それはある日の事だった。
「……」
紗夜が自分の家で険しい表情を見て雑誌を見ていた。そして紗夜が見ているページには自分の妹である日菜のグラビア写真があった。面積が小さめのビキニを着ている。
紗夜「な、なんて破廉恥な…//////」
紗夜は困惑していた。実際に自分のクラスにもPastel*Palletesのメンバー(彩・千聖)がいて、彼女もまたグラビア写真を撮っており、男子たちはそういう雑誌を見て興奮しているのを知っている。
紗夜(皆、こういうの着てるのかしら…)
紗夜も年頃の女の子なので、その辺が気になっていた。そして紗夜は日菜が着ている水着を自分が着てポーズをとっている姿を想像した。そしてすぐに顔を真っ赤にした。
紗夜(な、なんてきわどい!! なんて破廉恥なの!!!//////)
紗夜は首を横に激しく振った。
紗夜「と、とにかくこんなものはすぐに忘れましょう!!」
紗夜は雑誌をしまうと、すぐに勉強した。
紗夜(はっ!! もしかしてこれはまた変な夢を見てしまうパターンでは…!!)
※ 第18話参照。
紗夜(今度また同じような事があったら、完全に姉としての威厳が…!! あれではまるで私が変態みたいじゃない!!! とにかくあのような思いは…あんな思いだけは…!!)
と、紗夜が忌々しい思い出を思い出した。夢を見て一人で錯乱し、全く関係のなかった飛鳥に対して素っ気ない態度を取り、挙句の果てには日菜にバレて散々からかわれたという、黒歴史でしかない思い出である。もしもう一度やり直せるなら是が非でもやり直したいと思っている。
紗夜(と、とにかく同じ過ちは繰り返さない!!!)
紗夜が振り向くと、日菜がいた。
日菜「おねーちゃん。ご飯だよ」
紗夜「……」
本当は奇声をあげるところであるが、一周回って大人しくしていた。
日菜「どうしたの?」
紗夜「あの…ノックは…」
日菜「したよ! 何回も!」
紗夜「そ、そう…。ごめんなさい…」
と、紗夜が部屋を出ると、日菜が物色しようとしたが紗夜に手をつかまれて叶わなかった。
そして食事を済ませて、就寝の時。紗夜は緊張していた。
紗夜(破廉恥な夢を見ませんように…破廉恥な夢を見ませんように…)
紗夜は心の中で念じながら眠りについたが、意識しすぎているせいでやっぱり眠れなかった。
紗夜(日菜があんな破廉恥な水着着てるからいけないのよ!! もう!!!)
そして何とか眠る事が出来たが、紗夜はある夢を見ていた。説明のしようがないくらい訳が分からない夢である。
翌朝
紗夜「……」
エッチな夢を見なかっただけまだ良かったが、未だにあの夢はなんだったのかよく分からない紗夜であった。
紗夜(と、とにかく…。今回の事はバレずに済みそうね…)
紗夜が一安心して、身支度を済ませた。
日菜「あ、おねーちゃんおはよう!」
部屋を出ると日菜がすでにいて挨拶をしてきた。
紗夜「おはよう。今日は早いのね。仕事?」
日菜「ううん。さっき電話が…あ、そうだ。おねーちゃんに相談したいことがあるんだ」
紗夜「え?」
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紗夜「嫌よ」
日菜「えー! いいでしょー!! モデルの仕事!!」
紗夜「何で水着なのよ!! おかしいでしょ!!」
日菜は今朝、事務所からモデルの仕事を持ってこられたが、双子コーデをテーマとした写真を撮りたいとあり、紗夜に相談しに来たのだ。
紗夜「双子ならほかにもいるでしょ!」
日菜「そんなにいないし、一体何のためにあたしに電話かけたと思ってるのー。おねーちゃんと仕事してみたいなー」
紗夜「……っ」
自分がエッチな夢を見なくて済んで安心したのもつかの間、内心「そのパターンで来たか…」と感じていた。
紗夜「と、とにかく私はお断りよ! 大体胸だってあなたの方が大きいじゃない!」
日菜「えー。小さくても良いと思うよ」
紗夜「あなたのそういう所キラーイ…」
悪気はないというのは理解できたが、日菜の発言に紗夜は歯ぎしりした。
紗夜「と、とにかく他の人をあたりなさい!」
日菜「はーい…」
と、紗夜が去っていくと、日菜が電話をかけた。
日菜「あ、もしもし飛鳥くん?」
紗夜「!!?」
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そして撮影当日
「はーい。2人とも笑って笑ってー」
日菜「ほら、おねーちゃん。スマイル!」
紗夜「……//////」
紗夜は日菜とともに水着姿で撮影に臨んでいたが、やっぱり布が自分が思っていた以上に短く、羞恥に襲われていた。
紗夜(しにたい)
「いいねいいねぇ~。むほほほほほほほほほほ!!!」
と、カメラマンはそんな2人をひたすら撮り続けた。
そしてそれを見学していた彩たちとPastel*Palletesと飛鳥。完全に羞恥を押し殺して撮影に臨む紗夜を見て、飛鳥と千聖は困惑した。
飛鳥「働くって…大変ですね」
千聖「そうなのよ…」
麻弥「やりがいがあればいいんすけどねぇ」
飛鳥と千聖の会話に麻弥が苦笑いしながら加わった。
おしまい