全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第133話「恐怖のロケ」

 

 

 ある日の事だった…。

 

「え…」

 

 Pastel*Palletesは突然、誰も使われていない屋敷でロケをすることになった。

 

彩「そ、その屋敷って…」

麻弥「前に何か事件がありませんでしたか!?」

「とはいっても…これは決定事項なので、宜しくお願いします。建物の名前は「セイキョ荘」だそうです」

 

 と、パスパレに仕事の内容を伝えに来たスタッフは逃げるように去っていった。

 

千聖「全く無責任ね…」

イヴ「こ、怖いです…」

 イヴが震えていると、

日菜「えー? 何かおばけ屋敷みたいで面白そうじゃん!」

彩「…何もなかったらいいけど」

千聖「こういう時って、大体何かあるから怖いのよね…」

 皆が千聖を見た。

 

千聖「いや、私がお化けが怖いという訳ではなくて、何か良くない事が起こるからーっていう意味よ!」

日菜「素直に怖いって言えばいいじゃん」

千聖「日菜ちゃん?」

麻弥「ま、まあまあ…」

 

 そんなこんなでロケ当日。

 

彩「真ん丸お山に彩を! 丸山彩でーす!!!」

 と、彩がカメラに向かっていつものキメポーズをした。そして彩の横には日菜、千聖、麻弥、イヴが並んでいた。そしてスタッフが十数人もいた。

 

彩「さて、今日私たちはこのお屋敷でロケをしまーす!」

千聖「ねえ、本当に大丈夫なのこれ…」

 と、いかにも何かありそうな屋敷だった。

 

「あ、大丈夫ですよ。昼に確認しましたけど何もありませんでした」

「という訳で予定通りお願いします」

 

 スタッフは平然と言い放った。

 

千聖「簡単に言ってくれるわね…」

麻弥「もうこの時点で十分怖いんすけど…」

イヴ「……」

 

 イヴは既に体を震えて怖がっていた。

 

「それでは早速ですけど、早く中に入ってください」

千聖「い、いきなり過ぎない?」

「時間押してるんですよ」

「さあ早く」

 

 と、何かしら急いで入らせようとするスタッフ。ちなみにこれは演出であたかも何かあるように思わせていただけだった。

 

彩「そ、それでは頑張りまーす!!」

日菜「楽しみー

 

 彩はプロ根性を見せて、日菜が続くとほかのメンバーも続いて入っていった。

 

「入っていきましたねー」

「ああ。それにしても、丁度ぴったりな屋敷が見つかってよかったな!」

「そうっすねー」

 

 

 中に入ると、彩が一番前に立って懐中電灯をつけていた。日菜はカメラを持っていた。

 

イヴ「うぅぅぅぅ…」

 イヴはずっと震えていた。

千聖「イヴちゃん。間違っても木刀を私たちに向けて振るわないでね…」

イヴ「は、はいぃぃぃぃ…」

 

 イヴはガクガクブルブル震えていた。ちなみにミッションの内容は屋敷の2階の一番奥の部屋にある新曲のCDを取ってくるというものだった。だけど、結構遠くてなかなか進めなかった。

 

日菜「雰囲気出てるねー」

彩「今回ばかりは日菜ちゃんが本当に羨ましいよ…」

 

 と、彩がぼやいだ次の瞬間、がたっと音がした。

 

イヴ「ぴゃあああああああああああああ!!!!」

麻弥「イ、イヴさん落ち着いてください!! 何かが落ちたっすよ!!」

千聖「ちょ、ちょっと!! なんで勝手にものが落ちてくるのよ!!」

 

 イヴが悲鳴を上げると、麻弥と千聖も軽いパニック状態になっていた。

 

日菜「やっぱり5人同時に歩いてるから、揺れたんじゃない?」

彩「そ、そうだよ!! きっとそうだよ!! うん!!」

 

 そんなこんなで、目的地である2階の奥の部屋にたどり着いた。

 

彩「やったー!! CDゲット!!」

 と、彩がカメラに向かって新曲のCDを見せた。

日菜「やっぱり暗くて良く見えないね」

千聖「さあ、早く出るわよ!」

日菜「そんなに必死にならなくても」

千聖「イ、イヴちゃんと麻弥ちゃんがもう限界なのよ!? そうよね!?」

麻弥「そ、そうっすね…」

イヴ「うぅぅぅぅぅぅ…」

彩「そ、そうだね! 早く出よう!」

 と、彩が声を出して5人が部屋の外に出ると、部屋の構造が変わっていることに気づいた。

 

彩「え…うそ…」

千聖「あ、彩ちゃん!! どうしたの!!? 何があったの!?」

 彩は青ざめて呟くと、千聖が冷静かつ慌てて返答した。

日菜「あれ? 何か前に来た時と変わってない?」

麻弥「いいいいいっ!!!?」

イヴ「」

 

 日菜も出る前と出た後で廊下や部屋の扉の位置が違う事に気づいた。

 

千聖「な、何かの間違いよ!! 早く出ましょ!」

 と、千聖が急かして出口に向かおうと、階段で降りようとしたが階段がなくなっていた。

 

千聖「あ、あれ…?」

彩「確か階段…あったよね…ここに…」

 日菜以外の4人が更に青ざめていた。

麻弥「も、もしかして場所を間違えたのかもしれないっすよ!! よ、よくありますし!!」

イヴ「……」

 イヴは一言もしゃべらなかった。

 

千聖「そ、そうね。あとイヴちゃん。気持ちは分かるけど何かしゃべって。喋らないのが一番怖いから…」

イヴ「は、はいぃぃぃ…」

日菜「あ、あれ…? これ、本当にヤバい奴…?」

 

 日菜も流石に状況が呑み込めなくなってきて、焦りだした。

 

彩「と、とにかく戻ろう!!」

 と、彩たちは別のルートから1階に降りようとした。そこには階段があったものの、出口らしき場所が見つからない。

 

彩「ど、どう考えてもおかしいよ!!」

千聖「何がどうなってるの!?」

麻弥「もしかして本当に…」

 その時だった。

 

日菜「ぎゃーっ!!!!!」

「きゃあああああああああああああああああああ!!!!!」

 

 日菜が突然悲鳴を上げて、彩、麻弥、千聖が悲鳴を上げた。イヴが気絶しかけていた。そして千聖が日菜を盛大にぶん殴った。

 

千聖「こんな時に何考えてんのよ!!!」

日菜「ち、違う!! あたしじゃないの!! 何か急に男の人の悲鳴が聞こえてきて…」

彩「ちょっとやめてってばー!!!」

 その時だった。

イヴ「うきー!!!!」

「!!?」

 ついにイヴが錯乱し始めた。

イヴ「うきー!!! うきー!!!」

千聖「ちょ、ちょっとイヴちゃん!! 落ち着いて!! 木刀を振り回さないでってば!!!」

彩・日菜・麻弥「ひぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」

 

 という悲鳴が屋敷中に響き渡った。

 

 

 その頃…。

 

飛鳥「はー…今日も疲れた」

 飛鳥が部屋でのんびりネットサーフィンをした。すると、丁度『セイキョ荘』の記事を見ていた。

 

飛鳥(セイキョ荘か…懐かしいなぁ。確か2年前だっけ)

 飛鳥がじーっと見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

飛鳥(借金が返せなくなった人間があの屋敷に連れられて、臓器などを無理やり取り出されて殺されて、殺された人間の亡霊がずっと住み着いてたんだよな…)

 

 

 

 

 

 

 

 

 飛鳥は静かに目を閉じた。

 

飛鳥(まあ、警察もあそこは立ち入り禁止にしてるし、場所も場所だから誰も来ないだろうな…)

 

 飛鳥はそう考えると、スマホをベッドにおいてその場を後にした。

 

 

おしまい

 

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