【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜   作:レッドファイル

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ヒートブラストって炎の吸収できたんですね…こりゃ轟勝ち目なくないか?


20話 ここは福岡

誰もいない地下鉄に現れたのは焔人、ヒートブラスト。少しの間だが友達になったケビンを討つことは心苦しい。できれば戦いたくない。

 

「ケビン、痛い目見たくなきゃ抵抗するな。丸焦げになりたくないだろ?」

 

脅しをかけ、なんとか収めようとする。しかし、それは叶わない

 

「オレのことなめてるのか?」

 

言い終えると一瞬でベンとの距離を詰める。急な接近に驚くベン。振り払おうとするもかわされる。流れた腕をつかみ電気を流すケビン。

 

「うぉああ!!!」

びりびりと体全体を電流が回る。

たまらず炎を出すがうまく後ろに回るケビン。

 

「はっはぁ。そんななりでも電気は効くんだな!!さっきのゲーセンで貯めた分だよ!痛い目見たくなかったら降参しなっ」

 

ベンからは見えないが、ケビンのその声からは彼が笑っているのがよくわかる。

背後にいるアドバンテージを生かし、ベンの横腹に避けきれない中段蹴りをぶちこむ。

「ぐはっ!!」

 

思わずよろめき壁にもたれかかる。容赦ないケビンは休ませんとばかりに攻撃する。

 

「おらおらおら!どうだ!俺はお前らみたいに強個性にかまけて格闘さぼってるやつらとは違うんだよ!個性に頼らずとも人間1人殺すことは簡単だ!!」

 

その言葉に怒りを表すベン。ケビンの攻撃の隙間を見抜き、炎の弾をぶつける

 

「あっつ!!」

 

「そんなでもないだろ。皮膚が焼ける程度に抑えてるんだから。死ぬ暑さはこんなもんじゃないぞ」

 

「何だよ…急にいきってんじゃねーぞ!!」

 

「…!」

 

3メートルほど離れたケビンに対し、次は手から熱線を放つ。が、

 

「ちょっと挑発したらこれだよ!もらうぜ、この力!」

 

迫りくる炎に両手を伸ばす。するとケビンを襲っていた熱線は全てが吸収される。吸収した力より、彼の顔、体の半分はヒートブラストへと変貌する。

「…っ!!」

 

「ほら、仕返しだ!!!」

 

ゴウッと音を立てて今度はベンに炎が向かう。さらにベンの時とは異なり、その温度に手加減は一切ない。常人ならば焼け死ぬレベルの火炎。そう、常人ならば

 

「な、なんできかないんだよ!!??」

 

炎を食らっても何事もなかったようにふるまうベン。確かに炎はベンに当たった。しかし、ヒートブラストの能力は炎を出すことだけではない。体を覆う溶岩のような肌が炎を吸収していた。

 

「くそがぁ!!」

 

やけくそになり、残りの電気を全てぶちまける。それに対し炎で相殺するベン。

電気を散らした後、両手を後ろに向け起爆。

 

ボッと両手から爆炎が噴射されあっという間にケビンの前へ。

燃え盛る手でケビンの首をつかみ、掲げる。

 

「く、苦しいぃ…」

 

「もう悪いことはしないと誓うんだ」

 

「何だよ…お前性格変わってんじゃないか…」

 

「…」

 

無言のベンに対し恐怖を感じるケビン。

 

「ご、ごめん、俺が悪かった、もう何もしない…許してくれ…」

 

命乞いをするかのように懇願するケビン。そこでベンの変身は解ける。

掴まれていたケビンは、ドサッとしりもちをつく。

ベンはケビンに諭すように喋る。

 

「こんだけ騒いだらヒーローが来るよ。一緒に謝ろう」

 

そう言ってにっこりと笑う。

 

「ボクも悪ノリしすぎたよ。やっぱり個性は、力は誰かのために使わなきゃ」

 

「ベン…」

 

膝をつき顔を上げるケビン。その目にはうっすらと涙が伺える。

 

「ああ、すまねぇ…そんでありがとう…俺は調子に乗ってたよ」

 

「っはは、ボクもだよ」

 

そう言ってケビンに手を差し出すベン。差し出したのは、左手だった。

 

ガシッ!!!

 

「な、なにを!!?」

 

「本当に…ありがとうなぁ!!!馬鹿でいてくれて!!見てないと思ったか?!お前が変身するときこの時計を使ってたろ!?力を…よこせぇ!!!」

 

個性を発動させ、オムニトリックスから力を吸収していく。バチバチとひどい音を立てるもなお離さないケビン。

 

「ははっ!!!すげー力だ!!底がねぇ!!」

 

「や、止めろ!!どうなるかわからないんだぞ!!」

 

「あせってんなぁ!!力を奪われるのが怖いかよぉ!!!」

 

バチバチバチバチ バリィ!!!

 

「ぐわっ!!」

 

破けるような音とともにはじけ飛ぶケビン。自らの両手を眺め…

 

「…ちっくしょぉ!!!失敗かよ!!」

 

そう言って地下鉄の闇へと消えていく。

 

ベンは急いでオムニトリックスを確認。先ほどまで赤色だったのが緑に戻り、いつもと変わらない様子であることに安堵する。しかしその安堵も次の瞬間には消える。

 

地面が揺れ、電車がもう来ることに気づくベン。ポインターの変更には…大電力が要る。

 

「くっそぉ!!」

 

QBAANN!!!

 

ダイヤルを回さずに変身したことで再びヒートブラストへと変身。

走ってくる電車の元へ向かい、両の手で押し返す。

電車との押し合いになり、歯を食いしばる。

「グギギギ」

 

手からは炎を出し電車を押し、その他の炎は後方に噴射し推進力とする。

少しづつ電車は止まり始めるも、もうひと踏ん張り足りない。

 

「頼む…あと少し、あと少し頑張ってくれオムニトリックス…ヒートブラスト!!」

 

藁にも縋るような気持ちで願う。すると、その願いがかなったかのように推進力が増す。

まるで何もかが背中を押してくれるように

 

「今だ…パイロナイトブースト!!」

 

変身時間に使える炎全てを出し切るヒートブラストの大技、パイロナイトブースト。温度は電車が溶けないくらいにはしてあるが、それでも電車の表面は焼きこげる。

 

「おおおおおおお!!!」

ギリギリギリ!ギリギリ! ギリギ…ギ

 

徐々に、徐々にスピードを緩めながら電車は衝突寸前で止まる

 

「はぁ、はぁ、危なかった…」

なんとか乗客の命は守られた。そう思いながら電車の中を覗くと、誰一人いなかった。もぬけの殻とはまさにこのこと

 

「は!?無人?!じゃあ俺が体張った意味は!?」

 

自らの行いは無駄だったと嘆く彼に声をかけるものが一人。

 

「大丈夫でしたか?」

 

振り返ると、金色の髪に、金色のゴーグル。そして赤き羽根をはやした青年が子供を抱えていた。

 

「いやぁ、俺が列車を押し返すよりも乗客全員外に出す方がいいと思って。一応加勢はしたんですけどあんまり意味なかったみたいですね」

 

ベンの背中を押していたのはこの男の羽の一部だったのだ。

 

時速何80キロで走行する電車から乗客全員を怪我させることなく下ろす。ヒーローでも成し遂げられるものは限られる絶技。それを難なくこなしたこの男はあっけらんかとベンに説明する。

 

「最初エンデヴァーさんかと思ったんですけど…あ、俺はホークスです。よろしく」

 

差し出された手に応じるベン。

 

「あなたは…見たことないですね。どこの事務所ですか?」

 

社交辞令的に所属事務所を聞くホークス。だがしかし、所属事務所どころか免許すらもたないベンは、この状況はやばい、と思っていた。

 

「…俺は火炎ヒーロー、ヒートブラスト。東京のほうで活動してる。今日は非番だったんだが緊急事態だったんでな!」

 

「そうですか…よかったらこの後食事をご一緒しても構いませんか?」

 

「え、いや…」

 

Pipipi

 

変身解除の音に焦るベン。

 

「ま、またこんどな!それじゃ!」

 

炎を塊にし足元へ。その姿はまるで筋斗雲に乗る孫悟空。急いで地下鉄を抜けたところで変身が解ける

 

QBAANN!!

 

「あ、危なかった…て、謝るの、わすれてた…!!」

この後、しっかりとマックスに怒られたベン。

彼のGW三日目はとんだ災難で終わった。その災難はほぼベンのせいだが…

 

 

「…どうも、ひっかかるな…あのヒーロー…」

 

 

 

 




GW編。どうですかね。あと二日あることはあるんですけど…早くUSJ編に行きたい(笑)
一応いまのGW編はこれからの展開のための伏線みたいなもんです

とりあえず後はダイヤモンドと幽霊さん!

最もおもしろかった章

  • (A)雄英受験、入学
  • (B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
  • (C)GW
  • (D)USJ(ケビン戦)
  • (E)体育祭(ウォッチの故障)
  • (F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
  • (G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
  • (H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
  • (I)神野編(エイリアンフォース)
  • (J)終章
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