【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜   作:レッドファイル

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さあオリジナル展開。ここで無理ってなる人が出てくるかも…まあそれが創作ってやつですよね!応援よろしくです!


受験期
3話 出会い


山火事騒動を収めた後、ベンは2人に見送られ、帰りの飛行機に乗っていた。揺れる機内で考えるのはウォッチのこと。

 

「この時計…一体なんなんだろうなぁ。また変身できるかなぁ」

 

ベンが不安がるのも仕方がない。喉から手が出るほど欲しくて、だけど絶対手に入らない力。この時計は自身に希望をもたらしてくれたからだ。騒動以降は変身していないので、また変身できるという確信はない。

 

「ここで使っちゃおっかな。けと流石にここで昨日みたいな炎人間になるのは危ないし…日本に帰ってからかな!」

 

そう1人でぶつぶつと呟くと、愛読書である『アメリカヒーロー名鑑』を取り出し読み始めた。

 

「はぁ、この時計もだけど、じーちゃん、なんであんなこと言ったんだろ。まあ言われた通りやるけどさぁ」

 

日本に帰ってきたが時差ボケで寝れなかったベンは、朝6時に海浜公園をうろつく。そのつぶやきの内容は昨日のマックスの発言である。

 

【雄英へ行け】。これまでのベンには、超有名ヒーローを輩出する雄英は関りのないものであった。仕方ない。彼は無個性で成績も下の上なのだから。

 

「雄英ねぇ。ボクの学力じゃ厳しいんだよね。実技試験はまだ、この時計、いや、オムニトリックスがあるから何とかなりそうだけど」

 

そうにやつきながら左手首のウォッチ、いや、オムニトリックスを見る。オムニトリックスという命名はマックスから。

 

「とりあえず学校まで時間あるし、この海浜公園で色々試してみよう!炎人間以外も変身できそうだったし!いや、炎人間だと味気ないな。うーん…そうだ!ヒートブラストって呼ぶことにしよう!」

 

自分の異形型の名前を決めたところで、ベンは周りを見渡す。比喩なしでここら一帯にはゴミの山が連なっており、少し苦笑いをする。

 

「…久しぶりにここに来たけど、ここまで汚かったっけ?まあ隠れやすくていいけど。っさ、試してみるか!確か、ここのボタンを押すと…」 ポチッ

 

ボタンを押すとその真ん中が円柱型に盛り上がる。

 

「で、えーと、昨日はすぐ押しちゃったけど…あ、やっぱりだ!この盛り上がった所は回せるんだ!このダイヤルを回したら…うん、いろいろなシルエットがある。これを押したら変身か…えーと、全部で、10種類!頼むから変身してくれよ?よーし、まずはこの宇宙人っぽいやつ!!」

 

QBANN!!

 

勢いよくボタンを押すベン。そこにあるのはただの好奇心。まるで10歳の子がクリスマスプレゼントをもらい、包みを破く時のよう。緑色の光とともに彼の体は変異していく。しかし、その姿は、ベンが思ったものとは違った。

 

「んん?目の前の土管が大きくなった?いや、僕以外のすべてが大きく見えるということは僕が小さくなったということか?僕の目の前にある土管が160㎝くらいだとして、今の僕は…12センチくらい?なんてこった!!まさかリンゴ一つ分の体になるなんて!こいつは、何ができるんだ?ビームが出せる?いやでもそんな射出機構はない。それにこの小さい体ではそこまでの効果はなさそうだ。であるならば毒などの個体防御性能が高いはず…んー!?僕はなにをいってるんだ!?!」

 

甲高い声でペラペラと喋る。自分で思考し喋っているはずなのだが、その思考に自分が追い付かない。少しの頭痛を伴いながら近くに落ちている手鏡で自分の姿を確認する。

 

その姿の最大の特徴は体長。12センチとかなり小さめである。そしてその小さい体の5分の1を占める大きな目。その姿は宇通人のグレイ型を想起させた。

 

「とりあえずこの体で何ができるか試さなきゃ。時間は10分しかないし…っ!?」

 

 

身を隠し、呼吸を小さくする。ゴミ山の向こうから、ザッザと足音がしたからだ。幸い、ここは身を隠すには最適な場所。12㎝の小人を誰がここから見つけられるだろうか。

 

歩いてきたのは二人の男性。と言って一人は服のサイズが合ってないガリガリの中年。もう一人はもじゃもじゃ頭の中学生であった。

 

ぼそぼそ声がだんだんとはっきりしたものに変わっていく。

 

(親子かな?でもあまりにも似てないし。こんな朝からゴミ山に何の用だ?怪しいな?敵か?!)

 

自分を棚に上げ疑うベン。二人の会話が思わず気になり耳を傾ける。

 

「…うだい?緑谷少年。だいぶ筋トレには慣れてきたかい?」

 

「はい!!さすがオールマイトが作ってくれたメニューです!!一か月だけだけど、それでも筋肉がついてきてるのがわかります!!」

 

(オールマイト?何を言ってるんだあいつ。一緒なのは金髪なだけじゃないか)

 

オールマイト。アメリカヒーローオタクで日本のヒーローをあまり知らないベンでも知っている。彼の体はシルエットでも一目でわかるほどムキムキ。目の前にいる細い中年がオールマイトであるはずない。

 

そんなことを考えながら、なお耳を傾ける。

 

「ハハハ!!そりゃよかった!!私の後継者になるならあのくらい平気でこなせるようにならなきゃな!!」

 

「うっ!わ、分かってます。平和の象徴、オールマイトの個性を引き継ぐなら、それ相応の力が必要、ですよね!!!」

 

「うむ!皆が繋いできたワン・フォー・オール。その器はそれ相応のものじゃないとな!!ハーハッハッハ!!」

 

ムキィィン!!!

 

バルクアップするオールマイト。キラキラした目の緑谷。そして

 

それをみて愕然とするベン。

 

(ちょっとまて!!なんだ今の!!ガリガリが急にオールマイトに!?それに発言の節々が現代の常識じゃ考えられない言葉だったぞ?!いやおちつけ。僕はオムニトリックスを得て個性持ちみたいになってる。常識を、固定観念を捨てろ。後継者、個性の引継ぎ、ワンフォーオール。これらを総合して判断すると)

 

普段より頭が冴えるベン。おそらくこの思考力は今変身している異形型の力なのだろう。

 

「あの緑髪が次のオールマイト役になるってことか!?」

 

…ただそれでもおっちょこちょいの子供っぽい性格はそのままであるが。

 

「っむ!!誰かいるのか?!」

 

(まずい!!つい大声を!だけどこの体ならいくらでも隠れることは可能…)

 

pi pi pi pi pi pi QBANNN

 

残酷なタイムアップの音とともに危険を告げる赤光が行き渡る。近くのドラム缶の陰に隠れていたベンは、元に戻ったことで丸見えとなる。

 

「あ」

 

「君は、いつからそこに‥?」

 

「いや、その、じゃ、僕はこれで!!」

 

「待ちたまえ少年!!」

 

BUOON!!

 

超速で回り込まれたじろぐ。

 

「…平和の象徴が子供相手に本気出してなんなの!?いくら日本で一番すごいヒーローだろうとじーちゃんにはかなわないんだぞ!!」

 

「じーちゃん?いやそれより君はどこまで聞いてた?」

 

「後継だとか個性の引継ぎだとかは聞こえてたけど何のことかはさっぱりだよ」

 

これは真意である。先ほどまであんなに回っていた頭も今ではさっぱり。先のことも、まるで夢の記憶のように断片的にしか思い出せないのだ。

 

「そうか…少年。できれば今日のことは黙っていてほしい。それが君のためでもあるんだ」

 

「まあ…言いふらす友達もいないからいいけどさ。二人は何してたの?」

 

ベンの質問にしどろもどろ答えようとする子ども。そんな彼を制すかのようにオールマイトは答える。

 

「えっと…その」

 

「彼は個性がうまく使えなくてね。私と個性が似ているようだから一緒に特訓しているのさ!」

 

「へー。特訓かぁ…そうだ、僕の個性も見てよ!」

 

新しく得た力を誰かに見せずにはいられない。これは10代の少年ならば誰にでも覚えがある心境であろう。

 

「個性?」

 

「そう。僕はこのオムニトリックスのおかげで個性をゲットしたんだ!」

 

「オムニトリックス?どこかで…それになんだって?個性を得た?」

(まさか…奴がかかわってるのか?)

 

「そう!まあ見ててよ。このボタンを押すと…あれ、なんで変身できないんだ?!さっきまで出来たのに!?」

 

先ほどまで緑色に光っていたオムニトリックスは、まるで何かを警告するかのように赤く光っていた。ベンがどのボタンを押そうともキュイーーンと間抜けな音を出すばかりで反応がない。

 

「ふむ、まあ気になることも多いからね。緑谷少年とともに見てあげようじゃないか!少年の名は?」

 

「僕の名前はベン。ベン=テニスンさ!!」

 

「テニスン少年か。ん?テニスン…もしかして君のおじいさんはマックスさんか!?」

 

「え、そうだけど」

 

「ええ!!君、あのマックスの孫なの?!」

 

「誰だよお前。それに人のじーちゃんを呼び捨てして」

 

「ああ、ごめん。僕は緑谷出久。君のおじいちゃんはヒーローマニアなら誰でも知ってるよ!!万能ヒーローマックス!!30年以上前から活躍する、アメリカントップヒーローじゃないか!!」

 

急に会話に入ってくる少年、緑谷に驚くも、祖父を褒められ機嫌を直すベン。

 

「お、よく知ってるんじゃん!じーちゃんはすごいのさ!!だから僕は、無個性だろうと何だろうと、じーちゃんみたいになりたかったんだ。そして今その力が手に入った。僕の夢は必ずかなえるんだ!」

 

無個性、という言葉に反応する緑谷。

 

「…その気持ち、僕もすごい分かるよ!一緒に頑張ろう!!」

 

「うむ、二人とも馬が合いそうだ何よりだ。じゃあ、テニスン少年!明日からこの時間、場所に来てくれ!」

 

「ぅげ、早起きしなきゃじゃん…」

 

「マックスさんみたいになるんだろ?」

 

「…わかったよ、オールマイト」

 

「お、オールマイトにため口…」

 

こうしてひょんな出会いから、無個性の少年そして平和の象徴の特訓が始まった。

家に帰り、学校へ行く支度をするベン。

 

プルルル   ガチャッ

 

 

「誰だ?こんな朝早くから…はいもしもし、テニスンですけど」

 

「おお、ベンか」

 

「あ、じいちゃん。なにか用?」

 

「昨日言い忘れたんだがな…オムニトリックスのことは誰にも言っちゃいかんぞ。あくまでベンの個性をサポートする道具、ということにするんだ」

 

「あ…」

 

もう一度いうが、少年は新しく得た力を誰かに見せずにはいられない。

 

 




三人称で小説書くって慣れてないんですよね…なんか悪かった点とかよかった点があったらよろしくお願いします!

最もおもしろかった章

  • (A)雄英受験、入学
  • (B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
  • (C)GW
  • (D)USJ(ケビン戦)
  • (E)体育祭(ウォッチの故障)
  • (F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
  • (G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
  • (H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
  • (I)神野編(エイリアンフォース)
  • (J)終章
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