【完】ベン10 CROSS 〜ボクのエイリアンヒーローアカデミア!〜   作:レッドファイル

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今回は結果だけ見れば全部原作まんまです。ただ、流れは「作者が洗脳を使うならこうする」って内容です。我ながらせこいなと思いました。


41話 緑谷vs心操

【ヘイガイズ、アァユゥレディィ!?いろいろやってきましたが!結局これだぜガチンコ勝負!!頼れるのは己のみ!一回戦!スタァァァト!!】

 

ルールはシンプル。相手を場外に落とすか行動不能、または戦意喪失させるのみ。命に係わるものは別だがそれ以外にルールはない。己の身一つの何でもあり対決。そんな過酷な戦いに挑むのは若きヒーローの卵。

 

現在は麗日vs爆豪。圧倒的反射神経と火力の爆豪に果敢に攻める麗日をベン達は観客席から応援していた。

 

「オチャコ、どんだけ攻めるんだよ…もうボロボロじゃん…」

 

「けど、着実に準備はできてるよ。多分、あの方法しかないんだと思う…」

 

麗日の作戦は巻き上げられた瓦礫を空中に留め、一気に爆豪へと降らせるというもの。そのためには爆豪に地面を削らせなければならず、それは自分が爆破を食らうことを意味していた。

 

彼女の戦う理由を知っている2人は神妙な顔で見守っていた。だが、時期に試合も終わる。

 

「…僕は次の次だからもう行くよ」

 

「え、あ、そう。相手は…ヒトシだっけ?」

 

「えっと…そうそう。心操君。個性は何となくわかるから。油断せずに決めに行く」

 

「ボクに個性効かなくていいの?」

 

「…うん、自分の分析だけで行くよ」

 

そう言って階段を上っていく緑谷。

 

心操の個性は【洗脳】。自分の問いに答えたものを操るという個性だが、緑谷は自力でほぼ正解までたどり着いていた。

 

緑谷の予想では、

・相手に話しかけられることがトリガー

・発動すると相手の動きを止めることができる

というのが心操の個性だと踏んでいた。これに対する対策は簡単。自分から話しかけなければいいだけ

 

(とにかく試合中は口を開かないようにしないと…挑発とか乗っちゃう方だし…)

 

万全な対策をしながら試合会場へと向かう。

 

観客席からは階段を降り、控室を通り入場口へ向かう。緊張しながら舞台へと向かう。すると、入場口の手前にはオールマイトが佇んでいた。

 

「や!緑谷少年!順調じゃないか!あとは優勝するだけだな!」

 

「オールマイト!…いやまだ油断はできません。というか今から始まるっていうか…その…轟君たちもいるし…まだOFAを使いこなせてないし…」

 

「そんなことないさ!君は確かに100%を引き出せてはいない。大体今は5%~8%だしね。だが、その使い方は素晴らしい。其れこそ先生も認めてくれているくらいさ!」

 

先生とはグラントリノのこと。フルカウル、センススタイルなど、OFAを細分化して使う緑谷のことを、直接ではないが褒めてくれているらしい。褒められ慣れていない緑谷はベン同様心の底から喜ぶ。

 

「ほんとですか!!」

 

「ああ!まあそれでもまだ私を追いかけすぎているところもあるが、いずれそこも変えていこう!」

 

「…?は、はい!!」

 

憧れの人からの激励。これで燃えない人間がいようか。まずは一回戦の心操戦。そこでどう戦うかを考えていく。

 

 

一回戦は麗日の奮闘もむなしく、順当に爆豪の勝利。続く二回戦は切島対芦戸だったが、酸の痛みを耐え、切島のごり押し勝利。着実に試合が消化されていく。

 

【さあ続いて第三試合!2位、3位とかなり優秀だぁ!!やはり強化系は安定した強さが武器だ、この試合も堅実にいくか!?緑谷出久!!

 対するは…騎馬戦で1位だったが何をしたかと言われればいまいち覚えない!すまん!この試合では本領発揮してくれるか!?心操人使!!

  互いに全力で勝負しろよ!?レディィィ、ファイト!!!!】

 

ゴングが鳴る。そのフィールドは長方形のコンクリが床となっている。障害物競争のようなギミックもない。ならば勝負は純粋な力で決まる。となると緑谷が圧倒的優勢。

 

だが緑谷は心操を警戒している。不確定事項の多い相手に有効なのは当然遠距離攻撃。緑谷は指一本の犠牲を選択し、先手を、そして王手をかける。親指に中指をひっかけ攻撃態勢に入る、

 

DELAWALE SMA(デラウェア スマ)…ん?」

 

が、緑谷のデコピンの前に心操の行動の方が早い。彼は試合開始と同時に…手を挙げていた。右手を挙げ何かを抗議するかのようだ。緑谷の動きが止まったのを確認すると、フィールドの端に行き、ミッドナイトに話しかける。

 

試合開始と同時のその行為に周囲はざわつく。

【なんだなんだ!?今更ルール確認か!?この試合にタイムはないんだぜ!?】

【…】

 

何やらミッドナイトと話している心操。少しヒートアップしているようだ。手をコネ、身振り手振りで何かを伝えようとしている。途中途中で緑谷を指さす動作もある。

 

そしてこちらを見て驚く様子

(一体何なんだ?)

 

「おい、あんた、サポートアイテムつけてないよな?」

 

「えっ。そりゃつけてないk」

 

カチッ。緑谷の脳内でその音がした。

【おいおいどうした!!心操が抗議してたかと思えば急に緑谷も動かなくなったぞ!!】

【お前…まだきづかないのか?緑谷はもう心操の個性食らってるんだよ…】

 

そう、今の緑谷は先ほどまでのベンと同じ、被洗脳状態なのである。試合中は話しかけに応じない。そう心に決めていた。緑谷。だが、

 

【心操がミッドナイトさんに話しかけてたからな。“試合中”という意識が抜けてきてたんだろう。いうなればタイム中、だな。】

 

だが、この試合にはプレゼント・マイクが言ったようにタイムはない。全てはインプレ―内での出来事となる。ルールで審判に話しかけることは禁止されていない。暗黙のルールで入場まで個性の使用禁止というものはあるがそれも破っていない。完全に

 

【心操の作戦勝ちだな…ルールに則り敵の制圧。まさしくヒーローだ】

 

(だ、だめだ!体が動かない。髪の毛を動かそうとするみたいに…自分の体なのに…動かせない!!)

 

被洗脳状態の緑谷。思考そのものはできるが意識とがとリンクしていない。

 

「そのまま場外まで歩け」

 

心操の非情な命令にも逆らえない。くるりと体を回転させ、外へと足を踏み出す。止まれ、止まれ、と心で叫ぶも体は全くいうことを聞かない。

 

「悪いな…こんなだまし討ちみたいな勝ち方で…ただ…テニスン達と戦ってわかっちゃったんだ。もう差がついてるって。はやく取り返さなきゃって」

 

全体への指示だし、防衛力を発揮していた拳藤。圧倒的パワーを見せたベン。様々なアイテムでチームに貢献した発目。各々が自分の力で1位をつかみ取った。

 

じゃあ自分はどうだ。洗脳しても焦る。その後も拳藤のいうことを繰り返しただけ…こんなんじゃヒーローには慣れない。早く結果を出してヒーロー科への転入を果たさなければ、どんどん差は開く。

 

「こんな個性だけど…夢見ちゃうんだよ…さぁ、負けてくれ」

 

目は虚ろになり力も入っていない。ただ場外へと歩く人形となり果てた緑谷は当然焦る。

(注意してたのに…!こんなあっさり!オールマイト!ベン君!約束したのに…!!こんなところで!!)

 

あと一歩。あと一歩踏み出せば場外。そんな崖っぷちの彼が見つめる先は入場口。オールマイトが隠れて応援しているが、彼に見えたのはそれじゃない。なにかが、いや、誰かが見えた。

 

〈だめだよ…こっちに来ちゃ…君は、勝ちたいんだろう?〉

 

暗がりに見えたのは1人の白髪の青年。そして7人の影。一つの影に見覚えはあるが今はそれどころじゃない。景色が、情報が脳内にあふれるような感覚に襲われる。まるで誰かに体を乗っ取られるかのよう。その感覚は心操の個性とは似て非なるもの。

 

(!?なっっっっっっだこれ!?!誰!?知らない!)

 

〈痛いけど…我慢しなよ〉

 

その瞬間、緑谷の指に電流が走る。OFAが呼応し、力を暴発させる

 

BOOFFOOO!!

 

洗脳状態からの行動。前例のない事実に目を見開く心操。息を切らしながら折れた指をさする緑谷を見て驚く。

 

「なっ!?体の自由は効かないはずなのに…!!」

 

(さっきのは…!?確かに…8人いた。それに、オールマイトに似た人も…!!もしかして、今までの継承者!?そんなことがあるのか!?喋りかけてきたぞ!?…いや、今はいい。今は、試合に集中しろ!)

 

「…すげぇ個性だよな…ほんと、テニスンと言い、お前と言い、うらやましいよ!俺だってなぁ…!!」

 

なんとか口を割らせようとする心操。だが、もう緑谷には効かない。そもそも彼の個性は初見殺し。知られているなかでの使用はただの問いかけにしかならない。

 

だが、もう油断しない。相手の声が聞こえないほどの距離で勝負を終わらせに行く。

(ここから決める。残った人差し指で…若干狙いは反らして…)

DELAWALE SMASH(デラウェア スマッシュ)!!!

 

緑谷が指をはじくと暴風が起きる。ただのデコピンもOFA100%にかかれば爆風を巻き起こす。その風は心操を襲い、体を浮かせる。距離があり狙いもそれているため大けがはないが、彼の背中は場外へと着く。

 

【心操君、場外!勝者、緑谷君!!二回戦進出!】

 

第4試合は拳藤対耳朗だったが、その戦闘力は火を見るより明らかだった。サポートアイテムなしでは耳郎は攻撃手段に乏しく、大拳を操る拳藤に敗れていた。

 

そして第5試合が直に始まる。準備のため控室にいるベンの元に、忘れ物を取りに来た心操が現れる。

 

「あっ…」

 

気まずそうに荷物獲り、そそくさと帰る心操を呼び止める。

 

「ヒトシ!」

 

ビクっと肩を震わせる。友人をだまして勝とうとしたのだ。いくらルールの範囲内だからと言ってそれが気持ちのいいこととは限らない。ヒーローを目指すものとして卑怯である自覚はあった。多少の罵倒を覚悟する。

だが、口から出た言葉は

「惜しかったじゃん。まあイズクのパワーはボクでもすこし、すこーしやっかいだから仕方ないって!」

 

予想外の言葉だった。

 

「…結構卑怯な手を使った自覚はあるんだけど…」

 

「…勝てばいいんじゃない?結局負けてるけど…ヒーローだって人を助ければ方法なんて本当はなんでもいいんだろうし」

 

特に深いことは考えていない。そもそもベンの考え方はその生い立ちのせいで日本的ではないのだ。だが、その言葉は心操に響く。

 

「そう、か」

 

「そーだって。じゃ、ボクは試合があるから」

 

「ああ…頑張れ…」

 

ベンを見送る。心操からすればその背中はまるで子供。だが、たしかに彼はヒーローとしての仕事を果たしたのだった。

 

 

 

 




・実際、タイム中と思ってたらインプレ―で地獄を味わったことがある作者です。監督に死ぬほど怒られた…

・テンポが…テンポが…まあ次は緑谷対拳藤を目指す
・結果

第一試合 ×麗日vs爆豪〇  
第二試合 〇切島vs芦戸×

第三試合 〇緑谷vs心操×
第四試合 〇拳藤vs耳郎×
・・・・・・・・・・・
第五試合 テニスンvs発目
第六試合 飯田vs常闇

第七試合 上鳴vs八百万 
第八試合 轟vs瀬呂

最もおもしろかった章

  • (A)雄英受験、入学
  • (B)戦闘訓練(緑谷、ベンVS轟、爆豪)
  • (C)GW
  • (D)USJ(ケビン戦)
  • (E)体育祭(ウォッチの故障)
  • (F)職業体験(オムニトリックスの秘密)
  • (G)期末試験(ゴーストフリークの反乱)
  • (H)林間合宿(4アームズマスキュラー)
  • (I)神野編(エイリアンフォース)
  • (J)終章
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