全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第138話「お礼」

 

 

 ある日の事だった。

 

「本当にありがとう。飛鳥くん…」

「いえ…」

 

 飛鳥は買い物の途中で、リサとモカが3人の暴漢に遭っているのを目撃した。飛鳥は超能力で暴漢を撃退しようとしたが、暴漢が飛鳥に気づいた為、超能力が使うに使えない状態に。そして2人の暴漢が飛鳥に襲い掛かろうとしたが、見事に返り討ちにした。

 

 そんな中、残った暴漢がモカとリサを人質に取ろうとしたが、そこは上手い事空いての目を盗んで相手を腹痛にさせて事なきを得た。暴漢がリサとモカを離した瞬間に、飛鳥はリサとモカを保護して、そのまま警察に通報。そしてリサからお礼を言われていた。

 

飛鳥「私はこれで失礼します」

リサ「……」

 飛鳥がそういうと、リサが困った顔をした。

 

飛鳥「いつもの事なので」

「また君か…」

飛鳥「すんません」

 

 警察が呆れながら言うと、飛鳥は苦笑いして謝りながらそのまま警察へ連行されていった。

 

モカ「飛鳥くんなら大丈夫ですよ~」

リサ「でも!!」

モカ「まあまあ」

 

 *****************

 

 翌日

 

飛鳥「はー…酷い目に遭ったぜ」

 飛鳥は警察署で事情聴取を受けていたが、気絶させた暴漢の事についてはやり過ぎだとこっぴどく怒られてしまった。学校の教室でぼやいでいる。

 

飛鳥(あれでも一応加減はしたんだけどなぁ…)

 

 飛鳥が頭をかいていると、スマホのメール着信が来た事に気づき、確認した。相手はモカからである。内容は下記の通りだった。

 

『お疲れ~。リサさんとーっても心配してたから、ひと声かけてあげた方がいいんじゃな~い?』

 

 というものだった。

 

飛鳥(まあ、ひと声くらいだったら…)

 その時だった。

 

「飛鳥くん!」

 リサが現れた。

 

飛鳥「今井先輩」

リサ「あ、学校に来てたんだ! 良かった。ちょっと話があるんだけどいいかな?」

飛鳥「昨日の件なら、本当に気になさらずに…」

リサ「そういう訳にはいかないの! 数時間も事情聴取受けてたんでしょ?」

飛鳥「まあ、それはそうですが…」

 

 リサの言葉にクラスメイト達が驚いた。

 

リサ「今日お昼空いてる?」

飛鳥「校長室に来るように言われてます」

リサ「じゃあ放課後!」

飛鳥「あ、放課後は空いてます」

リサ「じゃあ放課後時間空けといて!」

飛鳥「あ、はい。分かりました…」

 

 そう言ってリサは去っていくと、飛鳥が困り果てていた。

 

飛鳥「本当にいいんだけどな…」

「いや、一体何があったんだ!?」

飛鳥「いや、実は昨日…」

 飛鳥が事情を説明すると、同級生はさらに驚いた。

 

 そして放課後

リサ「ゴメン!! 私が急用出来ちゃって」

 

 リサが飛鳥の教室にやってきて、申し訳なさそうに両手を合わせて頭を下げていた。

 

飛鳥「お気になさらないでください」

リサ「だからそういう訳にはいかないの! 明日の昼休憩時間空けといて!」

飛鳥「すみません。弦巻さんから話があるといわれてて…」

リサ「じゃあ明日の放課後!!」

飛鳥「分かりました。それでは明日の放課後でお願いします」

リサ「ごめんねー」

 

 そして飛鳥と別れた後、リサは深くため息をついた。そしてそんなリサを遠くから友希那が見つめていた。

友希那「…リサ?」

 

 

 そして翌日の放課後

 

リサ「ゴメン…。今日バイトだったわ」

飛鳥「あ、分かりました」

 リサの言葉に飛鳥が反応すると、リサが飛鳥を睨んだ。

リサ「明日の昼休憩!! 時間取れる!!?」

飛鳥「あ、はい。大丈夫ですよ…」

リサ「分かった!! 何度もゴメンね!!」 

 

 と、翌日の昼休憩

 

リサ「ちょ、そこを通してよ!!」

「一丈字の所にはいかせんぞ!!」

「オレ達というものがありながら!!」

「どうしてもオレ達じゃなきゃダメか!!?」

 

 リサが飛鳥の教室に行こうとすると、男子生徒達が通せん坊していた。それを後ろから友希那達が見ていた。

 

友希那「…何なの? あれは」

紗夜「一丈字くんの所に行かせないつもりですね…」

燐子「ど、どうして…」

友希那「はぁ…」

紗夜「湊さん」

 友希那がため息をつきながら歩き出した。

 

友希那「リサ」

リサ「友希那…」

友希那「一丈字くんの事は一旦諦めなさい」

リサ「!」

 

 友希那の言葉にリサが反応した。

 

リサ「ど、どうして!? 飛鳥くんは…」

友希那「あの子はさほど気にしてはいないし、こうなってくると分が悪いわ」

 友希那が男子生徒達を見つめた。

 

友希那「…しかし呆れた。そんな事をしてる暇があるなら、別の努力をしたらどうかしら?」

「そ、それは…」

「してるさ! だけどいくら努力しても振り向いてくれないものは振り向いてくれないじゃないか!」

友希那「当り前よ。私達にも選ぶ権利があるんだから」

 友希那が冷徹に言い放つ。

 

「そ、それじゃ一丈字の事を…」

友希那「バカ言わないで頂戴。Roseliaが頂点になるまでそれどころじゃないし、彼もそれを理解していて、必要以上に関わってこないもの。いくわよリサ」

 と、友希那がリサを引っ張って強行突破した。

 

リサ「ちょ、友希那どこ行くの?」

友希那「そんなの決まってるじゃない。一丈字くんの所でしょ?」

リサ「!!」

 友希那の言葉にリサが反応した。

 

友希那「ここまで言っても尚、空気の読めない事をしてくるようじゃ、振り向かせるんて到底無理だから安心しなさい」

 確かに友希那の言った通り、男子生徒は追いかける事はしなかった。

 

リサ「友希那…」

 リサが笑みを浮かべた。

 

リサ「ありがとう!!」

 

 そして、

 

リサ「お待たせ」

飛鳥「あ」

 リサは無事に飛鳥の元にやってきたが、友希那がいる事に驚いていた。

飛鳥「湊先輩」

友希那「私は付き添いよ。リサを助けてくれたそうね」

飛鳥「えーと…」

友希那「謙遜しなくていいのよ。さあ、時間はないけどカフェテリアに行きましょう。ご馳走するわ」

飛鳥「え…」

友希那「…先輩の厚意は受け取っておくものよ?」

飛鳥「あ、ありがとうございます…」

 友希那の言葉に飛鳥が驚いた。

リサ「って友希那! お礼するのは私だから!!」

友希那「どっちでもいいわよ」

飛鳥「……」

 

 結果的に友希那とリサの2人で割り勘をしたという。

 

モカ「うんうん。これにて一件落着~」

巴「やっぱりモカも何かお礼をした方が良いんじゃないか?」

つぐみ「そ、そうだよ…」

モカ「うーん…」

 

 

おしまい

 

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