全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第206話「慎ましく」

 

 

 ある日の事だった。

 

「麻弥ちゃん!! オレとデートして!!」

「オレと!!」

「僕と!!」

 

「日菜ちゃん!!」

「オレと!!」

「あちきと~!!」

 

 麻弥、日菜姉妹が男子達に囲まれていた。

 

麻弥「うわわっ!! こ、こんなに人が…」

日菜「なんかるんってしな~い」

麻弥「ひ、日菜さん!!」

 

 麻弥は緊張していたが、日菜がいつも通りだった為、すぐにフォローに回り始めた。それを飛鳥は遠くから見ていた。

 

飛鳥(あぁ、いつもの事だな…)

 

 麻弥や日菜は芸能人でアイドルであり、ファンに囲まれる事はいつもの事である為、特に助ける事はせず、そのまま学校を後にした。

 

 そして河川敷

 

飛鳥「綺麗な夕日だなぁ…」

 

 飛鳥は河川敷をある日ながら夕日を見ていた。

 

飛鳥「こういう時は歌いたくなるなぁ…」

 

 飛鳥が一人で河川敷のランニングロードを歩いていたが、周りには誰もいなかった。そして飛鳥はsay a little prayerの「BEAT」を熱唱した。

 

飛鳥「~♪」

 

 歌っている時の飛鳥はとても気持ちよさそうだった。

 

***********

 

 またある日の事。

 

「巴姐さん!! 踏んでください!!」

「美竹さん!! 罵って!!」

 

蘭・巴「……」

 

 蘭と巴の間にドM男子達が群がってきて、蘭と巴は気味悪がっていた。その様子を飛鳥は遠くから見ていたが、特に何もすることなくそのまま後にした。

 

飛鳥「折檻する基準を考えた方が良さそうだな…。声をかけただけでやるのは、若干やり過ぎな気もするし…うーん」

 

 飛鳥が一人、河川敷で考え事をしていた。今日も夕日がとても綺麗だった。

 

飛鳥「まあ、助けを求められた時に対応するか。さて、今日は何を歌おうかな…」

 

 飛鳥はスピッツ「空も飛べるはず」を歌いだして、人に出会うまで歌った。

 

****************** 

 

 そしてまたある日の事…。

 

「イヴちゃん! 僕とデートして!!」

「羽沢さん!!」

「イヴちゃん!!」

「羽沢さ~ん!!」

 

 今度はつぐみとイヴの羽沢珈琲店コンビが男子生徒達に絡まれていた。

 

つぐみ「え、えっと…」

イヴ「こ、困ります…」

 

 男子達の強引な誘いにつぐみとイヴは困っていて、それを飛鳥も見かけていた。

 

「ほんのちょっとだからさ!」

「いいじゃんか」

 

 男子生徒の一部がそれぞれつぐみとイヴの手を強引に引っ張った。つぐみとイヴが怖がっていると、飛鳥は陰に隠れていた黒服達にサインを送って、女性の黒服はつぐみとイヴを保護し、男性の黒服達は男子生徒達の身柄を拘束させた。

 

 つぐみとイヴが保護されたのを確認すると、飛鳥は去っていった。つぐみとイヴが唖然としていると、

 

「つぐー!」

「イヴちゃーん」

 

 蘭、モカ、ひまり、巴が現れ、巴とひまりが声をかけた。

 

つぐみ「皆!!」

イヴ「助かりました…」

モカ「どうしたの~? 何か震えてるけど…」

つぐみ「え、えっと…」

 

 つぐみはそのまま蘭達に打ち明けた。

 

モカ(あ~。そういう事か~)

 

***********************

 

飛鳥「ふぅ…流石にあれはダメだな」

 

 飛鳥が河川敷を歩いていると、はぐみのスカートをめくろうとしていた男子生徒達を思い出して、げんなりしていた。そしてふと夕陽を見た。

 

飛鳥「今日も夕日がきれいだなぁ…」

 

 飛鳥がそう感傷に浸っていると、

 

飛鳥「…今度カラオケにでも行こうかな」

 

 今日も歌いたい気分だったが、流石に人が多かった為止めた。

 

*********************

 

 そして翌日。飛鳥がバンドリ学園に登校してくると、前方にはAfterglow全員が登校する姿があった。昨日ライブをしたのか、そのことについて楽しそうに話をしていた。

 

飛鳥(何ともなくて良かった)

 

 飛鳥は静かに目を閉じて俯いたその時だった。突風が起こった。

 

「きゃああああああああああ!!!!//////」

 

 蘭達のスカートがめくれて後ろは下着が丸見えになっていたが、飛鳥は風が吹いていて悲鳴が上がっていた為、大体察していた。目を閉じて俯いていた為全く見えなかったが、色々言われるとアレなので、超能力を使って避難した。

 

飛鳥(超能力で存在感消して、別ルート行こ)

 

 飛鳥は超能力で存在感を消して、そそくさと別の方向に移動した。

 

巴「凄い風だったな…」

ひまり「ねえ! それもそうだけど、後ろが丸見えじゃなかった!?//////」

蘭「!!/////」

 

 蘭が頬を染めながら睨みつけると、そこには1年2組、蘭達のクラスメイトの男子達がいて、あからさまに見たような顔をしていた。少なくとも内心はとてつもない悦びを感じていた。

 

(なんか前に一丈字がいたような気がしたけど、そんな事はもうどうでもいい!!)

(美竹たちのパンツ…いや、おパンティが見れる日が来ようとは…)

(大体イメージ通りだ!!)

(神よ…マジで感謝!!!)

 

 男子生徒達の反応を見ていた蘭、ひまり、つぐみは顔を真っ赤にして慌てふためき、巴は睨みつけていて、モカもちょっとむっとしていた。

 

 飛鳥は別ルートから校舎に向かっていた。

 

飛鳥(はぁ…。こういう時スカートの中身を見たって誤解されてビンタとかされたら、綺麗に落ちるんだろうけど、実際はビンタされるだけじゃすまないからな…。ていうか、あの男子生徒達が気持ち悪すぎて頭痛い)

 

 そう言って飛鳥はこめかみを抑えながら教室に向かうのだったが、この後モカから超能力で消してほしいという依頼が来て、男子生徒達の記憶を改ざんした。

 

「すっかり忘れちゃったけど、オレ達はとてつもない喜びを感じていたんだ…」

「ああ…。まるで天使を見ているようだった…」

 

 記憶を消された男子生徒達がまだ気持ち悪い事を言っていたので、飛鳥とモカが揃ってドン引きしていたのは内緒だ。

 

 

 

 

 

 

おしまい

 

 

 

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