第225話
前回までのあらすじ
女子25人の中で男性がいると色々あれなので、お花見を辞退した一丈字飛鳥。しかし、桜を見るくらいならいいだろうと、香澄達とは別の場所で1人お花見をしていたが、酔っ払いが桜の木に火をつけてしまい、それが次々と火が移って大惨事に。おまけに煙を吸って意識を失い、逃げ遅れた人々も何人かいた。
そんな絶体絶命の状況で、飛鳥は超能力を駆使して救助活動にあたる。全員を救出したものの、命を顧みず救助活動をしている姿は完全にみられてしまう。
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「これを全部君が!?」
「……」
暫くして駆け付けた救急隊員に事情を説明する飛鳥。何とか誤魔化そうとしていたが、飛鳥が全員救出したと周りの人間が証言したため、救急隊員が驚いていた。
「それはそうと、君も怪我が酷いじゃないか!!」
「君も病院に!!」
救急隊員にそう促されたが、飛鳥は瞬時に消えた。
「き、消えた!!?」
「…ふぅ」
暫く離れた所で飛鳥はお面を外し、現場の方を見た。
飛鳥「何とか全員は救助出来た筈だ。しかし、こんな事になろうとはな…」
そう言って飛鳥はその場を後にした。
一方、香澄達はガールズバンドだけでお花見を楽しんでいた。勿論、彼女目当ての男子生徒達もいて、飛鳥がいないのをいい事にチャンスだと思って、近づこうとしたが弦巻家の黒服達がそうはさせなかった。
「何でこんなにガードが堅いんだよ!!」
「一丈字がいないのがチャンスなのに~!!!」
「ああああああああああああん!!!」
「美少女達と戯れさせてくれぇ~!!!!」
「もうこの際黒服の人でもい…」
友希那「全く、うるさいったらありゃしない…」
蘭「そうですね…」
千聖「ハァ…」
黒服達に取り押さえられてる男子生徒達を見て、友希那と蘭、千聖が冷ややかな目で見ていた。
香澄「そういえば、飛鳥くんは今どうしてるかな」
はぐみ「そうだね」
香澄「ちょっとまた電話かけてみよう?」
香澄が飛鳥に電話をかけたが、電話に出なかった。
香澄「…お昼寝してるのかな?」
はぐみ「そうなのかなー…」
そんな中、リサがスマホでニュースを見ていたが、少し複雑そうにしていた。
あこ「どうしたのリサ姉」
リサ「いや…横浜の花見会場で火事があったみたいだよ。しかも大規模の」
あこ「ええっ!?」
リサ「何か桜の木が次々と燃え移って、山火事みたいになったんだって」
燐子「そ、そうなんですか…」
リサ「あたし達も気を付けないとねー…」
ニュースに火事になった様子が画像として残されていたが、その凄惨っぷりを見て、リサが辟易していた。
リサ「でもそれ以上に気になるのが…」
あこ「うんうん」
リサ「逃げ遅れた人がいるみたいなんだけど、その人たちを1人の男の人が助け出したって…」
あこ「何それ。凄くカッコいい!」
燐子「……!!」
リサの言葉にあこが興奮すると、他のメンバーも反応した。
香澄「何々!? どうしたんですか!?」
リサ「えっとね…」
香澄の言葉にリサが反応した。
たえ「スーパーマンみたい…」
りみ「めっちゃ凄い…」
救助した男(飛鳥)の活躍を聞いて、バンドガールズも感心していた。するとあこがすぐにスマホで何か調べた。
あこ「リサ姉! その火事の事でツイッターが凄い事になってるよ!!」
リサ「えっ!?」
皆でユーザーが投稿した火事の様子を閲覧した。そこには燃え盛る炎の中、仮面をかぶった男(飛鳥)が逃げ遅れた人々を抱えて、安全な所に置かせては、炎の中に駆け込んでいったが、スピードがあまりにも早かったのだ。
花音「ふぇえええ!! 危ないよぉおお…」
炎の中に突入する所を見て花音が慌てふためいた。
日菜「この人、お面かぶってるけど前が見えてるのかな?」
彩「突っ込むところそこじゃないでしょ!」
イヴ「サムライ…サムライがいます…!!」
麻弥「ちょっと違いますね…」
どこまでもマイペースな日菜に彩が突っこみ、興奮するイヴに対して麻弥が苦笑いした。
香澄「それにしてもこんな凄い人がいるなんて…」
沙綾「無茶してるのは感心できないけどね…」
皆が話している中、モカは映像をじっと見つめていた。
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後日…。
飛鳥(はぁ…昨日は大変だったなぁ)
昼休憩、飛鳥は中庭で黄昏ていた。
飛鳥(幸い死者が出なくて良かったけど、久々だなぁ。あんな大仕事。お面…屋台で買ったけど、バレてなきゃいいなぁ)
飛鳥がため息をついた。
「飛鳥くーん」
モカがやってきたが、なにやらスコープをつけている。
飛鳥「どうしたの? スコープなんかつけちゃって」
モカ「それは君が一番よく分かってるでしょ~。此間の花見会場の火事、ニュースで見た?」
飛鳥「見たよ。思った他大ごとになってたね。助けた人凄かったね~」
モカ「……」
飛鳥「何が言いたいの」
モカ「別に~。それはそうと今日予定ないよね~?」
飛鳥「どうあがいても、あるって言わせたくないの?」
モカ「モカちゃんが労ってあげよう~」
飛鳥「……」
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その夜
「一丈字様。お疲れ様でした」
飛鳥「あ、いえ…」
飛鳥、モカ、こころの3人で夜桜見物をしていて、黒服からねぎらいの言葉をかけられた。
こころ「今度は一緒にお花見に行きましょうね!」
飛鳥「生きてたらね」
モカ「絶対生きて」
そうモカに牽制されたという。
その頃…。
千聖「……」
千聖はスマホで火事のニュースの映像を見ていたが、映像に映っていた仮面の男を神妙な顔で見つめていた。
おしまい