【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜   作:レッドファイル

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この回も楽しかった。やっぱりこう…オムニトリックスはすごいぜって感じです(笑)

タイトルの意味わかりましたかね?


34話 終良全良

緑谷、轟、爆豪。ともにUSJで戦い抜いたものが第二関門に差し掛かったころ、ベンは入り口でまごついていた。その理由はただ一つ。足や手を凍らされ動けないからだ。スタートは一番前にいたため逆に氷の餌食になってしまった。なんとか擦って溶かそうとするが、なかなかウォッチは見えてこない。

 

「くそう…!なんだってんだよ!!とにかく、ウォッチを…!!」

 

腕全体を解凍するのは諦めオムニトリックスを露見させることに集中する。ベンの周りには彼同様凍結された者が集まっている。

 

「あーあ。体育祭なんてヒーロー科が勝つに決まってるよ」

「そうそう、ほんと、ひどい目見たわよ。ねぇ、あんたもそう思うでしょ?」

 

足を凍らされ愚痴るのは普通科の1年。この体育祭へのモチベーションは低い。それもそのはず。普通科にとって雄英は偏差値の高い進学校なだけで、一部を除きそこにヒーロー云々は関係ない。

 

そのため、身体能力で劣るヒーロー科とのガチンコ勝負である体育祭は適当に終わらせる。だが…普通科の彼女が話しかけたのはヒーロー科入試二位のベン テニスン。

 

「ボクは勝ちにいってるよ!!お前らとは違う!!」

 

「あんたねぇ、ここで捕まってる時点でヒーロー科には勝てないでしょ」

 

妄言のたまわないでよ、というように嘲る。まあただでさえ小さなベンがこんなとこで捕まっていてはそう思われるのも仕方がない。だが…ベンに仕方がない、という理屈は通用しない。

 

必死に氷を砕く。

ガキンッ

 

「よしっ見えた!!」

 

人差し指だけが入るほどの穴が開く。ダイヤルは押せないが変身はできる。願わくばその衝撃で凍りが破壊されてほしい。できればXLR8が…

 

手こずりながらもそのボタンを押す。

 

「ぐ…頼んだぞ…ボクのオムニトリックス!!」

 

QBAAANN!!

 

「…」

 

「あ、あんた…なによその姿…」

 

隣の普通科の者は驚く。何やら時計をいじったかと思えば身長150もないベンの姿が2メートルにもなる幾何学的ななにかに変身していたからだ。それは顔に唯一ついている緑の円から声を発する。

 

「…今アップグレードはないだろ!!!」

 

変身したのはアップグレード。少なくとも普通の障害物競走には向かない変身。体は大きくそれなりに軟体ではあるもののそれ以外の身体的能力は低い。大きく変身したおかげで手の氷は砕けたが足にはまだ氷が張り付いている。はがそうにもパワーが足りずなし得ない。

 

「んんっ!!ン――!!!ああもう、トドロキのやつ…!!絶対やり返してやる!」

 

足を引っこ抜く、回す、多数の動きを試すが一向状況は変わらない。ベンのイライラは最高潮に達する。言い忘れていたが、彼の体は金属でできている。金属なのに軟体、というのもおかしな話だがとにかく金属。そして、その金属は電気をため込める。

何が言いたいのかというと…

 

BYAAMM!!

 

 

こういうことだ。

氷は破壊される。その原因はビーム。彼の顔からでた緑のレーザービームにより氷は砕けたのだ。

 

「わぉ…なんか出た…けど…ラッキー!!」

 

ピュンピュンとレーザーを飛ばし体に張り付いていた氷をはがす。

 

「よし、こっから追いつくぞ!!ってロボいるじゃん!!邪魔!」

 

そう、彼が抜けたのはあくまでスタート地点。第一関門にはロボ集団がいる。

経った今習得したビームで撃退していくベン。体に備わる電気を変換したビームにロボは真っ二つ。だが、通用するのは小さなロボたちにのみ。

 

ノシノシと歩を進めるアップグレードの前に現れたのは最後のインフェルノ。数体いたインフェルノもヒーロー科に壊されあと一体。その一体は自分が最後の一体であることを理解し使命を全うする。その使命とは、敵対者の排除。

 

ベンから放たれたビームはいとも簡単にはじかれる。その何十メートルもあるその巨体には直径10センチ程度のビームなど水滴同然。飛んでくる緑の光線を気にせずにその手を下す。

 

ロボ手でアップグレードをつまみ上げる。

「げっ!!ちょっ、ちょっと待って!!うわぁあ!」

 

その歪な手につかまれ身動きが取れなくなるベン。がっしり掴まれ、ビームも通用しない。その姿は大ざるにつかまれた時の某主人公の様。テレビで見ていた観客も終わりだ、そう思う。

 

違うのは、2人。それをある場所で見ていた老人と、掴まれているエイリアン。

 

「…良いこと思いついた!」

第一関門で手こずるベンとは異なり、第二関門【ザ フォール】すらを軽々と抜けた面々。彼らはその次にある第三関門、【怒りのアフガン】についていた。一面地雷原。音と見た目は本物級の地雷。威力はないがそれでも食らうとよろけてしまうレベル。

 

一番に轟。遅れて爆豪が到着。

 

地雷をよけながらの轟。それに引き換え空中を爆破で進む爆豪。今までの遅れを取り戻し轟に迫る。敵視していたのは緑谷とは言えほかのやつに抜かれてもいい、というわけではない。舌打ちしながら妨害。

 

「ちっ!!」

 

空中を飛ぶ爆豪に向けての氷撃。爆豪の正面に氷壁を立てる。爆豪は一回転しながら見事交わす。

 

「あっぶねぇ!!…やることやるじゃねーか半分野郎!!!」

 

【おおっとぉ!!たしかに妨害はありだがここで初めての攻撃!!空中を飛びながらでは爆豪も反撃しにくい!!こいつはシヴィー!!】

【おまえそれしかないのか】

 

前で邪魔し合う爆豪、轟。彼らを後方で見据えるのは緑谷。単純移動手段しかない彼はここに来るのに時間がかかってしまった。今のまま走っても追いつけない。

 

地雷原直前で止まり、考えるのは方法。そして精神統一。

 

(地雷地帯の全域は100メートルくらい。僕の前にいるのは二人だけだから地雷もそんなに減ってない…なら、目の前にあるやつだけは踏まないで…うん、行ける。あとは、僕の集中次第…)

 

息を落ち着け体の力を抜く。意識するのはレンジ。そしてそこに入れた卵。0からワット数を上げる。

まずは5%。卵は爆発しない。大丈夫。ただ…これじゃ足りない。もう少し熱を。もう少し、力を…

 

「今だ!!」

 

目を見開き心で叫ぶ。

 

(OFA10%!!!)

 

一歩で20メートル。次の一歩で30メートル。さらに一歩で40メートル。驚異のパワー立幅、走り肌跳びのプロもびっくりの記録。今の彼では一瞬だけしか出せないパワー。しかもそこに至るまで長い精神集中。だが…今回は成功。

 

たった3歩で地雷原を超えトップに躍りでる緑谷。

 

一瞬でトップを塗り替えられ焦るのは元トップたち

 

「なっ…!!?っクソデクゥゥ!!俺の前を…いくんじゃねぇ!!!」

 

「後続に道作っちまうが…言ってる場合じゃねぇな」

 

片方は爆破の出力を上げ、もう片方は氷で自らを押し出す。各々が取れる最善の方法で緑谷を追いかける。

 

一方地雷原を抜けた緑谷。あとはただの直線500メートル。だが…

 

(っ!!痛ったい!足が…!)

 

足をつるような感覚。まだ走れるが痛みで顔が歪む。

減速。普段なら5%を無意識化で使えるようになったが、今は10%の反動で、意識しての3%。せっかく抜いた彼らに追いつかれてしまう。

 

「おらおら!!邪魔だ!」

 

爆豪はその右手で緑谷を、左手で轟への妨害。轟は氷で防御するもスピードは落ちる。大してギリギリで避けた緑谷は彼らについていくのに必死。

 

負けるわけにはいかない。優勝宣言までした。オールマイトと約束もした。あの人見たいに。その憧憬心で彼は駆ける。

 

その横につく轟にも負けられない事情がある。オールマイトを超える為に父は自分を作った。だからこそ自分が母の力のみでトップになれると証明しなければならない。オールマイトに似た緑谷に勝てば、憎き父への復讐になる。その復讐心で彼は氷を創る。

 

彼らの上を飛ぶ爆豪は単純。自分が一番にならなければ。俺以外のやつでも強い奴はいる。だがそれが負ける理由になどなりはしない。ましてや無個性だったデクなんかに。その自尊心で彼は爆ぜる。

 

【さあラストトンネルまであと20メートル!!トンネルを抜ければゴールイン!つまり実質このトンネル入りの順番が順位だぜぇ!!!】

 

アナウンスで盛り上げるプレゼントマイク。その声を聴き三者は力を這うどうする。今自分が出せる最高をと。

 

「「「うおおおおお!!」」」

 

トンネルまで、5メートル

       4メートル

       3メートル

       2メートル

       1メートル

競る三人。トンネルに入る直前、彼らの影は一瞬、上空の巨大な何かで覆われた。

トップ三人がほぼ同時にトンネルに入る。その差はほぼない。ならだ一位は最初に見えたもの。そのワクワクを演出していく実況マイク。

 

【さあ三人がトンネルに入ったぁぁ!!もう誰が来るか予想不可能だぜぇ!!!】

 

そう、予想不可能なのだ。誰が一位になるのかは。ちなみにだが…ルールにトンネルをくぐるとは書いてない。コースを守れ、その一つが守るべき条項。

 

【最初に出てくる…の…は…】

 

もう三人がトンネルから出てくる時間。

勝負が佳境に入ったにも拘わらず言葉を失うマイク。実況の役目を放棄している。それも仕方ないのかもしれない。目をぱちぱち、口をパクパクしながら窓の外のそれを指さす。それはアナウンス席から見ても巨大な何か。グラウンドギリギリに収まる其れは、急に現れ、もはや敵襲とも思えるほどの恐怖を植え付ける。

 

【…おい、実況はどうした…】

 

【いや、それどころじゃねって…なんで…あんなのがうちに?】

 

当残の疑問をぶつけるマイクに。頭をガシガシとかきながら相澤は答える。

 

【…あれは、おそらく元、インフェルノだ】

 

ゴールであるグラウンド。それはあらゆる競技を行えるよう広く設計してある。また、競技の性質上危険な場合があるので、グラウンド中央からかなり離れて客席が置いてある。

 

それでも、客席には目を開けられないくらい暴風が巻き起こっていた。その原因は、突如グラウンドに降り立った超巨大戦闘機。その色、黒と緑の電子的な色には、相澤は見覚えがあった。

 

【あれは…】

Pipipi QBAANN!!

 

【テニスンだ】

 

相澤が小さく名を告げた瞬間、その戦闘機からベンが分離される。その姿はまんま少年。観客には意味がわからない。というかマイクにだって意味がわからない。

 

続々と選手たちがゴールしているにもかかわらずいまだにコールはない。

見かねた相澤が解説を講じる。

 

【テニスンはさまざま異形に変身できる。そのうちの一体には機械を改良する能力の者がいるんだが…今回やつはインフェルノを改良して巨大ジェット機にしたんだろう。まあ…多分コースの上を飛んでるだろうからルール上もセーフだ】

 

【い、いや改良って…全然デザインも性能も変わって…】

 

【…知るか】

 

【ま、まあいい!起こったことをそのまま話す!それが実況ってもんだぜ!!第一種目 障害物競走。栄えある一位は…ベン テニスンだ!!!!】

 

「ま、これがボクの実力だよ」

 

腕を組み偉そうにする少年。スタートの失態は彼の頭にない。

 

 

 





今回のゴール方法は実は第2案なんですよ。最初はゴーストフリークで、ゴールまで直線透過してデク達のゴール直前で変身解けて「い、いつの間にいたんだ!」みたいにする予定でした。ですがモロコースに違反してるし、「ばれなきゃいいだろ」で一位になるのもあれだなって思って変えました。それでも第2案は我ながらおもしろいと思いました。(笑)まあせこいと言われれば場其れまでですけど…

次は騎馬戦!

最もおもしろかった章

  • (A)雄英受験、入学
  • (B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
  • (C)GW
  • (D)USJ(ケビン戦)
  • (E)体育祭(ウォッチの故障)
  • (F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
  • (G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
  • (H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
  • (I)神野編(エイリアンフォース)
  • (J)終章
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