【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜   作:レッドファイル

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とりあえず、当面の目標は基本エイリアン10体出すことです。今は…何体目だ?


13話 犬か熊か虎か

雄英高校生活2日目。その午後の授業は2-2の対人戦闘訓練である。

 

ルールは、【1】建物のどこかにある核を触るか【2】敵を捕獲すれば、ヒーローチームの勝利。現在、敵チームは建物の中で、ヒーローチームがそのビルの前で作戦会議中。

 

「さーて、誰でいこうか?イズクとタッグならこっちの勝手がわかるだろうし、やりやすいね!」

 

キュルキュルとダイヤルを回しエイリアンを選択していくベン。

 

「うん、僕もベン君とならやりやすいよ。時間制限があっても、オムニトリックスの万能さはすごいからね…」

 

「へへ、そうだよね。そうなんだよね」

 

ニヤニヤしてしまうベン。もともと褒められ慣れていないせいか、どうしても褒められるとほくそ笑んでしまう。

 

そんな彼に対し、その気持ち、わかる…と思いつつ話す緑谷。

 

「…どのエイリアンを使うかなんだけど、轟君の個性ってわかる?」

 

「いや? ボク体力テストは自分で手一杯だったし」

 

「そっか…僕もよくわからないんだよね…少し見たけど、放出系だった気が…」

 

「まあわからないことはしょうがないよ。じゃあ、えっと、誰だっけ…“カッチャン"だ。カッチャンの個性はわかるんだろ?あいつ対策でボク変身しようか?」

 

「…確かにそれが合理的だけど…多分かっちゃんは僕単体を狙ってくると思うんだ。だからベン君には違う仕事をしてほしい」

 

「違う仕事?」

 

「うん。今回の訓練。あんまり強調されてなかったけど、一番大事なのは核を見つけ出すこと。1フロア5部屋近くある5階建ての建物のどこかにある核。これの早期発見ができなきゃどうしたって不利だ」

 

「索敵…か。アイツなら得意だけど、まず核の匂いがわからないと」

 

「大丈夫。核をたどらずに、有るものを辿れば核につくはずさ」

 

「…あっ!!なるほどね!さすがイズク!」

 

「はは…あ、それと、ヒーロースーツのギミックを麗日さんに説明してたけど他に何かある?」

 

「ああ、これがある」

 

右足の側面につけたポケットから手のひらサイズの板を出す。

 

「なに?この…淡い緑色の板」

 

「ふふ、これはだな…」

 

ベンが得意げにギミックを話しているとき、敵チームの轟、爆豪は核の前で話していた。その内容は作戦会議、とは言えない代物だ。

 

「おい、氷野郎。デクのやつは個性持ってんのか?」

 

「デク…緑谷のことか?そりゃあるんじゃねぇか?俺もよく見てねーが、無個性で体力テスト5位は無理だろ」

 

「…やっぱあの野郎…俺をだましてたのか…!!!!」

 

ビキビキと青筋を作り怒る爆豪。彼の中では緑谷は最下層の人間。そんな奴が自分の喉元まで来ている事実が彼をいらだたせる。

 

ちなみに入学試験では総合成績では緑谷、ベンががワン、ツーだが、敵ポイント、純然たる戦闘力においては爆豪がトップであった。

 

1人でブツブツイラついている彼を見かねて轟から作戦を立案する。が、

 

「…おい爆豪。開始と同時に俺が凍らせるからお前は下がっ」

 

「うるっせぇ!!俺に指図するな!!!」

 

DOMM

 

ここで話が聞けるような性格ならそもそも緑谷に怒らない。

 

「…」

 

爆豪が出ていった部屋で1人佇む、特待生 轟であった。

 

 

【よし、双方準備できたな?戦闘時間は20分それでは、屋内対人戦闘訓練開始!!】

 

オールマイトの声がアナウンスを通し聞こえる。

 

 

「よし、いこう!ベン君!」

 

「ああ、ヒーロータイムだ!!」

 

QBANN

 

胸が高鳴る初、戦闘訓練。入学試験の時同様の緊張感が彼を包んでいた。そんな中彼が変身したのは

 

「ヴァラォォォォウ!!!!」

 

クマも逃げ出す異次元の犬、ワイルドマットだった。オレンジ色の立髪を有し、全長4メートルにもなる超大型犬。

 

1匹と1人が建物に入る。もちろん、1匹の方は4足歩行だ。

 

「どう?ベン君。わかる?」

 

「ヴァル!!!」

 

その獣は人語を介すことができない。というよりも人語に合った発声器官が備わっていない。ついでに言うと目すらない。

 

左肩にオムニトリックスマークを掲げたベン。今の彼は、橙色の体毛を持ち、野生を感じさせる犬歯をむき出しにした化け物であった。

 

「…やっぱり言葉が通じないっていうのはやりにくいな…だいたいわかるけど!」

 

「ヴァラヴァル!!」

 

「え?なに?!」

 

聞き返す緑谷に対して腕で進行方向を指す。

 

「あ、そゆことか。ありがとう!!…提案したのは僕だけど、ワイルドマットの嗅覚はすごいね。敵チームの人たちの残り香まで完璧にかぎ分けられるなんて」

 

「ヴァル!!」

 

「あ、今のはなんとなくわかっ…くさっ!!こっちに口向けないでよ!!ワイルドマットの口は超臭いんだって!」

 

半泣きになりながら鼻をつまむ緑谷。に対して

 

「ヴァヴァヴァwww!!」

 

笑いながら口を緑谷の方に向けるベン。それでもきっちり敵チームの残り香を追跡する。

 

そう、緑谷が思いついた核の発見方法は、敵チームが通った道筋を進む、である。

 

そしてそれを可能にするのがワイルドマットの嗅覚。

 

このエイリアンは目が無いにも拘らず、索敵能力はベンの持つエイリアンの中で最も高い。そんな彼が、今、警告する。

 

「ヴァラァァ!!!!!」

 

獣が持つ反響定位能力を応用し、周囲を確認したベンは気づく。なにかが来ると。そしてそれを察知した緑谷も構える。

 

「…にやがれぇぇぇぇ!!!」

 

言葉の冒頭がわからなくても何を言ったかわかる叫び声。爆豪は現れると同時に緑谷を狙い爆ぜる。

 

しかし予測していた緑谷は見事に避ける。

 

「避けてんじゃねぇぞクソナードォ!!!」

 

「ベン君!!行って」

 

「ヴァラォウ!!」

 

()()()()に、ベンは単独行動に走る。一瞬犬と化していたベンに気を取られる爆豪だったがそんなことはどうでもいい。

 

今は、とにかく、緑谷をブン殴ることだけに集中する。

 

「なんだぁ?共闘しなくていいのかぁ?しなくて済むって考えてんのかぁ!?」

 

「かっちゃん…僕は、僕はもう“雑魚で出来損ないのデク”じゃないぞ…」

 

「ああ!?何言ってっかわかんねぇよ!!」

 

言い終える前に右腕を大きく振りかぶってからの爆破攻撃。しかしそれは

 

ガシッ

読まれている。腕一本に対し、両の腕でぎっちり掴む。

 

「ううぁぁぁ!!!!」

 

ダゴンッと痛々しい音を立て壁にぶつかる爆豪。緑谷は両腕にOFAを発動し投げ飛ばしたのだ。

 

「僕の“デク”は、“頑張れって感じのデク”なんだ!!!」

 

【でもデクって頑張れって感じで、なんか好きだ!私】

麗日の言葉で、自分の蔑称が誇りに変わった。それを蔑称をつけた彼に伝えることで、自分は変わったのだと示す。

 

先ほどの投げ。爆豪の動きを読み切らなければできない芸当。そのことがわかってしまっていた爆豪は吠える。

 

「ムカツクなァ!!!」

爆豪が吠えて数分。連絡に応答しない轟は暇をしていた。守るべきものがここにある以上離れるわけにはいかない。しかしやることもない。しかたがない、雪遊びでもするか、そう思いかけた時、大きな音がする。

 

「…やっとか?いや、しかし早すぎる。爆豪のやつ何してるんだ?」

 

相方の仕事ぶりに疑念を抱きつつ警戒する。相手はクラス1謎個性を持ったテニスン。そしてクラスでもトップを争う万能な強化型緑谷。警戒態勢、臨戦態勢をとり、いつでも氷結を出せるようにする。

 

しかし、ヒョコリ、と現れたのは

 

「犬、クマ…トラ…なんだ?」

 

正体不明の化け物だった。

 

ヴァラァァァル!!!!!

 




はい、今回のエイリアンはワイルドマットでした!しかし試験時間は20分。ということは…

この物語は3分の2ベン、3分の1デクが主人公って感じです。たまにデクの割合が大きくなるけど(笑)

追記
アンケート、お答えいただきありがとうございました。多くの方が「ちょうどいい」と答えてくださったので取り合ず今のまま行きます。と行っても書き海洋に欠いてるだけで市の出ペースがコロコロ変わる可能性は大いにあります。生ぬるーい目で見守っててくださるとこれ幸いです。

最もおもしろかった章

  • (A)雄英受験、入学
  • (B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
  • (C)GW
  • (D)USJ(ケビン戦)
  • (E)体育祭(ウォッチの故障)
  • (F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
  • (G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
  • (H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
  • (I)神野編(エイリアンフォース)
  • (J)終章
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