『モニタリング:もしも一丈字飛鳥と25人のバンドガールズがバーベキューをやったらどうなるか』
ある日の事。飛鳥は弦巻家の庭でバーベキューをする事になったが、それはもう凄い凄い。春になれば軽く花見も出来て、しかもその見物客の中には日本でもトップの人がきたりする。なんと総理大臣も来たという噂もあるのだ。
そんな立派な庭で高校生たちがバーベキューをしているのだ。
飛鳥(現実じゃそんなの無いから、夢があっていいよね…)
唯一の男子メンバーである飛鳥は困惑していた。見渡せば女の子ばかり。
日菜「飛鳥くん。女の子ばかりで嬉しい?」
飛鳥「普通ですね」
日菜「そこは嘘でも嬉しいって言わなきゃー」
飛鳥「いやー。言ったらそっち系の人間と思われますし」
日菜「そっち系ってどっち系?」
飛鳥「女の子に目がない輩」
飛鳥が腕を組みながら言うと、皆がしーんとした。すると黒服を見て、
飛鳥「あ、いつでも追い出してくれて構いませんので」
香澄「ちょ、悲しい事言わないでよ!!」
飛鳥が平然と言うと、香澄が突っ込んだ。
飛鳥「それはそうと日菜先輩」
日菜「なーに?」
飛鳥「思ったんですけど、日菜先輩達ってクラスの人とどこか出かけたりしないんですか?」
日菜「うーん。あたし達は芸能界の仕事があるから、あんまりないかなー」
千聖「少なくとも男子とはいかないわ。下心があるもの」
千聖が冷徹に言い放った。
リサ「わかるわかる。花見に行こうって前に言われて行ってみたんだけど、やっぱりジロジロ見られたね…」
麻弥「特に湊さんや薫さんが見られてたっすね…」
薫「それは仕方のない事だよ。儚いから…」
と、薫が喋ると飛鳥がじーっと見た。
薫「な、何だい…」
飛鳥「あ、いえ。何も…」
千聖「分かるわよ。その気持ち」
薫「千聖?」
千聖が飛鳥に話しかけると、薫の空気がピリッとした。
なんやかんやでバーベキューが始まった。グループごとに分かれていたが、飛鳥はグループの代表者がじゃんけんして、香澄が勝ったため、ポピパに入れて貰った。
ポピパ
飛鳥「あ、私が焼くのでどんどん食べてください」
香澄「ありがとー!!」
有咲「お、おう…」
飛鳥がトングを持って肉を焼いていた。
沙綾「ある程度皆食べたら交代するね」
飛鳥「ありがとうございます」
こころ「あ、お肉沢山あるからどんどん食べていいわよ!」
と、こころが話しかけてきた。
飛鳥「そういややっぱりこの食材って良い所使ってますよね…」
こころ「お肉はね。神戸牛を使ってるわよ!」
飛鳥「ワーオ。贅沢―」
飛鳥が突っ込んだ。
沙綾「あ、味わって食べないとね…」
りみ「そ、そうだね…」
たえ「やっぱり野菜とかも高級だったりするの?」
有咲「もうちょっと言い方考えろ!!」
こころ「勿論よ!」
平三「わが弦巻家が厳選した野菜をしようしております」
飛鳥「そ、そうですか…」
飛鳥が苦笑いしたが、殆どが思っていた。弦巻家おそるべし。と。
そしてバーベキューが進んでいき、食材を焼く役は飛鳥、りみ、有咲、沙綾でローテーションしていた。香澄とたえは食べてばっかりいる。
ちなみに他のグループではこんな状態だ。
<Afterglow>
巴「モカ。肉ばっかり食べてないで野菜も食べろ」
モカ「食べてるよ~。サンチュと一緒に~」
蘭「いや、そういう問題じゃないわよ…」
モカのマイペースぶりに蘭が呆れていた。
<Pastel*Palettes>
日菜「お肉焼けたよー」
と、日菜が肉を焼いていたが、いずれも絶妙だった。
彩「さ、流石才能マン…」
日菜「あたし、女の子だから才能ガールって呼んでほしいなー」
千聖「才能があるのは否定しないのね…」
ちなみに紗夜がちょっとだけ日菜を見て、リサが冷や冷やしていたが、特に喧嘩する事は無かった。
紗夜「あの子はいつもああなので」
リサ「そ、そう…」
<Roselia>
紗夜「宇田川さん。ちゃんと野菜も食べなさい」
あこ「はーい…」
と、紗夜があこに注意したが、
日菜「おねーちゃんだって、ポテトばっかり食べてるじゃん」
紗夜「そ、そんな事ないわよ!!/////」
事実だった。
<ハロー、ハッピーワールド!>
花音「ふ…ふぇええええ…」
花音は困惑していた。というのも、こころ、薫、はぐみの食べるスピードが速すぎて全然肉が取れないのだ。そして美咲が何とか注意して何とかなった。
香澄「楽しいね飛鳥くん!」
飛鳥「ええ…」
香澄が笑顔で話しかけてくると、飛鳥が苦笑いした。
飛鳥(思えば今までずっとバタバタしてきたからなぁ…)
と、飛鳥は男子生徒達にずっと絡まれていた日々を思い出していた。
飛鳥(でも、仕事だしこうやって皆さん元気そうだからいっか…)
飛鳥は蘭たちを見渡していた。
香澄「あ、そうだ飛鳥くん。食べさせてあげよっか?」
飛鳥「いえ、結構です」
香澄「何でぇ!?」
飛鳥「私、食べさせる方が好きなんですよ」
と、皆が飛鳥と香澄を見た。
飛鳥「でもまあ、市ヶ谷さんからストップがかかったので、この話は無しで…」
有咲「ちょ、私かよ!!」
香澄「じゃあ有咲もやって貰えばいいじゃん」
有咲「そ、そんな恥ずかしい事出来るか!!//////」
香澄の言葉に有咲が恥ずかしがると、
香澄「かわいい~」
有咲「か、可愛くねーし!!」
有咲が飛鳥を見ると、微笑ましげに見ていた。
有咲「み、見るなぁ~~~~~~!!!!///////」
飛鳥「あ、ごめんなさい」
他のグループのメンバーも見ていた。
モカ「飛鳥くんやっぱり持ってるね~」
飛鳥「え?」
日菜「そうそう。そういう才能持ってたんだねー」
飛鳥「いやいや、まさか…」
香澄「それじゃ食べさせて!」
飛鳥「この空気でようぶっこめましたね」
たえ「ツッコミの才能もあるみたいだね…」
飛鳥「えー。ちょっとどういう事ですか…」
妙の言葉に飛鳥が困惑しつつも、結局食べさせた。
飛鳥「はい、あーん…」
香澄「あーん…」
と、食べさせた。
飛鳥「どうですか?」
香澄「うん。普通に美味しい」
飛鳥「そうですか」
香澄のリアクションを見て飛鳥が苦笑いした。
香澄「それじゃ今度は私が食べさせてあげるね!」
飛鳥「ファンが見たらどうなりますかね」
モカ「殺されるね」
香澄が食べさせようとしたので、飛鳥が皆に話をするとにモカが反応した。
飛鳥「でしょうね」
と、飛鳥は若干諦めモードになり、香澄に食べさせて貰った。
香澄「どう?」
飛鳥「美味しいですよ」
たえ「何かカップルみたい…」
香澄「え!? そ、そんなんじゃないよ!!/////」
飛鳥「無意識にやってたんですか…」
有咲「こいつそういう所あるんだよ…。お前もだけどな」
有咲が皮肉気味に喋ると、飛鳥と香澄が一斉に有咲を見た。
有咲「だからこっち見るなってばー!!!」
りみ「あ、有咲ちゃん!! 落ち着いて!!」
と、なんだかんだいって楽しいバーベキューになりました。
おしまい