解放者の意志を継ぐもの《凍結》   作:排他的

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ステータス

《時也side》

で?なんで俺は槍を向けられた状態なんだ?

「…………お前が時也だというのは確認できた。

でも、お前が敵だという疑いが晴れてないし、なんだあそこにいる

女の子は!お前の義妹と言ってるが!お前の義妹は信じられないが、

雫だけだろう!」

 

……つば唾飛んでる。気持ちわりぃ。

 

「……いやさ、犯罪組織を潰してたら色々とあるのよ。

分かるか?世間知らずのおぼっちゃま。

そんな世間知らずのおぼっちゃまが世界を救うだ〜?

ラノベでももう少しマシなのあると思うぜ?」

 

「誰が世間知らずのおぼっちゃまだ!

俺は覚えてるからな!小学生の頃女子生徒を何人も裁判所に

送って無理やり転校させた時のことを!」

 

あれは、仕方ないな。アイツらが悪い。

 

「……雫様が、雫。怖い顔で睨まないで。ね。雫が虐められてたから

仕方ないことだった。というより、あれは八重樫に連なるもの

だったら当たり前の行為だ。ばかもの!元はと言えばお前が最初から

止めてりゃ俺は犯罪組織の壊滅なんてしなくても……いや

そうすると可愛い可愛いアビゲイルに会えなかったのか?

そうなると光輝に感謝しないといけないのか?

いやなんか感謝はしたくねぇなぁ。」

 

「…………申し訳ありませんがあなたは少し牢屋に入れさせてもらい

ます。勇者様に仇なす危険人物ですので。」

 

「…………牢屋かぁー入らなきゃダメ?入らなかったらどうする?」

 

「……イシュタル・ランゴバルドの名においてあなたを

牢獄に閉じ込めます。今急いでこの国の最高戦力2人に出向いて

貰っていますからね。」

 

「…………アビゲイル。撃て。」

 

「了解。義兄さん」

 

突如アビゲイルがナイフを高速で打ち出し、俺を囲っていた騎士連中を

壁に抑える。

 

「おつかれ。さて、危害を加えるなら仕方ねえ。………………

記憶に反応があるなぁ。おいそこの偉そうなえっと……スシタル。

ここはトータスか?」

 

「私はイシュタルです!…………なぜ異世界人がトータスの名を

事前情報はないはずですが……」

 

…………解放者のことは言えねぇし。仕方ないな。

 

「伝聞だ。まぁ手を下そうって言うなら、ここを破壊する。」

 

イシュタルは普通に鼻で笑ってやがる。

 

「できるならどうぞ。」

 

「えっと……ダイナマイトダイナマイト……」

 

「時也待ちなさい。私たち居るんだけど…………」

 

雫以下全員が騒ぎ出して来た。

 

「アビゲイル。雫だけ保護しろ。あとは知らん。」

 

「リョーカイです!」

 

「あ、ダイナマイト全在庫を使いまして…………」

 

イシュタルも異変に気付いたようで、

 

「わかりました。わかりました。危害を加えることを辞めますので」

 

…………チキンだな。

 

 

 

 

 

 

《アビゲイルside》

 

あの後、私と義兄さんと他全員はイシュタルとともに王宮に行っていた。というより義兄さんかっこいい!ダイナマイトで私と雫以外爆破

なんて、私と雫だけを大事にする出来るお兄ちゃんみたいで……

☆(ゝω・)v

 

王宮は煌びやかだった。ほんとに戦争してんのってぐらい。

王国も昔の宗教みたいなのよねぇ。

王国は聖教教会と密接な関係があり、聖教教会の崇める神――

創世神エヒト……義兄さんが歯軋りしてたけどその眷属である

シャルム・バーンって人物が建国した最も伝統ある国ということだ。

国の背後に教会があるのだからその繋がりの強さが分かるわ。

 

さっき居たのは神山、この王国の名前はハイリヒ王国ってゆうらしいわ。…………普通バーン王国とかな気もするけど。

 

王宮では王様と王妃と王女と王子に会ったわね。名前は……確か

エリヒド、ルルアリア、リリアーナ、ランデルらしいわ。

ランデルって子は香織って子に手を振ってたけど義兄さんが言うには、

香織って子はハジメって子と付き合ってるらしいわ。

 

晩餐会にも行ったけど、貴族はまたまた煌びやかで戦争とは全く

思えない。私も結構言い寄られたけどさ。義兄さんにしか私は

心から愛せる人はいないの。ごめんなさいね。

 

部屋は私と義兄さん同じだった。

兄妹だからって理由で。やったぜ!なんでか知らないけど、

私と義兄さんが同じ部屋ということに光輝って子が反対してたけど。

 

明日はステータスプレートとかいうものでステータスを測定する

らしいわ。楽しみね。

 

 

 

 

 

 

《時也side》

俺は記憶の中に、ラウス・バーンという人間がいることを知っている。

ラウスは解放者の1人のはずだが、バーンということは王国側の人間と

言うことになる。どういうことなのだろうか。

 

まぁいい。魔力が上がっている。神代魔法がやっと3回から10回まで

使えるようになった。明日はステータスか。オスカーと同じ錬成師かな?

 

 

今日から早速訓練と座学が始まった。

 

まず、集まった生徒達とアビゲイルと俺に十二センチ×七センチ位の

銀色のプレートが配られた。不思議そうに配られたプレートを

見ていたら、騎士団長メルド・ロギンスが直々に説明を始めた。

 

騎士団長が訓練に付きっきりなのかと思ったが、対外的にも対内的にも〝勇者様一行〟を半端な者に預けるわけにはいかない

ということらしい。

 

メルド本人も、

「むしろ面倒な雑事を副長(副団長のこと)に押し付ける理由が

できて助かった!」

と豪快に笑っていたくらいだから大丈夫なのだろう。

もっとも、副長さんは大丈夫ではないかもしれないが……

 

…………やべえなこの人。

 

「よし、全員に配り終わったな? このプレートは、

ステータスプレートと呼ばれている。

文字通り、自分の客観的なステータスを数値化して示してくれるものだ。最も信頼のある身分証明書でもある。これがあれば迷子になっても平気だからな、失くすなよ?」

 

非常に気楽な喋り方をするメルド。彼は豪放磊落な性格で、

「これから戦友になろうってのにいつまでも他人行儀に話せるか!」と、他の騎士団員達にも普通に接するように忠告するくらいだ。

バーナードみたいなやつだな。

 

俺達もその方が気楽で良かった。

遥年上の人達から慇懃な態度を取られると居心地が悪くてしょうがないのだ。

 

「プレートの一面に魔法陣が刻まれているだろう。そこに、一緒に渡した針で指に傷を作って魔法陣に血を一滴垂らしてくれ。それで所持者が登録される。 〝ステータスオープン〟と言えば表に自分のステータスが表示されるはずだ。ああ、原理とか聞くなよ? そんなもん知らないからな。神代のアーティファクトの類だ」

 

「アーティファクト?」

 

 アーティファクトという聞き慣れない単語に光輝が質問をする。

 

「アーティファクトって言うのはな、現代じゃ再現できない強力な力を持った魔法の道具のことだ。まだ神やその眷属達が地上にいた神代に創られたと言われている。そのステータスプレートもその一つでな、複製するアーティファクトと一緒に、昔からこの世界に普及しているものとしては唯一のアーティファクトだ。普通は、アーティファクトと言えば国宝になるもんなんだが、これは一般市民にも流通している。身分証に便利だからな」

 

なるほど、と頷き俺達は、顔を顰しかめながら指先に針をチョンと刺し、プクと浮き上がった血を魔法陣に擦りつけた。すると、魔法陣が一瞬淡く輝いた。俺とアビゲイルも同じように血を擦りつけ表を見る。

 

 すると……

 

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赤城時也 17歳 男 レベル1

天職 解放の勇者

筋力:200 敏捷:300

体力:250 魔力:300

耐性:200 魔耐:150

技能:神代の記憶・解放・縮地・先読・身体強化・影分身・全属性適正・剛力

魔力感知・魔力高速回復・限界突破・複合魔法・気配遮断・詠唱省略

生成魔法・重力魔法・再生魔法・空間魔法・魂魄魔法・昇華魔法・変成魔法

全武器完全適正・錬成・神言耐性・物理耐性・魔法半減耐性・反射

魅了耐性・魔法追加・隠蔽・武装神・薬物耐性・毒物耐性・ナイフ自動生成

障壁自動生成・言語理解・想像構成・追跡・威圧・石化耐性・念話・洗脳耐性

 

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アビゲイル・テイラー 14歳 女 レベル1

天職:強化人間

筋力:450 敏捷:500

体力:200 魔力:150

耐性:100 魔耐:100

技能:縮地・言語理解・百発百中・光魔法適正・剛力・影分身・魔力感知

 

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…………アビゲイルは普通なのかは知らん。俺のは妥当だ。

むしろ少ないな。解放者の力全てを受け継いだわけではなさそうだな。

…………俺自身の特技も技能に入ってるわけか。

アビゲイルの天職……強化人間。アビゲイルは確かに強化人間だが、

やばいなこれ。

 

チートの権化じゃないですか俺。

 

《次回に続く》




勇者が2人になりました。
……理由は魔法陣がイギリスと日本に現れたことから察してください。
時也は解放の勇者です。これも結構割と重要です。
では次回もよろしくお願いしたいです。
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