【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜   作:レッドファイル

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さあチーム決め。しょうがないけど、ここで友達に断られたらその後の関係に響きそうだなと思う小心者の作者でした。


35話 チーム決め

雄英体育祭第一競技。その勝負は一位ベン、二位緑谷続いて爆豪、轟という結果に終わった。彼ら含め、予選通過は上位42名。それ以外の者はいったん観客席に戻る。

 

いよいよ本戦。スカウトたちも本腰を入れダイヤモンドの原石を探し始める。此処からは一挙一側がプロに品定めされる。そんな中行われるその競技は

 

【騎馬戦よ!!】

 

騎馬戦。2~4人で騎馬を組み、頭に巻いたハチマキを奪い合う競技。フィジカルのみでなく、戦略立案力、視野の広さなど多彩な能力が必要とされる。ただ、雄英騎馬戦と普通のそれとの相違点が二つある。一つ目は騎馬が崩されても会場に残ったまま戦う。つまり試合時間15分間は常にフィールドに42名が走り取っ組み合う。

 

【さらに、ハチマキにはそれぞれポイントを割り振るわ!タイムアップ時に所有するポイント合計数で最終種目出場者を選出するのよ】

 

ミッドナイトの説明で各々はルールを理解していく。

「入試みたいなP稼ぎ方式か。わかりやすいな」

「組み合わせによって騎馬のポイントも違ってくるぜ」

 

【そういうことよ!!ポイントは42位が5P。41位が10P…といった具合よ。そして…1位、ベン=テニスン君に与えられるPは…1000万よ!!】

 

瞬間、会場は凍り付く。そしてそこにいる競技者41人の視線がベンを貫く。1人だけ圧倒的高得点。それは彼が全員から狙われることを意味していた。

 

【上に行くものへはさらなる受難を。さらに向こうへ、Plus Ultra!雄英にいる以上何度でも耳にする言葉よ】

 

ご丁寧な説明。さながらベン獲物。多少の牙をは持っている。だが大勢に狙われた時点でその牙は役に立たない。まさに多勢に無勢。彼は今獲物としてフィールドに立っているようなものだ。。

41人の狩人たちに睨まれた彼は、笑顔でこう言った。

 

「1000万P!やった!!めちゃくちゃ点高いじゃん!!」

 

ミッドナイトによる協議説明が終わると15分間の交渉、作戦決めの時間に入る。1000万Pを有する、いや有してしまったベンはお気楽に仲間を探す。

 

「…そうだな…ボク入れて4人だし…イズク、カッチャン、トドロキ誘うか。まずはイズク…と。いたいた。おーい、イズk、痛ったい!誰だよ!」

 

誰かに頭を押されたベン。注意しようかと思ったがそれは不可能だった。なぜなら緑谷の周囲には多数の人間が押し寄せていたからだ。そのうちの1人によって緑谷の近くから弾き飛ばされてしまった。

 

緑谷の周囲に人が集まるのも仕方ない。彼の予選は二位通過。さらにその実力は折り紙付き。安定した身体強化である程度のことは水準以上にできる。人気があるのも当然だった。ベンも実績はあるのだが、普段の態度、そして1-Aは何となく知っていた。彼の変身には時間制限があると。そのため緑谷の下にいるものはベンに目もくれない。理由はそれだけではないのだが…

 

人だかりができている緑谷には近づけそうもなく、また声も聞こえていない。

話かけようにも声が届かないのなら仕方がない。轟を探す。キョロキョロと首を動かすとフィールドの中央に佇んでいる轟を発見。

 

「あ、トドロキ。ボクとチーム組まない?ボクは1000万P持ってるよ!」

 

その言葉に怪訝そうな顔をした後ハッとする轟。

 

「俺はもう誰と組むかは決めてる。それにテニスン…1000万もってるのはメリットじゃねーぞ」

 

「はぁ?」

 

「これ以上はいいだろ。はやくさがさねぇとお前と組むやつもいなくなるぞ」

 

そう忠告して飯田らの下へ去っていく轟。

 

「…どういう意味だ…?1000万Pがメリットじゃないって…カッチャンは…人いっぱいいるし…やめとこ。まあ1000万Pあれば誰か来るだろ!」

【10分後】

 

着々チーム作りはなされていく。緑谷は麗日、常闇、耳郎。轟は飯田、上鳴、八百万。皆が作戦に応じたチームを作っていく。そんななか1位のベンは

 

「お、おかしい。なんで誰も来ないんだ。それどころか皆ボクを避けてる気がするぞ!?一体なんで…」

 

「そりゃそうでしょ。1000万なんて足かせ同然。ほしいなら後半に取りに行く方が合理的でしょ」

 

1人疑問をつぶやく彼に話しかけたのは橙色の髪をもつサイドテール女子。

 

「誰だよお前」

 

「せっかく話しかけてあげたのにその言い草はないんじゃない?あたしは拳藤一佳。騎馬戦の人手、足んないんでしょ?あたしが入ったげるよ」

 

B組をまとめる姉御肌、拳藤一佳。そんな彼女があろうことかA組に助力する。その行為を見たB組の物間は抗議する。

 

「おいおい拳藤。なんでA組なんかに手を貸すんだい?しかもそいつは一位。お荷物だぜ?」

 

「別にいいでしょ。別にあたしが勝てばそれはB組の勝ちってことにもなるでしょうが」

 

そう言って物間を追い返す。まるでめんどくさい人間でもおい払うかのようだ。拳藤からすれば“まるで“ではないのだが。そんな彼女をなにしてんだ?という顔で見ているベン。面倒な人間関係にわざわざ入り込みたくないため確認する。

 

「なんか揉めてるけど大丈夫なの?」

 

「大丈夫大丈夫。ほら、まだ足りないんだから探す!」

 

未だ危機感の足りないベンの頭をポンと叩く拳藤。

 

「ちょやめろよ」

 

煩わしい、そう伝えながら手を払う。

 

拳藤がベンに手を貸すには理由があった。それは…

(…本当はB組で組むつもりだったのよね。だけど…こいつを見てるとほっとけない!なんか…弟たちに似てるし…この小ささと態度…高校生じゃないでしょ…あたしが守ってやんないと!)

 

庇護欲。それに尽きる。もし1000万P持ちが緑谷で、困っていたとしても彼女は手を差し伸べなかっただろう。そもそも一位とは実力があって勝ち取ったものであるし騎馬戦も勝負。ましてやライバル視してるA組にわざわざ情けをかける必要もない。

 

だが、その身長、性格、態度。全てが合致したことで彼女の姉御スイッチがオンになる。

ベンにとって、何気に初めて成長が止まったことが役に立った瞬間であった。まあそんなことに1欠片も気づいていない彼だったが…

 

「あと2人か…」

 

それでも仲間はまだ一人。2人でも成立するのが雄英騎馬戦だがさすがに不利。視野も狭まり戦力も浅くなる。なんとかあと2人…そう悩むところにズイっと入りこんでくる女子が1人。

 

「あなたが一位の人ですね!!探しましたよ!!」

 

「そうだけど…お前は?」

 

ゴーグルをつけ、体中至る所に機械を装着している彼女を不審に思い問う。ゴーグルの彼女はハキハキと己が目的を語る。

「あたしは発目 明!!サポート科です。あなた、一位だったので目立ちますよね!あなたの立場、利用させて下さい!!」

 

あけすけな態度。人によっては不快かもしれない。だが嘘のつけない彼女にはこの言い方しかない。サポート科の彼女はとにかく目立ち自分のアイテムをスカウトに売り込みたい。自分が目立つには1位の者といればいい。単純明快にして最適解。だが…

 

「やだよ。利用されるのなんてまっぴらだ」

 

ベンは断る。自分がいいように使われるのなんて嫌だ。そこに理由などない。嫌なものは嫌なのである。稚拙であるその理由、感情的な判断にベンの姉貴役となっていた拳藤が待ったをかける。

 

「ちょい待ちテニスン。早とちりしすぎ。確か…サポート科ってアイテムの使用オッケーだよね?何がある?」

 

「はい!!待ってましたその質問。私のどっ可愛いベイビーたちをご覧に入れましょう!!第54子のパワードスーツに32子のジェットパック。末っ子のどこでも吸ちゃ君。ほかにも…」

 

「おっけーわかった。テニスン。こいつは入れたがいいよ」

 

「ええーなんでー!!」

 

「周りを見ても強力な個性持ちはもう残ってない。それに発目のアイテムは騎馬に恩恵をもたらしてくれる。入ってもらった方がいいって」

 

周囲の状況と自分らへのメリットを計算した結果導かれた答え。そんな理論的な回答にベンが答えるのは

 

「でもボクのこと利用するって言ったし」

 

反抗。拳藤は姉っぽくふるまう度に煩わしく思い反抗してしまう。しかしそれは完全に弟の図。

「いーの!あんたも勝ちたいんでしょ!ならお互いさま!」

 

ビシッとベンにチョップを入れる。それを見て猛るのはB組男子。

 

「姉御のチョップをいとも簡単に受けてる!うらやましい!」

「だが…あんなに姉御らしい姉御も珍しいぜ!」

 

彼らも拳藤によく怒られていたためか、ある一定の何かに目覚めていた。

 

とにもかくにも3人集まったベンチーム。ここで相談するのは彼の個性について。ベンは声を小さくして話す。

 

「4人目を探しながらでいいんだけど…ボクの個性は変身。色々な種類のエイリアンに変身できる」

 

「エイリアン?」

 

「そう!…まあ異形のことなんだけど…1回戦は機械に同化して改良するエイリアンに変身したんだ。スタート付近にいたロボをジェット機に変えて」

 

「む、むちゃくちゃね」

 

「そのエイリアン、あとで見せてもらっていいですか!?私のベイビーたちと合体したらどうなるんでしょう!」

 

興奮する発目を制し、拳藤が提案する。

「じゃあ試合始まる前からソイツに変身して発目の機械をジェットに変えて浮かんでればいいんじゃない?あたしら1000万あるし」

 

えぐい。無慈悲とはこのことだろう。実際それをやられたら他の者は何一つすることができない。しかしベンは否定する。

 

「うーん、そこまで大きな変化したことないからなぁ…三人乗せれるくらいにサイズを変えれるかはわからない…それに…もう一つ問題がある」

 

「なに?いってみて」

 

困り顔のベンに先を促す拳藤。少し渋った後ベンは打ち明ける。

 

「10分しか変身できないんだ。それ以降は5分のインターバルが入る」

 

その言葉を聞き苦虫をつぶしたような顔の拳藤。完全無欠と思っていたベンの個性にはとんでもない弱点が隠されていたのだから仕方がない。大して発目は上機嫌。そう、彼女にとって被検体は弱ければ弱いほどいいのだ。

 

「大丈夫です!私のベイビーたちであなたをサポートします。ふふふ、無個性状態の小学生をどこまで強化できるか、それを企業の方に見せつけるいいチャンスです!」

 

「おい、誰が小学生だ!」

 

「はいはい、落ち着く。そうねぇ…変身解除してるときはそれでいいとして…変身後の作戦よね。一番いいのは誰にも触られないこと。2番目は…機動力の底上げなんだけど…3人抱えられそうな異形はいるの?」

 

「エイリアンね。3人…いることにはいる。けど、あんまり使いたくないんだよねぇ」

 

「なんで?」

 

「それはボクのコ」

 

「おい、そこのおチビさん」

 

その時、ベンの喋りを遮るものが現れる。頭髪は紫で目元にはクマが染みついている。オールバックにもかかわらず伸びた頭髪は彼の心根を表しているのかもしれない。彼はベンにいきなり悪態をつく。対するベンはもちろん激昂。

 

「誰がチビだtt」

 

【さあ!15分の時を経て12組のチームはフィールドに並び立った!上げろテンション、上げてけ鬨の声、挙げていけ拳!血で血を洗う雄英の合戦が今!!狼煙を上げる!雄英騎馬戦、開始ィィィ!!!】

 

目の前にいるのは11組の敵。そこには友人である緑谷も入っている。だが関係ない。今までの人生、一度も日の目を見なかった体育祭。だからこそ、オムニトリックスを手にした今回は優勝を目指す。それを阻むものはイズクだろうとトドロキだろうとカッチャンだろうと許さない。

 

己を、また仲間を鼓舞して戦いに臨む。

 

騎馬の先頭となったベンは彼らの名を呼ぶ。

「イツカ!!」

騎手の彼女は大拳で全てを薙ぎ払ってくれるだろう。

「おう!」

 

「メイ!」

騎馬の左後ろの彼女はそのアイテムで能力を底上げしてくれるだろう。

「フフフ!!」

 

「ヒトシ!!!」

騎馬の右後ろの彼はその能力で敵を無効化してくれるだろう。

「ああ」

 

集まった仲間はA組、B組、サポート科、普通科。それぞれ思惑は違えど目標はただ一つ。

「勝つぞ!!!!」

 

本選、雄英騎馬戦、開幕!

 

 

 

 

 

 

 

   

 




我ながら予想不可能なチームになったと思います。原作でも合意で他クラスとチームくんでたやつはいなかったから面白いかと思いました。しれっと最初にベンが構想してたチーム殺意高すぎません?逆に書きたくなった笑

拳藤さんかわいいですよね。気の強い女の子かっこカワイイ。性格が原作とズレてるかもしれませんが、姉御肌な彼女ならベンが(子供)困ってたら助けるんじゃないかと思ってこうなりました。変なスイッチ入ったかもだけど…

最もおもしろかった章

  • (A)雄英受験、入学
  • (B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
  • (C)GW
  • (D)USJ(ケビン戦)
  • (E)体育祭(ウォッチの故障)
  • (F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
  • (G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
  • (H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
  • (I)神野編(エイリアンフォース)
  • (J)終章
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