【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜 作:レッドファイル
【試合開始前】
「おい、そこのおチビさん」
「誰がチビだtt」
ベンの瞳からハイライトが消える。喋ろうとしたベンは動かない。口も開かない。かかしのごとくただ佇むその姿に拳藤は困惑する。そんな彼女から返答を引き出そうと言葉を紡ぐ紫髪の少年。
「なぁ、俺の個性、気にな」
「何ボーっとしてんのテニスン!」
が、今はベンの相手。
ベンの頭からペシッという音がなる。すぐに手が出るのは彼女の悪癖。実際には需要があるようなのでいいのだが…一般常識的に良くはない癖。だが今回はそれに救われる。焦点の定まらないベンの目はその手刀により元に戻る。
少々の頭の痛みも気になるがそれよりも何が起こったかだ。
「な、なんだったんだ今の…頭ん中にモヤがかかったというか…動けない感覚」
先ほどの状態でも自我は合ったようだ。いまいち記憶ははっきりしない。夢の記憶の様らしい。
少年は叩かれてに元に戻ったベンを見てため息をする。最初は全員乗っ取るろうかと思ったが取り入った方が良いと判断。正直の自分の能力を明かす。
「それが俺の個性だよ。【洗脳】。話しかけて答えた相手をコントロールできる」
「なっ!!?」
拳藤は驚き口をふさぐ。間違っても口を利かないためだ。優秀な彼女だけあって間違いない対処法。
「心配しなくても今は発動してないよ。俺は心操人使。どうだ?俺を仲間に入れないか?」
したり顔でアピールする心操。返事しようにも個性をかけられたらたまったもんじゃない。
とにかく今は身の安全。
「テニスン、とりあえずこいつから離れるよ。こいつと常にいる方が危険すぎる」
冷静な判断で門を言う彼女。個性は強力だがそれを自分らが食らわない保証がない。今は離れるが吉である。
そんな彼女の忠告をベンは無視。子供は強い個性に興味津々だった。
「すごいな。ボクにはかなわないけどめちゃくちゃ強いじゃん!」
正直に答えるベンに作り笑いが消え俯く心操。その真っ直ぐな目の輝きがまぶしく感じたようだ。
「…そういわれると嬉しいよ」
「相手に何でもさせられるの?」
「いや、単純な行動だけ。逆に何もさせないことは簡単だ。指示しなければいい」
「そっか…ならいけるか…?」
心操との会話に夢中で拳藤らのことをすっかり忘れているベン。そんな彼に呆れると同時に作戦を立て直す拳藤。
「ったく…もっと他人を疑いなよ…でも、もしアンタの個性が今説明した通りならかなり強い。話しかけるだけで敵を無効化するみたいなもんだもんね…」
心操の加入を考え始めた拳藤に、彼は自らの個性の詳細を述べる。
「洗脳っていっても強い衝撃で解けるよ。人によるけど…そうだな、もしテニスンだっけか?お前に掛けたら足を小指に打つくらいで解ける」
「それあんまり参考にならなくない!?」
箪笥を小指に。シンプルかつ誰でもわかる痛みのレベル。だが衝撃レベルとしてはわかりづらい。大体のひとは死を願うほどの一瞬の痛み。客観的には強い衝撃ではないのだが当事者からすると悶絶ものである。
微妙な説明を受けてベンは聞く。
「もしオールマイトにかけたら?」
「そうだね…試したことないけどちょっとやそっとで解けないと思うよ」
その言葉をきき喜ぶベン。自ら立案した作戦を彼らに告げる。
「えっと…ヒトシ!騎馬戦が始まって5分経ったらこう言って!…‥‥おっけい?2人も合わせて!」
「わかったけど…あんたそれ大丈夫なの?」
「平気さ!何とかなるって!」
前向き、ポジティブ。悪く言えばリスクを考えていないベンに対し発目は好感を持つ。
「ふふふ、挑戦は大事ですよね。たとえ失敗してとしても次につなげればそれは失敗じゃありません。それに…!前半戦はベイビーたちの出番のようですねぇ!」
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【さあ!15分の時を経て12組のチームはフィールドに並び立った!上げろテンション、上げてけ鬨の声、挙げていけ拳!血で血を洗う雄英の合戦が今!!狼煙を上げる!雄英騎馬戦、開始ィィィ!!!】
運命のゴングが鳴り、戦いは始まる。男も女もない、ただハチマキを奪い合う騎馬戦。
開始の合図と同時に狙われるのは当然
「拳藤チームを狙え!実質1000万の奪い合いだ!!」
ベン達である。グラウンドの隅から隅までほとんどのチームが彼らを目指す。それに対応するのは騎手、拳藤。
「前方から二騎。左右に一ずつ、後方から三!右斜めに抜けるよ!」
「わかった!!」
「了解です!」
「ああ」
右斜め前に行くには右馬である心操と前方のベンに負担がかかる。心操の体格は高校生男子としては平均的であり、拳藤1人を運ぶのもつらくはない。だが、小学生並みの体格のベンにとっては騎馬を組むのも一苦労。本来動けるような状態ではない…が
「よし、うまくすり抜けた!!あんたら良い感じだよ!」
その動きはスムーズ。迫りくる敵をうまいこといなしグラウンド中央から抜ける。
「やっぱりこれいいよ!メイ!これ今度ボクにちょーだい!」
「ふふふ、もちろんですとも!あなたがつけているのは私の第32子です!装着しているもの体が小さいほどそのパワーを上乗せする超高性能パワードスーツ!個性が強化系じゃなく、体格にも恵まれないヒーロ―の能力を底上げすることでパフォーマンスを飛躍的にアップさせられます!」
止まらない説明。止まらない発目。そう、今のベンは彼女の発明したアイテムをこれでもかと装着している。体の各所にパワードスーツ。背中にはバックパック。そのほかにも多数。今のベンは普段の無個性ベンとは比較できないほどの力になっていた。
が、それでもやっと並の身体能力。油断できるほど優れているわけではない。
「ちょっと!話している余裕はないよ!左から3騎来てる!発目!」
「了解です!!どっカワイイベイビー!!スイッチオ~ン!!」
拳藤の合図とともに発目は手元に控えたボタンを押す。すると、4人が背中につけたバックパックが音を立てだす。シュウシュウと煙を出しながらそれはエネルギーをためる。
チャンスと見た敵は距離をつめ獲物を狩りに来る。。
「もらった!!」」
DWOON!!
しかしその手は空を切る。自らが標的とした騎馬が、頭を飛び越えたからだ。はるか高く、とまでは言わないまでも4,5メートルは跳んだ。
こうなってくると問題は着地。4人が一斉に地面に着地するがその反動はすさまじい。中央からさらに離れ敵は減ったものの動けない。
「ちょ…メイ…強すぎるんだけど…」
「確かにですね!チャージをしたことでかなり飛べました!!チャージなしだと2メートルほどしか飛べないので!」
「十分よ!!明らかに弊害の方が大きいじゃない!次からはって…まずい!」
拳藤が発目を注意している隙に一騎が忍び寄る。気づいたときにはもう遅い。拳藤は体勢が悪く、敵の手を阻めない。1000万Pを奪い取ろうとするその者は笑いながら手を伸ばす
「よっし!!これで」
「勝手に取っていいの?」
「はぁ!?それがこの競技d…」
それがこの競技だ。ルールに則っている。負け惜しみのように質問をしてくる敵に答えたその騎手。瞬間、彼は案山子となる。
仲間の者が呼び掛けるも反応はない。ただの屍のようだ。
「拳藤さん。とって」
「お、おう」
騎手が巻いているハチマキをあっさりとって首にかける。未だ謎のストップをしている仲間に言葉で訴える彼ら。そんな彼らを見ながら心操は一言。
「俺がいてよかっただろ?」
ニヤリとした顔の心操に初めて興味を持った発目。
「やりますねぇ!…えっと」
「心操」
「さん!!」
言葉のみで敵の無効化。其れは防御だけでなくもちろん攻撃にも転じられる。動かない相手からハチマキを奪うなど赤子の手をひねるよりも簡単。
サポートアイテムの発目。統率力の拳藤。初見殺しの心操。未だ役に立っていないベンを除いてこのチームは相当な曲者集まりとなっていた。
ベンはこのまま前半戦を乗り切りたいところ。だが、彼らの前に現れるのは、後に雄英の負の面と言われる男。
B組の仲間を従え挑んでくるのは整った顔の金髪。
「拳藤…敵となったからには容赦はしないよ」
「物間…!!!」
先の展開読まれてそうで怖い(笑)。
最もおもしろかった章
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(A)雄英受験、入学
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(B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
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(C)GW
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(D)USJ(ケビン戦)
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(E)体育祭(ウォッチの故障)
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(F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
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(G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
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(H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
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(I)神野編(エイリアンフォース)
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(J)終章