全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第452話「飛鳥 VS 氷川姉妹!」

第452話

 

紗夜「いいですか飛鳥さん。もし外の空気を吸って体調が悪くなったり、疲れる事があればすぐ私と日菜に言ってください」

飛鳥「すっかり元に戻りましたねぇ」

 

 外を歩く3人。紗夜はまるで引率者のように飛鳥に言い放っていた。ちなみにこの3人の中で飛鳥が一番年下である。

 

紗夜「早急に弦巻家系列の病院に連絡を入れ、予約が入っていようとも優先して気に診察を…」

飛鳥「私と病院の為にもやめてください。今はそういうのすっごい厳しいんですよ」

 

 これがしょうもない理由で診察を優先して貰ったなんて事になったら、バッシングが凄い事になる事は間違いなかった。しかもお金持ち特有の圧力で何とかしようにもこのご時世完全に揉み消すことなど不可能だ。今は文明が発達して誰でも気軽に情報を扱えるのだ。というか寧ろさっきまで元気がなかった奴の言うセリフじゃないし、心配されるのはアンタだと飛鳥は思った。

 

紗夜「そうですか…。日菜、あまり飛鳥くんの負担になるような行動は避けないようにしなさい」

飛鳥「突然家に来るのやめてください。吃驚するんで」

 

 飛鳥も飛鳥で強かだった。客観的に見てこんな奴のどこに惚れるんだと思うだろう。何ででしょうね。

 

****

 

 町へ繰り出した3人。ショッピングモールがあり、若者がいっぱいいた。というか日菜に関してはアイドルだからすぐに気づかれるのではないだろうかと飛鳥は心配していたが、飛鳥も飛鳥で超能力が使えるので、それで気づかれないようにカモフラージュした。

 

日菜「あ、そうだ飛鳥くん! このゲームって面白いの?」

飛鳥「え?」

 

 とあるゲームショップのゲームに目が留まった日菜は飛鳥に聞いた。

 

日菜「CMや雑誌でよく宣伝してるから気になってるんだよね。飛鳥くんゲームしてるから知ってるかなって」

飛鳥「ああ…。知ってますよ」

 

 知ってるも何も飛鳥はそのゲームを持っていた。というのも、先日能力者の仕事でゲーム大会の副賞をとってきてほしいという依頼があり、飛鳥はこっそり出場し、見事に獲得したのだ。

 

紗夜「その前にその大会に出てませんでした?」

飛鳥「出てました…」

日菜「えーっ!!?」

 

 紗夜の言葉に飛鳥が気まずそうに答えると、日菜が驚いていた。

 

日菜「どうしてそれ言ってくれなかったの!?」

飛鳥「前にゲームの大会があるのでそれに出ますって言ったんですけどね…」

紗夜「…恐らく日菜にはきちんと伝わってないですね」

飛鳥「そうですか…」

日菜「どうして出てたの!?」

飛鳥「能力者の仕事で、大会の副賞が欲しいっていう依頼があったので、出場したんですよ」

日菜「それで手に入ったの?」

飛鳥「はい。無事に」

 

 飛鳥が苦笑いすると日菜がむーっとしていた。

 

日菜「今度大会がある時はあたしと出ようよ」

飛鳥「…その事なんですけど、白金先輩やあこさんにもう声をかけられてまして」

日菜「じゃ、じゃあ何か部活みたいなの作ろうよ! ゲーム部とか!」

飛鳥「バンドに集中してほしいんですけどね…」

 

 日菜の言葉に飛鳥が困惑していると、

 

紗夜「戦いに出ない分良いと思うのですが…」

飛鳥「!?」

 

 紗夜も思った他前向きな姿勢だったので、飛鳥が驚いていた。

 

日菜「あ、もしかしてあの顔の怖い人に頼まないといけないんでしょ?」

飛鳥「…和哉さんの事ですか?」

日菜「そうだよ」

 

 顔の怖い人発言に飛鳥はぎょっとした。和哉こと古堂和哉は飛鳥の超能力の師匠であり

、所属している組織のリーダーである。能力者としても戦士としても滅茶苦茶強いのだが、一番特徴なのは顔の怖さだった。目にハイライトはなく両目の下に大きな隈が出来ていて不愛想なため、夜に遭遇したくない。ちなみに彼を怖がらない人物は純真な心を持った人物だと言われている。

 

紗夜「……」

 

 日菜とは対照的に紗夜は少し和哉の事を怖がっていた。それはさておき…。

 

「あれ!? 飛鳥くん!?」

「ん?」

 

 3人が振り向くと、そこには燐子とあこがいて、2人とも驚いていた。

 

飛鳥「白金先輩。宇田川さん…」

あこ「どうして3人でお出かけしてるの…あっ」

 

 あこが出かけている理由について聞こうとしたがすぐに察した。

 

飛鳥「ええ。お察しの通りです」

日菜「ごめんねー。ちょっとおねーちゃんが元気ないから、今日は相手できないんだ」

 

 と、日菜がにらみを利かせると燐子やあこが萎縮し、紗夜がまずいと判断したのか日菜を止める。

 

紗夜「そ、そこまでしなくていいわよ」

日菜「でも…」

紗夜「白金さんと宇田川さんもお出かけですか?」

あこ「うん。ちょっとゲームソフトを見に来たんだ」

飛鳥「そうですか…」

 

 と、その場で話は終わった。

 

燐子「こ、これから…どこに行かれるんですか…?」

飛鳥「まあ、紗夜先輩がお疲れになっているので、ゆっくりできる場所ですかね…」

日菜「ラブホテルとか?」

飛鳥「私を殺す気ですか」

日菜「冗談だよー」

 

 飛鳥がにらみを利かせると日菜が苦笑いした。

 

紗夜「そ、そういえば白金さん、宇田川さん」

あこ「な、何ですか?」

紗夜「その…。ゲームの大会に関してですが一丈字くんに声をかけたというのは本当ですか?」

あこ「え? あ、あははは…」

燐子「は、はい…。少しでもお役に立てないかと…」

飛鳥「バンドに集中して頂ければと思います」

あこ「バンドもやるけど! それだけじゃ足りないよ!」

飛鳥「じゃあテストの点数を…」

あこ「うぅぅぅ~!! イジワルだよぉ~!!!」

 

 飛鳥の言葉にあこが涙目で憤慨していたが、先日のテストも何とかギリギリだったので、何も言い返せなかった。

 

日菜「でもあこちゃん。テストの成績が悪いままだとヤバいでしょ?」

あこ「そ、それはそうだけど…」

日菜「で、もしこのままテストの成績が悪いままだったら、ゲーム関連はあたしとおねーちゃんが手伝う事にするから」

あこ「え!!?」

燐子「!?」

 

 日菜の発言に皆が驚いた。

 

飛鳥「いや、あの日菜先輩…」

紗夜「日菜! あなた何を言って…」

日菜「じゃああたしだけにするね」

紗夜「そうは言ってないでしょ!」

あこ「そ、そんなのダメだよ!」

燐子「それは日菜さんでも聞き捨てなりません…」

 

 日菜の挑発にあこと燐子が憤慨していて、紗夜としては板挟みになるので困惑していた。

 

日菜「まあ、あこちゃんがテストの成績上げればいいだけだから。今度またテストあるよね?」

あこ「そうだけど絶対あげるもん!」

日菜「もしまた追試なんて事になったらー。あたしと飛鳥くんで部活作るから」

 

 日菜の言葉にまた全員驚いた。

 

紗夜「日菜!!」

飛鳥「あの、日菜先輩。どういうつもりで…」

紗夜「どうして私が入ってないの!」

飛鳥「いや、紗夜先輩…」

日菜「じゃああたしとおねーちゃんと飛鳥くんの3人ね」

あこ「う、うぅぅぅ…。絶対やるもん!! りんりん! ゲームはまた今度にしてテスト勉強しよ!」

燐子「あ、あこちゃん…!?」

 

 こうしてあこは家に帰って行くと、燐子も追いかけていった。

 

飛鳥「何してくれてるんですか!!」

日菜「大丈夫大丈夫。今のあこちゃんなら」

飛鳥・紗夜「え?」

 

 

 後日…

 

あこ「あこ赤点なかったし、平均60点以上あるよ!!」

飛鳥「頑張りましたねぇ!!!」

 

 いつもはテストの平均が30から40なあこが大幅に上げてきて飛鳥と紗夜は驚いていた。燐子もつきっきりだったのだが、氷川姉妹に独占されるのを防ぐためか、一生懸命あこの勉強を見ていた。

 

日菜「すごいすごーい!」

あこ「こ、これで部活の件はなしだよね!?」

日菜「残念だけどまた今度だね」

燐子「そもそもどうして部活の話を…?」

日菜「えっとね」

 

 日菜が事情を説明すると、燐子とあこが驚いていた。

 

あこ「そ、それだったら作ろうよ!」

飛鳥「私もいつまでここにいるか分かりませんので…」

燐子「お金の心配ならしなくていいですよね?」

あこ「そうだよ! 瞬間移動使えるんでしょ!?」

飛鳥「まあ、そうなんですけど…」

紗夜「少なくともRoseliaにはFWFに出るという目的があるのよ? まずバンドに集中するのが先決よ」

 

 紗夜がすっかり元気になって飛鳥と日菜は一安心したが…。

 

飛鳥「そういえば湊先輩と今井先輩はお元気ですか…?」

 

 飛鳥が友希那とリサの事を聞くと、紗夜、燐子、あこが気まずそうに視線をそらしていた。

 

紗夜「…湊さんは元気よ」

あこ「リサ姉が元気なくなってる気がする…」

燐子「あと、お父さんが今も来られてるんですけど…」

飛鳥「……」

 

 飛鳥はリサの無事を祈った。

 

 

おしまい

 

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