないでしょ」
************
後日…
「飛鳥くん。うちの娘が本当に申し訳なかった」
「……」
飛鳥は友希那父から直接話をしたいと言われ、近くの喫茶店にやってきた。やってくると、友希那父と拳骨されたのか頭にたんこぶが出来ている友希那もいた。それを見て飛鳥は困惑していた。
友希那父「飛鳥くん。うちの娘が迷惑をかけたね。本当に済まない」
飛鳥「いえいえ…」
友希那父「君の家からこっそり取ったものも返却させて貰うよ」
そう言って友希那の父が小さなカバンを飛鳥に渡した。中身を確認すると失くしたと思っていた私物が沢山入っていた。
飛鳥「確かに私のですね…」
友希那父「…本当に申し訳ない」
飛鳥がそう呟くと、友希那父は本当に申し訳なさそうに頭を抱えて謝っていた。
友希那父「友希那。お前も謝りなさい」
友希那「…ごめんなさい」
父親に促されて友希那は渋々謝ると、飛鳥は苦笑いするしかなかった。
友希那父「まさかこんな事になるなんて…」
飛鳥「あの、そんなに気を落とさないでください」
友希那「そうよ」
友希那父「友希那。次やったらバンド辞めさせるからな」
友希那父の言葉に友希那はばつが悪そうに視線をそらしたし、飛鳥は本当に困惑するしなかった。
************
そんなこんなで蘭と友希那の事件は解決したのだが、飛鳥は本当にこの家にいるべきなのか考えた。何と言うか、どんどんダメな方向に進んでいっているような気がしてならなかった。
飛鳥「バンドに集中してないよなぁ…」
で、どうなったかというと…。
*****
飛鳥「へ?」
後日、千聖から連絡があったのだが、RoseliaとAfterglowは最低一週間飛鳥の家に行くのが禁止になったのだ。理由としては蘭、友希那の両親からそれぞれ申し出があり、バンドに集中させるとの事だった。そもそも2人とも抜け駆けしていたので同情の余地は全くなく、バンドメンバーからも凄く怒られたとの事だった。
千聖「それとね。リサちゃんがごめんって伝えといてって…」
飛鳥「わ、分かりました…」
千聖も流石に今回ばかりは能力者だとバレる前の状態に戻って、普通に飛鳥に接していた。パスパレは盗聴器を仕掛けたという前科がある為、これ以上変な事をするともう本当に終わりだと思ったからだ。
そして飛鳥は飛鳥で、メンバーに凄く怒られている蘭と友希那を想像して、頭が痛くなったという。
で、最終的に蘭と友希那がどうなったかというと、訪問禁止期間は外出する際は父親が同伴するというある意味きつい状態になり、それからの事は…お察しください。
おしまい