【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜   作:レッドファイル

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今回は役者がそろいますよぉ。オールマイト?彼は脳無と戦っております…


30話 変幻自在

ここ、USJ入り口付近に来る前に轟、爆豪はそれぞれ別の場所に転送されていた。

初めての敵、初めての殺意。それらを肌で感じつつも勝利を収めた彼ら。とにかく敵のボスがいるところへ、その一心でたどり着いた出入り口では、見知った姿の者がクラスメイトを襲っていた。どういう経緯でこの状況になったのか、それは気になる。

麗日が彼らに説明を

「急に来たんよそいつ!多分ベンくんじゃn」

 

が、それは拘束した後でよい。今はただの襲撃者であるテニスン。容赦する必要はない。話を聞かない轟の氷がフォーアームズに張り付いていく。。

 

「テニスン、何があったか知らねぇが固まったといてもらうぞ」

 

パキパキと音を立ててフォーアームズの四肢は凍らされていく。そのまま全身を覆えば息すらできない。顔のみを避け凍結。出来上がったのは4本腕の巨漢の氷像。普通の人間ならば身動き一つできず諦める状況。

 

しかし、フォーアームズに凍結は効かない。いや、効きはするのだが効果的ではない。所詮は氷。パワーのみならオールマイトに匹敵する彼には飴細工に等しいのだ。4つの内の1本の腕を振るえば。その衝撃だけで氷は砕け散る。轟は予備動作なしの氷破壊にたじろぐ。

 

「っ!」

 

驚いている暇はない。その巨体を支える足は大地を踏みしめ彼へと向かう。ドスドスと鈍間な足を氷で迎撃するが意に介されない。

 

先ほどまで真顔だったフォーアームズは口の端を吊り上げ腕を引く。ただ、その背後には

 

「食らえやぁ!!」

BOOMM!!

 

迫りくるフォーアームズに後ろから爆破が入る。轟の方しか向いていなかった敵には視界外からの攻撃。その衝撃に思わず足を止め爆豪をにらみつける。怨恨、とまではいわないが恨めしい顔だ。

 

「んだその面ぁ!そっちがその気ならこっちも殺るきでいくぞコラァ!!」

 

ピンッ

 

最初からその気であったが敵意を向けられたことで正当防衛を主張する爆豪。装備している籠手のピンを外す。籠手には彼の個性由来の汗がため込まれている。その性質は爆発。普段自然分泌される()()を爆破するだけであの高威力。なら籠手一杯にためたものの威力は

 

BBOOOOOOOOOOMMMM!!!!!

 

計り知れない。内臓に響く轟音を鳴らしながらその爆撃はフォーアームズを飲み込む。

 

腕を交差してガードするも後方へと吹き飛ばされるフォーアームズ。出入り口前の階段を転げ落ち、その標的(1-A)は遠ざかる。

 

「うっしゃぁぁ!!」

「…行くぞ」

「俺に命令すんじゃんねー!!」

 

何メートルもの階段を落ちた敵を追いかける爆豪と轟。轟は敵を上らせないため、爆豪は殺るため。その意図はちがうが共に降りる。

 

転げ落ちた()()は、面倒だ、と考える。XLR8に変身すれば簡単に撒けるがそれでは殺傷性に欠ける。かといってこの2人を放って上に行っても邪魔される。2人が目の前に現れるまで思案した後、一つの結論に至る。“殺してから上がればいい”と

最悪の結論を導き出したそれは再び体を変形させ行く。

 

不気味な相手に轟は冷静に対処する。

 

「おい、爆豪。テニスンのやつ、制限なしで変身してるぞ」

 

「ああ!?制限だぁ!?」

 

「あいつの変身能力は10分が限度。そんで途中変化はできなかったはずだ。なのに」

 

「少なくとも異形体を好きなように変えれるようになってるってか?」

 

「ああ、さっきまで4本腕のやつだったのに、もう変わりやがった。あれは…」

 

「知るか!殴りゃぁわかる!!」

 

単騎で突っ込む爆豪。相手はあらゆる攻撃を跳ね返すダイヤモンドヘッドに変身。

 

堅物はダイヤのダガーを飛ばしてくるが、爆豪も交わしながら近づく。ダイヤモンドヘッドを知らない彼らは警戒レベルを引き上げている。爆豪が至近距離で放つのは様子見の小爆破。しかし相手を後手に回すために数で上回る。

 

敵はちょこちょこ飛び道具(ダガー)を出してくるが全てよけれるほどのスピード。気にせずに攻撃。数十発を打ち終え、いったん下がる。これでどれだけダメージが入ったかによって相手の強さがわかるが…

 

下がった彼の前に立つのは傷一つついていないダイヤモンドヘッド。爆破の後すらない。さすがの爆豪もこれには息をのむ。が、その発言で堪忍袋の緒が切れる。

 

「はー雑っ魚」

 

「ああん!!!?…いーぜ、お望み通りぶっ殺してやる!!!」

 

冷静さを欠いたかのように見える、がそんなことはない。距離をとっている状態からの最大火力、残り一発の籠手による大爆破。さらに轟は氷結を合わせる。氷で視界をふさがれたダイヤモンドヘッドは再び大爆撃をくらう。周囲のコンクリ―トは削られ、場内には大きな揺れまで起きる。氷が割れる音と煙が晴れる音も重なり状況は混沌とする

 

「どォだ!!!これで終わり‥‥だ!!??」

 

煙から現れたのは技を打つ前とは何も変わらない敵。いくら距離があったとは言え最大火力。効かないなんてことはあり得ない。

 

爆豪の火力は自分以上だと知っている轟も驚きを隠せない。彼の氷も敵から出てきた結晶にすべて砕かれていた。まるで自分の氷結の上位互換。

 

2人の頬に汗が垂れる。その汗はいやに体温を奪う。敵は肩を回し、準備運動完了っといったようにで一歩踏み出す。

いざ、敵が攻勢に出ようとしたとき、彼が到着する。

 

敵の後ろに来たのは相澤とベンを抱えている緑谷。

 

「な、なんでダイヤモンドヘッドが…!?」

ベンの変身能力は一年前から知っている。ゆえに敵の姿に愕然とする緑谷。

さらにその叫びで背中のベンが起きる。

 

「う…うん?ボクがなんだって…?」

 

「ベン君!起きた!体は!?」

 

「だ、大丈夫だけど…てなんでダイヤモンドヘッドが!!」

 

緑谷と同じ言葉で感情を表す。自分だけのエイリアン、自分だけの能力。その能力の一端である異形体が目の前にあるのだ。驚くのも当然である。目を見開くベンを見て敵は舌打ち。

 

「っち、結局こっちに来たのかよ…せっかく全部お前のせいにしようかと思ったのによぉ…」

 

その声には聞き覚えがある。それは…GWの時出会った友達()()()人の声。

 

「お前…ケビンか!?」

 

ダイヤモンドヘッドの首から上が変形していく。その顔は、ベンと地下鉄で戦った黒髪の少年だった。しかしおかしい。確かに一時の間、ヒートブラストの力を吸収していたが、ダイヤモンドヘッドの力は吸収してなかった。もしや、と思いオムニトリックスに目をやる。

 

「そうだよ…それのおかげでこんな力を手に入れられたよ。10種類もの異形型を自由自在に操れる。この力があればなんだって手に入る、なんだってぶっ壊せる!!」

 

その会話について行けるのはベンそしてかろうじて緑谷のみ。あとの2人は何を言ってるのかがわからない。個性は文字通りその人の“個性”。他人と全く一緒になることはないのだ。ましてや異形型や、ベンのような特殊な個性は…

 

「そんなことさせない。ここでお前は終わりだ。ボクが、お前を倒す!あの時みたいにな!!」

 

「はっ!どうやって、10分しか、しかも1体にしか変身できないその雑魚個性で!お前は俺の下位互換になったんだよ!!」

 

そう言って変身していくケビン。対象はスティンクフライ。初めてベンとあったときに見せたエイリアン。思い出であったそのエイリアンでベンを討つ気である。高く飛びあがり、彼らを見下げるケビン。

 

「イズク、トドロキ、カッチャン。力を貸してほしい」

「…」

「ああっ!?」

 

うん、とは言わないものの否定もしない2人。先ほどの大技が全く効かなかったことで協力しなけれが倒せないことを悟っていた。

 

唯一返事のない緑谷。彼はベンの体を案じていた。その理由は脳無へと変身した後の暴走。オムニトリックスを使うことで再び暴走するのではないかと伝える。

「ベ、ベン君。さっきの影響はないの?」

 

「え…?そういえば、ボクは敵に変身したんだっけ?記憶はぼんやりしてるけど…まあウォッチもいつも通りだし大丈夫さ!」

 

ダイヤルを回し、ボタンを押す。その瞬間、左手首から彼の体は変化していく。溶岩石のような赤みがかった茶色の肌が彼を覆う。顔まで覆われたかと思えば体中に火線が入る。その線を通り送られた炎が顔を燃やした時、彼はヒートブラストへと変貌する。

 

無事に変身できたベンを確認する緑谷。少し心配だが致し方ない。今は戦いに集中しよう。先ほどの会話と轟からの情報でケビンの能力を知った。その恐ろしさをこの中で一番わかっていた。オムニトリックスで変身できる全員を自由に扱う。それはプロヒーローが束になっても勝てないかもしれない。願うのは使用者の力量不足だが…

 

「こっからならお前らは何もできない。死ね!!」

 

甲高い声で殺人宣言。その虫は管のような目から緑色のヘドロを出す。上空から襲う粘性の高いそれは食らえば動くこともままならなくなる。

 

「みんな、これには触れないで!!」

 

緑谷の指示を聞く彼ら。爆豪は無視してるがしっかりとよける。この中で唯一の空中戦ができる爆豪は敵の懐に潜り込む。だが、空中で分があるのはスティンクフライ。姿勢制御に片手を使う爆豪とは違いその羽で自由に空を舞う。

 

「お前は落ちてろ!!」

 

至近距離でのヘドロ攻撃。しかも4連射。悪臭は放ち迫る4発。うち3発は避けれたが1発は食らってしまう。

爆豪の左手をグジョグジョが覆う。

「くっせんだよくそ虫が!!」

悪態をつきながら、グジョグジョを爆破で払おうとする。

 

「ダメだ!かっちゃ」

 

BOBAAAMMM!!

 

緑谷の忠告は間に合わず、圧縮された爆破が彼の左手を襲う。彼の爆破にヘドロが引火したのだ。手元での爆発をまともにくらった左手は使い物にならなくなる。

 

10メートルの高さからまっさかさ間に落ちる爆豪。爆破で飛ぼうにも

 

(っく、右手だけじゃ…火力がたりねぇ!!)

 

「かっちゃん!!」

 

墜落寸前で爆豪キャッチに成功する緑谷。頭から落ちるとなるとさすがの爆豪でも死んでしまう。ギリギリで助けられ安心する緑谷と対照的に爆豪は目を吊り上げ憤慨する。

 

「何してんだてめぇ!!別にてめぇがいなくてもなんとかできたわボケが死ねカスコラ!!!」

 

「ちょ、暴れないでよ!!」

 

そんな二人を見つつ防御に回っている轟。上空に位置どられるとその攻撃方法は限られる。戦闘で火を使わない、という制限を設けている以上動けなくなるのは避けたい。氷は防御に回し隙を伺う。

 

その横からは熱線が飛ぶ。その熱さには覚えがある。そちらに目を向けると、己の父を想起させる姿の者が炎球を放っている。忌々しい、この火傷の元凶が脳裏をかすめる。

初めてヒートブラストを見た轟は思わず凝視してしまう。

「おまえ、その姿…」

「なんだよトドロキっ…っ前…!!」

振りむくと先ほどまで虫だった敵がダイヤモンドヘッドとなり振ってきていた。スティンクフライによる加速と重力がそのままパワーとなり、轟の氷が破る。

 

「ぐあっ!!」

「やめろ!!」

 

轟に馬乗りになるケビンに渾身の炎塊。なんとかどけさせるもダメージはない。

「はっはぁ。こんなもんだよベン。お前らヒーローの力なんてさ。所詮制限された中で育てられた力は本物にはかなわない。お前らは偽物なんだよ」

 

3人の攻撃をいなした彼は自信たっぷりに言う。油断した彼の隙をつくのは緑谷。後ろには忍び寄り狙うのは一発KO。

(ダイヤモンドヘッドの硬さは知ってる…!なら、これしか!!)

正真正銘、全身、全霊、全力の一撃。

 

DETROIT SMASH!!!!(デトロイトスマッシュ)

 

残った左腕での100%。ビキビキと音を立て折れていく骨たち。ブチブチとキレていく血管。もうしばらくは使い物にならないことを覚悟する。ボロボロになっていていく拳はダイヤモンドにひびを入れる。

 

何人も、何十年もの力が込められたその拳はダイヤモンドを押していく。ガチャリと音を立てその甲肌ははがれていく。

 

だが、それでも、それでもまだ、ダイヤモンドは砕けなかった。

 




感想にもあったんですけど今のケビン強すぎますよね。リミッター付きのオムニトリックスでもその辺のヒーローより強いのにこれは…

OFA100%きかないやつ多すぎワロタ

最もおもしろかった章

  • (A)雄英受験、入学
  • (B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
  • (C)GW
  • (D)USJ(ケビン戦)
  • (E)体育祭(ウォッチの故障)
  • (F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
  • (G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
  • (H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
  • (I)神野編(エイリアンフォース)
  • (J)終章
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