全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

90 / 492
第205話「相手が憎くとも」

 

「2組でテスト勉強をしよう!」

 

 2組の陽キャが言い出した。理由は簡単蘭達とお近づきになりたいからである。勿論自分たち以外の男子は皆自分の引き立て役であるが、女子達は考えが見え見えだった。

 

蘭「男子だけでやればいいじゃん」

ひまり「な、なんか下心が見え見えなんだけど…」

モカ「パ~ス」

つぐみ「え、えっと…」

巴「…つぐ。気持ちは分かるけどな」

 

 女子達は消極的だった。

 

「そんな事言わないでさ。ほら、親睦を深めるために」

蘭「勉強会ってどこでやるの?」

「そ、そりゃあカラオケとか…」

ひまり「絶対嫌らしいことする気満々じゃん!」

モカ「それもそうだけど~。自分たち以外の男子とか絶対パシリとかにするつもりだよね~?」

巴「アタシ、そういうの嫌いなの知ってるよな?」

 

 巴が陽キャ達を睨みつけていた。ちなみに巴はぶっちゃけ女子にモテる。男子よりも男らしく、女子よりも女の子らしいからである。

 

「そ、そんな事しないって~」

蘭「とにかくあたしパス」

モカ「モカちゃんも~」

ひまり「私もー」

巴「アタシも」

つぐみ「え、えっと…わ、私も…」

「私達もパスでーす」

「そ、そんなぁ!!」

 

 女子達が全員パスすると、陽キャ達が慌てだした。そして、飛鳥は困った様子で教室の様子を見ていた。

 

つぐみ「飛鳥くん!」

「てめぇ!!」

「一体何しに来たんだよ!!」

 

 飛鳥の登場につぐみが驚くが、陽キャ達が悪態をついていた。そう、Afterglowが飛鳥に気がある事を知っていた為であり、美少女5人にモテている飛鳥を快く思っていなかった。

ブシロードさんには申し訳ない話だ。

 

飛鳥(じゃあ書くんじゃないよこの話…)

 

 飛鳥がナレーションにツッコミを入れると、

 

飛鳥「いやー。すみませんねぇ。青葉さんに数学の教科書を貸してたもので」

モカ「あ、ごめん。忘れてきちゃった…」

飛鳥「そう…」

 

 モカの発言に飛鳥は特に驚きはしなかった。モカは整理整頓が苦手で、たまに忘れてくることもあるのだ。すると他の4人はチャンスとばかりに、

 

蘭「その、飛鳥…/////」

ひまり「飛鳥くん! 教科書なら貸してあげるよ!」

巴「アタシの使えよ」

つぐみ「わ、私のもあるよ!」

 

 4人から教科書を貸してくれると申し出があると、陽キャ達は不機嫌になり、他の女子達は陽キャに対してざまあみろと思っていた。ちなみに他の女子達は飛鳥に対しては好意的である。流石に異性としては見ていないが…(まあ、見てたら蘭達に殺されるので恐らくないだろう)。

 

飛鳥「ああ、一応スペアがあるから大丈夫ですよ」

「スペア!?」

飛鳥「こういう時のためにね…」

モカ「ちゃんと明日持ってくるから~」

 

 飛鳥がそう言うと陽キャはまた飛鳥に噛みついてきた。

 

「用が済んだらさっさと出てけよ!」

「ここはお前の来るところじゃねーんだよ!!」

飛鳥「そうですね」

 

 陽キャの暴言に対し飛鳥がそう言うと、女子達は一斉に睨みつけていて、飛鳥も含め男子がぎょっとした。

 

「ねえ、流石にそれはなくない?」

「男の嫉妬って醜いよ?」

「うちらが勉強会に行きたくないの、そういうトコなんだけど」

「何様のつもり? 一丈字くんを妬んでばっかりで、何も努力しないくせに」

(女怖ぇ~~~~~~~~~~~!!!!!)

 

 飛鳥・陽キャ以外の男子達がそう思っていた。

 

飛鳥「皆さん。落ち着いてください」

「一丈字くんは悔しくないの!? ここまで言われて」

飛鳥「私としては荒波を立てたくはございませんし、あなた方が私の事をご理解して頂けるだけで十分かと思います」

 

 飛鳥の言葉に2組の女子達は気づいた。

 

飛鳥「そういう訳ですので、お邪魔虫は退散いたします。どうぞごゆっくり」

「おい、待てよ!!」

「何かオレらが悪者じゃねーか!!」

「何お前が良い奴気取って、オレ達をかばってるみたいな感じにしてんだよ!!」

 

 陽キャ達が悪態をついたが、飛鳥はスーッと退散すると陽キャ達はしつこく追いかけまわした。

 

蘭「本当にあいつら嫌い」

モカ「逆拍手されればいいのにね~」

ひまり「何? 逆拍手って」

モカ「相手を呪う意味でやる拍手だよ~」

つぐみ「怖いよ!!!」

 

 モカの発言に蘭と巴が抱き合って震えていた。ちなみに拍手をする時は相手に対して喜びや尊敬の念を表す意味で行われるが、逆拍手…手の甲を合わせて叩く行為はその真逆であるので、人に対しては絶対にやってはいけない。

 

 

蘭「ねえ!!? 誰か今すごく怖い事言わなかった!!?」

巴「アタシも何かそんな感じがする!!!」

 

 蘭と巴が涙目で震えあがっていた。この二人は幽霊やホラーものが大の苦手で、ホラー関係になるといつもこうなのだ。

 

モカ「えー。流石に気のせいでしょー。確かに逆拍手って凄く縁起悪い行為だけど~」

つぐみ「え、縁起が悪いって…?」

蘭「やめて!! 聞きたくない!!」

巴「そんなの知ってどうするんだよ!!」

ひまり「え、でも気になる…」

モカ「じゃあひーちゃんとつぐだけ来て。教えるから…」

 

 モカはひまりとつぐみに教えると、つぐみとひまりが青ざめて絶叫した。他のクラス中にも響き渡った。

 

 そして陽キャ達が戻ってきた。

 

「どうしたんだ!?」

「何かあったのか!?」

 

 怯えているつぐみとひまりを見て、陽キャ達が2人に近づいた。

 

「ひまりちゃん大丈夫!?」

「つぐみちゃん。オレが傍についてるからね」

 

 そう言って二人の男子生徒がつぐみとひまりに駆け寄った。本気で白々しかった。それを見てAfterglow以外の女子達が一斉に逆拍手をし始めた。

 

ひまり「いやああああああああ!!! 皆何やってんのォ!!」

つぐみ「やめてぇ!! 本当にやめてぇ!!!」

 

 女子達が逆拍手をしているのを見て、つぐみとひまりが悲鳴を上げていた。

 

蘭「え、ちょ、ちょ、何ぃ!!?」

巴「モカぁ!! 一体何話したんだよ!!」

モカ「蘭とトモちんは聞かない方が良いと思うよ。つぐやヒーちゃんですら、こうなってるから…」

巴「いいから教えろ!」

蘭「ちょっと待って。物凄く嫌な予感が…」

 

 モカは巴と蘭にも教えたが、蘭と巴はそのまま固まり…気絶した。

 

「み、美竹さーん!!!」

「宇田川さんも!!!」

 

 逆拍手は相手に対して憎悪の念を抱く事を表しているが、死者が生きている人間を呼び寄せようする行為ともされていて、とてつもなく縁起の悪い行為だとされている。もし仮にあなたの目の前に幽霊が現れて、自分に対して逆拍手をしてきたら…。

 

 

 あなたを霊界へ連れて行こうとしています。なので…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 絶 対 に 逆 拍 手 は し な い で く だ さ い 。

 

 

 

 

 

おしまい

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。