【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜   作:レッドファイル

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もう15話。一日一話書いていこうと思っていたら思ったより筆が進んじまった。
これも応援して下さる皆さまのおかげです。ありがとございます!!

今回で戦闘訓練編は多分終わりで(もしかしたら次回も?)、つぎからすこしだけオリジナル話入れます。


15話 ホバーボード

こちらは控室。緑谷達の戦闘を観戦しているクラスメイトがいる。彼らは全員が戦いにくぎ付けとなっている。

 

さきほどまで熱いバトルを繰り広げていた緑谷が追跡に入ったので、ベンと轟に視点を変える。

「おいおい、テニスンのやつ…」

「やばくないか?」

 

先ほど変身が解除され、実質無個性で戦っているベン。そんな彼を見てクラスメイトはざわつく。その理由はベンがやられていたから、

ではない。

 

「サポートアイテムだけで轟とわたりあってんぞ!!」

 

ざわつく生徒を後目にオールマイトだけが違う感想を持つ。

 

(実際は捕まらないようにけん制しているのだが…だがそれでも轟少年に決めさせないのはすごいな。さすがはマックスさんのお孫さん、といったところか!!)

 

 

「ほらほら!!自慢の氷はどうしたの!」

 

煽りに煽るは無個性少年のベン。彼は今ワイルドマットであったとき並みの、もしかしたらそれ以上の機動力も持って轟に挑んでいるのかもしれない。

 

一畳ほどの板に乗り、襲い来る氷をクールに避ける。下からの氷は上昇し、上からの氷は滑空しスレスレで躱していく。

 

「…ちっ!なんだそれは!」

 

見たこともない機械を乗りこなすベンに対し疑問をぶつける轟。

 

「ははっ!ボクのホバーボード技術は誰にも負けないよ!!」

 

格納式超飛行滑板、またの名をホバーボード。というか横文字の命名はベン。彼には、自分が無個性だとわかりすねていた時期があった。そんなベンに対してマックスから贈られてきたのが初号機ホバーボード。今は3代目である。

 

使用者の意図したように動く現代の科学力を上回る機械だが、空気抵抗などの関係で自転車ほどスピードでしか使用できない。

 

だが、

 

「おっと」

 

壁からの刺すような氷を滑らかにかわす。

 

「へっ、どこねらってんのぉ、トドロキ!」

 

自転車程度のスピードでも、ベンの体の小ささと相まって、かなりの軌道能力となっていた。

 

「…!」

 

耳に手を当てるベン。轟は好機と見、ベンの体の中心めがけて特大の氷塊をぶつける。

屈んでも上がっても当たる攻撃。しかしそれも

 

「ほっ!!」

 

当たらない。ホバーボードからジャンプして、ベンは氷の上を、ボードは下を通り、躱した後合流する。

そして躱した先にいる轟に対し光線銃を。

 

「っぐ」

エネルギー弾をもろに食らうも耐える轟。威力はただのパンチ程度。それはベンが威力を調整しているからであるが、轟には関係ない。

 

「大した威力じゃねぇ!これで終わりだ!!」

 

向かってくるベンに対し、氷の波で迎撃。防御も兼ね相当な氷壁を立てる。しかしそれは自身の視界を自分でふさいでしまう愚行。

 

「…」

 

手ごたえがない、そう思いベンの方を見る。なんと彼は扉の下で、扉に光線銃を打っていた。すぐに扉は壊れ、彼がくぐっていく。

 

(ここまでやって逃げるのか?!いや、もう一度変身するための時間稼ぎか!なら行かせねぇ…っ!!?)

 

氷を出そうとするも思うように出ない。今の轟の顔には霜が降りていた。それは彼の出力の限界が近いことを意味していた。出そうと思えば出せるが、自分で走った方が早い。

そう考え扉を抜けたベンを追い、壊された扉をくぐる。

 

 

 

 

 

 

瞬間、緑の閃光が轟の真上を走り去る。

 

(なっ!!しまった)

 

猛スピードで轟の上を通ったのは緑谷。

後悔しつつ緑谷への雹撃。だがその攻撃は遅く、OFAを発動している緑谷には追い付けない。

 

(くそ…!!)

 

緑谷が核にタッチする、その瞬間を眺めるしかない。そう思ってしまった後、

 

一筋の橙黒が彼の影を通り、それを食い止める。

 

「させっかクソデクゥ!!!!!!!」

 

「っ!しまっ…ウグッ!!!」

 

タッチの寸前、緑谷に追いついた爆豪。そうなると爆破というキーがある分彼が有利。対して手が届かなければ攻撃手段のない緑谷。

 

「死ねぇ!!!」

 

BOM!!という爆発音と黒煙の中から緑谷が吹っ飛んでくる。

 

「マジでか、かっちゃん…!!!」

 

「てめぇが俺を出し抜けるかよぉ!!!」

 

爆発音につられ、先ほど出て行ったベンが戻ってくる。

 

「イズク、だめだった!?」

 

「ごめん、あと少しだったのに」

 

通信で緑谷から聞いた作戦を実行したベン。轟を部屋から誘い出し、入れ替わりで緑谷が超速で入り、核に触れる。その作戦は成功していた。爆豪という執念の鬼さえいなければ…

 

「かっちゃんがあそこまで回復が早いなんて…完全に予想外だ…」

 

「やるじゃんカッチャン…で、ここからどうする?」

 

状況は最悪。前には爆豪、後ろには轟。しかも先ほどまで轟の顔に降りていた霜はすっかりなくなっていた。

 

「残り時間はあと3分くらい。立て直す時間は…ない。ベン君、ウォッチは?」

 

2人でオムニトリックスを見る。未だ赤いままのウォッチを見て舌打ちをしたくなる。

 

「そろそろ復活するはずだ。相手は氷と爆破。ヒートブラストで行く」

 

「うん、僕もそれがいいと思う。変身したら僕を気にせず一気に焼き払って!そして二人が引いたところに僕が突撃する…」

 

「おっけい。温度調整も慣れたもんよ」

 

「…作戦立ててんのかぁ…デクゥ。無駄なんだよ!何をしてようが何してこようがお前は俺の下なんだよ!」

 

「…何言ってんだカッチャン?」

 

緑谷と爆豪の因縁を知らないベンには、爆豪の言葉は陳腐なものに聞こえる。

轟はさきほどと違い、この距離間に優位性を覚える。

 

「爆豪!お前はそっちで緑谷の相手をしろ」

 

「…俺に指図すんじゃねぇ!!」

 

といいつつも緑谷に向かう。その意図はどうであれ轟の指示にこたえる爆豪であった。

 

「さあテニスン、今度こそ終わりだ」

 

轟がそういうのも不思議ではない。先ほどまでベンが逃げれていたのはこの部屋に二人きりだったからだ。ただでさえ狭い部屋に4人もいる状態となっては、いくらベンが小さくとも逃げ切れはしない。

 

そしてそれはベンもわかっていた。

じりじりと近づく轟に対し、はったりをかます。

 

「そ、それ以上近づいたら変身するぞ!!」

 

「今しないってことはできないってことだろ?」

 

即答される。知恵比べは負けのようだ。

 

「う、撃つぞ!!」

銃を構え、B級映画に出てくるようなビビり警官の真似事をする。しかし

 

「さっきガンガン打ってただろ」

 

通用しない。

 

(まずいまずいまずいよ!もう5分経ってるだろ!)

 

焦ってウォッチをいじるも、キュー―ン↷といつもの間抜けな音のみを出す。そしてあろうことか轟にばれてしまう。

 

「…その時計が変身の鍵か?…見たことないサポートアイテムばかり使うんだな」

 

「そ、そう!ボクにはまだ見せたことないアイ

 

言い終える前に轟の足から氷が這う。

 

「うわっ!!!」

 

右足が凍らされてからは速い。あっというまに氷が彼を襲う。

とっさにホバーボードに乗り、浮いたおかげで半身は無事だったが、もう半身は身動きがとれない。

 

「もう終了間近だが油断はしねぇ…きっちり拘束させてもらう」

 

そう言ってポシェットから確保テープを出す。さっきのように変身で氷を破られることを考えると、こちらで確実にアウトにした方が良いと思ったのだ。

氷を足から出し、少し上にいるベンの元へ。

 

「…」

 

無言で巻こうとする。

 

(頼む頼む頼む!!こいつがまく前に!!)

 

キュワン。その音がベンの左手首からし、少し驚く轟。対してパァッと明るい顔になるベン。

轟が見ると、さきほどまで赤かったはずのものが、緑色の光を放っていた。

 

「だれでもいい!!だから間に合え!!」

 

唯一自由に動く左手を壁にたたきつけ、無理やりウォッチを押す。そのしぐさは正に裏拳。

 

光がベンを包み、轟は腕で目を覆う。

「なっ!!??」

 

そして光から出てきたのは…

 

「しゃあ!!このウォッチは最高だぜぇ!!!!」

 

野太い声で歓喜の舞を踊るのは四本腕の赤き巨人。

変身した衝撃で拘束していた氷が決壊する。

 

「なっ!?」

 

一瞬うろたえる轟。対して離れて見ていた緑谷は思わず声に出す。

 

「フォーアームズ!?しめた!!」

 

「余所見すんな!!」

 

「ぐっ!」

 

ベンに気を取られた瞬間に爆豪に張り飛ばされる。

爆破を生かした殴打におもいっきり吹っとぶ緑谷。運がいいことにその先には

 

「おっと!大丈夫かイズク!!」

 

飛ぶ緑谷を上手いこと捕まえるベン。

 

「ベン君!そのまま投げて!!」

 

「お?おっしゃあ任せろぉ!!!!」

 

ハンマー投げの要領で、ブルンブルンと回転しベンを投げる。

 

ビュオン!!! ガン!!!!爆豪、轟は反応できなかった。

 

核の横を通り過ぎ、壁に激突しそのまま倒れるデク。

爆豪、轟は反応できなかった。観戦している生徒すらも緑谷が核に触れたのかどうかはわからなかった。

それはそうだ。フォーアームズというオールマイト並みの膂力の持ち主が力いっぱいぶん投げたのだから。

それが見えていたのはオールマイトだけであった

 

【核の確保完了!よって勝者、緑谷、テニスンチーム!!】

 

観戦している生徒すらも緑谷が核に触れたのかどうかはわからなかった。しかしオールマイトには、彼が核を通り過ぎる前にOFAを発動し、反応速度を限界まで高め核に触れたのが見えていた。

 

「は?!……俺が…デクに…?」

「くそっ…!」

 

呆然とする爆豪。対照的に壁を殴りつける轟。

そんな二人の合間を縫って、寝転んでいる緑谷の元へ駆け寄るベン。

フォーアームズのままなので、口調は荒い

 

「…おい、いつまで寝て…気絶してやがる!?」

 

その日、リカバリーガールは4本腕の化け物にあったそうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




そういえば前回のMIKAGE SMASHの名前の由来ってわかった人いますでしょうか?割と気に入ってます笑

片手が使えなくなって、ウォッチを壁にぶつけて変身は絶対書きたかったところの一つです。めちゃくちゃかっこよくないですか?

最もおもしろかった章

  • (A)雄英受験、入学
  • (B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
  • (C)GW
  • (D)USJ(ケビン戦)
  • (E)体育祭(ウォッチの故障)
  • (F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
  • (G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
  • (H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
  • (I)神野編(エイリアンフォース)
  • (J)終章
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