【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜   作:レッドファイル

19 / 115
この話ではキャラ崩壊にどうかご容赦を…

推敲してたら文字数が多くなってしまいました。ちなみエイリアンは出ません


18話 照れ隠しとサイン

昨日の夜の記憶がない。これは由々しき事態だ。昨今の社会は超人社会と呼ばれ、不可思議な能力を持つものがほとんど。もしかすると記憶干渉系の敵が…

 

「あんたは昨日気絶しただけでしょ」

 

ベンの1人ナレーションにグウェンからのツッコミが入る。

彼らは今、都内を車で走っていた。

 

「…なんのことだよ」

 

「ブツブツうっさいのよ。自分が負けたことを素直に認められないから子供のままなのよ」

 

負けた、とうのは昨日のこと。ベンがどーアームズでグウェンに挑んだのだ。過程はどうあれ、ベンは敗北を喫したのだ。

 

「おまえだって自分の負けを認めなかったじゃないか。僕はお前のために戦いに乗ってやったのに!」

 

「あのねぇ…」

 

絶えない言い合い。さすがのマックスも四六時中二人の喧嘩を聞いているのは飽きる。

話題を反らすことを考える。

 

「こらこら2人とも。今から行く場所のことでも話したらどうだ?」

 

マックスの言葉にグウェンが目をキラキラさせて返事をする。

 

「そうそうお爺ちゃん!今からあたしたちが行くのは【個性の進化展】!小学生でも楽しめるようなモニュメントからハルバード大学の研究論文まで置いてある夢の世界!特にパラドックス博士の【時空間干渉個性の破滅】!正体不明、どこの大学かもわからないのにその研究結果は現代の数歩先を行く!!今回の展覧会でしか読めないから楽しみだなぁ!」

 

もともと日本に来るのは乗り気じゃなかった彼女。そんな彼女に背中を押したのは東京で開かれるこれだった。

 

「なにその頭が痛くなるような名前の人と本。つまんなそ」

 

「あんたみたいなダンゴムシほどのおつむじゃ理解できないからね」

 

「別にそんな本なんか読まなくたってボクはオムニトリックスで強くなれるんだよ。うらやましいか?」

 

「別に強くなるために読むわけじゃないのよ。いーだ」

 

この2人の喧嘩を止めることは不可能。それは夏で気づいたはずなんだが…

そんなことを思っているのと、マックスの腹の虫が鳴る。

 

「おっと、すまんすまん。展覧会にはあと一時間ほどで着くから…どこかで腹ごしらえでもするか」

 

「「賛成!!」」

 

(こういう時は息が合うんだがなぁ)

マックスが選んだのは中華店。ボロイ、とまでは言わないがお世辞にもきれいとは言えない店構え。隣に小奇麗なイタリアンがあるせいか、その外観はほこりをかぶっているようだった。

 

「えー、あたしパスタがいい…ていうかもっときれいなところにしない?」

 

女の子であるグウェンが別案を出すも聞いてもらえない。

 

「馬鹿を言っちゃいかん。こういう店のがが案外いけるもんだ。じーちゃんを信じろ」

 

「…」

 

マックスが普段出す料理のせいでその言葉に説得力はない。そりゃ朝ごはんからタコを生で出してくる老人の味覚は正直当てにならない。

 

ガラッ

 

「いらっしゃい…」

 

「3人だが…入れるか?」

 

「お好きなところへ…」

 

頑固おやじ、というにふさわしい風体の店主。渋めの声でベン達を接客。

三人が選んだのは奥6人席。体の大きなマックスにはぴったりだった。

 

「ふぃー」

 

ベンが一息、そして席に着いたところで誰からか見られていることに気づく。

視線は店のカウンター席から。そちらをよく見てみると…

 

「おお!!やっぱりテニスンじゃねーか!!」

 

元気一番。ベンに声をかけたのは赤髪の少年。

「お前は…エイイチロウ?」

 

「鋭次郎だよ!!おしいけど俺はテニスしてねーよ!」

 

「ああそっか。あと後ろにいるのは…」

 

切島の後ろにはもう二人が並んでいる。二人とも金髪のようである。

 

「よおテニスン!俺だよ!上鳴だよ!そんで、ほら…」

 

上鳴がよけ、後ろにいる人物を見せる。

 

「あっカッチャンじゃん」

 

「誰がかっちゃんだこらぁ!!」

切島、上鳴とともに食事をしていたのは爆豪であった。あとで聞いたところ、無理やり爆豪の家に行って遊びに連れ出していたらしい。一か月でそこまで仲良くなれるのはA組きってのパリピ、上鳴がいたからかもしれない。

 

それはそうと、爆豪からキレられ困惑するベン。

(イズクはそういってるのに…何が嫌なんだ?)

人生の半分はアメリカで過ごしているベン。その影響か、呼び名に関しては普通の日本人と感覚が違う。あだ名、というのが関係性は作り、そして表すということをいまいち理解できていなかった。

 

「テニスンは…家族と来たのか?」

 

「そうだよ」

 

「じーちゃんと…じゃじゃ馬娘」

 

「誰がじゃじゃ馬よ」

 

知らない者たちもいるが自分が馬鹿にされているのは看過できない。思わず突っ込む。

そんな彼らを見てマックスからある提案が。

「そうだ。君たちも一緒に食べないか・食事は多いほうが楽しいだろう」

 

さすがアメリカンヒーロー。距離の詰め方がちがう。

 

「そうっすね…いいんですか?」

 

「ああ」

 

せっかく誘ってもらったのだからと席を移る切島と上鳴。しかし爆豪だけが店から出ようとする。

 

「おい爆豪ぉ…」

 

切島の言葉に耳を貸さずに歩みを止めない。

が、

「君も一緒に食べないか?おごるぞ?」

 

ピタッ

 

マックスのその言葉に足を止め、しばしの葛藤。そして

 

ドスッ

 

席に座る。

 

(マジかよ爆豪…)

(マジかよカッチャン…)

爆豪は外食で好きなだけ飲み食いできるほど小遣いをもらっていなかった…もしここにデクがいれば(マジでか、かっちゃん)だっただろう。

料理を注文し待機するする6人。そこに流れるのは無の音。軽い自己紹介はしたものの誰もしゃべらない。

マックスが気を遣いそうなものであったが、もう60にもなる彼には静かなことに違和感事態に違和感を覚えない。

 

責任感の強く、そして意外と繊細な切島が話しを振る。

 

「テ、テニスンはなんでヒーローになろうと思ったんだ?」

 

普通なら一発目に話す話題ではない、が、この場にいるものは全員ヒーロー関係者なので悪くない質問。

 

「そうだな…じーちゃんに憧れてたってのもあるけど…シンプルにかっこよくない?スーパーパワーで悪を倒す!それだけだよ」

 

「へー!!ベンのおじいさんってヒーローなんすか!!」

 

目の前にいる人がヒーロー。その事実に興奮する上鳴。

「そうだよ?まあ今はあんまり活動してないがね…このグウェンの方がよく働いてくれるんだ」

 

「ええ!?この子が?」

目の前のオレンジ髪の女の子がもうヒーローになっていることに驚く。

 

「…そーよ。おじいちゃんの事務所でサイドキックをしているの」

 

「おいおい、テニスン。お前のいとこすごいな!!」

 

グウェンが褒められ面白くないベン。

「そんなことないよ。じーちゃんのコネで働いてるだけさ。」

 

「そんなにすごいんすね!テニスンのおじいさん。俺、あんまり向こうのヒーローのこと知らなくて…」

 

「はは、しょうがないさ。日本にきていたのも昔のことだしなぁ」

 

「万能ヒーロー、マクスウェル」

 

誰かがボソッとマックスのヒーローネームを言う。

皆が声のした方を見る。

ここにきて初めて口を開いた爆豪。

 

「身体強化個性での救助活動、サポートアイテムを駆使した立ち回りで敵を制圧。専門分野を持たないトップヒーロー。向こうは圧倒的に敵制圧ヒーローが多いにも拘らず制圧力も群を抜いていた…確か…オールマイトとも組んだことがあるはずだ…」

 

マックスをにらむように見ながら喋る爆豪。その内心は彼にしかわからない。

 

「ほぉ。わしのこと知っとる子が日本にいるとはな。オールマイトと組んだのもかなり昔のことだったが…」

 

「オールマイトと組んだことあるんすか!?」

「すげぇ!!」

 

平和の象徴であり自分らの先生であるオールマイトと面識のあるマックスに驚く。

 

「本当に一時期、少し間だけだよ」

 

「てゆーか、なんで爆豪知ってるんだ?」

なぜ彼はマクスウェルというアメリカンヒーローを知っていたのか。

その理由は簡単。爆豪も緑谷に負けず劣らずのオールマイトオタクだからである。オールマイトが載っている雑誌はほとんど読んでいる。そしてマックスが、読んだ雑誌でオールマイトと肩を並べていた人間と姿が一致したからだ。

 

オールマイト愛はかなりものだが今まで絶対にそれを表に出すことはなかった。だが、昔のオールマイトを知っているマックスを見て内心は興奮していた。

 

「…別にヒーロー雑誌くらい見れば普通に載ってることだろうがぁ!!」

 

照れ隠しで叫ぶ。

載ってない。少なくとも切島らが普段見るような雑誌には載ってない。その界隈のオタクしか手に入らないような雑誌にしかこの情報はリークされていないのだ。

 

「まあまあいいじゃん。カッチャンもじーちゃんのファンだったんだな!サインもらっとけば?」

 

ベンは諫め、親切心で提案する。しかし爆豪は何よりも施しを嫌う。この流れでサインをもらうなど彼のプライドが許さない。だが…

 

「…っ…ぐっ…」

 

欲しい。正直欲しい。アメリカでトップだった、日本でオールマイトと組んだヒーローのサイン。その誘惑に彼は…

 

「誰がもらうかぁ!!!俺がやるわ!!!」

 

勝つ。

その場にあった割りばし袋にじぶんのサインを書く。自分でも何をしているのかはわからない。だがもう引き返せない。

 

カツキ、とサインが入った袋をたたきつけると、店の外に出る彼。

 

「ちょ、爆豪まてよ!!」

「すみませんでした!」

 

謝罪を入れ爆豪を追いかける二人。

 

「あんたのクラスメイト…変ね」

 

「…ボクがわるいのかなぁ」

 

マックスは袋を手に取り、微笑む。

 

「面白い少年じゃないか。それに…」

 

「それに」

 

言葉を待つ

 

「いつか一緒に仕事するかもしれんな」

 

マックスの勘はよく当たる。

 

後日、この話を聞いた緑谷は【マジでか…カッチャン…】とドン引きし、爆豪にぶっ飛ばされていた。

 




ギャグマンガ書いてる人ってすごいんだなァ…そう思って書いてました。

次回、やっとすこしエイリアン。そして、彼が出ます。誰かな?

最もおもしろかった章

  • (A)雄英受験、入学
  • (B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
  • (C)GW
  • (D)USJ(ケビン戦)
  • (E)体育祭(ウォッチの故障)
  • (F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
  • (G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
  • (H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
  • (I)神野編(エイリアンフォース)
  • (J)終章
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。