全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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元ネタ:美味しんぼアニメ第5話「そばツユの深味」


第135話「そばツユの深味・1」

 

 ある日の事だった。

 

「いやー。ラーメン三郎が混んでて食べれそうになかったね~」

 

 飛鳥、モカ、巴の3人が歩いていた。

 

モカ「モカちゃんお腹ペコペコ~」

巴「しかし、この辺にラーメン屋はないしなぁ…」

飛鳥「……」

 

 飛鳥は私用で出かけていたが、その途中でラーメン三郎に行こうとしていた巴、モカの2人と遭遇し、モカによって強引に連れていかれた。飛鳥自身は危惧していたがモカの「3人だから問題ない」という言葉を信じ、同行する事にした。

 

 だが、ラーメン三郎は予想外の大盛況で、並ぶには一時間以上かかる事から、今回は断念することに。

 

 しばらく歩いていると…。

 

「ふざけんなよコラァ!!」

「!?」

 

 という怒鳴り声がした。

 

飛鳥「何だ?」

巴「あっちの方からだ!」

 

 と、3人が移動すると、そこには屋台があり、白い制服をきた若い男が、スーツを着た男2人に怒声を浴びせていた。

 

「そんなにラーメンが食いたきゃラーメン屋に行きやがれ!! うちは蕎麦屋だ!!」

「ひ、ひぃいいいい!!!」

「そ、蕎麦なんて若い奴は食うかよ!!」

 

 と、男二人は捨て台詞を吐いて去っていった。

 

飛鳥「穏やかじゃないですね…」

巴「しかし、あんな所に蕎麦の屋台なんて珍しいな…」

飛鳥「いや、屋台自体が珍しいですけどね…」

 

 周りを見渡すと、蕎麦屋の他に屋台はなく、ポツンと立っていた。

 

モカ「お腹空いたし~。あそこにしな~い?」

飛鳥・巴「え」

モカ「ああいうのってきっと、腕に自信があるんだよ~。多分」

飛鳥「多分って…」

巴「まあ、確かに面白そうだな! 行ってみようぜ!」

飛鳥「えー…。まあいいや…」

 

 飛鳥は困惑しながらもモカと巴に合わせる事にし、蕎麦屋に近づいた。

 

「あ?」

飛鳥「あ、蕎麦作ってもらえますか?」

「うちは蕎麦屋だよ。ラーメン食いたかったら他所に…」

モカ「お蕎麦食べたいって言ってるんですけど~」

「…え?」

 主人は驚いたように飛鳥達を見た。

 

飛鳥「あ、もしかしてもう店じまいですか?」

「とんでもねぇ!! どうぞどうぞ!!」

 

 と、主人は急に機嫌が良くなって3人が案内した。

 

「何にいたしやしょう!」

飛鳥「えーと…ざる…じゃなかった、もりそば大盛りで。2玉」

巴「じゃあアタシもそれで!」

モカ「あたしも~」

「かしこまりやした! もりそば3丁大盛り!!」

 

 主人はウキウキでもりそばを作り出した。

 

「いやー。こんな時期にもりそばなんてお客さん、通だね!」

飛鳥「え? あ、そうですか…?」

 テンションの高い主人に、飛鳥が困惑したが、主人の持っているそばを見て驚いた。

 

飛鳥「…生そば?」

「おっ! よく分かったね! 駅の立ち食いソバはゆでた面を温めなおしてるけど、うちは本格的に作ってるんだ!!」

巴「それじゃあこの蕎麦は手打ち…」

「そうなんだよ! しかも小麦粉のつなぎなんて使わず、そば粉しか使ってないんだ! しかも国産だ!」

モカ「かなり自信があるようだね~」

「そりゃあ勿論よ!!」

 

 しばらくして、盛り蕎麦が3人分完成された。

 

「へい! 盛り蕎麦3丁あがり!!」

 と、差し出された。

 

巴「確かにいい香りがするな!」

モカ「楽しみ~」

飛鳥「…それでは、頂きます」

モカ「いただきまーす!」

巴「いただきます」

 

 そう言って3人はそばを実食した。

 

巴「美味い!」

モカ「おいし~」

 巴とモカは素直に褒めていた。

「へへへへ!! そうだろう!! 何しろそばも水も本物だからな!! 真ん中のお嬢さんはどうだい!?」

飛鳥「あ、私男です」

「えっ!?」

 主人が驚くと、モカがぷぷっと笑った。

 

飛鳥「とても美味しいですよ」

 飛鳥が苦笑いしていうが、主人の表情は険しかった。

 

飛鳥「…あの、何か」

「…いや、お客さん。嘘をついてるな」

飛鳥「!?」

「食べたときの反応を見させてもらったんだが、どうも美味そうに感じなかった。何かあるのか!?」

飛鳥「……」

 飛鳥が困惑した。

 

巴「おい、一丈字…」

モカ「どうしたの? 虫が入ってた?」

飛鳥「いや、そういう訳じゃないんですけど…」

 

 飛鳥が主人の方を見た。

 

飛鳥「美味しい事は美味しいんです。ただ…」

 

 その時だった。

 

「あのー、すいません」

「!!?」

 警察官が2人現れ、警察官を見た主人は青ざめた。

 

「あなたですね。最近無許可で営業をしているという蕎麦屋は」

「通報があったんですよ」

「ら、来週通る事になってるんすよ!!」

巴「って! 通ってないなら営業したらダメじゃないか!」

モカ「道理でこんな所に屋台がある訳だ~」

「と、通るって分かったら1日でも早く営業したくなっちまったんだよ!」

「見苦しい言い訳だな」

「守らなかったら営業できなくなることくらい分かるだろう!」

「ちょっと署まで来てもらおうか!」

「そ、そんな…勘弁してくださいよぉ」

 

 警官に迫られて困惑する主人。それを困った様子で飛鳥達は見ていた。すると警官の一人が飛鳥達を見た。

 

「君たちは客かね?」

飛鳥「あ、はい。初めて来たんですが…」

「そうか…。それは災難だったね」

「だが、この店は営業許可が出ていないんだ。ここに来るのはもうやめなさい。さあ、一緒に来てもらうぞ!!」

「そ、そんなぁ! 待ってくれ~!!!」

 

 と、主人は連行されていった。

 

モカ「お蕎麦だけでも食べて帰ろ~」

巴「そうだな。残すの勿体ないしな。で、一丈字。一体何だったんだよ…」

飛鳥「…そばツユが麺に負けてるんですよ」

巴「負けてる?」

モカ「あ~。言われてみればちょっと薄いかも~。麺は美味しいのに~」

飛鳥「…まあ、営業許可が出てないんじゃ、仕方ないですね」

巴「だな」

 

 こうして3人は蕎麦を完食すると、屋台を後にした。

 

 後日…

 

飛鳥(本当にもったいなかったなぁ。あの蕎麦屋…)

 と、飛鳥が考えていると、着信が鳴り、飛鳥がスマホを確認すると、以前うなぎ屋の件で仲良くなった松永警部から来ていた。

 

飛鳥「松永警部?」

 飛鳥が電話に出た。

 

飛鳥「もしもし…」

「おう! 神楽の坊主か!! オレだ!! 今学校か!?」

飛鳥「あ、はい」

「終わったら即刻オレがいる警察署に来てくれ! パトカーをそっちに寄越す!!」

飛鳥「!!?」

 

 

つづく

 

 

 

 

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