解放者の意志を継ぐもの《凍結》   作:排他的

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前日譚・参之巻

……鋼鉄丸の奥義習得を目指して、練習をしているが、

なかなか上手くいかない。鷲三様にも手伝って貰ってはいるのだが、

紅城家の者が私しかいないため、練習にものすごく時間がかかる。

 

秘伝の書……のようなものがあるんだが、それは本当に古い。

一子相伝だし、鋼鉄丸は1本しかないんだから、親から子へ教え

続けてけばいいっしょ!みたいな精神だったに違いないだろう。

 

……雫様に泣かれたし。地味に辛い。イギリスに行かないといけないと

言ったら、ものすごい勢いで泣かれた。そのまま話していない。

光輝に雫様を泣かせたということで木刀で斬りかかってきたから、

宝物庫から木のハンマーを取り出してぶっ飛ばしたのは

内緒だ。

 

鋼鉄丸に生成魔法で魔法を付与したかったが、何故か付与出来なかった。俺はこの鋼鉄丸は神代の頃に流れ着いた武器ではないかと予測

しているのだが、オスカーたちの記憶を遡っても、日本刀を

作った、という記憶は出てこない。トータスに行ければ何かが

分かりそうではあるがな。

 

朝日原さんからの情報で俺はイギリスで共に犯罪組織『ヒュドラ』を

追うために一緒に活動する組織を聞いた。

イギリスの英国国家保安局だ。テレビ電話で『シャロン・マクダネス』と『アレン・パーカー』と面会した。

マクダネス殿は冷徹そうではあるが、アレン殿はなんか頼りないよな。

 

宝物庫内部の武器総数を確認しておこう。拳銃一丁。

これは1番最初の犯罪組織の時に木山さんからもらったやつだ。

次に自前、市販ナイフ5800本。これは子供の5歳くらいから集めてる

からかな?よく考えると、俺も俺でおかしいんだよな。

日本刀5本、鋼鉄丸。これは八重樫家の伝手で手に入れてる。

ハンマー。木と鉄のハンマー1本ずつ。自作メイス1本。折りたたみ式

槍1本。鷲三様から貰い受けた鎖鎌。手裏剣、クナイ合計150。

弓、矢50本。火薬系統。後は、簡易アーティファクト類。

 

服とかも宝物庫にしまうしな。あ、忘れてた。雫様の写真も何枚か

入れとかないと。えっと、雫様の0歳の写真100枚に、1歳の写真300枚………………

 

写真だけで2000枚超えた。すごいな。

 

雫様に後で話に行こう。このままイギリスに行っても後味が悪いだけだ。

 

 

《雫side》

時也がイギリスに行くらしい。詳細は分からない。いつもはなんで

そんなことをするのかとかそういうのを教えてくれるのに、

今回は全く教えてくれない。

 

ひとつ不思議なのは紅城家の名刀と言える鋼鉄丸を時也に相続させた

ことだ。何故だろう。18歳になったら相続できるのだから、

今相続する意味は無いはず……。まぁそこの所も今日教えてくれる

のだろう。

 

そんなことを考えていたら時也が私の部屋をノックしてる。

 

「いいわよ。」

 

「邪魔するぞ。」

 

時也が私の部屋に入ってくる。いつもいつもかっこいい!……私は

何考えてるのかしら?

 

「雫様、申し訳」

 

「雫って呼んで欲しいって言ったよね?時也?」

 

時也には2人で話す時は雫と呼ぶよう言い含めている。

 

「ゴホン!雫。鷲三様からはなにも聞いていないんだよね?」

 

「ええ。私は何も聞いてないわね。ただイギリスに行くとしか聞いてないわ。」

 

「実はな。」

 

時也はイギリスに行かないといけない理由を私に話してくれた。

イギリス行きの元々の理由は木山さんと朝日原さんという人の要請、

イギリスの英国保安局からの要請である。ということを。

 

「…………だいたい理解したわ。で、いつ頃帰って来れるのかしら?」

 

「……………………分からない。ヒュドラの殲滅が依頼だからな。」

 

……私は目の前が真っ暗になった。いじめから救ってくれた時也が、

いつもいつも私に世話を焼いてくれる時也がいつ帰ってくるか

分からない?イヤだイヤだイヤだイヤだイヤだ。

 

「イヤだ。イヤよ。行かないで。あなたがいなくなったら、

私の世話を焼いてくれる人はどこに行くの?

私の悩みを聞いてくれる人はどこに行くの?

私を甘やかしてくれる時也はどこに行くの?

ねぇねぇ時也。教えて?ねえ!」

 

「…………雫。俺はいつも君を見ている。それはイギリスに行っても

ヒュドラを殲滅している時も変わらない。妹を、家族を置いて俺は

…………」

 

時也の声が詰まった。私はさっき言った言葉がおかしいことに

やっと気付いた。時也が泣いている。

どこにも行かない。そう言いたいのだろう。でも時也は八重樫家に

迎い入れられても、『紅城家』の人間であることは変わらない。

 

赤城家と八重樫家の関係のせいで、時也は八重樫家の要請を、

おじいちゃんの要請、頼み、命令を断れない。

 

「雫。俺は、紅城家の血を引いている者だ。だからこそ、八重樫家の

八重樫家の力を借りた、要請に応じなければならない。

…………雫を置いて、イギリスに行くのは心苦しい。だけど、

帰って来れない訳では無い。だから、いつかまた会おう。」

 

「わかったわ。でも、私はあなたにいつでも会いたい。あなたの

ナイフを1本貸して。あなたが帰って来た時に返すから。」

 

時也は頷き、私にナイフを渡して、そのまま私の部屋を去った。

 

 

そして翌日。時也はイギリスに独りで飛行機に乗り、

去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

《時也side》

 

……俺は今イギリスにいる。

 

出迎えなしか。送られる時もそうだったよな。

 

まさか、イギリスに来てからすぐこんな事件に巻き込まれるなんて

俺は思わなかったなぁ〜。

 

《次回に続く》

 

 

 

 




……投稿忘れてました。すいません。というより、出したと思ってた。
すぐ次回の打ち込みを始めます。
次回もよろしくお願いしたいです。
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