全バンド一貫! バンドリ学園! エンドレス   作:ダシマ

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第225話「英雄・一丈字飛鳥」

第225話

 

 前回までのあらすじ

 

 女子25人の中で男性がいると色々あれなので、お花見を辞退した一丈字飛鳥。しかし、桜を見るくらいならいいだろうと、香澄達とは別の場所で1人お花見をしていたが、酔っ払いが桜の木に火をつけてしまい、それが次々と火が移って大惨事に。おまけに煙を吸って意識を失い、逃げ遅れた人々も何人かいた。

 

 そんな絶体絶命の状況で、飛鳥は超能力を駆使して救助活動にあたる。全員を救出したものの、命を顧みず救助活動をしている姿は完全にみられてしまう。

 

********************

 

「これを全部君が!?」

「……」

 

 暫くして駆け付けた救急隊員に事情を説明する飛鳥。何とか誤魔化そうとしていたが、飛鳥が全員救出したと周りの人間が証言したため、救急隊員が驚いていた。

 

「それはそうと、君も怪我が酷いじゃないか!!」

「君も病院に!!」

 

 救急隊員にそう促されたが、飛鳥は瞬時に消えた。

 

「き、消えた!!?」

 

 

「…ふぅ」

 

 暫く離れた所で飛鳥はお面を外し、現場の方を見た。

 

飛鳥「何とか全員は救助出来た筈だ。しかし、こんな事になろうとはな…」

 

 そう言って飛鳥はその場を後にした。

 

 一方、香澄達はガールズバンドだけでお花見を楽しんでいた。勿論、彼女目当ての男子生徒達もいて、飛鳥がいないのをいい事にチャンスだと思って、近づこうとしたが弦巻家の黒服達がそうはさせなかった。

 

「何でこんなにガードが堅いんだよ!!」

「一丈字がいないのがチャンスなのに~!!!」

「ああああああああああああん!!!」

「美少女達と戯れさせてくれぇ~!!!!」

「もうこの際黒服の人でもい…」

 

 

友希那「全く、うるさいったらありゃしない…」

蘭「そうですね…」

千聖「ハァ…」

 

 黒服達に取り押さえられてる男子生徒達を見て、友希那と蘭、千聖が冷ややかな目で見ていた。

 

香澄「そういえば、飛鳥くんは今どうしてるかな」

はぐみ「そうだね」

香澄「ちょっとまた電話かけてみよう?」

 

 香澄が飛鳥に電話をかけたが、電話に出なかった。

 

香澄「…お昼寝してるのかな?」

はぐみ「そうなのかなー…」

 

 そんな中、リサがスマホでニュースを見ていたが、少し複雑そうにしていた。

 

あこ「どうしたのリサ姉」

リサ「いや…横浜の花見会場で火事があったみたいだよ。しかも大規模の」

あこ「ええっ!?」

リサ「何か桜の木が次々と燃え移って、山火事みたいになったんだって」

燐子「そ、そうなんですか…」

リサ「あたし達も気を付けないとねー…」

 

 ニュースに火事になった様子が画像として残されていたが、その凄惨っぷりを見て、リサが辟易していた。

 

リサ「でもそれ以上に気になるのが…」

あこ「うんうん」

リサ「逃げ遅れた人がいるみたいなんだけど、その人たちを1人の男の人が助け出したって…」

あこ「何それ。凄くカッコいい!」

燐子「……!!」

 

 リサの言葉にあこが興奮すると、他のメンバーも反応した。

 

香澄「何々!? どうしたんですか!?」

リサ「えっとね…」

 

 香澄の言葉にリサが反応した。

 

たえ「スーパーマンみたい…」

りみ「めっちゃ凄い…」

 

 救助した男(飛鳥)の活躍を聞いて、バンドガールズも感心していた。するとあこがすぐにスマホで何か調べた。

 

あこ「リサ姉! その火事の事でツイッターが凄い事になってるよ!!」

リサ「えっ!?」

 

 皆でユーザーが投稿した火事の様子を閲覧した。そこには燃え盛る炎の中、仮面をかぶった男(飛鳥)が逃げ遅れた人々を抱えて、安全な所に置かせては、炎の中に駆け込んでいったが、スピードがあまりにも早かったのだ。

 

花音「ふぇえええ!! 危ないよぉおお…」

 

 炎の中に突入する所を見て花音が慌てふためいた。

 

日菜「この人、お面かぶってるけど前が見えてるのかな?」

彩「突っ込むところそこじゃないでしょ!」

イヴ「サムライ…サムライがいます…!!」

麻弥「ちょっと違いますね…」

 

 どこまでもマイペースな日菜に彩が突っこみ、興奮するイヴに対して麻弥が苦笑いした。

 

香澄「それにしてもこんな凄い人がいるなんて…」

沙綾「無茶してるのは感心できないけどね…」

 

 皆が話している中、モカは映像をじっと見つめていた。

 

*******************

 

 後日…。

 

飛鳥(はぁ…昨日は大変だったなぁ)

 

 昼休憩、飛鳥は中庭で黄昏ていた。

 

飛鳥(幸い死者が出なくて良かったけど、久々だなぁ。あんな大仕事。お面…屋台で買ったけど、バレてなきゃいいなぁ)

 

 飛鳥がため息をついた。

 

「飛鳥くーん」

 

 モカがやってきたが、なにやらスコープをつけている。

 

飛鳥「どうしたの? スコープなんかつけちゃって」

モカ「それは君が一番よく分かってるでしょ~。此間の花見会場の火事、ニュースで見た?」

飛鳥「見たよ。思った他大ごとになってたね。助けた人凄かったね~」

モカ「……」

飛鳥「何が言いたいの」

モカ「別に~。それはそうと今日予定ないよね~?」

飛鳥「どうあがいても、あるって言わせたくないの?」

モカ「モカちゃんが労ってあげよう~」

飛鳥「……」

 

**************

 

 その夜

 

「一丈字様。お疲れ様でした」

飛鳥「あ、いえ…」

 

 飛鳥、モカ、こころの3人で夜桜見物をしていて、黒服からねぎらいの言葉をかけられた。

 

こころ「今度は一緒にお花見に行きましょうね!」

飛鳥「生きてたらね」

モカ「絶対生きて」

 

 そうモカに牽制されたという。

 

 

 

 その頃…。

 

 

千聖「……」

 

 

 千聖はスマホで火事のニュースの映像を見ていたが、映像に映っていた仮面の男を神妙な顔で見つめていた。

 

 

おしまい

 

 

 

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